立春を過ぎたということで、お天気も三寒四温に変わってきました。文字通り春の足音が聞こえてきます。早く元気にならなくちゃ。
世界に恥を晒した岸田の秘書官の差別発言もドラ息子の件も酷いなあ、と思います。汚職や世襲が幅を利かす、どこかの発展途上国の政府みたいですよね。
それを許している民度も含めて、日本の実体はやはり発展途上国なんでしょう。
なぜ差別は繰り返されるのか? | Dialogue for People https://t.co/BkydzKR20g 秘書官更迭は「幕引き」ではありません。「LGBTは生産性がない」と発言した杉田水脈議員をなぜ総務政務官に任命したのか? 自民党議員たちが参加した「神道政治連盟国会議員懇談会」で…(安田菜津紀)
— 保坂展人 (@hosakanobuto) 2023年2月4日
普通だったら政権が吹っ飛んでも仕方ないし、日本もかってはそうだったと思いますが、今は野党も政権担当能力なんかないことは国民も含めて皆が判ってますから、無能な政府が継続してしまう。
この10年、全く変わらない。自民党政権をアシストしているのは無能な野党と非現実的な妄想から脱皮できないアホな左寄りの野党支持層としか言いようがありません。
例えば共産党。党員が『代表選を』と主張しただけで除名するような政党なんですから、外部のまともな人間が共産党に投票するわけありません。こんなの、民主主義でも何でもない。自民党以下でしょう。
右も左も自民党をサポートしている。それでは、いくら無能でも政権が続くはずです(笑)。かくして、日本は奈落の底へ落ちていく。
①清和会と野党共闘が崩れてるから、政権はつづく
— こたつぬこ🌾野党系政治クラスタ (@sangituyama) 2023年2月4日
②官僚や与党からは、他が崩れてるからやってるだけの政権だから、ボロ雑巾みたいに使い捨てりゃいいやと思われてる。
というバランスで成り立っている https://t.co/bFvnL0dKBc
1992年のアメリカ、アメリカ最大級の贋札事件の犯人であるジョン(ショーン・ペン)が、裁判を前にして逃亡する。彼にはジェニファー(ディラン・ペン)という娘がいた。警察に呼び出されて父の犯罪の顛末を聞いたジェニファーはつぶやく──「私は父が大好き」。
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今やアメリカを代表する名優、ショーン・ペンが監督と主演を兼任し、実際に起きた贋札事件を基に映画化したドラマ。第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された作品です。
ジャーナリストのジェニファー・ヴォーゲルの著書を原作にしたストーリーで、ジェニファーをショーンの実娘であるディラン・ペンが演じています。ちなみにディランの母、ロビン・ライトとショーン・ペンも離婚していますから、どうしてもそういう目で見てしまいます。
個人と国家の葛藤というショーン・ペンお得意のテーマを取り上げた作品でもあります。
ウクライナへのロシア侵攻が迫ったころショーン・ペンは渡航警告を顧みず、ロシアの圧力をドキュメンタリーにするため、ウクライナに滞在していました。
侵攻当日もウクライナのキーウに居た彼がゼレンスキー大統領と会談し支援を訴えたのは覚えている人も多いでしょう。
映画はジェニファーが警察に呼ばれるところから始まります。警官から父が何をしたか告げられる。
タイトルの『フラッグ・デイ』とは、6月14日のアメリカ国旗制定記念日のこと。この日に生まれたジョンは、自分は生まれながらにして祝福されていると感じ、特別な存在として成功する当然の権利があると信じています。
もちろん、こういう男はろくでもない奴です。会社でもそうですが、ダメな奴ほど他人のせいにするって世の中の真理じゃないでしょうか。『日本すげえー』が典型で今や日本全体がそうなりつつある( ´艸`)。
ジョンはジェニファーの母とジェニファーと暮らすために、借金をして農場を買い込みます。母もジェニファーも大喜び。しかしジョンには借金を支払う能力も気力もなかったのです(笑)。
家庭では喧嘩がたえなくなり、ジョンは外で浮気をしたり、母に暴力をふるったりします。母も精神を病んでいく。
母とジェニファーはジョンと別れて暮らし始めますが、やさぐれた母はジェニファーに辛く当たるようになります。お父さん子だったジェニファーは父が恋しくてなりません。
そこでジェニファーはジョンを頼っていくと、大歓迎はしてくれるものの生活はめちゃくちゃ、さらに裏社会とのつながりもあることに気が付きます。
ジェニファーは母と父の間を行ったり来たり、彼女自身も薬とセックスにおぼれていきます。
この典型的な下層の白人労働者階級(ホワイト・トラッシュ)の貧困描写がすごいです。貧困、暴力、アルコール、薬、近親相姦。リアルです。ジェニファーたちがぬかるみに落ちていく様は実際にアメリカの元工業地帯で起きていることです。
●やたらと迫力がある義父役のジョシュ・ブローリン
それでもジェニファーは薬や暴力から逃れ、奨学金で大学へ入学、ジャーナリストとして自立します。出自を問わず、意欲と能力がある者には手が差し伸べられるところはまた、アメリカの一面でもあります。しかし、どうしても這い上がれない者もいる。
この映画、映像と音楽が非常に美しい。これが実話とは思えないくらい、結構 酷い話ですが、見ていてそれほど辛くならない(正視できる)のは特筆すべきだと思います。ショーン・ペンの映像作家としての成熟でしょう。
お話は父と娘の愛情、それに愛情を成り立たせることが如何に難しいかを描写し続けます。ショーン・ペンの監督デビュー作『インディアン・ランナー』はブルース・スプリングスティーンの『ハイウェイ・パトロールマン』という歌の歌詞をそのまま映画にしたものですが、今回は非常によく似ている。
哀愁とやさぐれ感を醸し出すショーン・ペンの演技の素晴らしさは言うまでもありません。ジェニファーを演じるディラン・ペンもすごい。父親と相対するとき見せる複雑な表情は親が離婚した自分の境遇と重ねるところがあったのかもしれません。ショーン・ペンと演技合戦をして渡り合えるのですから大したものです。
お話の内容とは異なり、映画は穏やかで美しい描写で終始します。アメリカでも有数の大量の偽札作りに関わったジョンはどうしようもない、単なるアホでしかない。
でもジェニファーと対比させることで国家権力では抑えきれない個人の存在が深く心に残る。誰もが心の中に国家や組織では抑えきれないもの、説明しきれないものを隠し持っているのではないでしょうか。
我々の社会はそれをバッサリ切り捨ててしまっていいのか。だからこそショーン・ペンが映画化したのでしょう。なかなかの佳作でした。