特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『政界与太話』と『お花見@六本木』

 東京では昨日 桜が満開になりました。近所の桜もまるで咲き誇っているかのよう。
 満開が4月にずれ込むのは7年ぶりだそうで、地球温暖化とはいえ、そんな年もあるんですね。


 今週 新年度の挨拶で銀行の部長さんから面白い話を聞きました。
 その銀行では4月から定年が65歳に延長になったそうです。『さすが、御社は余裕がありますね』と言ったら、『定年が60歳の今でも、社内で定年退職する人を見たことがありません』と言ってました(笑)。

 確かに大手の銀行では’’普通は50半ばまでに子会社や取引先に出向させられてしまうので、定年まで会社に残っている人は稀’’と聞きます。それだったら定年が65歳に伸びても経営上は何の問題もありません(笑)。さすがは銀行、金の亡者、わざわざ制度にするところが悪知恵を利かせています(笑)。新卒募集のパンフにでも大書するのでしょう(笑)。
 
 部長さん曰く、『定年退職で職場で花をもらっている光景なんてTVの中でしか見たことがない』そうです。銀行やコンサル、広告代理店とかは世の中に貢献しない虚業(ブルシット・ジョブ)とボクは思っているので、どうでもいいんですが(笑).

 まあ、世の中厳しい(笑)。特に日本のように公助が乏しい国では毎日が綱渡りです。


 この前、定期的に話を聞いている、官邸や政党にアドバイスをしている学者さんの話を聞きました。以前ブログに書いた『裏金を朝日などのマスコミにリークしたのは岸田(の側近)』という話を聞いた人です。

 官邸としては『安倍派潰しは計算通りだったが、自民党の支持率がここまで下がるのは誤算だった( 笑)』そうです。
 確かに安倍派潰しは着々と進んでいます。二階も世耕の衆院鞍替えが消えてドラ息子に地盤を譲ることが出来て喜んでいる(笑)。和歌山のスケベ宴会のリークも世耕潰しでしょ。

 しかし支持率がここまで下がることまで思いが及ばなかったのは党内政治しか頭になかったんでしょう。確かに野党の支持率も大して上がっていませんが、国民の反応を読み誤った。

 今 官邸は6月解散、7月選挙を狙っているそう。その前に外交で得点をあげようとしたが、北朝鮮に暴露されて失敗(笑)、しかし6月の実質賃金は各企業の賃上げでプラスになるのは今から判っているので、それを狙っていると聞きました。

 それでも自民党内では岸田への反発もあって岸田退陣は既成事実化しており、次は上川か茂木か、という情勢だそうです。
 元岸田派の上川は岸田の院政になる場合もあり得ますが、それでも党内の評価が高いそうです。昨年の外遊の結果もあるでしょうが、何よりも上川はオウムへの死刑判決を独断で執行して以来 本人だけでなく、子供も含めた家族にもずっとSPがついており、党内でも一目置かれているとのこと。上川は一生SPが付かなくてはならないかもしれない、とも言われています。

smart-flash.jp

 小池百合子も絡んでくるようですし、また状況は変わるでしょうけど、確かなのは岸田が退陣しても何も変わらないということです。政治家だけでなく、裏金や買収で動く有権者もいるし、何よりも国民の半分が投票に行かないのでは大勢に変化はない

 政権担当能力がない野党は相変わらず蚊帳の外で、それも仕方ないです。せめて与党の議席が減って、衆院で全体の7割以上を占めている自民・公明・維新の議席が3分の2を割ればありがたいけど、そこまではムリか(笑)。

 日本の政治が機能するためには与党に対抗できる野党が必要です。そのためには現実的な視野に立つ野党とまともな有権者が必要です。

 棄権するようなバカは論外ですが、野党の支持者だって、例えば紅麹のことまで安倍やアメリカのせいにしているようじゃどうにもならない(笑)。安倍の長期政権は国民の選択の結果だし、アメリカだってソ連だってロシアだって中国だって自国の利益を図って工作をしてくるのは当然です。日本だって海外でもPR会社を雇っているのだから程度の差こそあれ、大きな違いはない。

 かっての自民党社会党にCIAやKGBのカネが入っていたことや読売や朝日の社長がCIAのエージェントだったことは情報公開で判っていますが、これからも似たようなことは続くでしょう。

 野党や支持者がそんなくだらないことばかり騒いでいたら、大多数の無党派は仕方なく?自民党や維新へ投票する。まともな人間なら誰だって頭がお花畑の政治家には投票したくないし、自分やこの国の将来が心配でしょう。

 そんなことで騒いでるヒマがあったら、これから自国はどうしたらよいか、を考えるべきです少子高齢化対策や産業構造の転換、社会のデジタル化や安全保障、やらなければいけないことは幾らでもある。ほんと、今のままでは間に合わない。日本は先進国の周回遅れなんですから。



 例えば、これ。この八代という学者は普段は新自由主義的ですが『岸田の少子化対策は単なるバラマキで、効果を上げるには婚姻率を高め、女性が働きやすくする政策が必要。財源も現役世代に負担が大きい健康保険料ではなく、どうして全世代が平等に負担する消費税を財源にしないのか』という意見は正に正論です。

president.jp

 どうして野党はこの程度のことが言えないのか。

 現実的な政権担当能力がある野党が日本に誕生するまで、あと10年くらいはかかるのでしょうか。問題なのは政治家だけでなく、国民の知的水準も含めた民度の低さ、です。
 


 3月最後の土曜日は ここ数年 恒例になっている六本木へお花見に行ってきました。
 毎年 この時期は東京の桜は満開か散り始める頃ですが、今年はまだ1分か2分。
 でも、お皿の上のお花見がメインだから大丈夫(笑)。料理も桜尽くしです。

 アミューズ。これ、なんだっけ(笑)。クリームっぽい味は覚えているので、ピスタチオか山菜のムースかなあ。

 酢漬けの赤キャベツのタルト
 単なる酢漬けではなく、ジェニパベリーなどハーブが色々入っていて複雑な味と香りが美味しかった。

 ブラッドオレンジと人参のムース
 オレンジの酸味と人参の甘みが程よく上品で、これも上手い。

 最初の前菜は大根にビーツ、バターナッツカボチャ、紫芋、セロリ、キュウリなど様々な野菜のペーストを挟んだ上に甘酸っぱいソース、その上に黒トリュフ!
 この時期でもまだ、フランス産の物だそうです。目の前で削った黒トリュフは最盛期に負けない、良い香りでした。この店は大手系列(ヒラマツ)ですが大量仕入れだけあってトリュフの質の良さ&リーズナブルなのは感心します。

 レアな甘エビと香ばしい桜エビ
 甘エビと蕪のコンビネーション。上には海老のオイル、ロゼシャンパンのピンクの泡、桜の花をかたどった桜エビのお煎餅。

 蒸したキンメダイにシャンパンソース
 毎年シャンパンソースの料理が出てきますが、今までよりバターが減っていたのはGood。下はみじん切りにした生の白アスパラ。こういうのはレストランならでは。家で真似しようとも思いません(笑)。

 和牛のポシェ
 ロースを牛のコンソメでしゃぶしゃぶして半生の状態、肉の味もコンソメの味も濃厚でした。あわせるのは肉汁と苺系のソースにビーツと大根、ピンクペッパー、緑のハーブオイル。美味しいとは思うけど、やっぱり和牛は脂っこい。

 桜のアイスクリーム、下には粗くジャム状にした苺とミント。

 フロマージュブラン、下には苺とルバーブ飴細工とクッキーで花の形が作ってあります。

 そろそろ外が恋しくなってきました(笑)。

 温かい夜だったので、お茶と最後のデザートは店の外のテラスで頂くことにしました。

 テラスは5Fですが目の前は公園なので遮るものがありません。六本木の夜景が拡がっています。

 タルト・シトロンとハーブティー

 赤坂方面。TBSや虎ノ門ヒルズが見えます。

 目の前にあるこのタワマンは麻布台ヒルズが出来るまで日本で一番値段が高いマンションだったそうです。確か20億くらいだったと思います。
 ここに住んでいた元SMAPの草薙君が泥酔して、目の前の公園で全裸で寝込んで警察のお世話になったのは有名です(笑)。

 ガラスの柵の向こうには桜並木が拡がっています。ライトアップはされていますが、今年の桜はまだまだです。本来なら特等席でゆったりお花見ができるんですが、こういう年もあります。

 お会計を済ませて、下に降りていきました。

 桜はまだまだですが人が少ないのは良いです。

 桜は生憎でしたが、人も少ないし、お腹は一杯になったし、楽しかったです。今年はもう1回お花見をしなくちゃいけないかな(笑)。

『0330パレスチナ土地の日全国一斉行動』と映画『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』(人生の答え合わせ)

 東京もようやく桜が咲き始めました。株主総会など嫌なことが続いた3月も終わったし、このまま温かくなってくれるといいな。
 新年度に送られてきた?、このキティちゃん、本物の生花を加工したものです。バラ?菊?ボクは植物の種類は判らないのですが、これを考えた人は頭良いと思います。


 土曜日は 新宿へ行ってきました。3月30日はヨルダン川西岸などイスラエルに土地を占領されているパレスチナ土地の日だそうで、全国各地で#0330パレスチナ土地の日全国一斉行動、があったのです。

 新宿では『新宿円周ラッピングデモ』ということで、新宿駅を取り囲む形で人々がスタンディングする、というアクションがありました。あまり分散するのはどうなんだろう?とは思いましたが、案の定 嫌がらせをしに来たシオニストイスラエル人やバカウヨがいたようです。

 文字通りのばーか(笑)。

 ボクはこのプラカードを持って街頭に立っていました。

 今もイスラエルの連中は犬や子供を含めた数十万の人々を飢えさせ、殺している。現代のナチ=シオニスト連中には言葉は通じません。ボクには大したこともできないし、抗議に意味があるかすらわからないけれど、黙っていることもできないです。

 明確に意味があるのはレモンやオリーブ、オレンジ、ITソフトやソーダストリームなどイスラエル製品ボイコットです。ボクはコンビニなんか使わないし、清涼飲料水や缶チューハイなども一切飲まないので、イスラエル絡みのものがこんなに広がっているとは思いませんでした。とにかく人種差別国家、イスラエルを経済的に締め上げるしかない。

 ローソンのオレンジジュースも×なんですね。飲んだことないけど(笑)。

 微力でも我々にできることはそれなりにある。


 最終的には新宿駅を囲んでいた人が南口に集まって、こんな様子になりました。


 と、いうことで、新宿で映画『アバウト・ライフ 幸せの選択肢

 ミシェル(エマ・ロバーツ)は恋人・アレン(ルーク・ブレイシー)との結婚を望んでいるが、アレンはいまひとつ乗り気でない。二人は両家顔合わせの席を設けるが、双方の両親はどうもぎこちない。親たちはなんと、W不倫の関係だった- - -

aboutlife-movie.jp


 シニア世代のロマンティック・コメディです。出演はアカデミー賞女優のダイアン・キートンスーザン・サランドンリチャード・ギアエマ・ロバーツジュリア・ロバーツの姪)、ウィリアム・H・メイシー、ルーク・ブレイシーなど実に豪華です。

 ダイアン・キートンスーザン・サランドン、ボクは大好きです💛(笑)。

 改めて調べたら、ダイアン・キートンは78歳、スーザン・サランドンは77歳、リチャード・ギアは74歳。この人たちもそんな年代か(笑)。

 前半は3組のカップル、それぞれの話が描かれます。シニア世代の2組と若いカップルです。

●映画館で知り合った二人(ダイアン・キートンウィリアム・H・メイシー 

●元から訳アリに見える二人(スーザン・サランドンリチャード・ギア

●20代の二人(写真左のルーク・ブレイシー、エマ・ロバーツ

 はっきり言って、前半部分はあまり面白くない。W不倫のシニアカップルも若いカップルの話もいまいち辻褄があわないから、違和感を覚えてしまいます。
 登場人物が皆、金持ちの白人なのも抵抗があった。シニア層だから経済的に余裕がある設定なのは良いとしても、親たちだけでなく子供世代までほぼ白人同士、同じような暮らしぶりの人たちでつるんでいるのは今どきのドラマとして、どうなんでしょう。ド田舎のバカ白人ならともかく、いちおう都会のリベラルな人たちです。少なくとも子供世代は多様な人たちと付き合いがあるでしょう。映画では主な登場人物にアジア系もアラブ系もいないし、LGBTQもいない。そこは違和感がありました。

 ただ、シニア陣の演技は良いんですよねー。ダイアン・キートンスーザン・サランドンは勿論、リチャード・ギアがとぼけた狸ジジイを軽やかに演じているのも驚いた。惹きつけられました。

 ダイアン・キートンのファッションもいつもながら素晴らしい。70代後半で可愛らしいトラッドを着て様になっているのだから、どうなってるんだ。彼女はこの映画のプロデューサーも兼ねています。

 リチャード・ギアのファッションも良かった。映画を見終わったあと思わず、彼が着ていたような、でかいマフラーを買っちゃいました。

 ぎこちなかった前半とは対照的に、登場人物が一か所に集まり、修羅場になる後半はめちゃめちゃ面白いです。6人の主だった出演者が何度も相手を変えながら繰り広げる演技合戦は退屈している暇がありません。まるでロンド(群舞)のようにお話が転がっていくんです。本当に素晴らしかった。

 70代の主人公たちのラブコメなんていいですね。幾つになっても自由な精神を失わないところが、偏狭な日本人の価値観とは違う。映画だから登場人物たちが絵になってるところも素晴らしい。老い先に希望が持てます(笑)。

 この映画、テーマは『人生の答え合わせ』です。そこが凄く良かった。
 確かにこの年代になると自分の人生がこれで良かったのかどうか、悩むことがあるのは理解できます。答え合わせをすることが正しいのかどうかすら判りませんけど、映画の中とはいえ、他の人が同じことを悩んでいるのを見るのは非常に興味深かった(笑)。人生はやり直しができないけれど、答え合わせをすることができるのは歳をとることの特権でしょう。

 と、いうことで、完成度は必ずしも高くはないけれど、特に後半はかなり楽しい。1時間半の小品として満足度は結構 高かったです。
 

www.youtube.com

『AI上司』と『ウサギのサラダ』

 予想と異なり、東京の桜の開花が遅れています。ボクは明日お花見の店を予約しているので咲いてくれないと困るんだよな(笑)。
 街を歩いていても春の宵、麗らかな空気を感じるんですけどね。


 この前 コンサルからこんな話を聞きました。『社内の規定や法律などの質問を受けつける生成AIは既に実用化されていて、使っている企業が出てきた。』

 ボクも試しに使わせてもらったら、たいしたものでした。
『この会社は入れ墨で出勤は可能か?(笑)』と聞いたら『規定にありません。』という論理的な答と服装規定のリンク先が出てきた。生成AIの問題点は自分がわかってないと回答の根拠が俄かに判断できないことですが、引用元を検索して表示してくれれば正誤を判断するのも容易です。

 こんな質問をしてみたのはボクの勤務先に入ってきた、腕に入れ墨がある外国人社員からそういう要望を聞いたからです(笑)。別にヤクザな人ではなく、南米で教師をやっていたインテリです。単に我々と文化が違う、というだけです。彼曰く『冬は長袖で隠すけど、南米より暑い日本の夏に半袖を着ちゃダメなのか』って。そりゃ、ごもっとも(笑)。

 こうなってくると、『もう1,2年したら課長さんくらいの意思決定レベルなら「AIマネージャー」が実用化されるのではないか』とコンサルは言ってました。

www.nikkei.com

 確かにジャンルやテーマが明快なら、データさえ教え込めば、もう生成AIで充分です。部下は先ずAIのマネージャーに質問してから人間の上司に相談したほうが部下も上司も効率が良い。面接や評価だってAIの方が私情がこもらないので上司にも部下にもお互いにとって良い、と思いました。
 そうなったらホワイトカラーのサラリーマンは上司がAIになる日はそんなに遠くない(笑)。あと教師も大多数は失業でしょうね。


 今週 水曜日のBS-TBS報道1930』、今秋公開される核兵器を発明した科学者を描いたアカデミー賞映画、『オッペンハイマー』の話題を枕に、AI兵器の開発について論じていました。

 オッペンハイマーが原爆を開発したことをとやかく言う向きがありますが、ナチス大日本帝国も原爆を開発していたんですから、議論の余地はありません。ナチや大日本帝国に先を越されないように自分たちが開発するのは当たり前です。ボクが彼の立場でもナチや大日本帝国に先を越されるのはゴメンです。

 一方 アメリカが原爆や各地の都市空襲で無辜の市民を殺傷したのは国際法違反ですが、そもそも国際法違反の戦略爆撃を始めたのは日本です。日中戦争日本は世界で初めての戦略爆撃重慶でやっています。原爆の悲惨さは忘れてはいけないですが、当時は侵略戦争を支持した大多数だった日本人が一方的に被害者面をできるのか?、と思ってしまいます。いや、侵略戦争を支持し原爆を開発しようとしていた日本人には被害者面する資格はない

 もっと、難しいのは核兵器開発の問題は現在にも当てはまる、ということです。日進月歩の勢いで進むAIやサイボーグなどの新技術をどうするか

 現実を直視できない一部の左翼が言うように、一概に軍事研究を禁止すればよいという単純な話ではありません。今の時代 そんなことは物理的にできない。
 例えばドローンだって、もとはおもちゃみたいなものです。軍事利用を禁止しようとしても止められません。ソニーイメージセンサー素子は文字通り世界を席巻していますが、一般のデジカメやスマホだけでなく、ロシアのミサイルにだって入っています。正規ルート以外で入手できてしまう。

 政府と対立しているかのように見える(笑)日本学術会議ですら、もはや科学研究を軍民分けることは困難である、と答申しています。特にAIやITなんか絶対に分けられない。

 また、社会的な利益の面もあります。便利なインターネットだって元は核戦争に備えた軍事研究だし、番組では米中で開発が進んでいるサイボーグは負傷した兵士や障害がある人のケアのために開発が始まった、と言っていました。

 世の中 反戦とか反米とか反資本主義とか反政府とか、単純な二元論では分けられません。そんな単純な二元論で物事を判断するのはバカだけです。

 ただ、世の中が複雑になってくると中々難しい。バカウヨがバカなのは充分判ってますが(笑)、

 いわゆる左翼もかなりの割合でバカなだけでなく、何よりもセンスが絶望的に古い。

 だいたい、この国の国民自体がかなり怪しい(笑)。

 と、なると会社のマネージャーだけでなく、政治もAIにやってもらう、あながち冗談ではないかもしれません。この国にはロクな政治家しかいないし、国民もそういう輩を選んでしまう訳ですから。


 この前ポルトガル料理を食べに行ってきました。
 20年くらい前(笑)松濤にあった有名店、マヌエルが昨年 自由が丘に店を開いたのです。コロナのせいなのか、人手不足のせいなのか、開店は予定より1年以上も遅れましたが昨年末に開店、やっと行く機会ができました。

 松濤にあった頃は中々見つからない場所にあって雰囲気はお洒落、しかも安くて美味しいので『判っている人』で連日満員、隣のテーブルで女優さんが普通にご飯を食べているような店でした。

 が、今は経営陣も変わったそうで松濤の店も昨年閉店、自由が丘の店はめっきりカジュアルな雰囲気です。場所が判りにくいのだけは松濤と一緒ですが、まだ そんなに混んでないので穴場です。


【Manuel自由が丘】ポルトガルワインとタパスのお店。


 最初は『ジンジーニャ』(黒サクランボのリキュール)のソーダ割。昔はこんなものはなかった(笑)。甘くてアルコール度数も低くて良かったです。

 前菜は小皿なので好きなものを適当に幾つも頼みます。
 まずは『ウサギのサラダ』。ウサギ肉とコリアンダーがたっぷり。マスタードが軽く効いていて、普通に美味しかった。

 ボクはウサギ肉って好きなんです。こういう家兎は野生の兎とは全然違って鶏肉みたいにマイルドですが、これはこれで美味しい。

 『トリッパのサワークリーム和え』。普段は臓物系はあまり食べませんけど、トリッパも結構 好きなんです。肉の味はするけど、さっぱりしてますからね。

 この店名物の『干し鱈とジャガイモのコロッケ』。熱々で塩味が利いたコロッケは昔、始めて食べたときは衝撃的でした。

 『イワシのロースト』。丸ごと焼いたイワシに、おろしたオニオンにオリーブオイルとパクチーを混ぜたソースで食べます。日本で大根おろしと一緒に食べるのと同じです(笑)。これも美味しい。焼きたての魚が美味しいのは万国共通です。
 パクチーをベランダで育てたくなってきました。昔やってみたんですが、その時は虫に食われて上手く行かなかった。

 前菜も終わって『イベリコ豚のロースト』。和牛の霜降りなんかより、こういうものの方が遥かに美味しいです。赤身にしろ、脂にしろ、ちゃんと肉の味がしますから。

 ソースとしてワインヴィネガー、オリーブオイル、ピリピリ(現地のやや辛いソース)の3つが出されました。現地ではワインヴィネガーをかけることが多い、と店員さんが言ってましたが、確かにそれが一番美味しかった。焼いた肉にシンプルにお酢をかけて食べる。これも発見でした。

 『魚介のリゾット』。あさり、ムール貝イカ、エビをトマトで煮込んだものです。上にはコリアンダー

 ちゃんと生米から、それも国産より大きな粒のコメで炊くリゾットは日本のコメ料理とはまた別のものです。これもまた美味しいです。

 最後はこれもポルトガル名物『エッグタルトのレモンアイスクリーム載せ』。カロリーを考えると恐ろしいですが、こういうものは美味しい。だーい好き(笑)。

 カジュアルに、自分の好きな物を適当に食べてお腹いっぱい。材料の質はそれなりですが、こういうシンプルな料理はやっぱりいいです、飽きない。しかも安い(笑)。
 ポルトガル料理は久し振りに食べましたけど、和食とも共通点を感じます。凝りまくったフレンチもいいですけど、ポルトガルやイタリアンなどシンプルな料理の方が美味しいとボクは思います。また、行こうっと。