特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

同性カップルの権利条例と霜降りの脂、それに0213 再稼働反対!首相官邸前抗議!

相変わらず寒いけれど、最近の昼間は春の息吹くらいは感じられる。一軒家の庭先に梅の花が大きく咲いているのも見かける。寒い時期に見る花というのは文字通り、心の慰めだ。それを美しいと感じるのは文化の問題なのか、もっと深い人間の本能の問題なのかは判らないけれど。


昨日の安倍晋三の国会演説、TVニュースでやってたけど、いかにも情緒的で本人の精神の不安定さがそのまま出ていた感じだ。単純に,気持ちが悪かった新聞によると『改革』という言葉を36回も使ったそうだ。歴史を振り返ると、改革とか、革新とか、抽象的な言葉は意味をなさないばかりか、往々にしてロクでもない結果ばかり招く、ものだ。太平洋戦争前の『革新』(その頃はファシズムが革新だった)、『政治改革』(諸悪の根源の小選挙区制導入)、『小泉改革』とかが証明している。ボクは『政治家が抽象的な言葉を使うときは、何かを誤魔化そうとしているからだ』と思うのだが、どうだろうか。
                                                                                                    
そう言えば政治家とは違うけど、夫婦そろってレイプ肯定論者の曽野綾子が、今週 産経でアパルトヘイト肯定論を述べたのはさすがに驚いた。『日本も介護要員として移民を取り入れて、住むところは人種ごとに分ければ良い』と言ったらしい。移民を介護要員として安くこき使うが、平等の権利は認めないってことだ。そういうのを奴隷制っていうんだよ。確か曽野綾子って安倍晋三の教育改革のアドバイザーなんだろ(笑)。さすが産経、さすが曽野綾子ってところだが、こんな新大久保のヘイトスピーチ顔負けのバカ発言を活字にして良いのか。こんなバカ新聞まで軽減税率とか言うんじゃないだろうな。シャルリー・エブドの風刺画どころじゃないだろって。そもそも曽野綾子キリスト教徒だそうだが、奴隷制復活のイスラム国やボコ・ハラムの連中と変わらないじゃん。ここまでバカだったら、曽野綾子も国連制裁の対象にしたほうが良いよ!
曽野綾子がアパルトヘイト発言で大炎上! でも安倍政権の移民政策も本質は同じ|LITERA/リテラ
曽野綾子さんの産経新聞コラムがゲスすぎて大炎上 - NAVER まとめ
ネトウヨもドン引き!曽野綾子が産経のコラムでアパルトヘイト推奨 - Togetter
曽野綾子さんの産経新聞コラムが世界中で報道されまくる - NAVER まとめ


                                       
だが、今週は久々に良いニュースもあった。『同性カップルに結婚並み証明書 渋谷区、来月に条例案
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015021202000140.html

ボクは渋谷区生まれなので、何となく渋谷の動向は気にかかるのだが、これは素晴らしい。同性カップルに住宅賃貸などで不利な扱いをしないよう罰則付きの条例案だそうだから、実効性もあるだろう。
電通の調査によると日本にはLGBTの人が全体の約5%もいると言う。ソリューション - 電通

日本ではどうだか知らないが、アメリカなどではLGBTの人は高収入・高学歴の人が多く、企業はLGBTの人を消費者・従業員として無視できないとされている。ダイバーシティ(多様性)は事業機会の創出につながる――アンソニー・テニセラ 米IBMコーポレーションLGBTマーケット担当エグゼクティブに聞く | LGBT――もはや、知らないでは済まされない―― | ダイヤモンド・オンライン
ボクはLGBTではないけれど、マイノリティの権利を大事にすることはもろ手を挙げて賛成だ。明日は我が身だし、人間嫌い、特に男同士の付き合い(酒、たばこ、スポーツ、ギャンブル)が大嫌いな変わり者のボクも似たようなもんだ(笑)。それに多様性を大事にすることはLGBTの人たちだけでなく、今の日本を活性化してみんなの利益につながると思うからだ。

今の渋谷区長は議会の討論時間を制限する条例を推進したり、ホームレスを公園から強制締め出しをしたりで長期政権の強引な手法が非難される一方、積極的な子育て支援策は評価もされていた。人間と言うのは多面性があるものだ。今年の正月に自分は3月に引退する旨を宣言したそうだから、最後は自分の良い印象を作って花道を演出しようとしているのだろうか(笑)。

渋谷区もご多分に漏れず人口減が大きな問題になっているが、この条例案が議会で通れば渋谷にLGBTの人が転居してきて人口も増えるし、彼らがお金を使ってくれるから経済面でもプラスになる。世田谷区も同様の内容の条例案に前向きらしい。23区でも知名度の高い渋谷、世田谷がそういうことをすれば影響力はかなりあるだろ。
●世田谷区長の保坂展人がこのニュースにリツイートしている

イーストウッドの名作『グラン・トリノ』でアメリ東海岸のどこかの町でカンボジア少数民族の移民を積極的に受け入れた例が描かれていたが、人口減がどうのこうのとか言うんならやれることは一杯あるはずなのだ。


さて、デモに行く前日、木曜は翌日の夕飯のおかずを用意しておくのが日課だが、昨日はもらい物の霜降りステーキ肉の処理をした。『処理』というのは霜降り肉はそのままでは脂が多すぎて、ボクはとても食べられないからだ。
ひき肉にしてパスタ・ソースにすることにしたのだが、見てください。この脂の量を。
●この肉を

●ミンチにして5分煮たものを冷やすと、こんな脂の層ができた。脂の厚さは1センチ弱。


料理自体はこの脂をとって、ワインとみじん切り野菜をぶち込んで圧力鍋で煮れば出来上がり(笑)。だが、そのままステーキで食べたらこの脂分が体内に入るわけで、マジで恐ろしい。前にも書いたけど、そもそも霜降り肉って『脂肪交雑(霜降り)が起こりやすい遺伝的性質を持つ黒毛和牛に高カロリーの配合飼料を長期間与えて、かつ人為的にビタミンAを欠乏させて肥育(太らせることを目的に飼育する)するという、世界でも特異な飼育方式』で作られるものだそうだ。栄養失調で牛の目が見えなくなるなどの弊害もあるらしい。
サシ志向から赤身志向へ、そして霜降り肉の行きつく先は。 | サカエヤ 代表取締役 新保吉伸
http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-17/ext01.pdf#search='%E9%9C%9C%E9%99%8D%E3%82%8A+%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E6%AC%A0%E4%B9%8F'

残酷な飼育法だということでフォワグラがカリフォルニアで禁止法が出来たりして揉めていたけど(最近それに対して違憲判決が出たhttp://www.asahi.com/articles/ASH183QRVH18UHBI00R.html)、霜降りみたいなものを生産し続ける日本の畜産業(全部じゃないけど)にも疑問を感じてしまう。こんな肉を食うぐらいなら、牛肉はTPPでアメリカやオーストラリアの牛が入ってきた方がいいって。アンガス牛なんか美味しいもんな。まして、これからは霜降り肉を輸出しようっていうんだって?殆ど犯罪じゃないか。もちろん国内でも健康的な畜産をやっている例はあるし、海外の、特にアメリカの畜産は問題ありまくりだから一概に言えた話じゃないけど、変な国産信仰だって危ないというお話です。原子力安全神話もそうやって膨らんでったんじゃないの。
勿論 国産牛だって美味しいものはあるけれど、ボクが今まで一番うまいと思った牛肉はむか〜しフィレンツェで食ったキアーヌ牛です。勿論 赤身。とにかく運動不足で自分まで霜降りにならないようにしないと(笑)。





ということで、今週も官邸前へ
今日の午後6時の気温は4度。寒い〜。寒すぎ。北国の人には笑われてしまうだろうけれど、プラカードを持つ手に手袋をしていても凍えてくるような気温だ。それでも今日の参加者は官邸前500人くらい、国会前500人くらい、合計1000人くらいか(主催者発表1400人)。
●抗議風景







                                   
原子力規制委員会が高浜原発が新基準に適合すると言う判断を示したが、再稼働に際して『福井県高浜町は「地元同意」の範囲は立地自治体に限るとの考えだ』だそうだ。
http://mainichi.jp/select/news/20150213k0000m040099000c.html
しかも立地自治体にも、説明会は行わずにビデオ説明にすることを検討しているらしい。
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000043846.html

周辺自治体の住民も立地自治体の住人もそれでいいんだろうか。自分の身は自分で守ろうとは思わないんだろうか。反対したら田舎の輪を乱す、反対しても仕方ないと思ってしまうかもしれないけれど、ツケは自分たちに回ってくるのも事実だ。

本当に再稼働が必要なら、どうして国が必要性とコスト試算、危険性、それにきちんとした避難計画を示さないのだろうか。きちんとした説明や議論もなしに再稼働をするのなら北朝鮮や中国と一緒じゃないか。北朝鮮のような国が安倍晋三の目指す『美しい国』なのかもしれないが(笑)。
原発に賛成・反対、それに即時廃止か段階的な廃止か、いろんな立場はあるだろうけど、『再稼働するなら根拠をちゃんと示せ、それに避難計画をちゃんと作れ。(どうせ、まともな避難計画なんか作れやしないだろうが)ということなら、原発に賛成の人でも大抵は同意できると思う。
なんでもかんでも『絶対反対』だけでは多数派を形成するのは難しい。世の中には色んな人が居るし、色んな利害がある。まさに多様性だ(笑)。言葉が通じない相手、議論する気がない相手は関わるだけ時間の無駄だが(笑)、そういうアホ以外の、なるべく多くの人が共有できる、そして今より世の中を少しでもマシにできるようなポイントを見つけていくのが本来の政治や市民運動のミッションだと思う。そういう自分はいったい何が出来るのか、と言われてしまうだろうけど、でもそれを考えるのを放棄してしまうわけにはいかない。それが311を体験してしまった人間の、いわば務めみたいに思えたりする。