今週は24節季の穀雨、穀物を育てる雨が降る季節だそうです。雨はともかく（笑）、今までの寒さが嘘のように過ごしやすい季節になりました。身体も楽だし、薄着の季節です。本当の新緑は気持ちいいですね。
23日にフランス大統領選が行われます。極右のルペンに対して中道無所属のマクロン氏が対抗する構図になっていましたが、ここにきて急進左派のメランションが急伸しています。これはまずい。ルペンとマクロン氏の決選投票なら問題ないでしょうけど、ルペンとメランションの決選投票だとルペンが勝ってしまう可能性はあり得ます。詳しくは知りませんがメランションの言ってることは耳障りは良いけど非現実的に聞こえるし、ルペンと同様 EUを離脱する可能性もないわけではないようですし（だから頭の固い左翼はダメなんです）、ルペンとメランションだったらどっちが勝ってもロクなことにはならない。
もともと絶不調のEUがこれ以上悪くなったら、文字通り世界経済の足を引っ張ることになります。北朝鮮の問題もそうですが、我々の暮らしも何かあればすぐひっくりかえるような危ういものなのかもしれません。
●最新の支持率。中道のマクロン23％、極右のルペン22％、急進左派のメランションと右派のフィヨンが20％弱と各候補が拮抗しています。
ルペン氏失速、フランス大統領選は混戦に | HuffPost Japan
●今日21日 北朝鮮のミサイルに対して政府がこんな案内を出しましたが、誰も知りませんよね（笑）。そもそも北朝鮮がミサイル撃って10分で着弾するそうですから、その間に政府がきちんと警報を出せるかどうかすら疑問です（笑）。この対策も昔 政府が『焼夷弾をバケツリレーで消せ』とか『原爆には白い服を着ろ』（笑）とか言ってたのを思い出します。シェルターすらないんだから。
内閣官房 国民保護ポータルサイト
さて、今回は、日本の現状と将来 つまり、『日本の来し方行く末』を少し考えてみます。ちょっと大げさですけど（笑）、日本の一断面を切り取った典型的な話だと思うんです。
●ＢＧＭはムーンライダーズの『６つの来し方行く末』
まず 日本の現状です。先週挙げたOECDの対日経済審査報告に『Better Life Index』、つまり様々な面から日本人の幸福度をOECD平均と比べたものが出ていたんです。*報告書（日本語）：http://www.oecd.org/eco/surveys/Japan-2017-OECD-economic-survey-overview-japanese.pdf
●Better Life Index 2016：さまざまな観点から日本人の幸福度をOECD各国の平均と比べたもの
赤い線は日本人の感じている幸福度、緑の線はOECD平均の幸福度。そして項目の青字はOECD平均より優れているもの、赤字はOECD平均より劣っているものです。
日本人は全体で見れば、まだ収入も金融資産もあるし、教育程度も高いし、失業のリスクも低い。人との繋がりも多少はあって治安も良いし、環境も悪くない。しかし、労働時間は長く、健康に不安を感じている。さらに市民活動や市民の政治活動は極端に低調。結果として日本人は幸福を感じていない！、というんですね。
ボクには日本人の人生の優先度がどこか間違っているように思えるんです。仕事やお金って、健康や幸せのためにあるんですよね。でも日本は仕事やお金のために健康や幸せがおろそかになっている。完全に優先順位が倒錯しているわけです。これじゃ少子高齢化が進んで衰退していくのも当然。我々の働き方どころか、生き方そのものが根本的に間違っているのかもしれない。『日本は素晴らしい(笑）』みたいなクダラナイＴＶ番組にかまけている場合じゃないですよね。
次は 日本の将来。将来の一断面を切り取ったような記事が今週 月曜日の日経1面に出ていました。『2025年までに大手コンビニ全店に無人レジ導入』という記事は目立ちましたよね。
全コンビニに無人レジ 大手5社、流通業を効率化 :日本経済新聞
コンビニの店員さんに外国の人が増えているというのは何回かブログでも取り上げていますが、人手不足が進むと、やはりこういうことが加速されていきます。店内の商品全てに電子タグをつけて自動的に計算・引き落としという仕組みですが、最近 コンビニに増えている年配のお客さんはかなり戸惑うかもしれません。ま、ボクはコンビニで買い物をすることは半年に1回もないので関係ないですけど。
●ヤフーの意識調査（集計途中）。4割の人が自動レジを使わない
今 人手不足と言われている宅配業者のドライバーさんも自動運転や受け取りロッカーの活用などで代替されていくだろうし、長距離トラックもタクシーも自動運転になっていくでしょう。ボクの家に来てくれる、いつも爽やかな笑顔のヤマト運輸のYさん（女性）が代わっちゃうと嫌だなあ（笑）。近所で会っただけでも、向こうから『こんにちは〜』って挨拶してくれるような人ですからね。
大筋としては10年もしないうちに、それらの仕事の雇用はずいぶん減ってしまうんじゃないですか。かといって、その頃 求人が一層増えるであろうデータ分析とかIT業界の仕事には誰でも就けるわけでもない。訓練が必要です。人手不足が言われる現在でも例えば事務職の求人倍率は0.3、ほとんど求人がないという実態があります。これからはある種の仕事では人手不足、ある種の仕事は激余り、こういう現象はますます激しくなっていくでしょう。
運転とかレジのようなものだけではありません。例えば教師のような職業だって遠隔授業などが進めば、大先生の話が聞けるわけですから、議論もできないような中途半端な教師ははっきり言って要らなくなる。医者だって、がん検診などの判断はワトソン君（IBMのAI）に置き換わりつつあるわけでしょう。一方 前述のヤマト運輸のYさんのようなさわやかな笑顔を提供してくれるドライバーさんは機械に勝てる可能性だってある。人間の配達料金を機械より上げれば成り立つわけですから。いつも笑顔で感じのいい人が荷物を持ってきてくれるんだったら、ボクは追加料金を払いますよ（笑）。
●ANAは採用にAIを使い始めたそうです。人間が機械に判断される時代。
ANAも導入、AI採用は就活生に不利か :日本経済新聞
近年は日本でも金融を優遇する税制とか市場の在り方など、世の中がお金持ちを優遇する方向へ進んでいっているわけですけど、それだけでなく我々は機械や技術の脅威とも戦わなくてはならないわけです。機械や技術に使われるのではなく使えるように自分の知見やスキルを磨いていかないと生き残っていけない。極論すれば、今後の人間の仕事は大きく二つにわかれるでしょう。一つは高スキル・高賃金の『今ある仕事を機械に置き換えていく仕事』と『機械にできないことをやる仕事』、もう一つは機械に置き換える価値すらない低賃金の『機械に使われる仕事』、どちらかになってしまう。
今の世の中の問題は、バカ左翼みたいに大企業だけを敵視したり、まして極右のように外国人を排外的に扱うような単純なイデオロギーじゃ全く解決できないわけです。教育勅語がどうのなんて、それこそ亡国の発想でしょ。まして組合や団体の幟なんか担いでるような奴はただのバカ、生きる化石（脳は死んでるかも）（笑）。これから歳をとっていく中でおちおちボケてもいられないですよ（笑）。なかなか大変な世の中だなーと思います。
と、いうことで、今週も#金曜官邸前抗議へ。今日の午後６時時の気温は16度。雲もなく、デモ日和です‼ 今日の参加者は主催者発表で700人。
●抗議風景
今日も抗議はダブルヘッダーです。『未来のための公共』の#金曜国会前抗議。強行採決されちゃうかなと思わないでもないけど、共謀罪はさすがに心配なんですよ。
●抗議風景2
今日も大学生の女の子が司会をやってたのかな。コールとスピーチを交互にやる形式です。
先週も感心したんですが、スピーチの内容がまともなんですよ。弁護士、それに憲法学者の人のスピーチを聞いたんですが、成程と思うようなことばかりでした。自称市民団体の脳味噌が崩壊した総がかり爺さんたち(笑）の認知症スピーチとはわけが違います。
例えば、弁護士の人は共謀罪の法律の中身だけでなく『『テロ等防止法』という名称にも注意すべきだ』というんですね。範囲が恣意的に広げられる法律で『テロ等防止法で検挙された』と報道されたら、その人は例え無罪でも社会的に再起不能に近いほど大きなダメージを受けるだろうって言うんです。その通りですよね！
憲法学者の人は『なんで安倍晋三は共謀罪をごり押ししようとするか。それは文句を言わない国民を将来 更に増やそうとするためだ』って言うんです。これは思いもつかなかったけど、納得しました。
●太鼓にはSEALDsのステッカー
納得できる話を聞いた後のコールは一段と声が大きくなります。野党は頼りにならないけど、それでも黙りたくないもんなあ。後で後悔したくないもん。
