特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『大事なことは目を背ける日本人』と『蕗の薹のフォンダンショコラ』

 今日は楽しいお休みです。
 昨日の雪はびっくりしました。幸い殆ど積もらなくてよかった。雪道を歩くなんて、慣れてない都会の人間には命に関ります(泣)。
駒沢公園では梅が咲いてました。春はもうすぐ。


 さて、今週 映画『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞にノミネートされましたね。

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 外国語映画賞は当然、ゴールデングローブ賞を獲得した監督賞も判るけど、作品賞と脚色賞にノミネートというのは驚きました(どちらも日本初)。あんな地味で繊細な映画がアメリカ人に判るのか不思議です(笑)。現地でもまだ、興収は1億円も行ってないらしいですし。
 しかし日本ではノミネートの知らせはニュースで流れても、当初どの部門でノミネートされたかは殆ど報じられず、ボクはアカデミー賞の英語のホームページを調べるまで判りませんでした。酷いもんです。

 普段だったら、こういうニュースには日本サイコーと言い出す連中が湧いてくるところですが、原作を変更して、わざわざ広島を舞台にして中国や韓国、台湾の俳優さんたちも大勢出演する多文化の共生もテーマになってる映画ですから、そういうバカが湧いてこないのはいい(笑)。
 逆に『万引き家族』のようにアホウヨ連中が反日映画と言い出すところでしょうけど(笑)、そういう連中には理解できないような映画なのもいいです(笑)。
ハイレゾでサントラを聞いてるんですが、改めて聞くと内省的ですごくいいです。


 TVや新聞ではまたオリンピックの大特集をやってますねー。自分で身体を動かすのはいいけれど、他人が暴れているのを見て何が楽しいの(笑)。まったく迷惑な話です。

 特にTVなんか朝から晩までオリンピックをやっている。特にNHKで連呼しているテーマソングがウルトラ気持ち悪い。素っ頓狂でド下手なファルセットにオーケストラの大仰で下品な伴奏。よくぞあれだけ下品な音楽を作れたものだ、と感心します。ボクの感覚だとオリンピックなんて、放送している側も見ている側も頭おかしい、としか思えません。
●反五輪デモの件、『誤り』ではなく『捏造』だよね。

 民放はもともとバカなんでしょうけど、NHKなんか明らかにオリンピックの中継は国民の目を現実から背けさせる『3S政策』(かって韓国の軍事政権がSEX,SPORT,SCREENにマスコミを集中させ、政権への不満を逸らせた政策)としてやっているのでしょう。
 そんなものに引っかかる方も同罪です。


 民放がバカと言えば、お昼ご飯でいつも行く中華屋でテレ朝やTBSのワイドショーが流れているんです。
 普段は全く見ないような番組ですが、驚いたことに毎日、中国とか韓国、北朝鮮のことばっかりなんですよね。

 例えば中国が強制的にロックダウンしてるとか習近平の強圧的な姿勢とか、韓国の大統領候補のスキャンダルとか、北朝鮮将軍様が白い馬に乗ってる(笑)とか、など、訳の判らない話題ばかりです。何が言いたいのでしょうか(笑)。

 今週も 京都の選挙で自民党の現金配布が問題になりましたが国家公安委員長、自民京都府連の現金配布を認める 買収の意図は否定(毎日新聞) - Yahoo!ニュース]、TVでは殆ど放送されません。韓国の大統領候補の奥さんのスキャンダルとかどうでもいいことを(笑)、微に入り細に入り、放送している。

 店の中国人のお母さんがどういう気持ちでこういうTVを見ているのか、すごく気になってしまいます。彼女がTVの日本語をどこまで判っているかわからないけど、毎日毎日、中国や韓国の悪口ばかりやってるような国ってまともじゃないですよね。頭おかしい

 他に外交や経済、生活の話、他にも国家の重要統計の偽造、それに汚職や森友事件など国内の重要なニュースは幾らでもあるはずです。

 このところ続いている、食品の値上げだってもっと突っ込んでも良いのではないでしょうか。これ↓なんか家事をやらないバカな男には判らないかもしれませんが、普段感じる生活の実感と一致するデータです。物価の値上がりは円安誘導によるアベノミクスの帰結ですが、総括するような議論は殆ど聞いたことがありません。

 しかも石油の値段と連動して、これからまだ、物価は上がっていく。

news.yahoo.co.jp

 そんなことすら指摘できない癖に、他国の悪口ばかりやっているTV番組、本気にしてたら文字通りバカになります。『こいつら、白痴じゃねーの』と思いながら、毎日10分くらい触れているボクですら、洗脳されるんじゃないか、と感じますもん。


 これがマスコミの現状なのですから、国民のレベルが落ちるわけです。というか、国民のレベルが低いからこういう話題をやっているのかもしれません(笑)。
 お先真っ暗の少子高齢化、凋落する一方の経済、次々に競争力を失くしていく輸出産業(家電、太陽電池半導体ステッパー、携帯など枚挙に暇がありません)など日本の問題点を直視しようとしないから他国のあら捜しを始めるのでしょう。


 今週 火曜日の『報道1930』は参院議員の宮沢洋一(自民党税調の会長、岸田の親戚)とアナリストで菅のブレーンでもあったデヴィッド・アトキンソン氏を呼んで、こういう特集をやっていました。

 番組は『なぜ日本の賃金は上がらないのか』というものでしたが、議論は途中から宮沢洋一が『日本国内で企業が投資をしないのは、企業にアニマルスピリットが足りないからだ』とアホなことを言い出したのに引き摺られて、散々な内容でした。

 日本国内向けに投資が足りないのは間違いないですが、企業が国内に金銭的・人的投資をしないのは少子高齢化で国内市場が縮小することが判ってるからです。企業は工場にしろM&Aにしろ、海外にはバンバン投資してます。つまり何十年も少子高齢化対策を怠ってきた政治家が悪い

 少子高齢化は手遅れ、もうどうにもならないにしろ、次善の策として生産性を上げるというのはあります。一人当たりの儲けが増えれば、少子高齢化による市場縮小は多少なりとも補うことはできる。ただどうやって儲けを増やすか、が問題なんですが(笑)。

 勘違いしている人が多いですが、消費税を下げても景気なんか良くはなりません。今までも消費税を上げれば消費は一時的に減りますが、1年もすれば戻っています。消費税を下げて消費が一時的に増えても、直ぐ元に戻るでしょう。 

 まして消費税を下げればお金持ちほど戻ってくる金額は大きい。格差を是正するなら、一律に定額給付金を出すとか、旧民主党河野太郎が言っていたように定額である国保保険料を減らすほうが消費税より遥かに格差是正効果は大きい

 累進課税を強化したり法人税を上げるのは当然としても、それだけでは最大の税収である消費税を賄うことは出来ません。消費税を大幅に減らせば税収が減って福祉予算が切り捨てられるのが関の山です。

 北欧の例を見ても、むしろ消費税の負担を上げない限り、福祉や教育を拡充して格差を是正することなんか物理的に不可能です(笑)。ボクは税収の面でも景気の面でも格差是正の面でも、相続税100%が最も良いと思いますけどね。

 そんな議論すら国会でもマスコミでもまともに行われないのですから、今の日本の民度の低さは絶望的なものに見えます。


 コロナの件もそうです。岸田がワクチン接種『1日100万回』と言い出しました。
 ボクのところにも3回目のワクチン接種券が届いたのですが、『予約は前回の接種から8か月後以降』との指定がありました。それじゃあ接種は4月ですよ(笑)。相変わらず、接種間隔を厚労省がこだわっているようです。

 もともと接種間隔の基準は相次ぐ変更で職域接種では7か月、医療従事者は6か月と乱立しています。地方自治体の現場が混乱するのは無理もない。
 先進国では『接種は出来るだけ早く』というのがコンセンサスなのにバカげた話です。一度決めた時代遅れの基準を改めることをしないから、接種がなかなか進まない。で、接種を後回しにされた若い人や子供から高齢者に感染が広がる(笑)。

 無窮性にこだわる日本の役所を見ていると中国共産党北朝鮮のことは全く笑えません。

 しかも、国民はそれに対して大きな不満の声を挙げない。マスコミの愚民政策の目くらましは効果を挙げているのでしょう。バカな国、バカな国民です。


 お口直しです。いつもの近所のイタリアンへ行ってきました。この感染のあり様では出来る限り徒歩圏で生きるしかありません(笑)。

 もう、ホワイトアスパラが入ってきているんですね。驚きました。『ホワイトアスパラとクロダイのタルタル

 鯛のタルタルの上に白アスパラが載って、キュウリの緑の泡(エスプーマ)が香りづけになっています。生でホワイトアスパラを食べたのは初めてです。ピーラーで薄く切ったホワイトアスパラは土の香りがしました。野趣があっていい感じです。

 これは蕎麦粉のパスタと縮緬キャベツ、上に黒トリュフ。前回行ったイタリアンではパスタの量に閉口したのですが、これくらいの量でいいんです。黒トリュフも本物はこれくらいでも十分香りがする。

 石巻の野生の真鴨。この店は東北大震災の際 1か月近く休んで現地へ炊き出しへいったのですが、その時に知り合った猟師さんが網で獲ったものを毎年仕入れているそうです。店の人は『そういう縁ってあるものなんですね』と言ってました。脂はしつこくないし、ビーツのソースに胸、腿、内臓を組み合わせたのは美味しかったなあ。

 今回、面白かったのが『蕗の薹のフォンダンショコラ

 焼き立てのチョコケーキの中にとろけるチョコソースが入っているものですが、ソースには蕗の薹が入っているんです。苦みと甘みの組み合わせが本当に美味しくて。


 この日の料理は丁度 冬と春の間、春になりかけの時期が表現されていていました。季節が変わっていく途中なんだなーと思いました。和食じゃなくても、こういうところが日本人が作る料理なんでしょう。日本人の政治的民度は世界でも指折りに低いと思うけど、季節を表現する感性は大したものです(笑)。

 しかし日常で季節を感じるような体験をすることも確実に減りつつある。ファーストフードやチェーン店では中々難しいし、自分で作ろうにもスーパーで売っているものは温室栽培や大量生産品ばかりです。クリスマスに恵方巻、ひな祭りにお花見と商業的な季節イベントは幾らでもありますけど、自分の感性を養うようなものではありません。

 何より生活に追われて時間がない。以前通っていた神宮前の老舗イタリアンのシェフは『ものの価値が判るお客さんは年々確実に減っている』と言ってましたから、心の中で季節を感じるような感性は日本では風前の灯なのかもしれません。