特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

コロナ危機について知っている2,3の事柄

 毎年の事ながら、楽しいゴールデン・ウィークはあっという間に過ぎてしまいました。
 この4月から新しい職場で気疲れが溜まって(笑)、やっと一息ついた、というところでした。短かった。
 ここから夏休みまでが長い(笑)。ゴールデン・ウィークもただゴロゴロしてるだけで相変わらず何もしなかったなー。自分が悪いんですけど。

 それでも少しくらいは運動しようと思って、普段は出歩かないところを歩いていたら、単に多くの店が営業停止しているだけでなく、3月末や4月末で店仕舞いしてしまった飲食店を複数見かけました。
●自由が丘の一等地で長く続いた店もこの通り。

 店仕舞いの理由は、店主の健康や高齢と張り紙をしてある例もありましたが、やはり先が見えないことに対する気力の問題があるでしょう。そういう光景を目の当たりにすると、今回のコロナ危機の影響の大きさを考えざるを得ません。
●近所の公園の遊具もこの通り。
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 東京都の新規感染者の数は移動平均で見てもはっきり減り続けています。この数日の感染者の少なさは検査人数が少ない(件数はやや少ない程度)のも影響していますが、連休の結果が出る今後2週間くらい、この傾向が続けば少しは希望が持てる。
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 ただ日本人は冷めやすいですからね。油断すると危ない。



 緊急事態宣言解除の基準を早く作りたいと安倍晋三が言ってましたけど、びっくりしました。最初から基準を考えずに、緊急事態宣言を出したのか???
 いくら何でも、最初から解除基準くらいは内々で考えていると思っていたのですが、甘かったみたいです。バカには下限がない。

 10万円どころか、例のアベノマスクすら、まだ東京以外には配ることができていない。今は新大久保や中華街はもちろん、アマゾンでもマスクは普通に買えますよ(笑)。
●このtweet当時はマスク配布は東京だけ。5/8夕方になって、やっと一部の県は来週から配布開始、という表示に変わりました。開始ですから、いつまでに配れるかすら判らない。

 1月からマスク増産を進め、街のマスク在庫がアプリですぐわかるどころか、マスク配給、今はマスクの海外寄付までアプリでできるようにした台湾と比べれば、驚くべき無能さです。
www.jiji.com


 東京の小池だって同罪です。
 延期が発表されるまで感染予防よりオリンピックを優先させた小池を、連続放火魔が急に消防署長になったようなもの、と誰かが評してましたけど、1月から3月までの医療資材・病床の準備不足に加えて、検査の陽性率の数字がまともに出始めたのはやっと今日です。
this.kiji.is

 これはひどい安倍晋三とたいして変わりがない。


 連続放火魔が消防署長になったようなもの、という点では大阪の吉村も同じです。何やらワイドショー受けしているようですが(ボクはそういう低俗なものは見ないので良く知りません)、そもそも維新が病院や検査機関を減らしたんです。

 解除の数値目標を出したのは安倍晋三よりはマシですけど、ただそれだけ。

 
 NYみたいな状況になったらともかく、雨合羽やゴミ袋で医療用の防護服を作らせたなんて、それだけでどうしようもない無能でしょう。

 ただ、国民の民度もこんな程度です↓。

 バカ知事、バカ首相がモグラたたきのように出てくるのは仕方がないかもしれません。

 ワイドショーなんか出てこなくても、本当に仕事をするということはこういうこと↓です。

 2月、3月の内に準備万端 検査や病床の準備を整えていた鳥取の片山知事もそうですよね。目立たなくても、大事を起こさせないのが政治家の仕事です。

 日本人は真贋を見極める目をもっと磨かなくてはいけないと思います。ワイドショーなんか見てる奴も悪い。
 このtweet↓の翌日、今日も愛知県は感染者ゼロ。愛知はトヨタデンソーなど国際的企業があるから人の出入りは大阪なんかより、よほど激しかったはずですけどね。


 今 アメリカではなんと2000万人、労働者の5人に1人が失業しているそうです(5/7 テレ東、『モーニングサテライト』↓)アメリカへの輸出で食っている日本にとっても大変なことです。
 有名高級デパートのニーマン・マーカスや衣料品のJ・クルーも破産しました。若い頃、ニーマン・マーカスへ初めて行った時、店員が異常に気取ってたのを思い出しました。

 日本も5月にかけて更に景気は悪くなります。戦後最悪の不況、という声すらも聞こえてくるほどです。コロナで死ななくても経済で死ぬ人も出てくるでしょう。

 ゴールデン・ウィーク中も働いてくれていた人たち、スーパーの店員さんや宅急便や郵便局の人、ゴミ収集をしてくれていた人たちには全く頭が下がる思いでした。
 こういう人たちが報われるような世の中にしていかないとダメだよなーと改めて思います。


 段々、今回のコロナ危機で起きていることが、自分なりに分かってきたような気がします。
 コロナ危機は今まで我々や社会が今まで抱えていた問題点を一層はっきりさせた、ということ、です。『問題点をはっきり』というのは『問題を拡大させる』、『変化を加速させる』ということでもあります。

 ざっと思いつくだけでも、金銭的な面だけでなく労働環境も含めた格差の問題、家に居る時間が増えることによる住宅環境の問題、小さいことで言えばコロナ離婚にコロナ太りにコロナDV。
 今回のコロナ危機でこんなことがはっきりしてきたように思います

 例えば格差の問題。以前 非正規の人は同じ仕事でもテレワークが認められないことがある、という話はブログに書きましたけど、連休中 毎日新聞がそれを記事にしていました。


mainichi.jp

 確かに契約とか情報セキュリティの問題はあります。特に上場企業だと、今は内部統制と言ってその辺は煩い。
 そこで担当者なり、上司なりが、会社と戦えばいいんだけど、戦えない立場の人もいるし、戦って良いかすら判らない人が最も多いと思います。小学校以来の『お上には逆らわない』社畜教育の賜物です。もちろん戦っても判らず屋の上司や企業だったらダメなことだって多いでしょうし。

 でも理屈や手続きはどうあれ、命や健康とどちらが大事か、ってことは考えなくてはいけないはずです。それが優先されない社会は、どこかおかしい。

 今の格差は見えにくい、とはよく言います。例えば生活保護の人でもスマホを持っていると生活保護たたきのバカどもが言ってますけど、今はスマホがなければ日雇いの仕事も得られないことも多い。服装だって貧富の差に関係なく、大勢の人がユニクロを着てるし。
 だけど、今 コロナ危機は色々な人の職場、現場で格差や矛盾を顕在化させているはずです。

 住宅環境だって、ボクの家も含めて、都会ではウサギ小屋と揶揄されるような住居が多いわけですが、これは公的な住宅供給を怠ってきた戦後の政策、また産業を都会に一極集中させてきたことが原因でもあります。クラスター発生源になりかねない満員電車の通勤だって原因は同じです。社会の政策がどこかおかしい。
 
 コロナ離婚やコロナDVだって、個人的な資質の問題はあるかもしれませんが、夜遅くまで働いて(もしくは飲み歩いて)家庭を顧みない、家事をしない、日本企業のワークスタイルや特にバカ男のライフスタイルが原因でしょう。

 やっぱりボクらの働き方、生き方はどこか問題があるんです。今回のコロナ危機は我々の抱えてきた問題点を顕在化させました。雇用、経済、住居、家族関係、そして政治

 今 ボク個人にできることは、多くの人と同じように『規則正しい生活をして極力 感染を防ぐこと』、『なんとか仕事を続け、経済を回すこと』、それくらいしかないのが歯がゆい。『健康で、仕事があって働ける』というのは幸せなことではありますけど。

 もうコロナ危機が起きる前の生活には戻れないし、戻ってはいけないでしょう。
 今回 目の前に露わになった問題や矛盾を減らしていけるよう、少しでもいいから取り組んでいかなければいけない。ボクはそう思います。 


PS.今週も金曜官邸前抗議はお休みです。
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