特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『イチゴのソフトクリーム』と『311で変わったこと、変わらなかったこと』

 昨日は啓蟄、いよいよ冬も終わりですねー。
 温かくなると身体は楽になります。最近は朝 毎日片道8キロの徒歩通勤で履いているランニングシューズのつま先が凍えない(笑)。それだけで嬉しいな。

●夜明けの河津桜と緋寒桜


 また、北参道で苺のソフトクリームを食べてきました。今回はソフトの下には凍った苺も入っています。価格が日本製の数倍というソフトクリーム界のフェラーリと呼ばれる(笑)イタリア製のマシンを使って、オーナーの実家の牛乳で作ったソフトクリームにいちごの組み合わせは今の季節ならでは、です。

 甘いもの大好きなボクには至福の時間ですけどダイエットのために、これを食べるには1食抜かなきゃいけないのが玉に瑕です。
 でもマジでおいしいんです。ソフトに空気が含まれているから、食感がふわふわで、そんなに甘くないし。明日の土曜日、原宿の洋服屋に行かなくちゃいけないから、また食べちゃおうかな―(笑)。


 さて、政府や役人の様々な不手際はあったにしろ、やっと 日本でもワクチン接種が始まりました。ボクのような現役世代に回ってくるのは9月頃だと思ってますが。

 読売新聞が昨年12月に実施した世論調査では「ワクチンを打ちたくない」と回答した人が15%だったそうです。他の調査では3割くらいが『打ちたくない』と言っているようです。ボクの周囲でもワクチンを打つのが怖いと言っている声が結構あります。
●こちらは2月16日のMXテレビ、モーニング・クロスより。

 驚きです。確かにワクチンが100%安全と言うことはあり得ません。しかし既に何十万人も接種されていて副作用が出る確率なんて10万分の1とかそういうレベルじゃないですか。筋肉注射ということもあって欧米では『接種後 数日間は腕が痛い』という人が大勢いるみたいですが、別に命や健康に別条があるわけない(笑)。

 もちろんアレルギー体質の人とか妊娠している人が慎重になるのは理解できますが、それ以外でワクチンを打たないという発想が出てくるのが信じられない。

 そもそも、気にしなければいけない問題はコロナにかかる確率とワクチンの副作用が出る確率とどちらが高いか、それだけじゃないですか。答えは明確

 ワクチンを打たないという発想はどこから出てくるのでしょうか。脳味噌がコロナにかかっているから?(笑)。いつもどおりマスコミがリスクを煽り立てているからかもしれませんが、国民も根拠を考えず、何となく『怖い』という感情が先だっているのかもしれません。
 そもそも人口の6~7割がワクチンを打たなければ集団免疫は獲得されないといわれています。もしくは感染が拡大して数十万人がコロナで死ぬか、選択肢はどちらかしかない(笑)。

 欧米がワクチン接種に積極的なのは早く集団免疫を獲得して経済を再開させようという狙いがあります。例えばアメリカは五月中に全成人分のワクチンを確保すると言ってます。
www.nikkei.com

 日本で接種が広まらなかったら、またまた一段と不景気が拡大するわけです。コロナ死以上に自殺者も増えるでしょう。緩いのはアホの頭のネジだけにしてくれ。
●以前も引用したグラフです。欧米は徹底したロックアウトで感染を抑え込み、その後のV字回復という戦略です。その方がトータルでは経済的ダメージは少ない、と言うことが判っているからです。日本は何にも考えてない。
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 ワクチンで集団免疫が獲得できなかったら、政府以上に国民もアホ、ということになります。
●『報道1930』のこの放送、ボクも見てました。ドイツで日本料理店を経営する夫婦は『6万円しか補填してくれない日本でなくて、(ちゃんと支援してくれる)ドイツに住んでいて良かった』としみじみ言ってました。それを聞いていた自民党の岸田は無言でした。


 コロナで死んだり不景気になるのがアホだけなら構わないけど、巻き添えは御免です。


 311がまたやって来ようとしています。時々、あれから日本は何が変わったのか?と思うんです。

 確かに変わった点はあります。
 原発の稼働は減りましたし、新設は一応、止った東芝や日立、三菱重工など原発メーカーも原発事業は撤収したか、壊滅状態にある。輸出も全滅ですから、日本の原発産業は風前の灯です。
 もっと社会全般のことで言えば、一時期より減ったとは言え、デモなどで政治に物申す人が増えたのも確かです。コロナ禍の前はボクの生活でもデモが当たり前でした。これらは良かった点です。

 変わらなかったこともあります。
 経産省や電力会社は原発を諦めていないし、与野党含めて政治家や役人の体質は変わってない。全員がそう、とは言わないけれど、与野党の政治家も役人も国民より自分たちの組織の利益を優先しているのも変わっていない。むしろ安倍政権以降、更に劣化した。
 ただ自民党はいくら酷いとは言え、国民世論だけは気にしているのに対して、野党の変化は絶望的なくらい遅すぎた。311以降も民主・共産・社民かられいわに至るまで、組織としての野党は国民のことより自分の勢力のことだけ考えていたように見えました。この1年くらいじゃないですか。少しはマシになってきたのは。

 残念ながら、一番変わらなかったのがマスコミと国民ではないでしょうか。
 マスコミでは、根拠に基づいて物事を議論する風潮は全然広がっていない。国民もそれにのせられる。それどころか最近はフェイクニュースまで広がってきた始末です。

 原発だけでなく、アベノミクスや安保法、秘密保護法などの議論はまともに行われませんでした。それに反対する市民の側も、憲法守れだの、平和を守れだの、消費税廃止だの、具体性に欠けた、そして過去から続く定型の感情論に流されることが多かった。勿論 議論が行われなかったのは、やる気がなかった与党の側の非が大きいのですが。

 その間で国民の大多数を占める無党派の人たちが白けてる政治離れが広まる。この10年、こんな構図が多かったように思います。

 今朝の日経にもこんな記事が出ていました。アメリカが対中国で同盟国と中距離ミサイル網を築きたい、というのです。

www.nikkei.com

 具体的にはいわゆる第1列島線上に対中国の中距離ミサイルを分散配備、だそうです。中国のミサイル技術の進歩で米空母の有効性が減じているので、精密射程の通常兵器ミサイルを分散配置して対抗しよう、と。

 因みに中国は地上配備型の中距離ミサイルを1250基以上保有しているが、米国は現在ゼロ。アメリカは同盟国と共同で対抗すると言っているので、間違いなく日本に話が来るでしょう。さあ、どうしましょう。

 これに対する反応って想像できます。安保法の時と同じです。
 アメリカが要望してくる→政府は丸呑みする。まともに説明しない→野党・市民はムキになって反対する。でも代案はない、こんなパターンじゃないでしょうか。

 ミサイルを配備する場所は中国の攻撃を受けるリスクは高まります。一方 ミサイル網が抑止力になる、という見方もある。
 配置場所が攻撃を受けるリスクを重く見て、ミサイル網配置に反対するのも理屈としてはアリですが、じゃあ、強引な中国に対してどうするのでしょうか。
 香港や台湾の例を見ても昨今の中国がいざとなれば力づくで来るのは目に見えています。対話は必要ですけど、習近平には対話が通じない可能性はかなり高い。アメリカだけじゃなく、これからイギリスやフランスが軍艦をわざわざ東アジアに回航させるそうですが、中国の脅威は現実、とボクも思います。


 逆に、ミサイル網を構築して抑止力にする、のも理屈としてはアリです。しかし今の政府ならアメリカのいう事を丸呑みして、日本ばかりリスクを負う可能性も高い。軍拡競争になるリスクもあるし、もしかしてミサイル網が抑止力にならない場合もあるかもしれない。

 いずれにしても簡単に答えが出る問題ではありません。どちらも一長一短ある。どっちが得が多く、損が少ないのか、やっぱり冷静な議論、損得を話し合うべきでしょう。
 ところが左右ともに日本人は損得を計算するのが苦手です。100%OKなんて答えなんか世の中にはないのだから、精神年齢の問題かもしれません。
 

 政府も替えなければいけないですが、自分たち国民も変わらなきゃいけないと思うんですよね。
 もっと政治参加すること、もっと世の中の仕組みを知って感情論や陰謀論に踊らされないようにすること、目にしたフェイクニュースは否定していくこと、目の前にある差別や不条理なことはできる限り潰していくことetc。政治参加も旧来のやり方だけでなく、オードリー・タン氏が言うみたいにデジタルなど新しいやり方も必要です。

 311から10年経っても、私たちが考えるべきこと、そして、やれること、やるべきことはまだまだ沢山ありそうです



 ということで、金曜官邸前抗議は7日に集会があるのでお休みです。何と7日はリアルで集会をやるそうです。

 どうしようかなあ。抗議で顔見知りになった人たちの顔を久しぶりに見てみたい気はするけど、スピーカーで話を聞きたいのは小熊英二氏くらいで、菅直人とか古賀茂明とか水野誠一(元西武百貨店社長)とか、訳の分からないことばかり言ってる奴は勘弁なんですよね。市民側の人材不足も 311後の大きな課題であることは間違いありません。