特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『#AbeOut1019』と映画『真実』

 週末の土曜日は新宿へデモに行ってきました。#AbeOut1019
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 下のtweetに添えられたデモの届け出書類(クリックすると見られます)、デモの目的には『政権打倒のため』と書いてあります(笑)。

 その前に神宮前で2か月に1回のお愉しみ。店主の親戚の牧場から取り寄せているという濃厚ミルクで作る、甘くないソフトクリーム。

 チョコバナナ。ダイエットのためにカロリー&糖分を控えているので、これを食べるためにお昼ご飯を抜きました(笑)。
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 それから集合場所の新宿中央公園へ。

 どんな服を着ていこうかなーと思っていたんですが、結局 白い麻のシャツにジーンズ。芸がないけど、天気予報は雨だったので、ボクの持っている真っ青なレインコートの下に合う色はそれくらいしか思い浮かばなかった。

 主催は『怒りの可視化』。組織無し、動員無し、twitterの呼びかけだけで集まる人たちです。安倍はやめろ、ということを言いたいだけの人たち。年齢層も様々です。

 主催者から、さらっと挨拶があってから、さっさとデモが始まります。うざいスピーチはなし。それが良いんです。

 そして、コールは『安倍はやめろ』のみ。ま、要約するとそれしかないですよね(笑)。

 ちなみに事前に、『山本太郎を総理に』のようなプラカードはやめてくれ、という主催者からのお願いがありました。バカの集まりと思われますからね(笑)。

●個人で参加していた区議会議員もいたそうです。それがホントだよね。

●西口ルミネ前、『安倍辞めろ』コールしかしないデモ隊に目を丸くする人たち(笑)


 デモの先頭には旗を持った人たちとドラム隊が居るんですが、梯団が立ち止まる度にリズムを強めて盛り上げる。判ってる!まさに、この日のドラム隊は『キテ』ました。

 『怒りの可視化』がデモのテーマですが、やっぱり、愉しかったですよ~(笑)。単なるストレス解消かもしれないけど、盛り上がった(笑)。
 参加者は集合場所に集まった300人から最終的には1000人に膨れ上がったそうです。怒りだけでなく、楽しさが沿道の人たちに伝わった、と思いました。

●10/20 の赤旗より。赤旗というのがいまいちですが(笑)。沿道にカメラマン、何人も来てましたよ。
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 ↓が今後のイベント予定(笑)。11月3日は総がかりの主催なので、どうしようかなあ。主旨はともかく、ジイさん連中の認知症が伝染しそうで怖い~。



 ということで、日比谷で映画『真実

gaga.ne.jp

 今年74歳を迎える国民的女優のファビエンヌカトリーヌ・ドヌーヴ)が出版した自伝本「真実」の出版を祝うため、アメリカで脚本家として活躍する娘のリュミール(ジュリエット・ビノシュ)とその夫(イーサン・ホーク)と娘が、ファビエンヌがパートナーと暮らす彼女の家に集まってくる。リュミールや長年仕えるファビエンヌの秘書らは彼女の自伝を読んで、その内容に唖然とするが、ファビエンヌは平然としている。折しもファビエンヌは新たにSF映画に出演することになるが、

 『万引き家族』でカンヌ映画祭グランプリを取った是枝裕和監督の新作です。舞台はフランス、製作業もやっている女優、ジュリエット・ビノシュが8年前に是枝監督に企画を持ち込んだそうです。
●大女優(カトリーヌ・ドヌーブ)と脚本家の娘(ジュリエット・ビノシュ)の愛憎の物語、と言ってもコメディです。

 国民的大女優ファビエンヌカトリーヌ・ドヌーブ)が自伝『真実』を出版。それを祝うためにアメリカで暮らしている娘一家が、母親の家を訪れます。

 しかし本を読んだ娘は激怒します。内容は嘘ばかり、母親は仕事にかまけて育児を放棄していたことは全く書かれていない、自分を美化している、というのです。

 それだけではありません。長年仕えていたマネージャー、それに元夫も自伝の内容に激怒します。しかし、ファビエンヌは意に介しません。『私は女優よ』と嘯くばかり。家事も育児も自分の仕事ではない、演じることが彼女の仕事だと言うのです。


 折しもファビエンヌSF映画の撮影中です。内容は長年 離れていた母と娘の物語。

 言うまでもなくファビエンヌは大女優であるカトリーヌ・ドヌーブをそのまま再現したかのようなキャラクターです。よくこんなキャラを演じさせたと思う。かって彼女が主演した映画(昼顔)の衣装まで出てきます。この映画の中の彼女は樹木希林みたいに見えるという話もありますが、ボクには上沼恵美子みたいに見えた(笑)。


 実際のカトリーヌ・ドヌーブ、劇中のファビエンヌ、そしてファビエンヌが出演しているSF映画、映画は3つの内容が重なっています。この三重構造はとても面白い。一体 何が真実なのか。

 舞台はフランスですが、是枝監督の映画そのものです。前夫を追い出して料理上手なパートナーと暮らす母役のカトリーヌ・ドヌーブと娘役のジュリエット・ビノシュが『昨晩は何回やったの』と言い合う露骨な下ネタまであるのは恐れ入った。フランスではその程度は日常会話だ、と二人に言われたので脚本に入れたそうです(笑)。

●生き生きした子供の演出もまさに是枝映画。

イーサン・ホーク演じるダメ亭主役も真に迫ってました。見ていて、イタさが伝わってきました(笑)。

 ドヌーブ、ビノシュ、イーサン・ホーク、それぞれに見せ場があります。客席からは時折、クスクスと笑い声が起きます。事実は一つしかないけれど、真実はいくつもある。そのすれ違いこそが人生であり、家族でもある。

 これまでの是枝映画より、ニュアンスの強弱ははっきりしています。音楽がそれを良く表現していました。そのコントラストはフランス映画だからでしょう。その点は今までの是枝監督の作品より、ボクの好みではありました。軽やかな小品ではあるんだけど、充実した作品です。

 個人的には家族ものはあまり興味がない、というのもあるんですが、思い入れを持つような作品ではありません。が、客観的に見てすごく良くできている。かなり、面白かったですよ。この映画を見た人は誰でも、普段よりワンランク上の映画を見た、と思うのではないでしょうか。

【公式】『真実』10.11公開/本予告