特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『藻塩米の菜の花ごはん』と『物には限度がある(笑)』

 温かくなったり、寒くなったり、春が近づいているのを実感できるようになってきました。何となく心も浮き立つような感じがしますよね。
河津桜とお月様


 コロナ感染の増加は止まったかもしれませんが検査も減らしているので感染者数の発表は鵜呑みにできません。現状はどうなのか、いまいちボクには判らない。それに加えて花粉も出てきたし、3月は人事異動とか鬱陶しい事が多くて嫌な季節ですが、温かくなるのは嬉しいなあー。



 最近は梅も満開ということで、近所の和食屋へ梅を見に行ってきました。この店は庭の梅が中々立派なんです。

 席数を減らし、5時半スタート、8時クローズの営業。インテリアも食器もお洒落だし他所の客と完全隔離されているのは良いのですが、雰囲気がちょっとチャラい(笑)。味が最優先というボクのイデオロギーとは合わないところもあるのですが、歩いて行ける範囲の和食屋というのは貴重ではあります。

 いつも演出で、最初にこういうものが出てきて客をビビらせてきます(笑)。でも、これが全部出てくるわけじゃないんです。そういうところがチャラい(笑)。

 ね(笑)

 これは走りの若竹煮。鹿児島のものだそうですが、筍そのものが甘かったのには驚きました。これだけ美味しいと普通の若竹煮で出てくる穂先だけでなく、太い部分も出てきたのは正解でした。

 鰆の食べ比べ。しっかりした肉質の背中(1枚目)と脂がのった腹(2枚目)。シャルドネのワインとよく合いました。


 
 この店にはお米おたくのあんちゃんがいます。彼曰く、この日 土鍋で炊いたのは『藻塩米』というものだそうです。海藻に海水を掛けて乾燥して作るミネラルいっぱいの塩(藻塩)をかけて育てた米。手間がかかるので岡山と島根の一部でだけ、作られていると言ってました。米粒が大きくて、これは美味しい。菜の花ご飯で。
 

 最後は目の前で作ってくれる和菓子。この店は昼は和菓子屋もやっているんですが、作り立てで出すものは保存を考えなくていいから砂糖を控えめにしていると職人さんが言ってました。フワフワの触感だけじゃなく、甘みがくどくないのはそういうことなのか。なるほど~でした。
●小豆と酒粕の餡を漉して和菓子の出来上がり。


 この期に及んで、いまだにオリンピックがどうこうって信じられないです。必要なのは終戦処理をどうするか、だけでしょう。
 多くの人が『感染が危ないのに、オリンピックなんかやってられるか』と思ってるのに、公的には異論が出て来ないのが信じられない。

 辛うじて島根の知事が『聖火リレー中止、五輪も中止』と異論を述べました。彼は保守系ですが、分裂して自民でなく無所属で当選した人だそうです。この国では当たり前のことを言うだけで立派に見えてしまいます。

 鳥取県の平井知事も聖火リレーの準備を止めていることを発表しました。中央がマスコミを含めてまるで判断力がないのだから、実害がはっきり目に見える地方から正論がどんどん広がっていけばいいと思います。
 もういや!こんなアホな国とマヌケな国民。バカにも限度ってものがあるでしょう。
ハッシュタグ、#頑張れ島根県知事 #頑張れ鳥取県知事はトレンド入りしました。


 さて、今週 日経株価が30000円を突破しました。なんと30年ぶりだそうです。

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日経平均が一時3万円回復 90年8月以来、経済回復期待: 日本経済新聞

 もちろん、そんなに景気が良いとは思いません。食品スーパーや巣籠り需要で売れまくっているTVなど業績好調な業種はありますけど、庶民の景気の実感は明らかに異なります。

 日経によると↓この30年、個人は株を一貫して売り続けた、そうです。30年前は個人の持ち株比率は20%だったのが、19年末には16.5%だそうです。また金融機関や企業も株式持ち合いへの批判を受けて株を手放しています。
 その株を買ったのが外国人と日銀などの投資信託

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www.nikkei.com

 アベノミクスで膨れ上がる借金を消化するために日銀が株を46.6兆円も買い込んで日銀が日本経済の筆頭株主になった、国家社会主義状態になっているのは皆さんもご存知だと思います。

 もっと問題なのは外国人株主の増加。外国人は30年前の持ち株比率は4.7%、現在は30.3%になっているそうです。東証一部の企業の配当は年12兆円くらいですから、普通に考えれば年間4兆円くらいは外国へ流出していることになります。
 アベノミクスでは(企業)ガバナンス改革とか言って、企業に対して資本の利益率(ROE)を上げるよう唱えていました。主に外国人に株を買わせるためです。そのおかげで日本は年間4兆円、富が海外へ流出するようになったわけです。

 つまり今回の株高で最も儲かっているのも外国人です。日本を国家社会主義にして、しかも利益は外人に貢ぐ(笑)、この支離滅裂さがアベノミクスのもう一つの顔です。右翼はどうして怒らないのかなあ(笑)。

 他国に対して優位性がある数少ない日本の産業であるフッ化水素の輸出を壊滅させた韓国への経済制裁もそうでしたが、
toyokeizai.net

日本の政治家は自国民にばかり経済制裁を科しています(笑)。そういうことに気が付かない野党も含めて、日本の政治家はバカばかりで困ります。


 一方 このニュースには愕然としました。コンビニがサラ金に進出する、というのです。

 ボク自身はコンビニはコンサートのチケット発券くらいしか使うことはありません。コンビニをあまり使いたくない理由はいくつかあるんです。
(1)コンビニの食べ物の安全性を信用してない
(2)コンビニという業態そのものの環境負荷の問題(多頻度配送や食品廃棄の問題)。
(3)価格が高い。
(4)弁当など冷えた料理は食いたくない(笑)。

 安全性や環境負荷の問題は横に置いておくとしても、価格の問題はすごく感じます。営業時間の長さ=利便性と言うメリットがあるから割高、というのは商売の常道ではあります。だけど、ボクの感覚だと高すぎる(笑)。

 コンビニを全否定する気はないんです。環境負荷の問題は大きいと思いますけど、上記の店の鹿児島の筍だって何なんだって話になる。負荷の規模は全く違いますけどね。
 またコンビニで最近売っている’’バスチー(バスク・チーズケーキ)’’のような美味しそうなスイーツには正直 すごく後ろ髪を惹かれます(笑)。店頭にポスターが出ていた、クリームが乗った’’プレミアムバスチ―’’、あれは危うく買いそうになりました(笑)。
 それにボクが一人暮らしの老人だったら、煮物とか一人向けの総菜を買ったりするかもしれない。地方部など他の商店がなくなって、店がコンビニしか残ってないという地域だったらコンビニが命の綱かもしれない。そもそも利便性や効率は企業努力ですから、それは責められるような筋合いのものではない。
 やる気がない無能な個人商店よりはコンビニの方が1億倍もマシ、というのは判ります。

 ただ、手作りの超美味しいケーキ屋と同じくらいの高価格で、工場で大量生産したスイーツを売っているのをみると、呆れてしまいます。高すぎだろって。

 だから、コンビニがサラ金を始めると言うのはぴったりというか、ここまで来たか、と思うんです。
 ボクの感覚だと、これは『搾取』だと思います。
 FCの経営者から不利な契約で労働を搾り取り、消費者からは宣伝と利便性で利益を搾り取る。更に言えば環境からは多頻度配送と食べ残しの発生などで搾り取る
 宣伝や利便性などで人を騙して、また高利貸で暴利をむさぼろうっていうのか。

 蛍光灯で24hらんらんとした効率最優先の店の雰囲気自体も殺伐としていて馴染めませんが、コンビニって『貧困ビジネスの一種じゃないか』とすら思えるんです。

 近年 コンビニは競争過多で売上や利益が頭打ちになっていることでも知られています。次に進出するのはサラ金っていうのはすごくわかりやすい。70年代に限界に達した資本主義が80年代に株価最優先の金融資本主義に変化したのと一緒です。
 ボクはマルクス主義者じゃありませんが、世の中に『搾取』というものは明らかに存在する。コンビニはその典型だと思います。

 ものには限度があります。消費者は利便性や価格志向を少しは我慢するべき。企業も利益追求を少しは我慢するべき。投資家(株主)も企業の利益率や成長性だけじゃなく、企業の見識や長期的な持続可能性も考えるべき。みんな社会の一員なんだから。

 最近はそうでもないかもしれませんが、ドイツへ行った時 日曜日は多くの商店は休みでした。商業都市のフランクフルトの目抜き通りですらそうだった。日本でもコロナ禍で今年はデパートなど正月閉店する店が増えたそうですが、正月3が日なんて法律で強制的に休みにすればいいんじゃないでしょうか。24h営業なんて莫大な資源と労働力を無駄遣いして成り立っている強烈なムダです。
 コンビニだけじゃありません。絶滅危惧種のうなぎをわざわざファーストフードで売る必要ないでしょ。

 ものには限度があるって、シンプルな真理だと思うんです。原発なんてムリっていうのと同じです。短期的にはともかく、長期的には、真理には大企業も政治家も役人も、何物も逆らえない。いつか、この国に必ずしっぺ返しがくるはずです。
 って、いうか、もう来てるか。もはや大多数がプロ臣民になってる日本人の扱いは中国の犬以下だもんな(笑)。


 ということで、今週の金曜前抗議はリモートです。

 今日 仙台高裁に続いて東京高裁が原発事故の国の責任を認めました! 高裁での判決はこれで3件目。いずれも東電の責任は認めていましたが、国の責任も認めたのは2例目です。
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