特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

This Is The Day(今日はそういう日):参加者10万人以上!戦争法案強行採決に反対する国会前緊急抗議行動

今朝、仕事場へ向かう駅を降りたら、一人のおっさんがビラを配っていました。外観は普通だし、目つきもおかしくないので(左右にかかわらず運動をやっている人は目つきがおかしい人が少なくない www)、ビラを受け取りました。見ると、前面にはワープロ打ちの日本国憲法の引用、後面には『安保法制反対 ●(地名)の一住民』とある。この駅で政党や候補者がビラを配っていることは良くあるけれど、普通の人が配っているのを見るのはこの十数年で初めてです。少し歩いたら、それとは別に共産党が安保法制反対の街宣をやっていました。今日は許す(笑)。
                                   
今日はそういう日、なんでしょう。与党が安保法案を強行採決をしようとしていることに多くの人が怒ってる。勿論ボクも、です。抗議する団体もどんどん立ち上がってる。http://mainichi.jp/select/news/20150715k0000e040169000c.html
こんなときにボクは、机の前でぐちゃぐちゃ言ってるだけの能無し、にはなりたくありません。デモでもいいし、周囲の人に話すのでもいいし、やり方は人それぞれ、色々ありますが、人間の価値はやるか、やらないか、だと思っています。かって田中康夫は『微力だけど無力ではない』と言ってましたが、ボクは、自分自身を無力な存在に貶めたくありません。
●今日の強行採決の図(毎日新聞より)。酷い絵柄だが、野党議員が市民側が作ったプラカード『自民党感じ悪いよね』、『アベ政治を許さない』を持っていることに注目

                                
昨日は『戦争させない。9条壊すな!総がかり行動』 大江健三郎とか落合恵子とか)  戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の主催で日比谷野音で安保法制に反対する集会があって、平日なのに2万人も集まったそうです。今日は国会前で『SEALDs』の学生さんSEALDsと『総がかり』などが一緒の『戦争法案強行採決に反対する国会前緊急抗議行動』です。前の晩に夕飯のおかずも作り置き(笑)、諸々の用事、雑事をクリアして駆けつけました。別に走っていったわけじゃありませんけど(笑)。

偉そうに言うわけじゃないが、ビジネスマン、特に企業の管理職なんて自分で自分のスケジュールを管理できてナンボ、でしょう。それにデモに出てたってスマホがあればある程度のことはできる。この時期 学生さんたちは試験中らしい。どうしてもムリな場合はあるけれど、企業の管理職こそ、デモ行けよ(笑)。
                                                                 
●抗議風景 














                                     
国会前は始まる前から多くの人が詰めかけている。老若男女、ボクの大嫌いな組合の幟や頭のおかしいプロ市民の意味不明の旗もある。でも、それでもいい(笑)。最初の一時間は『総掛かり』がマイクを持つ。『戦い抜きましょう』とか言ってる事が古臭いし意味不明(それでも彼らは『旧』運動系ではマシなほうです)。オマケに戦略も見通しもない。でも、それでもいい(笑)。
驚いた事に今日は民主党岡田克也がやって来た。集会とかに出てきたのは初めてじゃないだろうか。曰く『国民に理解は広まらないし、答弁をすればボロがでる。今日の強行裁決は安部晋三が皆さんに追い詰められた結果です。』 なるほど、いいことを言う。続いて社民党の吉田(何言ってるかわかんない。何の役にも立たない社民党は早く解散しろ)、共産党の志位、民主党の辻元(立派だった)などがマイクを握る。でも一番受けたのがSEALDs代表の子。『ボクたちは不真面目だとか本気なのかとか朝日などに怒られるんですけど、ボクのおじいさんやおばあさんの年代の人たちと共闘できて嬉しいです!』。もうバカ受け。やっぱり、自分の気持ちを素直に表現できる奴は強い。演説上手だけど型どおりの志位の10倍くらい(笑)の満場の喝さいを浴びていた。7時の時点で参加者は2万5000人以上と発表された。
播磨屋トラック登場。希望の牧場も。

                                     
7時半から学生さんたち(SEALDs)がマイクを取った。シュプレヒコールで使うコトバも、リズムのノリも全然違う。
総がかり:『強行採決徹底糾弾!』
SEALDs :『自民党、何か感じ、悪いよね』

勿論 後者の盛り上がりが圧倒的なのは言うまでもない。お年寄りと若者、中間の立場のボク(笑)から言わせてもらうと、やっぱり両方必要なんだと思う。お年寄りはセンスもないし、現実的な考えや知性にも欠ける人は正直言って多い(その反面 すごい人がいないわけではない)。あれでは世の中に広がりは持てないが、動員力やしぶとさ、デモのノウハウや時間もある。若者はセンスもエネルギーもあるし、お洒落でもある。少なくともSEALDsの諸君は知性もあるし(年寄よりよほど勉強している)、自分の言葉で考えを伝えられる強みもある。ただ、この勢いがどこまで続くか。香港のように若者が中心、年寄がサポートする位のバランスになれば希望は一層広がってくる。

SEALDsの諸君がマイクを持ってから、辺りの活気が5割増しくらいになった(笑)。男の子も女の子も若い子がどんどん前へ出てくる。最初は年寄や動員の連中が多いと、若い子は委縮するんじゃないかと心配していたんだけど、まったくそんなことなかった(笑)。そして人がゆっくりと車道にあふれだして、あっという間に右側2車線は抗議の人で占拠状態になった。警察はもう止められない。
●抗議風景2:路上の上で。動画有









         
その中で、今日はとうとう学者の会から、上野千鶴子東大名誉教授が登壇した。男子学生から『千鶴子〜』という野太い嬌声が上がる。関西人らしい柔かな口調で『こんな法案が出されるなんて、実際に戦争に駆り出されるあなたたちは政治家に舐められてるんだよ!』とアジる。さすが喧嘩慣れしてる(笑)。
60年代安保は学生と教師が共闘した。私たちの70年代安保は学生と教師が反目した。今は学生と一緒に闘っている。戦いはこれからが本番、まだ始まりだけど、こんな日が来るとは私は夢にも思わなかった。生きてて良かったっ! 
辺りから、そしてボクも一緒に『千鶴子ぉ〜』の大歓声。(笑) 上野先生!と呼ばせてくださいって感じ。ちょっと泣きそうになった。
●抗議風景3:給水車は屋台の商売をやっている人がボランティアで持ってきたらしい。


                                                       
後になって志位や枝野もSEALDsのマイクを握ったらしい。野党が共闘して、特に民主党が市民の側に立とうとしているのは驚くべきことだ。政権の時にそうしていれば良かったのに(笑)。
与党の圧倒的な議席数を考えれば、きっと戦争法案は通ってしまうでしょう。でも、それで諦めてしまうのは愚の骨頂(笑)。安倍晋三をはじめとした与党に反対する声があることを目に見える形で示す。そうやって国民の意見を聞かない内閣の支持率を下げていくことで、退陣に持ち込めばいい。SEALDsの諸君が言うように『通ったら、また廃案にすればよい
更に言えば 『戦争法案に反対する声がこれだけ大きかった、ということを歴史に残すのは、将来の世代に対する贈り物』になるでしょう。だから、こうやって集まることは決して無駄な事ではない。行かなかったら後悔するよ。

                                                        
このブログを書いている今 この時間もまだ抗議が続いています。学生諸君は報道ステーションの生中継を狙ってたらしい(笑)。戦略的なんだよな。
●おお、ゲットした!

                             
結局 今日の参加者は8時過ぎには6万人以上と言ってたが、10時過ぎには10万人を超えたと発表がありました
平日の夜にこれだけ集まりました。まだまだ抗議が続きます。ボクは、無力な存在に自らを貶めたくはありません。