特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

食べ物の恨みは恐ろしい:『中華ランチ』と『かぶら蒸し』、それに『IBD』

 いやいや、寒いですねー。
 でも、そろそろラナーニャ現象が終わって偏西風が収まれば寒波も減り、暖かくなる、と言う説もあります。ラニーニャ現象に解消の兆し 天候は次第に平年に近い状態へ(エルニーニョ監視速報) - ウェザーニュース
 そうなれば感染の勢いも多少は削がれるでしょう。少しでも希望を持ちたいです(笑)。
●朝陽が登る時間も段々早くなってきました。


 今回は食べ物のお話です。
 緊急事態宣言とやらで夜の営業を諦めた店は多いけど、お昼はボクは普通に外食しています。
 出来立てのものを食べるって基本的人権、とボクは思っています。時間がないときは仕方ないけれど、作り置きでどんな薬や添加物が入っているか判らないコンビニやファーストフードなんて、ボクには人間の食べ物とは思えません。
 実際 商社でセ●ン・イ●●ンの弁当の原料調達の担当をやってる人が、『自分は絶対にコンビニのものは食べない』って言ってましたからね。

 


 何回か話題にしていますが、ボクが普段 お昼を食べているのは、消費税なし、東京都の禁煙条例守らない、日本語通じない、殆ど無法地帯みたいな中華料理屋です。とても怖くて入れない雰囲気ですが、店の前を通ったら中国人のお母さんに強引に連れこまれて(笑)食べてみたら、実にうまかった。

 それ以来 ほぼ毎日 出来立ての中華定食を食べてます。材料は違うけど高級中華の中国飯店や福臨門より美味いんじゃないか、と カルチャーショックを受けた店です。値段が10分の1以下でこちらの方が美味しいと感じるのは、何かやばいクスリでも入っているんじゃないか(笑)。
●五目焼きそば。800円そこそこですが、スープも料理の出汁も辣油も手作りです。


 ところが今週 西村のアホがこんな寝ぼけたことを言ってました。昼のランチも控えろ、というのです。

www.jiji.com

 今 飲食店はランチとテイクアウトで生き延びることに望みを託しています。まともな補償もしないくせにそんなことを言えば、当然こういう反応になります。
www.fnn.jp

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 もちろんマヌケ連中が大勢でぺちゃくちゃ喋って飯を食ってれば、昼だろうと夜だろうとリスクは高い、に決まってます。でも感染対策が行われた店で一人で食べることにどんなリスクがあると言うのか。

 ちなみにボクは、その中華屋には空いてる時間に行って一人で食べてます。

 そもそも、中国の人はコロナに関しては滅茶苦茶神経質です。
 ボクの勤務先の中国の人は中国/日本の飛行機の中では機内食も食べないし、トイレも行かないって言ってました。
 その店で唯一日本語が通じるお母さんは、他はともかくアルコール消毒だけは(笑)几帳面だし、咳してる奴が居ると頭の上からアルコールスプレーぶっかけます。ある意味安心です(笑)。
 マスク外してタバコ吸ってたり、デカい口を開けて喋っているバカな日本人の方がよっぽど危ない

 偉い、と思うのはこの店は皆が働き者なことです。お客さんが多くて忙しいときは本当に嬉しそうな顔をしています。コロナ前 混んでいる時はお昼の時間帯、100人以上の客をお母さん一人で捌いていましたが、お母さんも厨房の人も忙しくて嫌そうな顔をしてることなんか見たことがない。
●なんの変哲もないニラ玉ですが、家ではどうしても真似できません。

 このこと一つとっても今の日本人は中国の人に全く敵わないと思うんですが、逆に感染者が増えてお客さんが少ないときは、実に哀しそうな顔をしています。
 こうなると、お客のボクが日本政府の無能さを、日本人を代表してお詫びしなくちゃいけないような気持になる(笑)。彼女の出身の福建省(人口4000万)なんか新規感染はほぼ数人に抑え込んでますからね。マジで情けない。


 そもそも外食だけがリスクが高いのではありません。BS-TBS『報道1930』によるとクラスターの発生が一番多いのは教育関係、飲食店、それから職場↓だそうです。それに飲食店だって、フルに客を入れる等まともに対策をしてない店と、真面目に対策している店の扱いが同じっていうのはおかしい。

 十分な補償をするのなら兎も角、きちんと対策をやっている店まで営業不可にしてしまうのは理不尽です。

 確かに学校や会社をロックダウンしてしまうのは社会的・経済的に問題が大きい。満員電車を放置しているのもそれが理由でしょう。だけど旅行業などと違って、組織化されてないため政治力が弱い飲食店だけを狙い撃ちするのは恣意的、としか言いようがない。
●零細店が多い飲食業は、旅行業のように二階が業界の会長だったり、ぐるなびのようにトップが菅と懇意だったりはしない訳です(MXテレビ、モーニングクロス)。

 政府が発するべき正しいメッセージは『マスクをしろ』、『手を消毒しろ』、そして『集団行動するな』、『でかい声でしゃべるな』でしょう。
 スーパーで喋りながら家族連れで買い物してる奴とかマジで腹立つもんなあ。
news.yahoo.co.jp

 なにより、市中感染がこれだけ広まってしまったのですから検査を拡充していかない限り、もうどうにもならないでしょう。政府は今年の3月から医療や介護機関の検査は拡充すると言ってましたが、遅すぎます。昨年の3月にやるような話じゃん(笑)。
 医療体制の整備だって、法的な問題、政治力による開業医偏重の医師会の構造も含めて、7か月間何をやってたんだ、と言う話です。
toyokeizai.net

diamond.jp

 国民に協力を求めるなら、まず政府の対策の遅さとGOTOキャンペーンの失敗のお詫びから、でなければ説得力も信頼もあるはずがありません。

 



 さて、年末ぎりぎりに、いつものご近所のイタリアンへ行ってきました。仕事が終わった年末くらい徒歩圏でのんびり美味しいものを食べようと思ったのですが、今にして思えば緊急事態宣言が出る前、最後の夜の外食になってしまいました。

 これは蒸した甘鯛に蕪の白いソースを添えたもの。緑は蕪の葉っぱ、つまり、『かぶら蒸し』です。

 肉もそうですが、お魚も身が厚いと肉汁が閉じ込められて美味しいです。全然違う。普通の甘鯛とは違う種類で『白川甘鯛』と言われたんですが、帰宅してからググってみたら、収穫量が少ないので『幻の甘鯛』と言われているそうです。食べてるときは美味しいなあーというだけで、有難味なんか感じてないのが我ながら恥ずかしい(笑)。

 こちらの店は客足は戻ったと言ってました。良かった~。店が出来てまだ十数年、働いている人の若さに加えて、銀座や青山などの繁華街と郊外という立地の違いもあるのでしょう。元々自由が丘マダム(笑)で賑わうランチが盛況、というのもあります。昼はさっきの中華屋とは別の意味で、怖くて入れないもん(笑)。

●白トリュフの茶わん蒸し。中には白子が


 今夏 この店の若いスタッフがクローン病という病気を発症して、油や食物繊維を取れなくなったそうです。
 安倍晋三潰瘍性大腸炎と症状はほぼ一緒、両方とも腸の粘膜に炎症が出来るIBDという病気だそうです。治療法が見つかっていない難病らしい。しかし国会で嘘ばかりついていても許されてしまう総理大臣とは違って、料理人としてはかなり厳しい。
ibd.qlife.jp

 しかし、お店はコロナ禍の中でも彼を正社員のまま雇い続けています。そして彼はIBDの人向けの油や食物繊維控えめの料理を作るという新たな夢をもって頑張っているそうです。店では年末に彼の第1弾作品、IBD患者さん向けの低脂質パスタソースを通販で販売、完売しました。


 病にくじけなかった若いスタッフは立派です。同じIBDでも安倍晋三とは月とスッポンです。また雇用を守ったオーナーシェフ氏も立派です。と、同時に経営がちゃんとしてないと、こういうこともできません。やっぱり、この店は応援しよう、と改めて思いました(笑)。
●網で捕った真鴨とセリ。鴨鍋の組み合わせですね(笑)。真鴨ですから脂も薄いし、肉が実に柔らかかった。銃で捕るのと網で捕るのとでは味が全く違うそうです。
 


 このお店も先週から夜の営業は断念、ランチとテイクアウトで急場をしのぐようです。お客の手指消毒は2回、席は通常の半分で対面ではなく斜めに座らせる、窓を開けて換気(寒いので温かい格好で来てくださいと言われます)と万全の対策を取っていたのに、巻き添えもいいところ、気の毒です。
 以前書いた青山の店もそうでしたが、まじめな店ほどアホの政治の巻き添えを食っている。ふざけんなよ(怒)。


 政治は我々の食事にすら影響を及ぼします。
 アホが政治をやってるとうまいもの、まともな料理を口にすることすら難しくなる
 と、同時に、経済の重要さ。経済がちゃんとしてないと福祉や教育も充実することができない、ロックダウンの補償もできない。困っている人を助けることもできません。自分自身も一緒ですね。健康も生活もちゃんとしてないと。

 与党だけでなく野党もいまいちの現状では、政府のゴミ政治家は当面どうにもならないかもしれないけど、文句は言い続けよう。そして自分も頑張ろう、と言う気になりました。
食べ物の恨みは恐ろしいぞ!



 ということで、今週の金曜官邸前抗議もお休みです。