特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『Perfume 9th Tour 2022 “PLASMA” さいたまスーパーアリーナ公演』と映画『PIG/ピッグ』(決め手はオバマ印)

 立憲民主の枝野前代表が『前回の総選挙の公約で消費減税を唱えたのは間違いだった』と発言したそうです。


news.yahoo.co.jp

 今更遅いけれど、間違いを改めるのに遅いと言うことはありませんこの時期にわざわざ、お金持ちを優遇する消費減税なんて公約は実にばかげています

 無責任なポピュリズム政党や嘘つきならいざ知らず、与党に対抗できる責任野党を目指すと言うのなら、世界最悪の財政赤字の中 財源をはっきりさせないままの減税公約なんか唱えても大多数の国民からは信頼されないでしょう。

 だいたい消費減税して景気が良くなると思いこんでる奴って余程頭がおめでたいとしか言いようがない(笑)。
 消費税は増税すると消費へ一時的に減ります。しかし1年も経てば元に戻るのが過去に起きたことです。減税すると一時的には消費は増えるでしょうが、その前は買い控えがあるし減税して1年も経てば消費水準は元に戻る(笑)。で、歳入だけ減って財政は一層悪化する。決まってるじゃん(笑)。そもそも日本は30年不況で消費税がもっと低い水準の時から景気は悪かった(笑)。
 アホな左巻きの連中、また、そういう連中に媚びて商売してきた元朝日の鮫島のような連中は枝野の発言にブーブー言っています(笑)。

 そんな連中はどうせ少数派、極端な連中です。バカウヨと同レベルの左巻き連中に引き摺られていたら、いつまでたっても自民党の独裁が続きます。この国の議会制民主主義は機能しない。こうなるだけ↓(笑)。


 

 土曜日はまた、Perfumeのコンサートを見に、さいたまスーパーアリーナへ行ってきました。

 今回のツアーは10月1日に長野で見て以来、2度目です。
 長野はアットホームな感じで音楽を楽しむ、という感じが好ましかったのですが、今回の会場は長野のキャパの4倍です。曲のセットリストも演出も同じですが、レーザー光線の数など規模の大きさは感じました。

 かしゆかちゃんも言ってましたが、『場所が変わって回数を重ねれば同じ曲でも違って聞こえる』、確かに前回聴いた曲でも『こんなに良い曲だったんだ』と思うこともあったので、やはりライブと言うのは違うものです。

 Perfumeのように生演奏するわけでもない、テープに合わせたダンスと歌だけでも躍動感は感じられます。やはり、人間と言うのは面白いものです。

 ステージのMCは相変わらず長い、長野の時より遥かに長い(笑)。あーちゃんが30分もだらだら喋ってるのはマジで何とかしてほしい(笑)。
 その日は、今回のツアー、仙台で起きた、観客の入りが32%だったという惨事(コンサート会場はローカル駅から1時間かかるという立地で、イベントは通常は休日にしか行われないような場所で平日にやってしまった結果)の事を延々話してました。観客の前で自分たちの都合の悪い事をぶっちゃけて延々と話しているのもあの娘達らしい。彼女たちは『まだまだファンに寄り添ってないと反省した』そうで、舞台の上から観客にインスタをやったらどうだろうと提案して、その晩 早速インスタを開設していました(笑)。

 彼女たちがさいたまスーパーアリーナでやるのは10年ぶりだそうで、前回も見ていたボクはあれから10年も経ったのか、と驚きました。 月日が経つのは早い。
 

 Perfumeの娘たちもファンも一緒に歳をとっていくわけで、その為にも良い曲、できれば尖った作品を出し続けてもらいたいものです。
*ステージ写真は以下のTwitterから。


 と、いうことで、新宿で映画『PIG/ピッグ

 舞台はアメリカ、オレゴン州。森の奥深くに暮らし、豚と一緒に黒トリュフを取って暮らしている孤独な男ロブ(ニコラス・ケイジ)。ある日、トリュフ採取のパートナーであるブタを何者かに奪われてしまう。ブタを奪還しようと、トリュフバイヤーの男(アレックス・ウルフ)とポートランドの街に向かったロブは次第に自身の過去と相対することになる。

pig-movie.jp

 アカデミー賞俳優にも拘わらず、最近 出演するのは暴力物のB級映画ばかりでアメリカではほぼ忘れられた存在になっていたニコラス・ケイジの主演作です。

 汚い親父が前面に押し出されているポスターを見たら、あまり見に行きたいと思わないですよね(笑)。ボクは暴力物は嫌いなので最初はスルー予定でした。

 ところがこの映画、暴力物ではないという説もあって、かなり評判が良い。何よりもオバマ元大統領が2021年のフェイバリット映画として『ドライブ・マイ・カー』と共に挙げている、というのが決め手となりました。

 オバマ氏が褒めているものって映画でも音楽でもハズレはないんです。それも有名な作品だけではなく、マイナーな渋いものをセレクトしてくる。一言で言うと、趣味が良い。
 政治家現役の時も引退してからも、良くそんなものを探している暇があるなあ、と思います。自伝を読んだら周囲の若いスタッフの話をかなり聞いているそうですけど。
 ちなみにオバマ氏は学生時代、ハーバード大の学生新聞で音楽評論をやっていたそうです。奥さんのミシェルさんには『あんたは暗いものばっかり見てる』とけなされているそうです(笑)。

 メガホンを取るのは新人監督のマイケル・サルノスキ。今作で高く評価されてヒット映画「クワイエット・プレイス3」の監督に抜擢されたそうです。

 アメリカ西海岸北部、オレゴン州。一人の男がブタと一緒に森の中で暮らしています。ブタが土の中のトリュフを見つけ、男が掘り出している。
 アメリカでも黒トリュフが採れるって知りませんでした。最近 オレゴン州ポートランドを中心に美食?で盛り上がっていると言われています。

 男はブタだけを友に、誰とも口を利かずに暮らしている。トリュフ・バイヤーのアミールが週一回訪れるだけです。現代の仙人というか、これは結構羨ましい生活です。
●高級レストランにトリュフを売りさばくアミールはロブとは対照的な都会的な男です。

 或る晩、ロブの小屋に強盗が入ります。ロブを殴りつけて意識を失わせている間に、彼のパートナーであるブタを連れ去ってしまう。アミールに発見されたロブは、ブタを取り戻すためアミールと共に近隣の都市、ポートランドに向かいます。

 ポートランドは大都市ではありませんが、環境保護や文化活動が盛んな町として近年人気が高まり、住みたい都市NO1と言われているそうです。トリュフを使うような高級なレストランも出来ている。それなりのアンダーグラウンドな世界も存在している。ロブはブタの行方を追い続けます。
 映画で皮肉っぽく語られるレストラン事情も面白かった。環境問題を語りながら美食を作るシェフは、本音では客より『投資家』を気にしている。さすが強欲資本主義の国です。

 お話には結構粗があります。え、なんでこういう展開なの?と思わされるところが随所にあります。暴力描写が殆どないのは良かったけど、珍作(笑)と言ってもよいかもしれない。しかし効果的な音楽を多用した画面作り、それにニコラス・ケイジの繊細な演技と警句にはかなり惹かれるものがあります。流石アカデミー賞俳優、演技できるんだよな(笑)。

 主人公が世を捨てるに至った過去に向き合うというお話ですが、過去に向き合わざるを得ないのは主人公だけではない。人生の喪失と再生が静かに語られます。
 宣伝では『リベンジスリラー』と称してますが、この映画はミステリー映画なのか、料理映画なのか、判りません。映画というより、ブローディガンの小説を読んでいるような気持になります。

 強いて言えば、良い意味での西海岸的な価値観とハードボイルドな雰囲気作りがマッチした上質なアート映画です。オバマ元大統領が褒めるのも良く判ります。ボクはかなり好き。スプリングスティーンの曲を使った最後のオチまで唸らされました。見て良かった。


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