特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『メロンのソフトクリーム』と『学ぶことが嫌いな日本人(未来人材ビジョン)』

 全国的には不穏なお天気が続いていますが、小暑を迎えて夏も本番、という感じです。若い頃は夏が来るとウキウキしたものでしたが、今は肉体的な辛苦に苛まれるだけ(笑)。
 暑さ(それより湿気)はあと5週間くらい我慢すればいいのかな。だけど、自分が夏をあと何回迎えられるだろうか、と考えるとセンチメンタルな気持ちにはなります。


 気休めに(笑)、また北参道のレティエでソフトクリームを食べてきました。今度はメロンのソフトクリーム。完熟のメロンが仕入れられないときは出さない、というこだわりようです。もちろんメインは店主の実家の牛乳を使ったソフトですが、上から下までメロンがぎっしり。

 ダイエットのために一食抜いて準備していかなくてはいけないのは玉に瑕、ですが、こういうものを食べると、『それでも世界は素晴らしい』と思えてくるから不思議です(笑)。


 さて統一教会が政界に浸透しているニュースを聞くと、『世界はひどい』と思えてきます(笑)。大新聞やTVではまだ、あまり報じられていないのも含めてウンザリしてくる。

 感じるのは『ああ、やっぱりそうだったのかー』という落胆ですね。

 ただ、連中が政界と癒着しているのは昔からの話だし、目新しい話はほとんどない。統一教会と政治家の癒着なんて、ちょっと注意深く見ていれば、誰でも判る。普段は何の関心も持たなかったくせに、今頃になって騒いでいるのもどうかしている。

 この前の選挙、ボクは有田芳生氏に投票しましたが(比例区)、ああいう人に3万票しか入らず、落選させてしまう訳です。40年間カルトを追っていた彼が国会にいたら、どんなにか良かったでしょう。それがこの国の民度

 ただ、これは流石に驚いた。見つけた方も見つけた方です(笑)。

 NHKは『展示用に古本を大量に買ってきたら混じってた』と下手な言い訳をしてるらしいですが、『下手人』は下請けの制作会社なのか、NHK本体の人間なのかは分かりません。

 創価学会は信者を外務省など有力官庁に計画的に送り込んでいる、と、役所の人に聞いたことがあります。信者の中でも成績優秀者は創価大ではなく東大に行かせて(笑)、官庁に入れているそうです。

 創価にしろ、統一教会にしろ、マスコミにも同じことをやっていても全く不思議はない。統一教会創価などの邪教は政治家だけでなく、官庁やマスコミに入り込んで、自分たちの利権を拡大しようとする。政治家もそれを利用する。

 ただ、ネットを見てると日本財団のことまで騒いでいる人もいますけど、これは流石に情弱すぎる。頭悪すぎ。

 普段は政治や社会に関心を示さないくせに、何かイベント・事件があるとヒステリックに騒ぐそして直ぐ忘れてしまう

 原発事故が良い例です。一部で市民のデモは起きたけど、国や市民の間でエネルギー政策の議論が深まった、なんて話は全くない。
 原発への忌避は強まりましたが、一番大きく変わったのは目先のカネにつられて山林を切り開くメガソーラーが出来たことかもしれない。改憲国民投票をやってもそんな感じになるでしょう。まともに学習したり、国民同士で議論が深まるなんてことがあるはずがない。

 それでも今回は統一教会という膿を出す良いチャンスです。でも、またヒステリックに騒ぐだけ騒いで、すぐ忘れてしまうんじゃないかなあ。バカウヨだけでなく、左翼やリベラルの多くも思考停止という面では全く一緒。とにかく日本人は学ぶことが苦手です。

 少し前『日本の部長の給料はタイより安い』という話をご紹介しました
『アップルマンゴーのソフトクリーム』と『日本の給与』 - 特別な1日]。それが載っている経産省が今年の5月に出した審議会の資料『未来人材ビジョンhttps://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdfには他にも面白い話が載っています。

 まず『日本の18歳の社会への当事者意識は世界レベルで見ても著しく低い』。そんな子たちが選挙に行く訳がありません。

 若者だけではありません。大人も似たようなものです。日本の従業員のやる気(エンゲージメント)は世界全体で見ても最低水準だそうです。
 ま、やる気がないのはボクも他人のことを言えた筋合いではありません(笑)。

 日本と言う国は教育への支出が際立って低いことは有名ですが、企業も教育に投資しないし、自分でも学ぼうとしない

 社会人が企業や国の理不尽から自分の身を護るために最も重要なのは健康と勉強(スキルや見識を磨くこと)、とボクは思うけど、勉強するのがバカらしくなるのは判らないでもない。

 ついでに海外で学ぼうともしない。海外へ長期留学する日本人は韓国の半分です。人口比で言えば4分の1くらいですか。

 その結果 この10年で日本の人材の国際競争力はみるみる低下した。これも安倍晋三の功績だったか(笑)。


 ただ、このレポートでの経産省の提言は『雇用を流動化しろ』、『大学や高専に企業による講座や学科を設けろ』ですから、対策としてはお話になりません。

 明治期以来の国家への従順な歯車を育成することを主眼にした今までの『セルフ臣民教育』が『社畜教育』に代わっても、大した違いはないからです。国がダメとなったら、企業任せってところが昭和の発想です。
 日本人って国か企業か、頼るものはどっちかしかないのかよ実は自己責任なんて、日本人はさらさら考えていない(笑)。国でも企業でも権威に頼る事ばかり考えている。だから選挙にもいかない。

 今月初めにスリランカが破産を宣言しました。大統領が海外に逃げ出して民衆が大統領官邸を占拠、

 水浴びしているのがテレビに映っていましたよね(笑)。ニュースを見て久々に笑いました。でも、権威大好きな『セルフ臣民』の日本人だったら、この人たちを非難しちゃうんだろうな。

 スリランカは中国などからの借金に加えて、エネルギー価格の高騰でインフレ率が60%にも達していたそうです。自国通貨を発行できれば幾ら借金をしても大丈夫、とか言っていた山本太郎MMT信者はどう説明するのでしょうか(笑)。

 日本も他人事ではありません。スリランカ以上の莫大な国家債務、どんどん低下する競争力と円安、危ない要素には事欠きません。もう一回 東北の地震のような天災や原発事故、それに武力紛争でも起きたら、マジで危ない。食い物だって輸入できなくなる可能性だってある。

 余談ですが、よく食料自給率がどうの、という向きがいますけど、日本の農業なんて平均年齢は70近い、しかも石油がなければビニールハウスだって稼働できないのだから、農家や農協をいくら保護しても食料自給なんかできっこない。
 日本の食料自給なんか全くムリだし、農業の存続すら、参入規制を外して企業に農業へ進出してもらって小規模農家を吸収して生産性を上げていく以外に方策はありません。TPPを利用して農産物の輸出を推進するくらいでないと農業に明日はない。


 これから50年くらいは、格差が広がり長期の不景気が続く沈痛な時代、大変な時代になる、でしょうね。
 公助どころか、個人間の連帯も甚だ薄い日本です。新自由主義に対抗する社会的連帯の構築が必要なんでしょうが、組合なのか、宗教なのか、中間団体(NPOや町内会のような)なのか、見当もつきません。ボク個人で言えば、まず人と関わること自体がうっとおしいから、どれも嫌だ(笑)。宴会があるものは全てお断り(笑)。 

 でも日本人が全部ダメというわけではないし、『アメリカや中国に比べれば、まだ貧富の差が少ない』や『外国のパクリがうまい』、『料理がうまい』(笑)など日本なりの良い点だってある。
 そういう強みを生かして個人個人がなんとか生き残っていくしかないのかな。税金を払っているのに酷い話です。リバイアサンだなあ(泣)。