特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『NHKスペシャル「激変する世界ビジネス''脱炭素革命''の衝撃」』(現代の日本クオリティ)と『1222再稼働反対!首相官邸前抗議』

今日は冬至なんですね。陽はこれから長くなりますが寒さは本番、せわしさと寒さの年の瀬です。電車も混んでるしなあ。なんで年末になると、街に人が増えるのかなあ。
冬至の日の朝焼け


なになに東京オリンピックの開会式を『永遠のゼロ』や『三丁目の夕日』の山崎とかいう映画監督と椎名林檎らが演出するんですって?(笑)


さすがに絶句しちゃいました(笑)。同じ映画監督でもロンドンはダニー・ボイルトレインスポッティング他)でしょ、北京はチャン・イーモウ紅いコーリャン他)リオだって『シティ オブ ゴッド』の監督アカデミー賞やカンヌなどにノミネートされている人ばかり。差がありすぎ(笑)。海外でまともに公開されたことすらない『脳味噌永遠のゼロ』や『3丁目の夕日』の監督で何がしたいんでしょうか(笑)。世界的に評価されている日本の映画監督なんて、北野武でも黒沢清でも宮崎駿でも、いくらでもいるのにね(笑)。
椎名林檎はまだマシかもしれないけど、別に海外で通用するわけでもないし、日本ならではの音楽をやってるわけでもない、ロンドンの音楽監督アンダーワールドやニール・テナント(ペットショップ・ボーイズ)と比べたらゴミみたいなものでしょ(笑)
東京オリンピックって 1兆3500億円もかけて世界中に独り善がりの日本の恥をさらすためにやるみたいですね(笑) これぞ現代の日本クオリティ(笑)。



さて、17日の日曜日のNHKスペシャルで『激変する世界ビジネス ''脱炭素革命''の衝撃』というものをやっていました。

NHKスペシャル | 激変する世界ビジネス“脱炭素革命”の衝撃

番組の内容はこんな感じです。
世界の潮流は地球温暖化対策だけでなく、ビジネスの面でも脱炭素の方向へ進んでいる。世界各国はビジネスチャンスと捉えているからだ。EUはもちろん、ウォール街の投資の流れは脱石炭に代わりつつあり、中国はエコ文明をうちだし脱炭素のリーダーを目指している。日本の強みだった自動車も再生可能エネの急激な価格低下に伴い急激なEV化が進んでいる。しかし、日本はその流れから取り残されている。


番組はCOP23に出向いた日本企業の代表団に密着してましたが、世界各国からの眼は非常に厳しいものでした。今までのものより15%効率が良い石炭火力を各国に売り込もうというのですが、世界中が脱炭素を進めようとしている現在 石炭火力を輸出しようということ自体が非常識だというのです。カメラの前で日本の企業の担当者は海外の人に難詰されて文字通り悔し泣きをしていました(笑)。確かに日本得意の高効率の石炭火力やガスタービン火力が少しくらい効率が良くても、脱炭素という面では、再生エネと比べたら全然意味ないですね(笑)。


確かにこの数年 再生可能エネルギーの急激な価格低下が進んでいます。正直ボクも信じられないスピードです。2,3年前迄はボクも日本の省エネ技術で大きな商売ができると思ってましたが、再生エネが普及すれば日本の省エネ技術の価値は激減します。経営学で習うハーバード大のクリステンセン教授の有名な『破壊的イノベーション』って奴です。

イノベーションのジレンマ (―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press))

イノベーションのジレンマ (―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press))


ゼロ戦の故事を思い出します。ゼロ戦は卓抜した運動性能で当初は優位があったわけですが、相手が2機でかかってきたり、エンジンの馬力が2倍の新型機でかかってきたら、少しくらいの運動性能が良くても全く意味がなくなりました。EVが普及すればトヨタハイブリッド自動車が意味がなくなるのが典型で、日本の省エネ技術にも同じことが起きているわけです。
生活保護の予算を削ってるのに、河野太郎は専用機を欲しがってます。これで充分でしょ。


今週 上海に出張に行った人に聞いたのですが、今 上海の都市部は電動バイクだらけだそうです。大気汚染対策もあるんでしょうけど、中国が国を挙げてエコ文明へのシフトを図っているのは本当のようです。電動バイクにしろ、EVにしろ、再生エネルギーにしろ、今のうちに手を付ければ、ビジネスチャンスは世界中に広がります。先週もご紹介した『原発固執していると日本は没落する』というアメリカの著述家でメルケル氏のブレーン、ジェレミー・リフキン氏の言ってることを見事に裏付けていました。
●先週に続いて再掲。ジェレミー・リフキン氏のインタビュー。原発にこだわるということは、日本が産業構造の変化に乗り遅れるということ 。


原子力から脱却しないと日本は二流国に陥る:日経ビジネスオンライン


再生可能エネだけじゃありません。同じく上海ではレストランに『現金使えます』とポスターが貼ってあるレストランがあったそうです。それだけ現金が少数派になりつつある電子マネー/電子決済が全て良いとは思いませんが、店にとっては両替や支払いなどの事務の手間は減ります。それだけ生産性が上がります。
日本の労働生産性G7で最低、OECDでも下から数えた方が早いそうです。その原因の一つは小売業やサービス業の生産性が低いため、と言われていますが、こういうところで既に差がついているわけです。

●ただし、日本の生産性が低い根本の原因は無能な経営者が多いことです。人などの経営資源を投入し利益を出すのは経営者の仕事だからです。働き方革命とか言ってますが、そこは政府やマスコミに騙されてはいけません。


日本の労働生産性 OECD35カ国中で20位 - 産経ニュース


結局 今 日本人が直面しているのは『現実を直視しないために世界の変化に取り残されつつある』ということです。再生エネ、原発、産業構造、少子高齢化、地方の衰退、全てそうじゃありませんか。これこそが現代の日本クオリティですよ。例えば 少子高齢化だって保育所は作らない、女性の社会進出を助けない、男は家事はしない。それじゃどうにもなりません(笑)。


今世紀中盤くらいまで 日本がどんどん衰退していくのはもう決まったようなものだと思います。『少子高齢化』、『原発』、『積みあがる国債と無駄な公共工事』、『昭和の高度成長の夢から未だに覚めずに社会の実権を握ったままの認知症ジジイ偏狭な自己責任意識と排外意識に囚われて他人の脚を引っ張ってばかりの一部バカ国民』、ざっと考えただけでも負の遺産がこれだけある(笑)。今 できることは、せめて今世紀後半の日本はどうやって生き残っていくかを考えることかもしれません。



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
今日の午後6時の気温は9度。朝のことを考えると暖かく感じます。今日の参加者は700人

●抗議風景






今週報じられた、関電が大飯原発1号機、2号機を廃炉にするというのは良い話です。

https://mainichi.jp/articles/20171220/k00/00e/040/243000c
原発命のバカ関電ですが、美浜1,2号機の廃炉に続いて、これで同社の原発発電能力の3分の1が無くなります。安全対策をしても採算が取れない、それに大飯3号、4号に8300億もの安全対策費用をつぎ込んでいるので投資余力がない、というのが理由だそうです。安全性云々が理由ではありません。
原発を止めるとしたら、経済性のロジックが不可欠です。安全性はもちろん大事ですが一義的には周辺住民の問題です。しかし経済性は日本人全体の問題だし、数字で出るから判りやすい。補助金廃炉費用、それに周辺住民も含めた経済性を考えていかない限り原発は止められません。お金だけが全てじゃないけど、お金は現実の大きな部分を占めているのは事実。脱原発が如何に正しかろうと、現実を見ながらでなければ多くの人の賛同は得られないですよね。一つ言えているのは、原発固執すればするほど、将来の日本人は貧乏になるんですよ!