特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『「報道特集」金平キャスターの降板』と『「酸菜魚」と日本の希望』

 早くも9月。秋の便りどころか、郵便受けにはボジョレ・ヌーボーの案内が入っていたし、アマゾンではおせち料理の案内が始まっている。この分ではあっと言う間に年の暮れになってしまうでしょう。

 いつもの話ですが、働いている間は時間が早く過ぎて欲しい。毎日毎日『一難去って、また一難』の繰り返しです。何とか無事に済んでいるからいいけど、やっぱり心は疲れます。嫌なことは早く通り過ぎて欲しい。で、お休みの日と定年後はゆったりとお願いします(泣)。


 さて、木曜日、TBS『報道特集』の金平キャスターが降板するという報道がありました。

www.nikkan-gendai.com

 びっくりしていたら、今日TBSも正式発表を出した。

mainichi.jp

 金平氏はTBSの執行役員にまでなって、退任して6年も経っています。今は68歳でキャスターとしてはともかく、会社員としては引退しても不思議ではない。この1年くらいの『報道特集』は、金平氏が怒りが露わにする場面が増えた反面(笑)、内容は多少粗くなってきた、と感じていました。

●そりゃあ、怒るのは当たり前だけど。

 ボクはいずれ金平氏勇退し、以前はNEWS23のキャスターを務め最近は『カメジロー』などの優れたドキュメンタリーを撮った佐古忠彦氏辺りが引き継ぐのだろうと勝手に思ってました。佐古氏なら金平氏の志は継いでくれるだろうし。

 でも、いずれは退任するにしても今 金平氏が降板するとは思わなかったし、何よりも金平氏報道特集のキャスターになる前から『ロックファン』という彼の基本的な価値観は信頼していた(笑)ので、長く続けて欲しかった。

 今回の金平氏退任の真相は判りません。
 金平氏は『TBSの中でも故筑紫哲也氏や金平氏のように権力と距離を置く側と山口元ワシントン支局長(レイプ犯)のような権力に癒着する側と二派がある』と他媒体のインタビューで言っています。社内の圧力を執行役員にまでなった金平氏の力である程度抑えていたんでしょう。でも、それより上から圧力がかかってきたら、それも難しい。

 後任の人は佐古氏ではなく、もっと若い人ですが、何度か『報道特集』にも出演していたそうですし、ずっとシリア難民の報道に携わっていたそうです。金平氏不定期に出演するとは言っていますから、どうなるかは判りません。権力と距離を置く報道姿勢は守られる可能性がないわけではない(笑)。

 NHKのニュースが変質してしまった今、報道特集』は地上波では殆ど唯一の『まともな』報道番組です。BS-TBSの『報道1930』と並んで、日本のTV報道の『最後の砦』が心配です。

●朝日で原発事故のスクープを連発し新聞協会賞まで取った青木氏もなぜか記者から外されました。


 この前 映画の帰りに新大久保へ行って来ました。
 この辺りは韓流で有名でしたが、今はそれだけでなく、ネパール、ベトナム、タイと様々な人が集まる国際都市ならぬ『国際集落』になっています。


https://atta.ai/media/jp/article07-shinokubo/


https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/tamaoki/4413

 料理も日本人向けではなく、現地の人向けの本気の料理が沢山ある。
 ボクは最近 日本人向けにアレンジしていない中国人向けの料理、いわゆる『ガチ中華』に凝っています。この日も目当ての店があったのですが休みだったので、おっかなびっくり駅前にある派手な看板の四川料理屋に入ってみたんです。

 店内は最近中国で流行っていると言う、バリバリに派手な装飾です。店内は中国語で歌われる喜納庄吉の『花』が流れていました。

 注文はタブレット、まさに中国です。日本よりデジタル化は遥かに進んでいる。

 『ザリガニの麻辣煮』や『炒め蛙』、『鴨血』などの料理にも後ろ髪を惹かれましたが(笑)、頼んだのは店の壁にポスターが貼ってあった『酸菜魚』。この店は初めてだし、あまり辛くないもの、赤くないもの(笑)を、と思ったのです。四川料理ではよくみかける料理ですが食べるのは初めて。

 大量の酸っぱい野菜の漬物(高菜?)と軽く揚げた白身魚を煮込んだものです。上に載っているのは唐辛子です。スープの中にもそれなりに入っています。読みが甘かった(笑)。

 何とも言えない味です。ベースになる鶏スープの滋味に唐辛子の辛さ、漬物の酸っぱさ、麻辣の痺れが交じり合い、正に混沌としている。初めて食べる味ですが、とにかく滅茶苦茶美味い。

 誰が考えた組み合わせなのか、旨味、酸っぱさ、辛さ、痺れのバランスが素晴らしい。バケツのようなお茶碗に大量に入っているのも嬉しい(笑)。これでたった950円。
 こんなうまいものが世の中にはあったのか!と久々に思いました。大量についてくるご飯を残せば十分ダイエット食としても行けるし。
 また食べに行きたくて仕方がありません。


 この頃、東京の街ではガチ中華が非常な勢いで増えています。家賃が安くなったのもさることながら、日本に住む中国人が増えているからです。
 日本では少子高齢化が進んでいます。日本にビル・ゲイツのような起業家が何人も登場して余程大きなイノヴェーションを起こさない限り(普通はムリ)(笑)、日本の経済はどんどん縮小していかざるを得ない。

 国勢調査のデータを見ると、日本の人口は最新の2020年の調査では前回2015年より95万人が減りました。香川県一つ分だそうです。

 内訳を見ると日本人の人口は減っていますが、日本に来る外国人は増えている。
●日本人人口は5年間で178万人減った。

●外国人は5年間で84万人増えた。

 特にベトナムと中国の人が増えています。人口で見ると最も多い「中国」が 67万⼈、「韓国,朝鮮」が 38万⼈、「ベトナム」が 32万⼈。

*以上は2020年国勢調査の結果より https://www.stat.go.jp/info/today/pdf/180.pdf


 こんな話もあります。『中国人の移住先として日本が人気』だそうです。
diamond.jp

 この記事の信憑性がどこまであるのか判りませんが、身の回りを見ていても実感ができる話です。

 コロナ禍で潰れた繁華街の店がどんどんガチ中華に置き換わっているのもその証拠です。
 企業だって、古くは三洋電機やシャープ、NEC富士通のパソコン、最近でもハウステンボスと、様々な事業や企業が中国資本に買われています。円安でますます進むでしょう。
 時々国産パソコンがどうの、って言ってる人がいますけど、NEC富士通IBMも全部同じ中国企業レノボのビルの同じフロアで仕事しているんですからね(笑)。ま、机だけは旧メーカー毎に別れているそうですが(笑)。


 ボクの勤務先でもこの数年、新卒募集では日本人学生に交じって中国の人が応募してきます。中国、もしくはアメリカの大学を出て、日本の大学院まで出てくる人が殆どです。中国語、日本語、英語はペラペラなのは当たり前、加えて他の言葉も喋れる人も多い。

 そんな優秀な人たちが何故 日本の企業に就職するのでしょうか。
 面接の際にいつも『なんで給料も高いし出世も早い外資企業に行かないのか?』と聞くんですが、応募してくる彼ら・彼女らは『日本の会社が良い』と言います。理由は『給料は安いけど(笑)、日本は安全』、『中国の会社は給料は高いけど競争が厳しくて疲れる』、『日本の会社は色んな仕事をやらせてくれるから自分が成長する』、『共産党は嫌』(笑)、そんな答えが返ってきます。
 彼らには日本の社会にもまだ、取柄がある、ということを改めて教えられました(笑)。

 ま、彼ら・彼女らは、ボクも含めて日本人より遥かに優秀な人が多い。外国で就職しようと考えているだけあって、真剣さが違います。そんな人たちが入ってきてくれるのは大歓迎です(笑)。その分 日本人学生、特に男子学生は割を食ってます。ざまあみろ(笑)。

 企業に入ってくる人たちにしても、ガチ中華をやっている人たちにしても、そういう人たちが日本の社会に入ってきてくれることは本当にありがたい。日本人とはやる気が違う。
 もちろん、日本にやって来る中国の人には色々な人がいるでしょうけど、それは日本人だって同じ。日本人だって、アホや滅茶苦茶な奴は幾らでもいる。バカウヨがその筆頭です(笑)。

 よく言われる治安の話だって、外国人が増えて日本社会の治安が悪くなっている、なんてことは全くない。刑法犯は一貫して減少しています。


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 ただでさえ、沈んでいく日本(笑)です。性別も国籍も関係なく、やる気や能力のある人が入ってきてくれるのなら、大歓迎するのは当然です。美味しい料理も食べられる(笑)。
 日本に僅かでも希望が残っているとしたら、やる気のある女性や外国人に活躍してもらう、それしかありません。既得権者のバカ男は引っ込め、ってことでしょう(笑)。その方が男にとっても幸せです(笑)。

世界は理不尽である:劇場版『荒野に希望の灯をともす』

 毎度毎度の話ですが、お休みが過ぎるのは早い。また1週間の始まりです(嘆息)。
 それでも夏の暑さがひと段落してくれて、クーラー無しで眠れるようになったのは嬉しいです。今でさえ狭い家でクーラーをかけると冷えや乾燥で体調が不安なのに、もっと歳をとったらどうなるんだ、と思います。
●大岡山の夕空。もうちょっと寒くなれば富士山が見える。


 統一教会国葬の件では多くの人が納得がいかないようです。当然です。内閣支持率は下がり続けています。

 ボクとしては岸田が辞めても代わりにもっとマシな人物が出てくるとは思えないので、死に体のまま岸田内閣が続いてもいいと思います。ところが野党が弱体化しているから、統一教会のことも放置し、原発にしても国葬にしてもロクでもないことばかり始める。
 この10年間ずっと同じことを言い続けていますが、まともな野党がないから日本の弱体化が進むんです。もちろんボクの計算では維新(ゆ党)やれいわ(バカで嘘つき)は野党の中には入ってません。

 国葬にしたって法的根拠があいまいなばかりか、118回も国会で嘘をついた奴をどうして国葬にしなくてはならないのか。

 安倍晋三ではなく、本当に世の中に貢献した人、例えばあの中村哲氏の国葬だったら、全く揉めることはない筈です。


 と、いうことで東中野で劇場版『荒野に希望の灯をともす
kouya.ndn-news.co.jp

 アフガニスタンパキスタンで35年に渡り、病や貧困に苦しむ人々に寄り添い続けた医師・中村哲氏。戦火の中で病を治し、井戸を掘り、用水路を建設した活動を21年間継続的に記録した映像から、これまで様々なテレビやDVD(21年3月発売)で伝えてきた内容に未公開映像と現地最新映像を加え劇場版としてリメイクしたものです。

natalie.mu

 大学卒業後 病院に就職した中村氏が登山隊の一員として訪れたパキスタンの貧しさにショックを受けパキスタンへの医師派遣に応募したこと、やがてアフガンとの国境地帯にあるペシャワールハンセン病などの治療に従事するも、更に貧しいアフガン側へ拠点を移したこと。医療以前に水が不足していることが現地の衛生事情を悪化させていることを理解するようになり食糧支援や井戸掘りを始めたこと。さらに多くの人を救いたいとアフガンの砂漠に用水路を建設を始めたことが描かれます。

 映像としてはあまり目新しいものは見当たりません。今も事業が続く中村氏の死後の現地の様子などを除けば、E-TVなどで見たことがあるものばかりです。ただ、こうやって時系列でまとまっていると判りやすいし、新たな発見もありました。

 まず、時間を経るにつれて中村氏が変貌していくこと。
 最初は中村氏が神経内科医として精神科に勤めていたのは全く知りませんでした。それが現地の状況に応じて内科、外科手術、果てはハンセン病まで治療を行うようになる。必要に駆られて、とは言え、専門外の分野の治療を行うだけだって大変なことだと思います。

 次に医師から社会運動家に踏み出したばかりか、全くの専門外の井戸掘りまで始めたこと。必要に駆られた、とはいえ、ノウハウも知識もない井戸掘りに踏み出すなんて驚きです。その頃には病院はスタッフに任せるようになっており、実質的に医者以外の存在になっていました。

 そして用水路建設を始める事。広大な砂漠に用水路を掘っていくのですから、井戸掘りとは必要な人出も労力も段違いの筈です。

 もちろん最初はノウハウも知識もない。

 良く中村氏が重機を自ら操縦する映像が流れていますが、あれだって60歳を過ぎた彼が自分で覚えたわけです。

 専門外の分野も担当する医者、食糧援助、そして井戸掘り、用水路建設、中村氏の変貌ぶりは驚くべきと思いました。

●中村氏が砂漠に作った用水路でなんと60万人の人が農業に従事できるようになったそうです。 

 映画では中村氏が用水路を建設している上を米軍の攻撃ヘリが飛び交っている光景が映っています。工事中 何度かヘリの銃撃を受けたこともあるそうです。あのヘリが1機あるだけで中村氏の使っている予算の数十倍になるはずです。実にばかばかしい。

 

 中村氏は参考人として呼ばれた国会で『自衛隊の海外派遣は有害無益』と断言したことで有名です。


www.nishinippon.co.jp

 『武力を行使しないという憲法9条が自分たちを守ってくれている』という中村氏の言葉は35年の活動実績の重みがあります。と、同時に中村氏はこの映画の中で「少なくともアフガニスタンにおいては」とも言っています。非武装平和主義がどんな状況でも当てはまる普遍的な解決策だとは彼は言っていない。9条信者とは異なり、中村氏はあくまでも現実を見る人だったのも良く判りました。

 加えて思ったのは中村氏のリーダーシップの凄さ。
 素人が井戸掘りや用水路建設に踏み出すのですから、最初は日本人スタッフだけでなく、現地の人まで反対していました。その光景がフィルムに映っています。そりゃあ、そうだと思います。素人が砂漠に用水路を作れるかどうかなんて、誰にも判りません。 
 中村氏が郷里の福岡の山田堰のノウハウを使って洪水でも流れない取水口を作ったのは有名ですが、不屈の意志とクリエイティブな知恵、その二つが両立している。 

 しかし彼は日本語で、英語で、現地語で説得し続ける。並大抵のことではありません。それこそ訳の分からない異国で大勢の人を説得し、納得させ、事業化させる。こんなことは普通の人には出来ません。

 その結果 見渡す限りの乾いた大地が緑の土地に変り、60万人の人が農業に従事できるようになった。アフガンの広大な砂漠が緑の大地に変わるということがどういうことか、映像で見て初めて凄さが判りました。

 19年に中村氏が亡くなった後も現地では用水路の延長と維持のための作業は続いています。山田堰そっくりの取水口がアフガンの人たちの手によって幾つも作られている。

 今 アフガンでは洪水と干ばつ、それにタリバンの政権奪取による国際的な経済制裁で非常に深刻な状態が続いています。
 国連は2200万人以上の人が食料不足になる恐れがあると警告しています。中村氏のペシャワール会への寄付の送金も経済制裁に引っ掛かり厳しい状況が続いているようです。それでもペシャワール会が今年初めに食糧支援を行ったのが映画にも描かれています。

www.yomiuri.co.jp

 映画の中で中村氏が「自分の活動は全て、世界の理不尽と闘うためだ」と言っていたのが印象に残っています。アフガンでは今も理不尽が続いています。程度はまるで違いますが、日本でも理不尽な出来事が続いています。
 世界は理不尽です。それは変えられない。でもその理不尽に屈従するのかどうかを中村氏は生涯を賭けて問い続けた。この映画を見て初めて、それが分かりました。


www.youtube.com
 

『選挙に行かない奴は- - -』と『東山の昼下がり』(夏休み旅行記3)

 やっと暑さも峠を越したのが実感できるようになりました。まだまだ蒸し暑さは残りますが、時折こんな空を見ることができるようになりました。秋空が恋しいです。

 岸田が『今まで停止していた柏崎刈羽や東海第二などの原発を動かす、原発の新設も検討する』と言い出しました。安全対策や避難計画の欠如など、停止には理由があるのにトンデモない話です。

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 今夏のように電力不足の恐れがある、と言われたら、確かに少し考えます。『本当に電気がたりないのなら、安全を確保した上で電力不足やCO2削減のためには再稼働も仕方がない』と、まともな人(笑)だったら思うでしょう。10年近く再稼働反対の官邸前抗議に通ったボクだってそう思います。

 しかし、本当に既存原発が安全なのか、本当に電気が足りないのか、と言う問題は全く議論されていません

 最近策定されたエネルギー第6次基本計画では電気の需要の元になる、2030年までの日本の経済成長率はOECDの長期予測の1.8倍、という前提で計算されているそうです。
 一橋大の野口名誉教授は『そんな経済成長は不可能であり、サハリンのLNG権益が無くても問題ないし、30基必要とされている原発の再稼働も10基で十分』と指摘しています。

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 今年は老朽火力発電の故障&メンテとウクライナという緊急事態が重なりました。長期的には電力は余る可能性は高い
 特に東海第2のような、事故が起きれば東京全滅になりかねないリスクがある老朽原発を動かしていいのでしょうか。電気がどうしても足りないなら兎も角、東京・中部・関西の電力を融通する連係線もまだまだ拡張する余地があるのに、トンデモナイ話です。しかも原発の発電コストは再生エネに比べてはるかに高い


www.nikkei.com

 ボクは今まで、安倍や菅に比べれば漢字が読めるだけ岸田の方がマシ、腰が定まらない野党の政権よりもマシ、とすら考えてきました。
 しかし原発の再稼働強行は許しがたい。まして新設なんか論外。バカ高い原発の電気で日本の産業競争力をこれ以上下げようというのか。岸田まで日本弱体化を狙う統一教会の手先か。
 まず、電力が本当に足りるのか足りないのか、本当に安全なのかどうか、きちんと議論をすべきです。なんで、こんなひどい政治家ばかりなんでしょうか、日本は。


 さて統一教会の件、報道が続いています。日本人お得意の『飽き』の問題は怖いですが、まだまだ問題はいくらでもあるでしょう。飽きている場合じゃない。統一教会の汚染は自民党だけでなく、維新や国民民主、公明にまで広がっていますが、立憲民主の枝野、安住などが世界日報統一教会系の新聞)のインタビューを受けたという話までありました。

 思わずムッとしたのですが、

 事情を詳しく見ると、当時 枝野は憲法調査会の会長で調査会として自民党の議員と一緒にインタビューを受けたそうです。それでも『アホか』って話ですが、個人としてというより憲法調査会や当時の民主党としての問題でもある。

●枝野の弁明。「反対の立場の媒体にも自分の主張を載せるべき」というのは判る。ただし、まともな媒体なら。

 それでも立憲民主の幹事長に岡田克也国対委員長安住淳が戻ってくるそうで、そこは期待します。リーダーシップはともかく、政策では岡田克也は殆ど間違ったことは言わないし、国対委員長としては安住が有能だったのは既に証明済みです。

news.yahoo.co.jp


 どんな政治家、政党にも問題はあります。
 例えば枝野は初当選の際 革マルの影響下にあるJR労組から支援を受けています。元幹事長の福山は自民党の麻生などと一緒に、現代の奴隷制度と悪名高い技能修習生の派遣に携わる日本ミャンマー協会の理事をやっています。

 福島瑞穂共同通信からの転載でインタビューが世界日報に載ったこともあるそうです(これは完全無罪ですが)。さすがに共産党統一教会とは関係ないでしょうが(笑)、かといって共産党の訳のわからない政策と独裁体制の政党が良いと言うわけでは勿論、ない。
 れいわだって山本太郎は選挙の際 中核派の関連団体の支援を受けているし、政策が間違っているばかりか普段言ってることすら嘘ばかりです。統一教会中核派も世の中への害悪、という点では大して変わらない。統一教会の方はカネは持ってるだろうけど。

 完全無欠の政党、候補者なんか残念ながら存在しない。どこまでが許容できて、どこまでが許容できないか、という境界をはっきりさせること、それに有権者にきちんと説明しているかどうかで判断するしかないんじゃないでしょうか。我々はよりマシなものを選んでいくしかない

 昔の学生運動に始まり、現在の野党に至るまで、自分たちの主張に固執するあまり内ゲバが始まり、自滅していったのが日本の左翼の歴史です。夏休みの旅行の合間にこの本↓を読んで、改めて納得しましたよ。
 

 やはり変な団体が介入しても意味がないくらい、投票率を上げること。結局それに尽きる、とボクは思います。選挙に行かない奴は統一教会の手先(笑)、それでいいんじゃないでしょうか。
 
 


 と、いうことで、お盆の旅行も最終日です。
 朝、部屋に朝ご飯を持ってきた宿の人が窓の障子を全て外してくれました。ガラス戸一面に静かな保津川の光景が広がっています。まるで額縁の中の絵のようです。

 と言っても、この日は朝ご飯はほどほどにしなければなりません。宿を出て、また船で川を下っていきます。

 渡月橋のたもとで船を降ります。

 そこから市内へ戻って、嵐山とは反対側、東山のふもとへ向かいます。
 旅行のフィナーレに、京都ならではの料亭へ行ってお昼ご飯を食べよう、という計画です。近くまで来て車を降りると辺りは祇園清水寺の観光名所やお盆前のお墓参りの人でごった返していました。でも東山に向かって少し坂を登ると、人影もまばらになります。

 予約したのは創業100年余で京都ではそれほど古いとは言えませんが、その前は先祖代々高台寺の井戸の番人だった、というお店です。
 玄関前には下足番のおっちゃんがまるで待ち構えているかのように立っています(笑)。ボクは旅行で3日間履いてくたびれたウォーキングシューズで、ちょっと恥ずかしい(笑)。

 案内されたお座敷に入ると、まずお茶菓子が出てきます。食べる前にお腹を膨らませたくないんですが、京都では最初にお菓子を出してくる和食店って結構あります。不思議です(笑)。

 東京にも美味しい和食屋は沢山あるし、東京に支店を出している京都の店も多い。でも、殆どがビルの中です。料亭という独立した、それも古い建物でご飯を食べられるのは京都ならでは、です。

 このお店は全部で18部屋というから料理屋の割には比較的大きく、敷居も低い。こちらも気を使わなくて済む。店は『大人のアミューズメントパーク』と称していますが、確かにディズニーランド(ボクは行きませんが)みたいな感じです。

 案内されたお部屋に入ると夏らしい滝の掛け軸が目につきます。

 仲居さん曰く、この部屋は屋形船を模しているそうです。

 なるほど庭は川を模しています。それに生命力が溢れる草木の緑が美しい。

 庭の石も水の流れのような模様がつけられています。草木の手入れも含め、維持するだけでも大変だろうなーと思います。

 天井も屋形船の葺いた屋根風になっています。

 お料理はほおずきに入れた八寸から始まります。細かい話ですが、下に敷いてある銀杏が異様に美味しかった。

 一つ一つ開けていきます(笑)

 次にイチジクの白味噌煮で口の中をさっぱり。

 大きな蓮の葉の上にはお刺身。車エビと明石鯛。

 鱧の落しと焼霜造り。写真を撮る前に一つ食べてしまいました(笑)。
 前日の鱧は水っぽくてダメでしたが、こちらは流石に大丈夫。この店の落としは水ではなく鱧の出汁で湯がいているので味が逃げない、また普通は氷で冷やすけど皮が硬くなってしまうので暖かいまま出す、と仲居さんが言ってました。

 賀茂茄子の揚げ出し。茄子と海老が入っています。濃いめの出汁が美味しい。

 塩釜を外して現れた若芽の下はじゃーん。丸ごとの鮑と雲丹。四の五の言わず、うまいに決まっています。肝醤油で。女将には『お腹がいっぱいになってしまうから食べちゃダメ』と言われるのですが、この若芽も貝の味を吸っていて、死ぬほど美味しい。

 『盛夏の冷製』と称したお皿。タコ、北寄貝に京都で採れた野菜。マイクロトマトに赤い万願寺唐辛子、ラディシュやビーツなど。

 最近は和食でも後半に肉が出てくることも多いです。この店もそう。ボクは事前に『霜降りの肉は止めてくれ』とお願いしてあったので、代わりに伊勢海老の具足煮が出てきました。ドカンとデカいお皿で出てきたのでヤケクソ気味な感じもしましたが(笑)、白みそ仕立てのお汁と冬瓜が実にうまい。

 鮎ご飯。かかっているのは蓼の粉。

 いつも思うんですが、和食屋の漬物って売っているものより遥かに美味しい。プロの手作りだからでしょうね。みそ汁の中には蓮根餅。

 最後は抹茶の代わりにかき氷。最後に出てくる割に結構デカい(笑)。そして、お茶の色が異様に濃い。氷に抹茶を振りかけたのではなく、抹茶を凍らせてかき氷にしたのでしょう。

 氷の中には抹茶アイスと白玉、小豆が入っています。

 もう、お腹いっぱい。食べ終わってお茶を飲んでいると、蝉の声がひときわ大きく聞こえました。東山の静かな昼下がりです。

 これで年に1回の食べ放題旅行もオシマイ。この日は夕飯抜きだったことは言うまでもありません。またダイエット生活に逆戻りです(泣)。

 感染でビクビクしながらの旅でしたが、楽しかったです。来年はコロナなんか気にしないで旅行に行けたら良いなあ。健康でおなか一杯食べられることに感謝したいと思います。