特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『コロナも、アフガンも、太平洋戦争も。』

 いよいよ9月、今年も3分の2が終わりました。時間が過ぎるのは早い。
 一刻も早く定年になって欲しいけど、身体も加齢で衰えていきます。頭はボケるし、目は霞む。ったく、我ながら難しいお年頃です(笑)。
 

 菅が総裁選に出ない、総理を辞めると言う話は流石にびっくりしました。

 それ自体は良かったです(笑)。第一報を伝える日経や共同通信には『党役員の引き受け手がおらず、政権運営が行き詰った』とあります。実際 来週に予定されていた役員人事は行われないことになりました。
www.nikkei.com

 おかげで株価も上昇。みーんな喜んでる(笑)。

 ただ菅が辞めても自民党・公明・維新の議席を減らさない限り、何も変わりません。コロナにしろ、経済にしろ、財政にしろ、尻ぬぐいは想像を絶するほど大変ですから、野党への政権交代は止めた方がよいでしょう(笑)。それでも与党の議席を減らして、与野党伯仲になって国会がまともに機能しなければ、コロナ対策も経済政策も役人の弛緩も改善される筈がありません。

 旧来のリベラル派の知識人は安倍晋三と同じように昭和の脳味噌、もはや頭がボケちゃった奴が多いし、 

 一般国民は記憶力に問題がある人間が多いですから、これで自民党が復活でもしたら、世の中は元の木阿弥です。河野太郎とか石破茂なんて、『ご冗談でしょ』としか言いようがありません。

 ただ、どん底まで落ちても自民党の復元力(レジリエンス)だけは大したものです。そこは未だに候補者の調整も出来てない体たらくの野党も見習ってほしいです。

 
 さて、最近は多くの自治体で若い人や妊娠している人にワクチン接種の優先枠を設けていますが、今になってワクチン接種を拒否していた中高年層が役所や職域接種の申し込み窓口に押しかけている、という話を複数で聞きました。
 今まで順番が回ってこなかった若い人達が焦るのは当然ですが、接種を拒否してた中高年とか、いい歳こいて文字通りバカじゃねーの

 医学的には接種不可の成人は1%以下だそうです。それでも、接種は自由意志でいいけれど、事実として接種を拒む連中が感染を広げ、しかも変異株の苗床になる可能性が高いわけです。名古屋のヒップホップフェスで暴れてたゴミ連中と同類です(笑)。

 これからワクチンパスポートや義務化などの検討も行われるようです。


mainichi.jp

 アメリカの多くの企業や公務員は未接種者は出勤禁止ですけど、日本もそれくらいやっても良いと思う。最低でもワクチンを接種しない人間は行動制限、外食やカラオケ、コンサートや演劇などイベント参加は一切禁止。
 これくらいやらなければ、周囲の人だけでなく、ワクチンを打てない乳幼児の命も守れません。まして、経済や社会活動も元には戻せない。宴会やパーティーなんかは元に戻さなくても結構ですけど(笑)。


 今週 アフガニスタン自衛隊が輸送機を3機も派遣したのに退避できたのは日本人僅か一人、というのが話題になりました。
 欧米や韓国が大勢の人を助け出したのとは全く対照的です。歴史的な失態、です。
BS-TBS『報道1930』(8/31)より

 イギリス、フランス、韓国などは大使、大使館員が最後まで現地に残って指揮とタリバンとの交渉を続けたそうです。その結果 例えば韓国は自国人だけでなく、アフガニスタン人とその家族391人を救い出した。
 一方 日本は大使館員12人が最初に逃げた(笑)。岡田という大使はその前、カブール陥落の15日には国外へ逃げていた。

toyokeizai.net
www.news24.jp

 日本政府に協力してくれていたアフガンの人の家族を放置する方針だったのも酷いですが、協力者本人すら殆ど救い出すこともできなかったわけです。現地には500人は残っていると言われています。

【独自】大使館が職員を口止めか アフガン退避遅れ|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイトnews.tv-asahi.co.jp

 こんな国がいくら平和憲法や非核とか言っても、説得力なんかあるはずがありません。

 問題点は自衛隊機の派遣要請が遅れたとか、空港までのバスを手配したのが25日だったとか、外務省の無能さだけではありません。


 日本政府のやる事って、毎回そんなもの、です。
●デジタル庁、稼働初日にホームページダウン(笑)。2日目もAWSのトラブルで落ちました(笑)。

●おまけにデジタル庁トップの石倉洋子が画像の無断盗用をやらかして逃亡(笑)
news.yahoo.co.jp


 東京大空襲の被害者、関東軍に捨てられた満州の移民、所謂『黒い雨』で被爆したが救済されなかった原爆被害者、各種公害の被害者、東日本大震災原発事故の被害者、今現在のコロナ患者の自宅療養ならぬ自宅放置に至るまで、根本的な問題は、日本の政府や役人には国民を救う意識が甚だ薄い、ということです。

 太平洋戦争で日本人300万人が死にましたが、敵に殺されるより、水没や餓死、病死の方が多かった。ロジスティクスや医療など政府が手を尽くさなかったからです。しかも上層部は先に逃げる(笑)。その体質は今も変わりません。
 コロナでもアフガンでも太平洋戦争でも、日本政府は同じことを繰り返したに過ぎません

 今の日本で政府のコロナ対策を信頼している人なんか、多分どこにもいないと思います。一方 コロナ対策に成功した台湾、それにコロナ対策が比較的うまく行っている墨田区などを見ていると、成功の理由は2つです。
 『当局が有能であったこと』と『市民が自治体や国を信頼していること』だと思います。
 徹底した情報公開と罰則を使い分けることで国民の政府への信頼を守った台湾は言うまでもありません。墨田区の例でも地元医師会と保健所との関係が元々緊密だったり、住民が自主的に当局に協力したことが早期のワクチン接種や医療崩壊を防ぐことに繋がっています。東京・墨田区のワクチン接種はなぜ速いのか(江川紹子) - 個人 - Yahoo!ニュース

 菅が辞めて誰が総理になっても、仮に政権交代が起きても、日本という国の体質が劇的に改善されることはありません。放漫財政で赤字を積み上げ、モラルを弛緩させた安倍や菅の後始末は軽く10年はかかるでしょう。それ以上に社会という紐帯=国民の信頼をどう再構築するか、という困難な課題が待ち受けているからです。

 この100年くらいは日本という国家は国民を裏切り続けてきました。だとすれば国民の信頼を獲得するのも100年くらいかかっても不思議ではない。
 だとすれば、『誰か新しいリーダーが何とかしてくれる』とか『消費税減税さえすれば景気が回復する』など夢みたいなことは考えずに、一歩一歩目の前の課題に対処していくしかない、そう思うんです。

 いくら日本人が劣化したと言っても、全員がバカウヨやれいわ支持者のような真正のアホ、と言う訳ではありません

 今や最大の政党、と言っても良い、無党派層/中間層に代表される大多数の国民が望むのは普通の政府です。国会で普通に議論が行われ、医療や教育がまともに受けられる、豊かな社会を目指す、公文書の改ざんや偽証はない、政府は国民にきちんと説明をする。
 安倍や菅はそれすら出来ないから、これだけ酷い世の中になってしまっているわけです。