特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と『フクシマを忘れない!さようなら原発3.15脱原発集会』

とにかく2月、3月はアカデミー賞絡みで見たい映画があって滅茶苦茶忙しい(笑)。全てを放り出して?、週3本のペースで見ているのだけど、まだ見きれない。感想も書ききれない。結論だけ言っておくと『ダラス・バイヤーズクラブ』と『ネブラスカ』と『あなたを抱きしめる日まで』はサイコーでした。
                                              
こちらもアカデミー賞絡みの作品。六本木で『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。マーティン・スコセッシ監督が実在の証券詐欺師の回想録を元に描いた作品。主演はレオナルド・ディカプリオ

                            
舞台は80年代後半。ブラックマンデーの大暴落で証券会社を首になった主人公(ディカプリオ)は、口八丁手八丁でボロ株を顧客を売りつけて金儲けをしていた。やがて彼は自分で証券会社を興し、自分の荒っぽい手口を部下に教え込むことで業績を伸ばしていく。やがて彼は新規上場に絡んだ不正取引に手を伸ばして、更に大儲けをたくらむが- - -
                                   
●主人公はダメ人間を集めて場末で証券会社を起業する。

                                
これが実話だというから驚く。朝から晩まで麻薬をバンバン吸って、会社にコールガールを呼んじゃうわ、大豪邸に豪華ヨット、再婚した奥さんはモデルみたいな金髪のお姉さんだわ、上映時間3時間の殆どはディカプリオ君のドンちゃん騒ぎに費やされている。劇中『F●CK』という言葉が今までで最も多く使われた作品という説もあるそうだ。
●こういう感じ(笑)

●主人公はお金も金髪も大好き。ただそれだけ(笑)

                                     
ボクは『タイタニック』も見たことないくらいでディカプリオ君はあんまり興味はないんだけど、最近の作品、同性愛の極悪FBI長官を演じた『エドガー』にしろ、黒人を残酷にいたぶる極悪農園主を演じた『ジャンゴ』にしろ、彼は悪役をやると素晴らしい演技を見せる。今回もアルマーニのスーツを着こなした麻薬と女と酒まみれの詐欺師役は非常にお似合いだ。麻薬でへろへろになりながら自分のスーパーカーへ匍匐前進するシーンとか、機内でスチュワーデスに襲い掛かるシーンとか、社内で感動的なインチキ演説をかますシーンとか、大熱演の場面が一杯あった。この映画での彼の最低色ボケ詐欺師ぶりは女性ファンは見てられないかもしれないが(笑)、俳優としては素晴らしかった。アカデミー主演男優賞を逃してしまったが、賞をとってもおかしくない。極悪主人公だけど、大抵の人は大熱演の彼の姿を好きになると思う。
●社内での大演説。スーツ姿が格好いい。

                                            
映画としてもテンポ良い演出で3時間、全く飽きなかったのは驚き。それもディカプリオ君の大熱演があってのことだろう。あと彼の片腕役のジョナ・ヒル、『マネーボール』のデータ分析者のデブなど、最近のアメリカ映画でオタク役といえば、まさに彼という感じだが、今回のオタク役は文字通り嫌な奴でマヌケ、というところがすご〜く良かった。
ジョナ・ヒル(左)、サイコ〜

   
3時間ずっとおなかを抱えて笑っていられる良い映画なんだけど、なんだかんだ言って、これがアメリカの実話だ。301Kとか老後に備えて資産を預けていた人で大損害を受けた人も多いだろう。今 日本の年金資産も株の運用比率を高めるよう、政治家が動いているらしいが、アメリカのこういうところは真似しなくてもいいだろうに。この映画では出演者のマヌケでインチキな詐欺師振りの大熱演を笑っていられるけど、こういう詐欺師が企業だけでなく学者や政治家にも、うろちょろいる現実を考えると笑っていられないな。
                                                                
                                                                                                                                                                             
ということで3月9日から『NO NUKESウィーク』ということで土曜日は銀座へ行ってきた。とにかくデモでもカンパでも、自分が出来ることはやりたいのだ。『フクシマを忘れない!さようなら原発3.15脱原発集会http://sayonara-nukes.org/2014/03/%E3%83%95%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%82%92%E5%BF%98%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%EF%BC%813-15%E8%84%B1%E5%8E%9F%E7%99%BA%E9%9B%86%E4%BC%9A%E3%81%AB5500%E4%BA%BA%E3%81%8C%E9%9B%86%E3%81%BE%E3%82%8B/

                                      
日比谷公園で集会をやって、そのあと銀座をデモ、ということだったが、集会はいつも通り無視。何度も書いているけど大江健三郎のカビの生えた話なんか聞きたくないよ。ただ、今回は武藤類子さんの話は聞いてみたかったが。
2時半からデモが出発。出発地の日比谷公園は大勢の人が集まっていた。参加者は主催者発表5500人と言ってたけど、それより遥かに多かったような気がする。東京のど真ん中で5000人以上が集まったこの集会は翌日の新聞にも全然出てなかったけど、マスコミはど〜なってるんだ。写真を見てもらうとわかると思いますが、労組の動員もいたけど、一般の人、若い人も多かった。とくに子供を連れた若いお母さんたちは原発への抗議に完全に定着している感じだ。こうやって為政者や大企業に対して自分の声を挙げるのは独裁国家じゃない限り、当たり前のことだ。日本にこういう習慣が根付いていくといいなあ、と思う。デモのどこがテロなんだよ!

日比谷公園にて


●抗議風景





●子供たち


                                                              
日比谷公園から東電前(怒)を通り、数寄屋橋交差点へ。お天気も良くのんびりしたお散歩みたいだった。ヒステリックな人は少なくともボクの近くには見かけなかったし、いい感じだ。相変わらず組合などの団体の幟を持ってる時代錯誤な連中は、沿道の人はそれを見てどう思うか少しは頭を使えよ、と思うのだが(要するにボクは右/左、権力/非権力を問わず組織が嫌いなのです)今日は沿道からデモに『頑張って』という声もかかったのは驚いた。写真に出てくる、プラカードを持って沿道で迎えてくれているのは既にデモを終えた人だと思うが、普通の通行人からもデモにそういう声がかかるのはあまりあることではない。原発については多くの人がNOと思っていることを改めて実感した。もちろん信号待ちでムッとした顔の運転手さんもいますけどね(笑)。

数寄屋橋から銀座を抜けて。






●沿道の光景





                                                                        
今日のデモは子供も多かったし、犬もいた。そのパグちゃんは甘えん坊でデモの間も飼い主に度々『抱け』だの、『遊びたい』だの訴えていたが、そういう光景は見ていて嬉しい。ボクはそういう光景のために声を挙げているのだ!

PS.今週金曜21日の官邸前抗議はボクはお休みします。ボクにとっては毎年欠かさない超重要な業務、犬のお墓参りに行くので。

●今日の写真。ワンちゃんもデモに参加!