特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

NHK『バタフライエフェクト 安保闘争 燃え盛った政治の季節』と『新緑の軽井沢』

 この1ヶ月くらい イギリスの歌手、デュア・リパの5月に発売されたばかりの新譜『ラディカル・オプティミズム』に夢中です。

 この人は男尊女卑の野蛮国、日本と韓国以外、世界中で昨年NO1ヒットした映画『バービー』のサウンドトラックで知りました。

 今作はその名のとおり、お洒落だけどラディカルなダンスミュージックです。アメリカではチャートの2位まで上がる大ヒット、先日もNYのタイムズスクエアを占拠して大々的なパフォーマンスが行われたばかりです。



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 彼女が、ガザでの即時停戦を呼び掛けています。売出し中の歌手が強大なユダヤ資本を敵に回すようなことを発言するなんて、普通ありえない。少なくとも日本にはそんな歌手はいない。

 彼女はコソボの戦禍からロンドンに逃れた難民家庭の出身です。東欧の人らしく、時折 演歌のような『こぶし』が入るのが面白い。

 デュア・リパにしろ、同じくロンドンから出てきたバイセクシュアルの日本人歌手リナ・サワヤマにしろ、その個性を受け入れるロンドンには感心します。リナ・サワヤマは日本公演の際『同性婚が認められていない日本は恥ずかしい。一緒に戦ってくれ。』と発言しました。新潟生まれの彼女は、今や映画『ジョン・ウィック4』でキアヌ・リーヴスと共演する程のスターです。

 しかし日本に居たら表舞台にすら、出てこれなかったと思う。ロンドンとは対照的に、日本には個人を圧殺する、そんな空気があるのではないか


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 今週 出生率が過去最低を記録したというニュースが流れていました。少子高齢化は今の日本が抱えている最大の問題です。中国や北朝鮮のミサイルより遥かに恐ろしい。
 でも、答えはシンプルです。問題はこれ↓に尽きる(笑)。

 地方は仕事は少ないし、東京では世帯年収1000万くらいなければ家も買えないし、子供だって作りにくい。「お金がない人は結婚できず子どもを持てない」、問題ははっきりしている(笑)。

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 まさに人災です。

 成立した『子育て支援法』も児童手当の所得制限をなくすのは良いけれど、はした金を配ったって効果なんかない(笑)。実態はどれだけ中抜きされるかわからない増税です。

 とにかく『最も人口が多い自治体(東京)で世帯年収1000万なければ子供を育てられない』ような酷い状況はなんとかしないと、それこそ国が亡びる(笑)。


 一方 政治資金規正法』は勿論ザルだし、野党は政治資金パーティーや企業・団体献金は全面禁止、とかバカなことを言っている。それなら組合からの献金やカンパはどうなのか。

 パーティー献金もOKにして、その代わり民間と同じように入出金は全て記録、公開すればいい。若しくは政党も民間と同じように課税するのもいい。

 日本の政治は相変わらず的外れなことばかりやっている。それを批判するな、というバカまでいる。

 アホやプロ臣民もろとも、この国はマジで一回滅びた方が良いかもしれません。


 今週は NHK映像の世紀バタフライエフェクト 安保闘争 燃え盛った政治の季節』を見ていました。 

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 今の日本人は政治に興味がないように思えます。投票率は低いし、直接的な政治行動、例えばデモに行くような人も限られています。
 でも、かっては違っていた。番組によると、60年安保には約500万人が何らかの行動に参加したそうです。『そんな日本人が変わってしまったのは何故なのか』、考えるヒントの一つになればいいな、と思いながら番組を見ました。

 番組の質自体は軽いというか、まあ、それはそれと言う感じでした(笑)。安保闘争の見方は色々あるし、語るべきことも幾らでもあるから、40分くらいの番組で取り上げるのなら、こんなものでしょう。判りやすくは出来ていました。ただ肯定的な見方だけでなく、もっと批判的な観点も入れるべきだとは思いました。


 番組で印象に残ったのは、まず、『今との世情の違い』です。
 60年安保の国鉄ストで電車が止まってもサラリーマンがインタビューで『会社に行かなくてはならないが、我々もストに協力しなくてはいけないから仕方がないです』と肯定的に答えていたり、商店主や母親が学生たちのデモの擁護をしたりと、今とは全然違う。別の国か、と思った(笑)。

 また『既存政党は全く役に立たなかった』ということ。
 共産党安保闘争の足を引っ張るだけだったし、社会党も市民の運動を糾合するような能力は無かった。70年安保の学生たちも言っていたかと思いますが、要は社会党共産党既得権益を貪るだけだった。そんな野党は頭が60年代のまま温存され、今に至るまで祟っている

 一方 異議を申し立てた市民や学生たちは『将来展望はなかった』。
 徒手空拳の市民・学生運動、特に70年安保は雰囲気に流されるだけで現実を変えるための方策はなかった。番組で流れたインタビューで警察に逮捕された学生が『前途のない運動に終止符を打つことができたので、捕まってホッとした』と言っていましたが、そうだろうと思う。彼らは雰囲気に乗せられただけで、現実を変える気はなかったのではないか

 キング牧師など同時期のアメリカの公民権運動には『非暴力抵抗を貫くことでマスコミや一般市民の支持を集めて権力に対抗する』というプラグマティックな戦略がありました。非暴力は道徳でやってたんじゃない(笑)。彼らは警官に殴られても怪我を最低限にする訓練まで行っていた。日本の運動とは頭の使い方も真剣さも違う。
 70年安保のドキュメンタリーや本を読んだり、今現在の総がかりなど(自称)市民運動などを見ると、『昔の日本軍と同じ精神主義=自己満足』と思うのですが、番組を見て、改めてそう思いました。


 番組は日本の市民が政治に関心をなくしていった理由として、国民が高度成長で豊かになった、内ゲバなど70年安保の自滅、などを挙げていました。でもフランスや北欧、アメリカなど豊かな先進国でもデモが起きる国は沢山あるのですから高度成長は理由にはなりません。

 ただ、60年安保からずっと国民と政治をつなぐ受け皿、まともな野党や市民運動がない、ということは国民の政治意識の希薄さに繋がっている、とは思います。自民党も酷いけど、野党も酷い。これは戦後 保守政権が50年近く続いたイタリアも一緒でした。野党第一党社会党汚職まみれだったし、与党とつながっていた。

 世界各国の統計を比較すると、国の高齢化が進むとデモなどの抗議活動は減る、というデータがあるそうです。ネットなどでは見つけられませんでしたが、野村総研リチャード・クー先生が紹介していたのを見たことがあります。日本は平均年齢が約47歳と世界でも二位の高齢国ですから、ありえない話ではない。
 そうだとすると日本は、今のさばっている高齢者が次の戦争なり、原発事故なり、高齢化でくたばるまではダメなのかもしれません(笑)。

 『個人の個性を圧殺しまくり、男尊女卑の老人がのさばった挙句、日本は自滅した
 将来の歴史の教科書にはこう書かれるのでしょう。マヌケだよなあ(笑)。


 梅雨前の5月末、軽井沢へ行ってきました。
 新幹線で東京から1時間。軽井沢も近くなりました。ここでしなの鉄道に乗り換えです。
 滅多に乗る機会はありませんが、ローカル鉄道はいいなあ、と思います。緑の中を走る2~3両編成は人間らしさを感じる(笑)。

 目的地は軽井沢から15分、御代田という場所にあるホテルです。桜はGW頃に終わったようですが、敷地の中は花が咲き揃っていました。

 芝桜🌸。後ろの温室で料理に使うハーブを育てています。

 チェックインして部屋に案内してもらいました。
 今回の休日の始まりはいつものシャンパンではなく、長野らしくシードル、です。
 テーブル奥のウエルカムのお菓子は自家製ダックワース。硬めに立てた生のクリームが入っていて、これも美味しかった。

 お部屋は最上階でした。さすが、景色が良い。ラッキーでした。

 新緑が美しい。ボクの家は公園に隣接しているので、窓から緑は沢山見えるんですが、やっぱり東京とは全然違います。色が違う。元気さが違う。

 写真では判りませんが(笑)、小鳥の囀りが森の中で文字通り響いています。癒されます。風の音もそうですが、自然の音って騒音には感じないのはどうしてだろう
 マジでこの辺りに住みたくなりました。長い冬を考えると寒がりのボクにはとてもムリですが(笑)、この歳にして軽井沢が良いところだ、ということが初めて判りました。

 向こうには八ヶ岳と蓼科がそびえています。八ヶ岳を肉眼できちんと見たのは初めてかも(笑)。

 ベランダで山を眺めながら、2杯目のシードル(笑)。
 働いている人は10人もいない小諸の小規模ワイナリーのものですが、国産にしては珍しく苦みも混じった、ちゃんとした味でした。
 シードルって苦さと甘さが混じりあっているところが好きなんです。本場ブルターニュのものが頑なに苦いのは何なんだろう(笑)とは思いますが、あれは癖になる。


 そのあとはやることは決まっています。
 ソファに寝ころび、エスプレッソを飲みながら読書。

 そして、お風呂。温泉でした。

 気持ちいい~(笑)。

 そのあと庭を散策すると焚火をやっていました。 

 椅子に座ったら、ホットワインを出してくれます。

 マシュマロを炙りながら、夕飯を待ちます。
 続きはまた来週(笑)。