特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

今週の夜遊び日記:『サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークス@ビルボードライブ東京』、ドラマ『SRサイタマノラッパー マイクの細道 DVD発売イベント』と『0922再稼働反対!首相官邸前抗議』

大阪に出張に行った子がお土産にこんなものを買ってきてくれました。関西人の商機をつかむスピード、ユーモアにはいつもながら感心します。
●味は普通のお饅頭でした😋


今週 TVニュースをつけたら安倍晋三が国連総会で北朝鮮に対して『必要なのは対話ではない。圧力だ』と演説してました「北朝鮮脅威、眼前に」 安倍首相が国連演説 (写真=AP) :日本経済新聞
ほぼ世界中の人があきれ返るであろう妄言に、『こいつ、また世界に日本の恥をさらしたか』と思ったんですが、安倍晋三が演説したときは会場はこんな感じだったみたいです😜
●がらーん


良かった〜。日本のニュースでは大きく取り上げられていましたが、約130の各国が皆 演説する長丁場、しかも日本語で演説したって聞こうという奴はそんなにいませんね。こんなくだらないことばかり言ってると、日本も北朝鮮ばりに世界から孤立しちゃうんでしょう。
●ちなみにトランプの演説の出席状況は以下の通り。



さて、仕事にしろ、プライベートにしろ、夜に出かけることは滅多にありません。めんどくさいもん。でも、今週は大忙しでした。
まず、火曜と水曜は六本木へ出撃です。『サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリー・ジュークス


日本では知名度は無いに等しいですが、ボクにとっては特別な人なんです。ベスト5に入るほど好きなミュージシャン。ニューヨークのお隣、ニュージャージー州の音楽シーンを作った人物としてサウスサイド・ジョニーはブルース・スプリングスティーン、リトル・スティーヴンと並び称されている人です。

数年前 クリント・イーストウッドの『ジャージー・ボーイズ』という映画がヒットしましたジャージー魂(ソウル)!:映画『ジャージー・ボーイズ』 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)60年代初め ニュージャージー州の白人労働者階級の若者が黒人音楽を演奏してスターになるお話でした。主人公の『ニュージャージーで身を立てるには軍隊に入るか、マフィアになるか、スターになるかしかない。でも軍隊やマフィアに入ったら待っているのは死だ。だからスターになるんだ。』というセリフは非常に印象に残っています。程度の差こそあれ ニュージャージーの土地柄や労働者階級の心情を良く表していると思います。


サウスサイド・ジョニーやスプリングスティーンらのお話はその10年後の物語です。彼らの音楽は『黒人音楽+R&B+ロックをごった煮にしたジャージー風シチュー』と称されています。ニュージャージー出身の大スター、ボンジョビが高校生の頃、サウスサイド・ジョニーの歌を聞いて泣いてた、とステージで述懐してましたが、ボクも一緒(笑)。歌詞の内容は女性に振られたとか(笑)仕事の辛さ、社会への怒り、将来への不安など、労働者階級の心情を歌っています。強靭なリズムに、黒人風の歌い方(ブルー・アイド・ソウル)、時には金管楽器や女性コーラスが入る。一昔前までは白人と黒人が一緒に演奏するバンドは殆どありませんでしたが、サウスサイド・ジョニーやスプリングスティーンのバンドは70年代から平気で黒人が参加していました。60年代末から70年代にかけて、彼らはクラブやバーの酔っ払い客の中で一晩中 演奏を続けていたそうです。


その後 スプリングスティーンは大スターになり、リトル・スティーヴンはスプリングスティーンのバンドのギタリスト/プロデューサーとして、また大ヒットドラマ『ソプラノ』でマフィア役😅として有名になりました。また、二人ともメジャーになるにつれて、政治的な発言・活動を厭わないようになりました。洋の東西を問わず、その逆の根性無しは良くいますけどね😜。
●今年9月15日にニューヨークで共演したポール・マッカートニースプリングスティーン、リトル・スティーヴン


ところがサウスサイド・ジョニーは未だにクラブやライブハウスで演奏を続けている。それでも映画『ジャージー・ボーイズ』のように10代からの絆は今でも変わりません。度々共演したり、バンドメンバーが互いに入れ替わったりしています。スプリングスティーンの奥さん自体がサウスサイド・ジョニーの元バックコーラスですし(笑)。サウスサイド・ジョニー&ジ・アズベリージュークスは『世界最強のバー・バンド』と呼ばれますが、まさにそういう感じです。50年くらい、ずっとライブハウス周りをしているんだと思います。
彼らに、友人のスプリングスティーンが名曲を書いても、リトル・スティーヴンがプロデュースしても、マドンナやボウイをプロデュースした有名プロデューサー、ナイル・ロジャースがプロデュースしても、サウスサイド・ジョニーを師と仰ぐボン・ジョビが散々プッシュし共演しても人気に火がつかない。こんなに演奏がかっこよいのに不思議で仕方がないんですが、その分 近くでステージを見ることができます。


前回の日本公演も全て行きましたが、今回の東京公演も両日とも皆勤です。夜 出掛けるのはめんどくさい、とか言ってられない。

●六本木のライブハウスはバックに夜景が映るお洒落な雰囲気です。でもサウスサイド・ジョニーの音楽とは全然 合ってません(笑)。でもステージまで10メートルもないくらいなのはうれしい。


一聴して声が全く衰えていないのに驚きました。今年68だそうですから心配してたんですが、キーも下げてないし、曲のテンポも若いときと変わらない。
演奏はぶりぶり重いベースにバンバン叩くドラム、それにブルースっぽいスライドギターとキーボード。時折 サックス、トロンボーン、トランペットのブラス隊が勇気を鼓舞します(本当です)。バカテクというわけではないんですが、本当にうまい。歌を生かす演奏です。メンバーが歌の意味を分かって弾いている。


なおかつ 演奏しながら寸劇をしたり、ジョニーのハーモニカとリードギターでソロ合戦をしたり、ピアニストとドラマーが二人でドラムをたたいてビートを強めたり、演奏を盛り上げる引き出しはいくらでも持っている。
パッション(熱情)と汗が全て』が彼らのモットーでしたが、今も変わりません。でかい音で観客に感情を伝えようとする。聞いていると自然に身体がガンガン!動いてしまいます。大阪でジョニーはこう言っていたそうです(多分東京でも言ったが聞き取れなかった)、『お前たちはニュージャージーの言葉は判らない。俺は日本語が判らない。だけど同じ道を行くんだ。
そう言うことなんですよ!

*上2枚は こちらより転載 鮮やかに幕が開いた30年ぶりのロックンロール・サーカス。サウスサイド・ジョニーが繰り広げるタフなステージからエネルギーをもらうオータム・ナイト | Daily News | Billboard JAPAN


1日目、2日目、演奏も曲目も全然違ってました。特に2日目は客席からのリクエストに応えながら(ボクのリクエストもやってくれました)、リトル・スティーヴンやスプリングスティーンが作った名曲の連発という、血が逆流しそうなセットリスト。ほとんど泣いてました😂 。ボクが好きなのは、パッションと勇気を呉れるこういう音楽なんだなー。

本当に素晴らしいショーで、生涯忘れられないようなステージの一つになりました。帰宅後 御礼のTwitterをあげたら、当人がリツイートしてくれたのは嬉しかったのですが、それに反応してくれた、今回は公演がないスペインだのオーストラリアのファンが悔しがってました😸。あと 良いねをくれたアメリカ人のTwitterを見たら、大抵の人が強烈な反トランプだったのも面白かったです😋



●帰宅後 嬉しさのあまり 彼らのTシャツを着たボク(笑)。



翌日の木曜日は渋谷でドラマ『SRサイタマノラッパー マイクの細道』ブルーレイ&DVD発売イベント。ラッパーに憧れるダメ人間の登場人物たちが東北地方を旅する物語は笑って泣かせる、宝物のようなドラマでした。#サイタマノラッパー

4月〜6月にTV東京他で放送された、このドラマのDVD化を記念して催された主な出演者と入江悠監督のトークイベントです。



入江監督の撮影現場は過酷なことで定評がありますが、昨日聞いたドラマの撮影裏話(長回しの撮影を何度も繰り返させられた、前日夜に突然 長いセリフを変更させられた、厳寒の東北を旅しながらロケをさせられた)も楽しかったです。また紅一点の山本舞香という女の子に、『パンチラのシーンを取る際 監督から「俺の作品でパンチラした女優は出世している。有村架純もドラマ「クローバー」でパンチラしたから売れた」と説得された』と暴露されたのも面白かった(笑)。会場には監督のお母さんも来ていたんですけどね😅 暴露された監督曰く、『出世しなかったら君が悪い』だそうです。
今年 映画『22年目の告白』で興収NO1を飛ばした入江監督は『サイタマノラッパーも機会ができたらまた、やる』と言っていましたが、とにかくまた続編を作ってほしいです。
と、いうことで、今週は夜遊びが続いて、家のおさんどんが出来ませんでした(笑)。

●インディーズ映画の時代から、イベントのあとはいつも出演者が観客を見送って挨拶してくれます。眼鏡をかけたデブが主演の駒木根隆介君

●ちなみに駒木根君は最近『おんな城主 直虎』で、ラップではなく詩を吟じる僧侶の役で出演したそうです。NHKにも『サイタマノラッパー』が好きな人がいるんですね。



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
日中の天気は降ったり止んだりでしたが、抗議が始まる直前から本格的に降って来ました。くっそ〜😜。ま、たまには仕方ない、慣れたもんです😸  強くなった雨で国会前は中止になり、官邸前に集まった参加者は500人。



●抗議風景



東電の柏崎刈羽原発6、7号機の安全審査に原子力規制委員会が合格を出す見通しになったようです。

柏崎原発はもう一段の安全を :日本経済新聞


東電は福島の事故の当事者で、その後も柏崎の耐震性不足を隠してきた企業です。そういう会社が福島と同型の原発を動かそうとする。誰がどう考えても信用できないと思いませんか。
幸い新潟県知事が再稼働に慎重な態度を取ってますから、今すぐ再稼働するというわけではありませんが、反対する声が小さくなったら再稼働の動きは間違いなく早まるでしょう。チェルノブイリも福島も大きな被害は200キロ圏内でもたらされました柏崎から東京まで200キロ圏内ですからね!関西の原発は内心、どうでもいいやと思ってるところもあるんですが(笑)、これは他人事ではありません。余り期待はできないにしろ、これからパブコメもありますし、とにかく世論の力で危険を減らすしかありません。



あともうひとつ、今日の午後 福島第1原発事故で避難した18世帯が、国と東電に計約28億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が千葉地裁でありました。東電に対しては損害賠償を認めました。今回は国への請求は棄却されましたが「遅くとも平成18年までに津波が発生する可能性を予見できた」ということは認めました。


http://www.news24.jp/articles/2017/09/22/07373286.html
●裁判の論点

http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201709/CK2017092202000196.html

避難者の集団訴訟で初の司法判断となった3月の前橋地裁判決は国や東電の主張を退け、賠償請求の一部を認めました。今回は国への請求が棄却されたのは残念ですが、『事故の可能性は事前に予見できた』のは前橋、千葉、ともに認められました。これは他の裁判への影響も良い意味で大きい と思います。