特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『イソジンは殺菌はするけど、アホも湧いてくる(笑)』と『大失業時代がやってくる?』

 めっきり暑くなりました。暑いと言うより、熱い。
 歳をとるにつれ暑さも身体に応えるようになりましたが、今年は夏が短そうなのは不幸中の幸いです。

 お休みまでもうちょっと。相変わらず朝だけは毎日1時間半かけて10キロ、徒歩通勤しています(笑)。この4か月で日焼けしました(笑)。
 写真は通勤の途中で撮りました。殺伐とした世の中ですが、都会の中でも浮世離れした光景が残っている。静かな水と光、そしてみどりは、荒んだ心を慰めてくれます。


 今週 大阪府知事の吉村が『イソジンのうがいが新型コロナに効く』と記者会見したのには笑いました。日本もトランプの『コロナ対策で消毒薬を注射しろ』とあまり変わらなくなってきた(笑)。だけどアメリカは周囲やマスコミが直ぐ否定しましたからね。

www.asahi.com

 これで思い出したのは以前 立憲民主党から立候補・落選した反原発運動屋のデマ芸人、おしどりマコが『原発事故の際 ヨウソ剤が手に入らなかったらイソジンを薄めて飲め』と発言したことです。
hbol.jp

 右にも左にもアホはいるものです。確かにあの黄色いイソジンは強力な殺菌効果がありそうですが、定期的にアホがボウフラのように湧いてくる効果もあるようです(笑)。そして相変わらず、それを信じるアホや信者もいる。


 そういう意味でもイソジンは消費者の印象に残る、強力なブランドなんでしょう。
 それにしても大阪は雨合羽の次はイソジンかよ(笑)。それを本気にして買い占めするバカがいるからなあ。

もしかしたら イソジンが品切れして、今頃 大阪では『ヨード卵光』を買いあさってるバカがいるかも(笑)。


 こうやって政治家とマスコミに踊らされる集団ヒステリーは日本人お得意なんでしょうね。今はもう、世の中は少々、パニックが起きてるような状況かも。

 7/30の荻上チキのTBSラジオで『ワイドショーは世の中で最もバカでヒマな人種に合わせて作っている、と、ワイドショーのディレクター自身が言っていた』と元新聞記者で今は立命館大でジャーナリズムを教えている白戸という教授が証言してました。

 かって小泉改革B層狙い』(バカで物事を深く考えることが嫌いでTVばかり見ている層をターゲットに『改革』を訴える)だったのが内部文書が流出して明らかになりましたが、今もそれと変わらない。

 こういう時にこそ個人の見識や胆力が問われます。今 必要なのは難しい話じゃない。フツーの常識じゃないでしょうか。


 ウィルスの感染の話はTVだけじゃなく、身近なところでも聞こえてくるようになりました。
 ボクが働いている街でも、どこそこの飲み屋で出た、ハンバーガーやドーナツなどのファストフード屋で出た、など色々な話を聞きます。
 実際に感染者が出た銀行の支店の人に聞いたら、今は保健所側の濃厚接触者の定義も変わっていて、例え隣に座っていたり一緒に仕事をしていても、マスクなしで会話したりしなければ濃厚接触者とはみなされない、そうです。
 もちろん銀行は感染者が出ても消毒はしますが、休業はできません。デパートも倉庫も普通の会社も感染が出ても消毒だけして、営業してますね。

 
 いつも、自分で作っている東京都の感染者数(移動平均)をご紹介してますけど、雑誌の東洋経済がきちんと広範囲なデータをまとめています。毎日の数字に加えて移動平均も付いているから傾向値も判ります。自分でも時々確認のため、見てました。毎日感染者数ばっかりヒステリックに伝えているTVとか自治体は何をやってんだ、と思いますけどね。
toyokeizai.net

 今回は全国の値を見てみます。感染の客観的事実を見ると、確かに感染者は増えています。しかしオレンジ線の傾向値(移動平均)を見ると、それほど急角度の増え方をしているわけではありません。

 それに重症者は増加傾向ではないし、死者もそれほど増加しているというわけではありません。

 感染者の増え方を示す実効再生産数も幸い高まってはいません。もちろん1を切らない限り感染拡大は収まりませんから、ここは問題です。
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 ちなみに東京の実効再生産数は全国平均を下回っています。地方には、東京は感染地獄のようなイメージを持っている人もいるらしいですが、今は感染はもっと再生産数が高い地域、愛知や福岡など地方で激しく拡大しているんです。
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 検査件数は増加傾向にはありますけど、この数日増えていない。報じられている通り、保健所の多忙など『検査の目詰まり』が起きているのかもしれません。新聞によると検査自体は数時間に短縮されているそうですが、検体を梱包して移送するのに1~2日かかったり、結果を整理・集計する手間もかかっているようですね。
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 大きな問題はこれ。死者(オレンジ色)の発生は50代から、主に60代以上に集中しています。年配の人は注意しなければいけないのは確かです。逆に若い人にとってはコロナは夏風邪の1種に過ぎないのかもしれません。
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 だから、今やるべきことは検査体制の増強、それに万一に備えて医療体制の強化、それに感染拡大の防止です。

 感染が深刻な状態にある愛知はともかく、小池や吉村などが毎日記者会見をしてるのもどうなんでしょうか。毎日毎日 新たな対策もなく感染者数を発表するだけなら、自分の選挙運動、露出度アップのためとしか見えません。明らかにリスクが高いカラオケやキャバクラは夜だろうと昼だろうと補償して休業してもらうのなら判るけど、居酒屋や普通の飲食店まで一緒くたにして営業時間を短くするのも説得力はありません。

 ボクだって心配ではあるけれど、冷静に考えれば恐怖やパニックに襲われるような話ではない。マスコミも市民も感染者数だけで一喜一憂しているのは実に愚かです。まして自粛警察みたいな話が出てくるとやっぱり戦中の鬼畜米英と言ってた頃と日本人の精神年齢は変わってないことが分かります。昔も今も救いようがないバカが多いってことです。


 もっと心配なのはこちらです。今週発表された信用調査(東京商工リサーチ)。中小企業の1割弱、7.7%、27万社がコロナが長引けば廃業する、と言っている。


news.yahoo.co.jp

 そのうち45%が廃業は1年以内と言っています。
www.tsr-net.co.jp


 19年の中小企業白書によると中小企業の平均従業員は約10人、普通に考えて27万社×10人で270万人が失業することになります。実際 それに近い数字を複数のシンクタンクも出しています。
www.nri.com

 同じく19年の日本の雇用者数は5700万人ですから、そうなると失業率が約5%上がる。6月末の失業率は2.8%なのが、8%近くにまで跳ね上がる。リーマンの時ですら失業者95万人、失業率5.5%くらいでしたから、それをはるかに超える戦後最悪の雇用状況になります。

 中小企業だけ考えてもこれですから、大企業のリストラ・倒産まで考えたら大変なことになります。コロナより失業による自殺の方が多くなることは間違いない。

 自殺者の推移を追った下のグラフをみてください。山一ショック(98年)~ITバブル崩壊(01年)~小泉不況~リーマンショック(08年)と不況になると自殺者が増えているのが判ります。コロナの死者はまだ1000人くらいですが、不況になれば8000人くらいは自殺者が増える男が死んでいるんです。
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https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/16/dl/1-01.pdf

 こういう話もある。
business.nikkei.com



 先ほどの調査から考えると、あと4か月もすると、つまり、これから秋にかけて、廃業や倒産が目立って増え始めます。更に冬になるとインフルの問題もあるから、またテレワークや自粛が起きるはずです。
 例え自分の会社が潰れなくても需要は減るのだから、売上や利益は落ちる。給料やボーナスは減る。リストラだってあるかもしれない。誰にとっても他人事ではありません。


 ワクチンが普及するまで最短で1年やそこらはかかります。良くなったり悪くなったりでしょうけど、今の状況はおそらく、あと1年は続く。

 コロナを怖がるのもいいですが、これからもっと心配なことが待ち構えている。コロナも経済も、バランスよく考えていかなければいけないと思います。感染者数の増加ごときでパニックを起こしてる場合じゃありません

 コロナではなく、一人一人が冷静な頭脳と困っている人への同情を保ち続けなければ社会が崩壊します感染症対策だけでなく、これからやってくる失業や不況に備えるためにも、バカ政府に早く国会を開け、と要求するべきじゃないでしょうか。

●今週も金曜官邸前抗議はお休みです。