特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

中止!に関するエトセトラ:『Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome』と『朝日 論壇時評』

 ボクは4月からまた、人事異動なんですよ。数えてみたら、これで12回目か13回目か14回目くらい(笑)。
●昨日の朝陽と八重桜
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 ずっと同じ部署というのも飽きるので転勤とかでなければ異動は構わないんですが、歓送迎会は頭にくる。ホント、時間のムダです。新型肺炎を口実にとにかく、歓送迎会をつぶす。それしかない!(笑)


 その 新型肺炎で感染者が出た電通や(その隣のビルの)資生堂などの大企業が在宅勤務になりました。すぐ近所には日テレもありますな(笑)。他にも新丸ビルや銀行で感染者が出ましたが、マスコミが報じてないだけで色々な所で感染した人が続々と出ています。

 企業のイベントや催しなども続々と中止になっています。でもリアルに物を動かしている会社、部門は在宅勤務では済みません。今 アマゾンはバカ売れだそうですが(笑)、物流センターや配送の人は在宅と言う訳にはいかない。

 観光地だけでなく、スマホやパソコン、建材など中国からモノが入ってこないメーカー、それに小売や外食の今月の売上は目もあてられないと思う。

 それだけでも頭痛いのに、突然 安倍晋三の低能が小・中・高と学校を休校にするとか言い出しました。子供を学童に預けている家庭はどうしろって言うんだ。

 そもそも親が満員電車で通勤していて、しかも学童は開けるのに、休校にどれだけ意味があるのか説明しろって(笑)。たった1日で方針が変わったイベント中止の件にしろ、あまりにも段取りが悪すぎる。

 せめて首相官邸を託児所にするくらい、誠意を示せ、バカ。
 家庭の事をやったことがないジジイ連中が権力を握ってるからこの国はダメなんです。今の世の中、共働きのほうが多いなんて連中の腐った頭の片隅にもないんでしょう。

 そもそも総理大臣にどんな権限があってイベントを中止させたり、学校を休校にする『要請』をするんだよ。自分が後手に回って感染を広めたくせに痛みは国民に押し付ける

 要するに安倍晋三は今までも、自分の無能さを他人に尻ぬぐいしてもらって生きてきたからこういう発想になるんだろうけど、お上に従うしか能がないバカで無責任な日本国民の自爆アシストも相まって、いよいよ日本は北朝鮮そっくりな国になってきました。




 とりあえず、今日の『0228 再稼働反対!首相官邸前抗議』は新型肺炎対策で中止になりました。ちょうど2月で参加者も一番少ない時期ですから、これはこれで良いかもしれない。



 それでも ボクは、25日の火曜日 Perfumeの東京ドーム公演『Perfume 8th Tour 2020 “P Cubed” in Dome』を見に行ってきました。
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 25日時点で運営側の対応は『感染対策は充分に行って公演は決行するが、しかし希望者には払い戻しも可』というものでした。

www.huffingtonpost.jp

 5万人が集まるコンサートで大丈夫か??と思わないでもなかったですが、冷静に考えれば、満員電車や盛り場、映画館とリスクはさほど変わるはずがありません。
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 中国みたいに、会社も学校も停止、外出するな、物流止めろ、くらいの対応をするのなら兎も角、日本では初期対応を誤った以上 感染防止はもう無理だと思う。そもそも、まともに検査していない日本では感染の状況自体がつかめません。


 その日の会場の感染対策はそこいら中に山ほどアルコール消毒が置いてあったのとドームの換気装置をガンガンかけて外気を取り入れる、というものでした。換気は菌を拡散して逆効果という気もするんですが(笑)、5万人集まっちゃった時点でもう、リスクはあまり変わらないでしょう。

 Perfumeのコンサートは家族連れや外人が多いんですが、今回は小さい子供はさすがにあまり見かけなかった。それでも客席は満員、95%以上埋まってました。いつものことながら寒い中 舞台衣装のコスプレをしてる奴がいたのにも驚きました。



 今回のコンサートの元ネタである昨年出したベストアルバムは旧曲のリミックスは良かったけど、まともな新曲はなかったので、内容はいまいち納得できませんでした。この3,4年、残念ながらPerfumeはあまり良い曲がない。

 しかし、今回のショー自体は想像していたより面白かったです。
 前半からもう、涙を溜めているくらい当人たちのパフォーマンスは気合が入っていたし、当日向けに再度リミックスされた楽曲はリズムの単調さが改善されていました。選曲も普段はあまりやらない『7th Heaven』や『Perfect Star,Perfect Style』など良い曲だなーと改めて実感したりもしました。

Perfume - パーフェクトスター・パーフェクトスタイル(LIVE)



 ドームらしく、舞台装置もいつもにも増して大掛かりで、当人たちのダンスとシンクロする3D映像や4Kビジョンの超鮮明な映像は初めて見ました。おお、これが5Gネットワークの威力か(笑)。あとは今後、良い曲を出してくれればなあ。 
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Perfume初の4大ドームツアー開幕「ベストP Cubedを見せたいと思います!」(ライブレポート) - 音楽ナタリー


 相変わらずのファンサービスぶりで会場をくまなく回ってくる3人の姿を10メートル以内で見られたのは良かったです(笑)。のっちがかしゆかより細くなっていた、鬼のように奇麗になっていたのはちょっとびっくり。というか、のっちだけでなく、3人とも滅茶苦茶きれいになったなあ。
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 翌日26日の公演はニュースでも既報の通り、安倍晋三がたった1日で唐突に方針変更して『イベント中止を要請』したことで、開演3時間前に中止になってしまいましたPerfume、東京ドーム公演2日目が新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止 - 音楽ナタリー
 地方や海外から来ているお客さんもいるし、1日のコンサートの売上は5億円以上あるだろうし、こんな大掛かりな舞台装置を組んじゃったら損害は大変でしょう。3人娘も可哀そう。

 過度にリスクを冒す必要もないけど、この期に及んでイベントを自粛・委縮しても経済に悪影響をもたらすだけで感染リスクは防げません。だったら満員電車やデパートはどうすんだよ。


 東京オリンピックの開会式、今 海外で一番売れている日本人歌手はBabyMetalですけど、流石にヘビメタじゃオリンピック開会式は考えにくい。となると、次はきゃりーぱみゅぱみゅPerfumeということになります。ちょうど開会式の演出メンバーはPerfumeの振付担当のMIKIKO氏が入っているし。

 そんなこともあってオリンピックを花道に今年解散なんじゃないか、という噂(殆ど根も葉もありませんが)も出ていた、3人揃って31歳になったPerfume、当日は改めて今後も活動を続行することを宣言してました。お願いだから、Perfumeは開会式なんか出ないでください!

 日本の芸能界は女性の年齢に関する低能なプレッシャーがあるのかもしれませんが、女性グループだって50になっても、60になっても良い曲があれば続けていけばいいんです。表現活動に年齢なんか全然関係ない。世界レベルではそれが普通です。この前も映画『ハスラーズ』で50歳のジェニファー・ロペスがストリッパー役でポールダンスやってましたけど、ジュディ・デンチなんか70過ぎてレオタード着て踊ってるんだから、何の文句があるっていうんだ。

 ついでに、オリンピックなんかさっさと中止にすればいいんですよ。日本国内のイベント中止とは違って、そちらは意味があります。世界的な感染拡大を防ぐんだから。


 そんな中、27日朝の朝日『論壇時評』津田大介氏が良いことを言ってました。
www.asahi.com

感染症の専門家や各国政府は、感染者のほとんどが無症状・軽症で、感染力はインフルエンザと同等、致死率はSARSよりも低いといった事実を示して市民に冷静な対処を呼びかけているが、ネット上には毎日のように不安を煽(あお)る情報や、医学的に根拠のない対処法、信頼性の薄い陰謀論が流れている

 というのです。さらに言えば日本の場合、政府の対策の不手際(初期防疫の失敗、クルーズ船の処置の失敗、検査体制確立の失敗、情報公開の失敗)が、余計に不安を煽っています。検査の保険適応はこれからやっと始まるんでしょ。

ちなみに
世界保健機関(WHO)はこの状況を「インフォデミック」と名付け、信頼できる情報源や情報を見つけることが困難になっていると警告した』そうです。

 そう、冷静に考えれば、毎年3000人死んでるインフルのほうが怖い、に決まってるんですよね。
 
 津田氏によると今 起きている事象はこういうことです。
「怖いと感じるのは感情による判断」「情報を集めてみると、それほどあわてる必要はないと思いはじめる知性による判断」と二つに切りわけ、これまで感情と知性の間でバランスを取りながら判断することで成立してきた近代社会の前提や約束事がネットの普及によって崩されつつある

「人間は不安に苛まれたとき、それを収めるために心理的、行動的、経済的にコストの小さい行動を取る傾向があり」、「パニック状態においては、専門家の助言を聞いて地道で骨の折れる努力をするよりも「共通の敵」を作ってそれを攻撃することを選ぶ人が増える」

 これって、肺炎のことだけではなく、地震や天災だけでなく、北朝鮮などの対外関係、いや、それだけでなく、不況や生活の悪化など厳しい環境変化が起きている今日の世界で、日常的に起きていることです。

 津田氏はこの問題を『専門家と市民』という問題に還元しているけれど、それだけではない。
 日本でも欧州でもアメリカでも現代社会全体に顕著にみられる問題、格差とネットによる感情の扇動によって市民が分断されていく、という問題です。そこには反知性主義、津田氏が言うところの「専門家=知性」と「市民=感情」のもつれによる専門知への軽視、があります。

 その処方箋として津田氏は、安倍のブレーンの藤井聡(積極財政論者)の『ナショナリズムを適切な形で回復し、国民の分断を回避し、国民国家社会学的な凝集性、統合性というものを造成していく』という言葉を紹介しながら『グループの力によってエンパワーメントする体験を市民に与えること』を挙げています。
 
 これはダメ、落第(笑)。ボクは左右に関わらずナショナリズムには組さないし、グループの力でエンパワーメントする体験なんて簡単に信用することはできない。それは日本人には個として考える力があまりにも弱いからです。だから直ぐ感情に引きずられ、一億火の玉になる(笑)。今回の肺炎騒ぎが良い例です。
 外圧がなく日本人だけで意思決定するとロクなことしないでしょ。

 感情に引き摺られるのは人々だけではありません。政治家だってそうです。維新とれいわが、国会の休会を提案しました。さすが安倍晋三の援護射撃がお得意の『ゆ党』です。

 ポピュリスト/反知性主義政党ならではの短絡的な発想で、田中信一郎氏が言うように、危機が起きている時にチェック機能を喪失させるのはまさに民主主義を破壊するような行為です。


 今回の新型肺炎も民主主義が定着するための、いや、自分自身が冷静な判断力を保つためのレッスンだと思います。付和雷同のマスコミは勿論、与野党問わず阿呆な政治家やデマ・流言に自分が惑わされないようにするか。勿論 頭には来ますけどね(笑)。怒りと判断は別。

 天災、戦争、不況、今後もっと酷い危機はあるし、維新やれいわのようにデマや感情論で感情を煽る政治家がゴキブリのように湧いて出てくるのは否定しえないでしょう。左右にかかわらず、自分で考えようともせず、安易な言葉に頼りたがる信者たちがいますから。

 そこで一人一人がデマゴーグにNOと言えるか。そういう知的な強靭さを日頃から鍛えておかなければいけないと思うんです。今回はそういうエクササイズ、ディシプリンの良い機会じゃないでしょうか。



●おまけ。これが安倍晋三のコロナ対策か!(笑)。ランサーズはネット系の人材派遣会社。今週 社長が安倍と会食した翌日、ホームページの取引先から『内閣府』の名前が消えました(tweetをクリックすると内容を追いかけられます)

●ちなみに以前から、こういうことをやっている会社として有名です。