特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『0330パレスチナ土地の日全国一斉行動』と映画『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』(人生の答え合わせ)

 東京もようやく桜が咲き始めました。株主総会など嫌なことが続いた3月も終わったし、このまま温かくなってくれるといいな。
 新年度に送られてきた?、このキティちゃん、本物の生花を加工したものです。バラ?菊?ボクは植物の種類は判らないのですが、これを考えた人は頭良いと思います。


 土曜日は 新宿へ行ってきました。3月30日はヨルダン川西岸などイスラエルに土地を占領されているパレスチナ土地の日だそうで、全国各地で#0330パレスチナ土地の日全国一斉行動、があったのです。

 新宿では『新宿円周ラッピングデモ』ということで、新宿駅を取り囲む形で人々がスタンディングする、というアクションがありました。あまり分散するのはどうなんだろう?とは思いましたが、案の定 嫌がらせをしに来たシオニストイスラエル人やバカウヨがいたようです。

 文字通りのばーか(笑)。

 ボクはこのプラカードを持って街頭に立っていました。

 今もイスラエルの連中は犬や子供を含めた数十万の人々を飢えさせ、殺している。現代のナチ=シオニスト連中には言葉は通じません。ボクには大したこともできないし、抗議に意味があるかすらわからないけれど、黙っていることもできないです。

 明確に意味があるのはレモンやオリーブ、オレンジ、ITソフトやソーダストリームなどイスラエル製品ボイコットです。ボクはコンビニなんか使わないし、清涼飲料水や缶チューハイなども一切飲まないので、イスラエル絡みのものがこんなに広がっているとは思いませんでした。とにかく人種差別国家、イスラエルを経済的に締め上げるしかない。

 ローソンのオレンジジュースも×なんですね。飲んだことないけど(笑)。

 微力でも我々にできることはそれなりにある。


 最終的には新宿駅を囲んでいた人が南口に集まって、こんな様子になりました。


 と、いうことで、新宿で映画『アバウト・ライフ 幸せの選択肢

 ミシェル(エマ・ロバーツ)は恋人・アレン(ルーク・ブレイシー)との結婚を望んでいるが、アレンはいまひとつ乗り気でない。二人は両家顔合わせの席を設けるが、双方の両親はどうもぎこちない。親たちはなんと、W不倫の関係だった- - -

aboutlife-movie.jp


 シニア世代のロマンティック・コメディです。出演はアカデミー賞女優のダイアン・キートンスーザン・サランドンリチャード・ギアエマ・ロバーツジュリア・ロバーツの姪)、ウィリアム・H・メイシー、ルーク・ブレイシーなど実に豪華です。

 ダイアン・キートンスーザン・サランドン、ボクは大好きです💛(笑)。

 改めて調べたら、ダイアン・キートンは78歳、スーザン・サランドンは77歳、リチャード・ギアは74歳。この人たちもそんな年代か(笑)。

 前半は3組のカップル、それぞれの話が描かれます。シニア世代の2組と若いカップルです。

●映画館で知り合った二人(ダイアン・キートンウィリアム・H・メイシー 

●元から訳アリに見える二人(スーザン・サランドンリチャード・ギア

●20代の二人(写真左のルーク・ブレイシー、エマ・ロバーツ

 はっきり言って、前半部分はあまり面白くない。W不倫のシニアカップルも若いカップルの話もいまいち辻褄があわないから、違和感を覚えてしまいます。
 登場人物が皆、金持ちの白人なのも抵抗があった。シニア層だから経済的に余裕がある設定なのは良いとしても、親たちだけでなく子供世代までほぼ白人同士、同じような暮らしぶりの人たちでつるんでいるのは今どきのドラマとして、どうなんでしょう。ド田舎のバカ白人ならともかく、いちおう都会のリベラルな人たちです。少なくとも子供世代は多様な人たちと付き合いがあるでしょう。映画では主な登場人物にアジア系もアラブ系もいないし、LGBTQもいない。そこは違和感がありました。

 ただ、シニア陣の演技は良いんですよねー。ダイアン・キートンスーザン・サランドンは勿論、リチャード・ギアがとぼけた狸ジジイを軽やかに演じているのも驚いた。惹きつけられました。

 ダイアン・キートンのファッションもいつもながら素晴らしい。70代後半で可愛らしいトラッドを着て様になっているのだから、どうなってるんだ。彼女はこの映画のプロデューサーも兼ねています。

 リチャード・ギアのファッションも良かった。映画を見終わったあと思わず、彼が着ていたような、でかいマフラーを買っちゃいました。

 ぎこちなかった前半とは対照的に、登場人物が一か所に集まり、修羅場になる後半はめちゃめちゃ面白いです。6人の主だった出演者が何度も相手を変えながら繰り広げる演技合戦は退屈している暇がありません。まるでロンド(群舞)のようにお話が転がっていくんです。本当に素晴らしかった。

 70代の主人公たちのラブコメなんていいですね。幾つになっても自由な精神を失わないところが、偏狭な日本人の価値観とは違う。映画だから登場人物たちが絵になってるところも素晴らしい。老い先に希望が持てます(笑)。

 この映画、テーマは『人生の答え合わせ』です。そこが凄く良かった。
 確かにこの年代になると自分の人生がこれで良かったのかどうか、悩むことがあるのは理解できます。答え合わせをすることが正しいのかどうかすら判りませんけど、映画の中とはいえ、他の人が同じことを悩んでいるのを見るのは非常に興味深かった(笑)。人生はやり直しができないけれど、答え合わせをすることができるのは歳をとることの特権でしょう。

 と、いうことで、完成度は必ずしも高くはないけれど、特に後半はかなり楽しい。1時間半の小品として満足度は結構 高かったです。
 

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『AI上司』と『ウサギのサラダ』

 予想と異なり、東京の桜の開花が遅れています。ボクは明日お花見の店を予約しているので咲いてくれないと困るんだよな(笑)。
 街を歩いていても春の宵、麗らかな空気を感じるんですけどね。


 この前 コンサルからこんな話を聞きました。『社内の規定や法律などの質問を受けつける生成AIは既に実用化されていて、使っている企業が出てきた。』

 ボクも試しに使わせてもらったら、たいしたものでした。
『この会社は入れ墨で出勤は可能か?(笑)』と聞いたら『規定にありません。』という論理的な答と服装規定のリンク先が出てきた。生成AIの問題点は自分がわかってないと回答の根拠が俄かに判断できないことですが、引用元を検索して表示してくれれば正誤を判断するのも容易です。

 こんな質問をしてみたのはボクの勤務先に入ってきた、腕に入れ墨がある外国人社員からそういう要望を聞いたからです(笑)。別にヤクザな人ではなく、南米で教師をやっていたインテリです。単に我々と文化が違う、というだけです。彼曰く『冬は長袖で隠すけど、南米より暑い日本の夏に半袖を着ちゃダメなのか』って。そりゃ、ごもっとも(笑)。

 こうなってくると、『もう1,2年したら課長さんくらいの意思決定レベルなら「AIマネージャー」が実用化されるのではないか』とコンサルは言ってました。

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 確かにジャンルやテーマが明快なら、データさえ教え込めば、もう生成AIで充分です。部下は先ずAIのマネージャーに質問してから人間の上司に相談したほうが部下も上司も効率が良い。面接や評価だってAIの方が私情がこもらないので上司にも部下にもお互いにとって良い、と思いました。
 そうなったらホワイトカラーのサラリーマンは上司がAIになる日はそんなに遠くない(笑)。あと教師も大多数は失業でしょうね。


 今週 水曜日のBS-TBS報道1930』、今秋公開される核兵器を発明した科学者を描いたアカデミー賞映画、『オッペンハイマー』の話題を枕に、AI兵器の開発について論じていました。

 オッペンハイマーが原爆を開発したことをとやかく言う向きがありますが、ナチス大日本帝国も原爆を開発していたんですから、議論の余地はありません。ナチや大日本帝国に先を越されないように自分たちが開発するのは当たり前です。ボクが彼の立場でもナチや大日本帝国に先を越されるのはゴメンです。

 一方 アメリカが原爆や各地の都市空襲で無辜の市民を殺傷したのは国際法違反ですが、そもそも国際法違反の戦略爆撃を始めたのは日本です。日中戦争日本は世界で初めての戦略爆撃重慶でやっています。原爆の悲惨さは忘れてはいけないですが、当時は侵略戦争を支持した大多数だった日本人が一方的に被害者面をできるのか?、と思ってしまいます。いや、侵略戦争を支持し原爆を開発しようとしていた日本人には被害者面する資格はない

 もっと、難しいのは核兵器開発の問題は現在にも当てはまる、ということです。日進月歩の勢いで進むAIやサイボーグなどの新技術をどうするか

 現実を直視できない一部の左翼が言うように、一概に軍事研究を禁止すればよいという単純な話ではありません。今の時代 そんなことは物理的にできない。
 例えばドローンだって、もとはおもちゃみたいなものです。軍事利用を禁止しようとしても止められません。ソニーイメージセンサー素子は文字通り世界を席巻していますが、一般のデジカメやスマホだけでなく、ロシアのミサイルにだって入っています。正規ルート以外で入手できてしまう。

 政府と対立しているかのように見える(笑)日本学術会議ですら、もはや科学研究を軍民分けることは困難である、と答申しています。特にAIやITなんか絶対に分けられない。

 また、社会的な利益の面もあります。便利なインターネットだって元は核戦争に備えた軍事研究だし、番組では米中で開発が進んでいるサイボーグは負傷した兵士や障害がある人のケアのために開発が始まった、と言っていました。

 世の中 反戦とか反米とか反資本主義とか反政府とか、単純な二元論では分けられません。そんな単純な二元論で物事を判断するのはバカだけです。

 ただ、世の中が複雑になってくると中々難しい。バカウヨがバカなのは充分判ってますが(笑)、

 いわゆる左翼もかなりの割合でバカなだけでなく、何よりもセンスが絶望的に古い。

 だいたい、この国の国民自体がかなり怪しい(笑)。

 と、なると会社のマネージャーだけでなく、政治もAIにやってもらう、あながち冗談ではないかもしれません。この国にはロクな政治家しかいないし、国民もそういう輩を選んでしまう訳ですから。


 この前ポルトガル料理を食べに行ってきました。
 20年くらい前(笑)松濤にあった有名店、マヌエルが昨年 自由が丘に店を開いたのです。コロナのせいなのか、人手不足のせいなのか、開店は予定より1年以上も遅れましたが昨年末に開店、やっと行く機会ができました。

 松濤にあった頃は中々見つからない場所にあって雰囲気はお洒落、しかも安くて美味しいので『判っている人』で連日満員、隣のテーブルで女優さんが普通にご飯を食べているような店でした。

 が、今は経営陣も変わったそうで松濤の店も昨年閉店、自由が丘の店はめっきりカジュアルな雰囲気です。場所が判りにくいのだけは松濤と一緒ですが、まだ そんなに混んでないので穴場です。


【Manuel自由が丘】ポルトガルワインとタパスのお店。


 最初は『ジンジーニャ』(黒サクランボのリキュール)のソーダ割。昔はこんなものはなかった(笑)。甘くてアルコール度数も低くて良かったです。

 前菜は小皿なので好きなものを適当に幾つも頼みます。
 まずは『ウサギのサラダ』。ウサギ肉とコリアンダーがたっぷり。マスタードが軽く効いていて、普通に美味しかった。

 ボクはウサギ肉って好きなんです。こういう家兎は野生の兎とは全然違って鶏肉みたいにマイルドですが、これはこれで美味しい。

 『トリッパのサワークリーム和え』。普段は臓物系はあまり食べませんけど、トリッパも結構 好きなんです。肉の味はするけど、さっぱりしてますからね。

 この店名物の『干し鱈とジャガイモのコロッケ』。熱々で塩味が利いたコロッケは昔、始めて食べたときは衝撃的でした。

 『イワシのロースト』。丸ごと焼いたイワシに、おろしたオニオンにオリーブオイルとパクチーを混ぜたソースで食べます。日本で大根おろしと一緒に食べるのと同じです(笑)。これも美味しい。焼きたての魚が美味しいのは万国共通です。
 パクチーをベランダで育てたくなってきました。昔やってみたんですが、その時は虫に食われて上手く行かなかった。

 前菜も終わって『イベリコ豚のロースト』。和牛の霜降りなんかより、こういうものの方が遥かに美味しいです。赤身にしろ、脂にしろ、ちゃんと肉の味がしますから。

 ソースとしてワインヴィネガー、オリーブオイル、ピリピリ(現地のやや辛いソース)の3つが出されました。現地ではワインヴィネガーをかけることが多い、と店員さんが言ってましたが、確かにそれが一番美味しかった。焼いた肉にシンプルにお酢をかけて食べる。これも発見でした。

 『魚介のリゾット』。あさり、ムール貝イカ、エビをトマトで煮込んだものです。上にはコリアンダー

 ちゃんと生米から、それも国産より大きな粒のコメで炊くリゾットは日本のコメ料理とはまた別のものです。これもまた美味しいです。

 最後はこれもポルトガル名物『エッグタルトのレモンアイスクリーム載せ』。カロリーを考えると恐ろしいですが、こういうものは美味しい。だーい好き(笑)。

 カジュアルに、自分の好きな物を適当に食べてお腹いっぱい。材料の質はそれなりですが、こういうシンプルな料理はやっぱりいいです、飽きない。しかも安い(笑)。
 ポルトガル料理は久し振りに食べましたけど、和食とも共通点を感じます。凝りまくったフレンチもいいですけど、ポルトガルやイタリアンなどシンプルな料理の方が美味しいとボクは思います。また、行こうっと。

映画『デューン 砂の惑星PART2』

 今日の東京は雨。寒い1週間の始まりとなりました。菜種梅雨とはよく言ったものです。こういうものを形容する単語があるなんて、こういうことだけは?(笑) 昔の日本人の感性は鋭いです。

 一方 現代はと言えば、最近 テレビでNHKをつけるとずっと大リーグとオリンピックのことばかりです。不愉快なので、すぐ画面を消してしまいますけど今の日本では、普通はチリや韓国などの軍事政権がお得意の国民をアホにする3S政策(スポーツ、セックス、スクリーン)が日々実行されているのを実感します。それを国民は自ら受け入れる。せめて、これぐらいの顔↓をしてみろって。

 こうやって日本人は日々劣化しているのでしょう(笑)。


 さて、それでも内閣の支持率低下が続いています。今朝発表された読売の世論調査でも上昇の兆しすら見えません。


www.yomiuri.co.jp

 一方 昨年 党中央への異論を唱えた党員への除名騒動以来、日本共産党も凋落の一途のようです。それに耐えかねたのか、一部地域では子供や孫(笑)を入党させろ、という方針が出ているというTwitterを見かけました。お前ら、統一教会(笑)。

 もともと地方議員も赤旗の部数も壊滅的に減少していましたから、状況は本当に厳しいんでしょう。


https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten280/pdf/p15.pdf

 日本共産党の連中が言論の自由を認めないファシストなのは知ってましたが、とうとう封建主義にまで落ちぶれたか(笑)。党中央もアホなら、それを盲信する末端党員も救いようがない。北朝鮮へでも行けばいいのに(笑)。

 それが嫌なら、自ら改革するかですよね。他人に強要するのがお得意の自己批判を今度は自分でやればいい(笑)。原発ムラも自民党共産党も自ら改革出来ないのは全く一緒です。
 統一教会にしろ、日本会議にしろ、創価学会にしろ、共産党にしろ、『信者』というものは恐ろしいものです(笑)。言葉が通じないもん(笑)。犬にも劣るというか、犬と比べたら失礼ってなところです。

●リンク先の中央大教授(政治学)の中北氏の論文、礼儀正しく(笑)、論理的で非常に良かった。曰く『(日本共産党の)民主集中制パワハラの温床』。『日本の左翼・リベラルの多くはバカウヨと体質は一緒』というボクのテーゼ?を傍証してくれています(笑)。坊主頭で精神主義の旧日本軍の死霊の盆踊りみたいな甲子園を後援している朝日や毎日がまともなリベラルである筈がない(笑)。


 と、いうことで、日比谷で『デューン 砂の惑星PART2

 遠い未来。『スパイス』と呼ばれる希少な資源を算出する砂の惑星デューン。宇宙帝国を統べる皇帝とハルコンネン公爵家に家族をすべて殺され、自分も命を狙われる公爵の息子、ポール(ティモシー・シャラメ)はデューンの砂漠に暮らす先住民フレメンのなかに身を隠す。そして先住民の戦士、チャニ(ゼンデイヤ)たちと共に、皇帝とハルコンネン家への復讐に立ち上がるが。

wwws.warnerbros.co.jp

 フランク・ハーバードの古典的なSF小説の映画化第2弾。何度も映画化・TV化されていますが、あまりにも話がでかい&長いので失敗作になったり途中放棄したり、映画化は困難を極めるという曰くつきの作品です。

 ところが今回の映画化、3年前に公開されたPART1は作品の質でも、興行面でも大成功を収めました。
spyboy.hatenablog.com

 PART2の監督もPART1に続き、『メッセージ』など哲学的な映画を撮るドゥニ・ヴィルヌーヴ、出演はティモシー・シャラメゼンデイヤレベッカ・ファーガソン、オースティン・バトラー、フローレンス・ピュー、レア・セドゥ、クリストファー・ウォーケンなど。
 すでに公開が始まったアメリカでは前作の倍という興行収入をおさめる大ヒットになっています。日本ではいまいちのようですが。

 お話自体はどうでもいいんです(笑)。ボク自身はPART1のことはほとんど忘れてしまったのですが、殆ど問題なかった(笑)。それより映像が売りですから、大画面の映画館で見なくては意味がない映画です。

 さすがはドゥニ・ヴィルヌーヴ監督だけあって、映像のスケールが圧倒的であるだけでなく、美しい。エキストラの数もインド映画なみにすごい、どれだけお金がかかっているんだろうと思います。ところどころに挿入された白黒画面が特に美しかった。絵画みたいでした。

 俳優陣も良いです。ティモシー・シャラメ君はちゃんと演技ができるスターですが、ゼンデイヤやオースティン・バトラーなど脇を固める俳優も魅力的です。

 膨大なお話ですが端折るべきところは端折る脚色もうまいです。前作は映像の不気味さが強調されていたように思えますが、今作は起承転結がある壮大なドラマになっています。上映時間3時間ですが、全然飽きません。

 強いて言えば砂漠の民が舞台ということで、惑星デューンの先住民の姿はどうしてもアラブ系の人を思い出してしまいます。原作が書かれたのは1965年だし、設定がそうなのだから仕方ないのですが、あちらの人はこういう描写をどう見るか、ちょっと気にはなります。
 現代の価値観に合わせて、女性戦士チャニの姿などは原作よりはるかに強い意志を持った人間として描かれてはいるそうですが。

 紀元1万年という遠い未来、という設定のお話ですが、映画を見ていて、人類は再び専制政治へ向かってしまうのかな、とも思いました。この映画で描かれている未来の世界では、皇帝も貴族もやりたい放題です。一般の人々の命なんか虫けら同然。人々は専制政治を当たり前のように受け入れているように見える

 これが笑い話と片づけられるでしょうか。
 今の世の中はテクノロジーの進化に加えて、複雑に絡み合った様々な利害や立場などで複雑になる一方です。政党はもちろん、業界団体や組合、宗教など何か一つの団体や考え方を支持していればどうにかなる時代ではありません。

 最近はその複雑さに人々は耐えられなくなってきているのではないでしょうか。世界中で起きているポピュリズムの台頭はその典型です。更に頭のぶつけ所が悪いとスピリチュアルへ行く(笑)。
 いずれにしても今の世の中は難しすぎて、多くの人はトランプや山本太郎共産党のようなアホが提示する間違っているけど判りやすい、簡単な答えを求めてしまう

 ポピュリズムはたいていの場合 理屈が間違ってますから、権力維持のために権威主義へ傾いていくのが常です。プーチンがその典型でしょう。
 嫌な話ですが、現実の複雑さに耐え切れず、いずれ人類は自ら専制政治を選んでしまうものなのでしょうか?

 前作もそうでしたが圧倒的なスケールの映像美と豪華スターの演技にひれ伏す映画です(笑)。感動するとか、心に残るとかいう映画ではありませんが、大画面で見ればAクラスの映画体験ができることは間違いありません。これだけ豪華な映像を他の映画と同じ料金で見るのは申し訳ない気さえするほどです。
 今回のPART2で一応は決着がつきますが、話はいくらでも続けていけそうです。お待ちしてます(笑)。


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