今日は重要な日(笑)。『ノー・ニュークス・コンサート1979』の発売日です。
本日の朝日新聞朝刊全国版に広告掲載されてます~!#BOSSノーニュークス #ブルーススプリングスティーン #BruceSpringsteen pic.twitter.com/JN7Mt6lv9s
— ブルース・スプリングスティーン日本公式 (@springsteen_jp) 2021年11月19日
79年、スリーマイル島の事故を受けて原発廃止を訴えるコンサートがNYで開かれました。ドゥービー・ブラザースやトム・ペティ、ジャクソン・ブラウン、クロスビー・スティルス・ナッシュ(日本のアルフィーの元ネタとなったバンド)など豪華スターが出演した一大イベント。映画にもなりました。
当時売り出し中のブルース・スプリングスティーンも『出演することが原発に対する声明だ』と言って参加しました。ボクが原発に関心を持つようになったのも、それが切っ掛けです。
その頃 日本では原発のことなんか誰も知りませんでしたよ。チェルノブイリよりも前の話です。高木仁三郎氏らが孤軍奮闘していたくらいです。
ボクは高校生の時、CBSソニーの地下室でショーの一部を見せてもらったんですが、ビックリ仰天、ひっくり返りました。こんなステージが世の中にあるものなのかって。溢れるようなエネルギーはちょっと、言葉では表現しがたい。
映画などで今まで部分的にしか見ることが出来なかったスプリングスティーンのショーがレストアされて90分、フルで見られるようになった。
●『1979年のブルース・スプリングスティーンとノー・ニュークス物語』(日本語字幕付)
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もっと若い時に全編を見たかったけど、見ることが出来て幸せです。生きててよかった(笑)。
●予告編です
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さて、今週 国会議員の文書通信費100万円の話がずっと取り上げられてましたけど、全くバカみたいです。
偉そうに指摘していた維新ですが、吉村だって16年に国会議員を1日で辞任して自ら100万円ガメてたり、今回の新人議員の100万を自党に寄付させたり、見事なブーメランぶりです。
🙁あんだけ偉そうなコト抜かしておいて、寄付先が党??? どこらへんが身を切ってるの???
— 🏕インドア派キャンパー 📣ⒻⒸⓀⓁⒹⓅ🔥 (@I_hate_camp) 2021年11月18日
📢そして馬場が堂々と飲み代に使うわけか?
日本維新の会、初当選議員の10月分の文通費100万円を寄付させることに 党の役員会で決定 https://t.co/8skoFO66eW #ニュース #関西テレビ放送 #カンテレ
しかし、そういうことはマスコミはあまり報じません。視聴率欲しさに大衆受けしそうなシンプルなストーリーをでっちあげ、アホな国民がまたそれに乗せられる。
●維新もれいわも’’政治ゴロ’’という点では共通しています。自民ではなく、自分たちが勝てそうな相手=立憲や共産を仮想敵にしたてて、自分たちの権力強化に利用する。どちらも、それで商売をするマスゴミがついているのも一緒です。
戦前『鬼畜米英』と朝日新聞が煽って商売をしていたのと変わっていないじゃないですか。橋下は維新から3000万以上も講演料を受け取っているんでしょ。
100万円ごときの文通費よりアベノマスクの400億円、4兆円と言われる今回の10万円給付などいくらでも報じるべきものはあると思いますが、マスコミも国民も文字通り頭が腐っている。
村八分の時代から、『妬み』がこの国の行動原理なのかもしれません。
さてさて、グラスゴーで行われていたCOP26がニュースになってました。結論は『地球は終わった』ってところではないでしょうか(笑)。
www.jiji.com
実際に地球が終わるかどうかは別にして、少なくともボクが生きている間、2060年くらいまでは大規模な気候変動の影響は避けられないことは既に確定しました。
協定では’’気温の上昇を1.5度以内に抑えるのを目指す’’と言及されたし、今の目標をクリアするだけでもかなり大変です。やらないよりはマシどころか、それなりの一歩ではあると思う。2019年の温室効果ガス排出量は世界全体で300Gtを超えています。それを2030年には41.9Gtにしようというのですから大変です。
しかし、来年 追加対策を決めるとは言え、今回決定した内容ではとても足りないこともはっきりしています。
【COP26】 新しい気候合意採択、石炭の使用削減に言及 - BBCニュース
COP26の議論の前提になったIPCCが発表した報告によると、地球の気温は下のグラフのような感じで変化していきます。様々なシミュレーションを計算していますが、簡単に言うと黄色の線(SSP2-4.5)が『グラスゴー協定の合意に最も近いシナリオ』です。勿論きちんと履行された場合です(笑)。
*気象庁の和訳を使っています。
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/ipcc/ar6/IPCC_AR6_WG1_SPM_JP_20210901.pdf
その場合でも2040年には1.5度、2060年までに2度、2100年までには2.7度気温が上がることになります。
これでどんなことが起きるかというと例えば、気温が2度上がる2060年には酷暑の頻度は現在の2倍以上になる。
大雨の頻度は今より30%、干ばつは40%も増加する。
海面の高さも2100年には70センチくらい上昇する。
海面が1メートル上昇すると、多くの都市で大規模洪水のリスクが現実的なものになります。ヴェニスは勿論、アムステルダムやニューオリンズ、ホーチミン、バンコクもやばい。人口1500万人の巨大都市コルカタも、です。日本だって影響がでるでしょう。
【COP26】 新しい気候合意採択、石炭の使用削減に言及 - BBCニュース
これはどうしたものか。どのシナリオでも、例えグラスゴー協定より更に温暖化ガスを削減しても2030年では気温の1.5度上昇は避けられません。どう転んでも異常気象はもっと酷くなるということです。
にもかかわらず、COP26には大勢の人がジェット機、へたすればプライベートジェットで来ている。どこまで真剣なのか判らない。
だから世界の若者たち、いわゆるZ世代が気候変動問題に怒るのはよくわかります。日本のマスコミは相変わらず他人事ですが。
ちなみに今週水曜の日経1面にも引用されたアメリカの世論調査会社、ピューリサーチセンターの調査によると、2015年と21年を比較して環境に対する深刻な危機意識が下がったのは日本とアメリカだけだそうです(笑)。アメリカはトランプの影響だそうですが、日本人はどこまで能天気なバカぞろいなんだ(笑)。
●15年と21年、気象変動に深刻な危機感を持つ人の割合の変化。アメリカ、特に日本は危機感を持つ人が減っています(笑)
日本人の気候危機への意識は低いのか?-ピュー・リサーチ・センターの調査より|Takayuki Shimakura|note
www.cnn.co.jp
かと言って、ベストセラーの『人新世の資本論』が主張するような脱資本主義、グリーン社会主義とか言っても、それくらいじゃ全然間に合わない。
気候変動を防ごうと思ったら、現在の温暖化ガス排出量 約300Gtを10分の1以下にしなければいけません。普通に考えたら脱資本主義というより、もう脱文明でしょう(笑)。
例えば火力発電の全面廃止は勿論、飛行機を使った出張や観光旅行は禁止、自家用車禁止、リニアモーターカーも新幹線も禁止、完全地産地消とか、24H営業のコンビニやファストフード禁止とか、環境負荷が大きい牛肉は禁止して昆虫食とか、そんなことが現実的なのでしょうか。
また新興国に『お前らは自家用車を使うな、再生エネ以外は電気を使うな』と言えるのでしょうか。
ボク自身は観光旅行も自家用車もコンビニも牛肉も全面禁止で全く構いません(笑)。人間は徒歩圏内で生きていくのが自然だし、リニアモーターカーなんかとんでもないと思っています。ただ、それをすれば今の文明の形は全く変わってしまいます。
例えば是非は別にして、関連産業まで含めれば日本のGDPの2~3割は自動車関連でしょうから、それが半分になれば大変なことになる。コロナの影響どころではありません。食料だって輸入できなくなる。
また欧州が温暖化対策を強調するのは北海油田の枯渇と自分たちの都合の良い規制を作って金儲けするのが目的ですから、そこも注意しなくてはいけない。例えば、EUの国境をまたぐ炭素課税に対して、インドなど新興国は『差別的』とまで言っています。
温暖化対策は必要にしても、日本も主張すべきは主張して賢く振舞わなくては、これまた、連中の思う壺です。石炭火力なんて論外にしても、例えば日本の強みである省エネや鉄道技術などの効果はもっと主張しなくてはいけないでしょう。
今 金融庁は上場企業の財務諸表に気候変動関連情報の開示を義務付けする、と言ってますが、バカげた話です。勿論 企業も省エネ、省資源などの温暖化対策は重要ですが、所詮は『作った数字』です。数字をでっちあげるインチキなコンサルや広告代理店が舌なめずりしてるでしょう。また電通みたいな連中を儲けさせるのか。
金儲けのためには地球上の資源をどんどん使い、より遠くへ、より速く移動することを是とする今の資本主義の形は変えなければいけないし、変わっていくでしょうけど、一気に全部変わるなんてムリでしょう。
北朝鮮みたいな独裁国家にしない限り、飛行機や自家用車、ファストフード禁止なんてことはできないでしょ(しつこいですがボクは禁止で構いません)(笑)。『人新世の資本論』の致命的な欠点は『コモンとか言っても、特定な価値観を強制したら北朝鮮みたいな独裁国家になりかねない』ということです。子供じみた革命幻想なんて有害無益。
温暖化対策の努力は徹底的に進めるにしても脱文明は難しい以上、我々は気候変動の影響と共に生きていかざるを得ないようです。まず、この現実を皆で噛みしめるのが気候変動対策の第一歩でしょう。
老後はとりあえず、洪水や大雨、台風に強いところへ引っ越しするしかないみたいです(笑)。