特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『社会の分断の正体』と『0303再稼働反対!首相官邸前抗議』と『#0303国会前抗議』(#RESIST)

今朝 新しくできたばかりのコンビニに『ご霊前』の袋を買いに入ったんです。レジの男の子に『ご霊前の袋、どこですか?』と尋ねたら、ご霊前の意味が分かるまで3回ほど聞き返されました。顔を見ても判らなかったんですが、中国の人だったみたい。その後 彼は丁寧に案内してくれたので、『どうもありがとう』とお礼を言いました。『ご霊前』なんて言葉を理解しているなんてすごい、と感心したんです。例えばボクが外国で働いていて、その国の慣習に基づくような商品の質問をされたって、絶対に!理解できないですから(笑)。
                                        
と、同時に、日本人も頑張らなきゃ と改めて思いました。コンビニだけじゃなく企業の中だって、中国の人やベトナムの人、様々な国の人たちが大勢 頑張っています。確かに色々な人はいますけど、感心するような人も正直、多いです。我々も一生懸命工夫して努力してないと、競争に負けて貧乏老人だらけの国になってしまう。ニュースで見るトランプに投票した、自分たちの問題を移民や外国のせいにしている連中の姿が、ボクは一部の日本人の姿に重なってしまってしょうがないんです。トランプに投票するのも、外国の根も葉もない悪口を教え込んだり教育勅語を子供に暗唱させるのも発想は全く同じです(笑)。そんなことをやってれば、我々の明日はないですよ。

●雨上がりの今朝。瑞々しい紅梅。


先週 男同士でイチゴ・シャンパンを飲みながら(笑)、友達に指摘されて成程〜と思ったことがあります。今の政府がやってることは戦闘が起きている南スーダン自衛隊を派遣して人命を危険に晒しながら年金やら社会福祉を削っているわけですが、政府のやってることを要約すると『庶民はみんな死ね』(笑)というメッセージじゃないかっていうんです。もちろん 個別には理不尽な政策も納得できるものもあるわけですが、表面上の理由はともかく、底意は『みんな死ね』のように思えるんですね。結果として起きることはそうですから。


でも、それを認めているのは日本国民であるわけで、内閣支持率だって依然5割を超えています。同じ様なことはアメリカでも起きています。
2月28日のフィナンシャルタイムスはトランプの政策をこう評していました。
大統領は、エリートを痛烈に批判しながら、エリートの私腹を肥やす才覚を持っている。トランプ氏を相手にする際のルールは、人生と同じように、彼の発言ではなく、行動に注目することだ

[FT]トランプ政権で上位1%のエリートはお祭りだ :日本経済新聞

                              
トランプの政策は富裕層が有利になることばかりで、上位1%はお祭り状態だ』と、元来は与党寄りの経済専門誌までが言ってるんですね。上位1%のお祭り騒ぎは今週も上がり続けのアメリカの株式がまさにそれを反映しています。


28日の日経新聞夕刊でイギリスの映画監督、カンヌで2回もグランプリを取った名匠ケン・ローチ監督が言っていたことはトランプの政策やイギリスのEU離脱などで起きることの本質をついています。
『(EUなどの)単一市場から撤退すれば投資しやすい国にするため、安い労働者の賃金は更に抑えられる。政府は減税し教育や福祉の予算は削られる。労働者階級は益々痛む。』
BREXIT、極右台頭… 扉閉ざす欧州に名匠が警鐘|エンタメ!|NIKKEI STYLE

                                            
ボクはこのケン・ローチ監督の指摘に非常に感動したんです。サッチャーレーガン以来30年間の新自由主義の帰結がまさにこれ、です。今 安倍晋三が『世界で一番 企業が活動しやすい国にする』と言ってますが、その結果も必ずこうなるでしょう。
日本でも、トランプの当選は労働者の勝利だ、みたいなバカで無責任なことを言ってた連中がいましたが、トランプに投票した労働者はまさに自分で自分の首を絞めています。日本でもアメリカでも、EU脱退を決めたイギリスでも『99%の側が自分で自分の首を絞める』という同じ現象が起きているわけです。
そう言う人たちは偽ニュースに騙されてなのか、頭が悪いからなのか、ヤケクソなのかは判りませんが、とにかく 自ら死にたい人は止められません(笑)。環境が厳しくなるについてそういう人は実際 増えている。そこにある分断はどうしても超えようがないのでしょうか

                                
27日の日経朝刊で、ボリビアやロシアの経済危機対策のアドヴァイザーを勤めたり、途上国援助で国連で活躍している超有名な開発経済学者、コロンビア大教授のジェフリー・サックス社会の分断について、こう述べていました。

『米国における主要な政治的な分断は政党や州ではなく、世代間の問題だ。18〜35歳の大半はトランプに投票しなかった。トランプの支持基盤は主に45歳以上だ』

反トランプへ若者動く ジェフリー・サックス氏 :日本経済新聞
ジェフリー・サックスは日本ではそれほど有名でないかもしれませんが、世界的に見れば主流の考え方の人だと思います。ボク自身は、経済発展によって貧困をなくすことができるという彼は少し楽観的すぎるとは思いますけど、リベラルな人ではあります。

世界を救う処方箋: 「共感の経済学」が未来を創る

世界を救う処方箋: 「共感の経済学」が未来を創る

確かにそういう世論調査の結果は出ています。彼によると、若者と年長者は3つの大きな違いがあると言います。
1.若者は宗教や人種やLGBTの問題では年長者に比べてはるかにリベラルである
2.若者はロボットや人工知能によって雇用を脅かされているが、高齢富裕層はそれらの技術による株価上昇で利益を得ている。トランプは法人税相続税の減税を進めようとしているが、それは高齢富裕層のための政策である。一方 若者が必要とする政策はその反対で、高等教育や職業訓練再生可能エネルギーのインフラ投資などで、それを進めるためには年長世代の富へ課税するしかない。
3.若者は年長者に比べ、気候変動や環境破壊に対する意識が高い。


これらの事は日本でも当てはまるでしょう。例えばLGBTの問題、渋谷区の同性パートナー制度に対する支持は若い層が圧倒的でした。技術革新によって雇用が脅かされているのはまさに、今の若年世代だし、教育や育児への社会的投資が必要なのはまさに彼らです。一方 近くに保育所が出来ることを反対しているのはたいてい高齢者(笑)。環境保護のデモや催しだって若い人の方が多いですよね。一方 ネトウヨは40代以上の男性が比較的多いということは幾つもの調査で出てきています。実際 ヘイトデモの参加者の殆どはそういう年代、小汚いジジイやセンスの無いオヤジばかりです。


ジェフリー・サックストランプの政治的な成功は例外的な出来事に過ぎず、転換点ではない。2020年にはより若い世代が指示する大統領候補によって、多民族でリベラルな考え方を持ち、気候変動に対する意識が高く、新技術の経済的利益をもっと公平に共有する国になるだろうと言っています。

その可能性は有り得る。トランプに投票したのは白人の高齢者、それに金持ちが多いわけですが、少なくとも今の高齢者の割合が減っていけば、アメリカはガラッと変わる可能性はある。要するに白人のクソジジイ連中がさっさと死ねばアメリカは良くなる可能性が高い


一方 日本はどうでしょうか。悪いけど、デモや集会で訳の分からないスピーチしたり、警官に食って掛かっている爺さん連中を見ていると『こりゃーダメだ』と思います。ボクですら彼らが何言ってるかわからないし、そもそも格好が小汚い(笑)。あれじゃ、主張以前に『あの人たちと一緒に見られたくない』って思われても仕方ないのではないでしょうか。
でも教育費の重い負担にしろ、雇用にしろ、保育園にしろ、世の中が厳しければ厳しいほど、そのしわ寄せがきている若い人たちはまともな感覚を持ってくれると信じたい。実際 若い人は少なくともボクの知ってる限り、政治とかは興味はなくてもまともな感覚を持ってる確率は結構高い。男女平等についてもそうだし、社会的寛容さもについてもそう。男はマヌケは大勢いるけど、少なくとも女性はたいがいマトモ。デモや集会に出てくる子は勿論だけど、そうじゃなくても起業や企業の中で働いている子でも『カネ以外の事が目的』という子は多いです。あとはガードレールを乗り越えるちょっとした切っ掛け(笑)に出会えばいいんです。そうだとすると、若い人、特に女性が世に出てくる道を広げることが世の中を良くする早道かもしれない、ボクは結構そう思うんです。


と、いうことで、今週も再稼働反対の官邸前抗議へ。#金曜官邸前抗議
いつもどおり、デモ前日は夕飯2日分の支度をします。今日の冷蔵庫にはベーコンを一杯いれたおかずサラダとシュウマイ。具だくさんの味噌汁に、炊飯器はタイマーセット。帰宅して5分で食事をお出しできる体制です。我ながら、栄養バランスとスピードを両立させた究極?の効率性、まるで社会主義の計画経済みたい(笑)と思ってるんですが、誰も褒めてくれない(笑)。
今日の午後6時の気温は9度。寒い〜。参加者は主催者発表で750人
●抗議風景







28日に民進党蓮舫代表が「2030年原発ゼロ」方針について、3月12日の党大会での表明を断念したというニュースが流れましたhttp://www.huffingtonpost.jp/2017/02/28/renho-give-up-non-npr_n_15071704.html
2030年に本当にゼロに出来るのか、特に財政的な裏付けの面でどうなのか、それはボクも疑問です。それをきちんと裏付けを取ったうえで政策を打ち出すのが政治家の役割です。ニュースによると民進党は最大の支持母体である連合の反対で、2030年原発ゼロを断念したそうです。
組合を選ぶのか、市民を選ぶのか、民進党は誰のための政党なんでしょうか。まだ、判らないのか(笑)。事情は分からないでもないし、全員がアホというわけではないけれど、やっぱり大局眼が無い人たちだなーと思います。

あと東芝。今日 2011年に東芝が買収した電力計大手のランティス・ギアの売却を検討していると言うニュースが流れました。20億ドル規模の値が付く可能性も取りざたされています。


東芝関連のニュースのあまりの酷さに驚かされてばかりなのですが、これもびっくりしたんです。ニュースには触れられてませんが、東芝ランティス・ギアを買った値段は23億ドルなんです(笑)。
東芝:ニュースリリース (2011-05-19):ランディス・ギア社の株式取得について

つまり 東芝は3億ドル(約400億円)も損を出しても売却せざるを得ないほど資金繰りに窮している、ということでしょう。もしくは銀行が撤退準備で売却を強要したか(笑)。
とにかく売れるものは何でも売る、それに目玉の半導体事業を売却して何とか凌ごうということなんでしょうけど、これもまた驚きの情報が出てきました。半導体事業売却には事業提携先の米WD社の同意が必要、というんです。

東芝の半導体売却の成否は“拒否権”を持つ米提携先が握る | inside Enterprise | ダイヤモンド・オンライン
                                                
問題になっている原発建設の超過費用を全て東芝が負担する件も、シェールの価格変動リスクを全て東芝が負担する件も、半導体の件も、とにかく東芝はバカな契約ばかり結んでいたんですね。日本を代表する大企業がこれほどバカだったわけです。最近は、日本は素晴らしいみたいなTV番組を良くやってるらしいですけど、ボクはとてもそんな気持ちにならないです。我々はどうしてこんなにバカなのか、むしろこれじゃないでしょうか。


、今日はデモのダブルヘッダー。官邸前から国会前へ回ります。2週間前から始まったSEALDsに参加してた子たちが呼び掛けた国会前抗議です。当初は南スーダンに関しての安倍や稲田への抗議でしたが、テーマが段々広がってきました。#0303国会前抗議

南スーダンへの自衛隊派遣にしろ、稲田の答弁にしろ、共謀罪にしろ、もちろん安倍晋三記念小学校への国有地払い下げにしろ、政府のやってることは滅茶苦茶じゃないですか。ここで黙ってたら連中に舐められますよ。
●抗議風景2







政党が頼りにならないのですから、市民が自ら自分たちの声を可視化していくしかありません。今日 マイクを取った政治学者の木下ちがや先生(後述)は『秘密保護法、安保法、保育園、我々はこの2年間 国会前に集まることによって自分たちの声を可視化するスキルを身に着けてきた』と仰ってました。
『安倍は辞めろ』、『稲田は辞めろ』、『金田は辞めろ』、『値引きした分 お前が払え』、『八億払って、今すぐ辞めろ』、ボクは心から(笑)共感できるコールばかりです。参加者若い(笑)。皆のコールの声も大きいだけでなく、何よりも言葉が生きている。こんなこと言うと不謹慎かもしれないけど、すごく楽しい(笑)。自分が心から思っていることばかりだもん。それを年齢に関係無く、気持ちを同じくする人たちと実際の声にする。いいなあ。


民進党の福山参院議員。安保法の時 彼が国会前に来て、涙を流しながら演説しているのを見て以来、ボクは彼のことは信頼しています。

共産党の宮本衆院議員(1枚目)、政治学者の木下ちがや先生(2枚目)。このひとは『こたつぬこ』という名前でtwitterで活躍していて、ボクも大変 参考にさせてもらっています。


●スピーカーにはSEALDsのステッカーが(笑)。