特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『ナポリピッツァ』と『安いニッポン(報道1930)(笑)』

 いよいよ6月が始まりました、
●登ったばかりの朝陽に映える紫陽花

 

 この6月から、安倍べったりの大本営発表を繰り返してきたNHKの岩田明子が上司もろとも政治部を離れるそうです。新潮の記事には管理職も外れるとも書いてあります。やっぱり左遷、ですか😇。公共の電波を使って安倍の言い分を垂れ流す岩田のしたり顔を見るたびに不愉快でしたが、これは嬉しい(笑)。


 先月 ビャンビャン麺を食べて以来 自分の中では粉食ブームになっているので、日本のナポリピッツァの草分けの店へ行ってきました。長年行ってみたかった所です。
 日替わりのキノコ・ピッツァを頼んだのですが、流石に小麦粉のドウはもちもちで存在感があります。シルクロードの麺料理と同じように、確かに粉を食べる料理だなーとは思いました。

 が、食後感は大したことはなかった(笑)。あちらではざるそばみたいなものだそうですが、香りとか歯ごたえとか、シンプルな料理だからこそ感じられる味わいの複雑さはない。

 日本人が作っていても渋谷や丸の内にあるヴィロンのパンなんかはちゃんと小麦の香りがしますからね。このピザも不味くはないけど、ダイエットの禁を冒すような価値はなし。
 とりあえず、味見はしたので満足しました。もういいや(笑)。

●俳優のウィル・スミス、こんなカッコいい人だとは知りませんでした。


 6月も 緊急事態宣言が延長されています。と、言っても、意味があるなんて誰も思ってないんじゃないですか、満員電車は相変わらずだし。効果ゼロとは言いませんが政治力が弱い飲食店を意味もなく虐めているだけで、感染防止をまじめに目指しているとは思えません。これでまだオリンピックをやると言い張っているのだから、政治家もマスコミも頭おかしい。

 そんな世の中ですから、出来るなら極力 誰とも会わずに暮らしていたいとは思います。でも、それでは認知症になるリスクがある(笑)。仕事って苦痛ではありますけど、生活の資を稼ぐということの他に、違う世界と触れるという効用はある。それは認めざるを得ない。

 今週は久方ぶりに仕事場に来客がありました。この1年、外部の人と会うのは極力オンラインにしているのですが、なぜかリアルでの面会が1日に2件もあった。

 最初は丸の内にある日本の某銀行の人。異動の挨拶ということで大勢連れてやってきました。ネクタイに背広、襟にはでかいSDGsのバッジがついています。余談ですが、SDGsのバッジをつけている奴ってそれだけでバカに見えませんか?。大きすぎてスーツには合わないってことすら判らないのか。

 初対面だったのですが非常に話好きな人で、自分のことをペラペラずっと話してました。現場がある製造業と違い、金融ですから積極的にテレワークをしても良さそうなものですが、『テレワークは週1回くらいで、私たち営業は相変わらずお客さんを回っている。いい店があるのでコロナが落ち着いたら飲みに行きましょう、わっはっは』と中年太りの腹を揺らしてた。

ふざけんな、誰がお前みたいなむさくるしいデブと飲みになんか行くか』と思いましたが、一応ボクも大人なので(笑)ニコニコ作り笑いするだけで追い返しました。こういう昔のサラリーマンもまだいるんだなーと思いました。終わったら運転手付きの車で帰っていきましたよ。まさに昭和の世界です。


 そのあとに会ったのがアマゾンのコンピュータサービス(AWS)の人。
 ポロシャツ姿で一人でやってきた彼は『ずっとテレワークで会社には2月から1度も行っていない。効率的だけど、オンライン商談だと1時間単位できっちりスケジュールをいれられてしまうから食事やトイレに行く暇もないことがある』とこぼしてました。
 その日も1時間できっちり要件をすませた後、また一人で歩いて帰った。その次は近くのスタバでオンライン会議だそうです。ちなみにアマゾンは接待なんて役員クラスでも自社の従業員食堂で缶ビールを飲みながら少し歓談するくらいで、無駄な時間の使い方はまったくしない。

 最初から判っていたことですが、あまりにも対照的な光景で少し面喰らいました。どちらの会社の未来が明るいか、明快ですよね。

 実際 銀行の人は『昔は支店が沢山ある銀行ほど強かったが、今は支店はコストがかかるばっかりで全く儲からない。来るのは老人ばかりで介護施設みたいになっている。これからは支店もATMもどんどん減らして、老人の年金や遺産の運用を狙っていく』と言ってました。
 一方、アマゾンはコンピューター部門の売上だけで世界で5兆円、年率30%で成長しているそうです。今秋から日本政府のシステムが全て引っ越してくるから、黙っていても、どんどん成長する。

 この違いって企業だけの話ではなく、日本という社会全体の話だなーと思うんです。

 ちょうど 今週水曜のBS-TBS報道1930』でこのことを判りやすく説明していました。

 バブル崩壊以降、日本経済は落ち目の一方。唯一の取り柄だった経済が衰退するに従い、国の財政や男女平等やデジタルや環境対策など日本人全体も世界から取り残されるような、後進国と揶揄されるような低レベルになりました。端的な形で明らかになったのが今回のコロナ禍です。5月10日時点で日本のワクチン接種率は世界129位、OECDでは最下位、日本のワクチン接種率は世界で129位 OECD加盟国で最下位(高橋浩祐) - 個人 - Yahoo!ニュース、揶揄どころか現実に後進国なのは間違いない。

 番組では次に、日本の物価が世界的にも低い安売り天国になっていることが指摘されます。例えばイギリス人旅行者にとって日本は世界で3番目の安売り天国だそうです。東京はケープタウンやバリ島より物価が安いって言うんですよ。

 物価が安いというと良いことのように思えますが、給料が安くて、その値段でしか物が売れない、ということです。

 実際この20年、日本の給料は下がり続けています。先進国では下がっているのは日本だけ。

 何度もこのブログで書いていますけど、外国人が大勢インバウンドで来ているということは日本は国際的には貧乏国だってことです。円安誘導のアベノミクスが日本の貧乏国化を一気に加速させた。

 貧乏国の企業は他国企業の下請けになったり、買収されていくのが宿命です。番組では今、中国企業に買収される日本企業が増えていることが指摘されます。例えば、かって日本の家電企業は世界でもトップクラスでしたがサンヨーが海爾に、シャープが鴻海に(台湾企業ですが)買収され、メジャーどころでは松下しか国内には残っていません。
 下のグラフは中国による日本企業の買収件数・金額を示したものですが、棒グラフの買収件数は増加傾向が続いています。

 番組では中国のアニメ企業が日本に支社を作った例が取り上げられました↓。今 中国で空前のヒットを飛ばしているアニメ企業が下請け作業を発注するために日本に支社を作った。
 日本のアニメ企業は低賃金・不安定な雇用で知られています。全員正社員を謳っていたスタジオ・ジブリですら数年前、それを断念しました。しかし中国企業は給料は高いし、正社員で雇ってくれるから雇用も安定している、と転職した日本人アニメーターは喜んでいました。中国企業は巨大市場を相手にしているし、経営手腕も違う。
 シャープでもそうでしたが経営者に国籍は関係ありません。バカな経営者ってつくづく、犯罪だと思います。ホントは政治家もそうなんだけどなあ。

 番組では最後に貧乏国日本のメカニズムが判りやすく図示されます。昭和期は人口が増えたから給料も上がり、消費も増え、また売り上げが上がるというサイクルが機能していました。今はその逆になっています。少子高齢化が進むから企業の売上は減り、給料も減り、消費も減るバカな男が家事をしないから、こうなる

 上の写真の右上、消費者の実感を描いた黄色の部分だけに(笑)着目すると、消費減税とかの短絡的な発想に行きかねませんが、まず給料を上げなければ、負の循環は止められません。給料が下がり続けている中で子供なんか作ると思いますか?そのためには国は最低賃金を上げるべきだし、企業も賃金を上げていかなければいけない。賃金を上げられるよう儲けなければいけない。
 番組ではゲストの『里山資本主義』の藻谷浩介氏や元日銀マンの国民民主党の大塚衆院議員などが事実誤認や的外れなことも含めて色々言ってましたが、給料を上げていくのが最優先なのは一致していました。
spyboy.hatenablog.com

 さらに世代間の再分配を考えれば子育てや教育費への国の支出を増やし、家計を楽にする。そうしなければ少子高齢化はブレーキを掛けられない。つまり、将来の日本への投資が必要ということです。もちろん、そのためには減税ではなく、財源が必要。ちなみにバイデン大統領の経済再生政策はその財源を富裕層・企業への増税で賄うとしています。

 一方 日本では自民党アベノミクスも維新やれいわが言っている消費税減税も所詮は銀行のデブのおっさんみたいな昭和のリバイバル、この負のサイクルを止める効果はありません。

 日本はアメリカの真似をすることだけは世界で一番うまいと思います(笑)。自民党や学者だけでなく、大統領選挙の陰謀論を未だに信じるQアノンならぬJアノンなんて白痴までいるくらいです。是非、バイデン氏のまともな政策を真似してもらいたいものだと思っているのですが。