特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

読書『民族の悲劇 沖縄県民の抵抗』と『1025再稼働反対!首相官邸前抗議』

 めっきり、寒くなりました。
 そろそろ衣替えの季節どころか、嬉しそうに忘年会の日程調整を始める奴まで出てくる始末です。ったく、ふざけんなよ(笑)。今まで忘年会に出て、楽しかったとか、有意義だったと1度たりとも感じたことはありません。

 忘年会だけじゃ、ありません。宴会なんて、美味しいものが食べられるわけじゃなし、たいして面白い話が聞けるわけじゃなし、愛想笑いと金と時間の無駄の2~3時間。宴会という野蛮で前時代的風習は勘弁してください。やりたい人だけでやってください。


 今週もまた、くだらないニュースばかりでした。ボクのほうは天皇の即位もラグビーも全く関係ありません(笑)。興味なし。

 今日になって経産大臣の菅原が辞めたけど当然でしょ。大臣どころか議員辞職じゃないの。こんなのばっかりだよ。

●これも酷い。『宮本から君へ』なんて見ようと思わないけど、映画だって危うくなりつつある。 


 オリンピックのマラソンが東京から札幌へ移るのは小池百合子犬猿の仲の森喜朗の差し金、という話を聞きました。もちろん暑さ対策という立派な大義名分はあるわけですが、森喜朗はどうしても小池に嫌がらせをしたいらしい(笑)。
 朝3時に走らせようというクソばばあも、いい歳こいて子供じみた嫌がらせに本気になるくそジジイも、どっちもどっちです。

 ボクはこの話を先週 某マスコミから聞いたんですが、今日発売の週刊ダイヤモンドにも同じ内容が出てました。複数のマスコミがつかんでいるということはある程度 信憑性があるんでしょう。ま、東京オリンピックなんか、どうでもいいですけどね(笑)。さっさと返上すればいいのに!


 今週 ボクが最も気になったニュースは、アメリカでベビーメタルの新譜が坂本九を超える日本人最高位のアルバム13位、アジア人初のロックチャート1位になったこと(笑)。

  でも、個人的には今作はそんなに良いと思わないです。前二作にあったような名曲がないし、メタルだからしょうがないけどアレンジも凡庸。メタルに安っぽいインド風のメロディを入れてもありきたりだし(今のインド音楽はもっと面白い)、せいぜい『祭りだ』というお囃子(CHANT)と英語のラップを混ぜた曲が面白かったのと、相変わらずのSU-METALちゃんのカリスマは凄いとは思いましたが。

BABYMETAL - PA PA YA!! (feat. F.HERO)  (OFFICIAL)

 ただ、今や少なからずの数の外国人が『祭りだ、祭りだ』というわけのわからない歌詞(笑)が入った日本語曲を聴いている、というのは面白いです。ボクが中学生くらいに洋楽を聞き始めたころは辞書を片手に歌詞を追ってましたけど、口語や慣用句は意味が判らなくて苦労しました。今はアメリカ人がそういうことをやっているわけです(笑)。

 『ギヴ・ミー・チョコレート』と歌う二十歳そこそこの日本の女の子たち(狐)に、クマみたいにデカくて頭の悪い、何万人ものメタルファンのアメリカ人が土下座してるのも(笑)、将来の日本人が大勢が中国や現在の新興国に出稼ぎにいかなければ食えなくなったりするのも同じ話です。時代は変わる



 ということで、今週は軽い読書の感想です。『民族の悲劇 沖縄県民の抵抗

民族の悲劇 沖縄県民の抵抗

民族の悲劇 沖縄県民の抵抗

 2001年に亡くなった戦後初の沖縄の国会議員、故瀬長亀次郎氏の著書です。
 この本は、8月末に見たドキュメンタリー『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯』の中で、『佐藤栄作が瀬長氏と国会で論戦後、自分から瀬長氏のところへやってきて『読んでみたい』というので、サインして渡した』、というエピソードが紹介されていたので、読んでみようと思ったのです。
spyboy.hatenablog.com

 内容は終戦後から50年代末までの沖縄を描いています。具体的には終戦後 アメリカ軍の施政と基地のための土地収用に対する瀬長氏らの抵抗や投獄、そして瀬長氏が那覇市長に当選、米軍の陰謀でリコールされるも、再度の選挙で身代わりの候補が当選、しかし、その候補が米軍側に寝返るところまでが描かれています。

 この本を読むと、当時のアメリカ軍の政治が正に暴政であることがわかります。住民の生活や都合を顧みず、基地のために力ずくで接収していく。住民たちは座り込んだり、裁判闘争に持ち込んだりはするけど衆寡敵せず。当時の貧しい沖縄では、収容で土地を失って、海外へ移民せざるを得なかった人もいたそうです。

 これを読むと辺野古に対する沖縄の人の気持ちは少しは理解できるような気がします。今まで力づくで土地を接収されたことがあっても、自ら土地を差し出したことはない、今回の辺野古でその一線を越えることがいかにシンボリックなことか。この本を読むまでわかりませんでした。

 瀬長氏は当人がどう言おうと左翼的、です。この本の中では『米軍に共産主義者と濡れぎぬをかけられた』と言ってますけど、復帰後は自分の沖縄人民党を解散して日本共産党に合流しているくらいですから、やっぱり左翼的ではある(笑)。

 そういう人の書いた本に民族意識がかなり濃厚なのは意外でした。やたらと、沖縄県民としてのアイデンティティだけでなく、日本人としてのアイデンティティを強調している。復帰前の沖縄の人が戦後の日本や日本国憲法に大きな期待を持っていたことが良くわかります。
 今 復帰前の世代を中心に、沖縄には本土に裏切られた思いを持っている人は多いかもしれません。ただ、若い人はそれ程ではないと思いますし、ボク自身も『民族意識なんか思考停止したアホの妄想』としか思ってないんですが(笑)。目に見えない大きな物語ナショナリズムではなく、目に見える小さな物語=パトリオティズムです。

 文章自体は昔の左翼言葉というか、講談調というか、あまり客観的ではありません。『沖縄全県民80万の気持ちを踏みにはじって』等の表現を読むと、『それは大げさ.。米軍に協力的な議員を過半も選出するくらい、米軍に協力的な、もしくは仕方がないと思っていた県民も多かったのに』と思ってしまいます。

 当然のことながら、沖縄にも色々な人がいます。アメリカ軍が担ぎ出した沖縄の当間という主席(施政下での沖縄人の行政官トップ)というのが戦中の大政翼賛会の事務局長、というのには呆れました。担ぎ出すほうも担ぎ出すほうですが、どこまで人間って腐ることができるのか、と思いました。

 他にも沖縄最大のゼネコン、國場組の当主(今、その孫が酒癖の悪い自民の国会議員)とか琉球銀行の総裁とか、有力者は米軍に協力する。だけど、なぜ米軍に協力する議員が過半も選ばれてしまうのか?やっぱり、それはなぜなんでしょう。金持ちが悪いとか、階級意識だけでは説明できない。
 やっぱり、米軍に協力しようという人たちの気持ち、言い分もボクは知りたいです。でなければ、問題は解決しない。


 あと、アメリカが沖縄に置いた核で日本本土を攻撃する可能性に言及していたり、社会主義が正義のように書かれているところも面白かった(笑)。そういう時代だったんですね。

 時代的な限界はあるし、この本が今の沖縄の人の気持ちすべてを代弁しているとは思いません。特に若い人の意識はだいぶ違うのでしょう。それでも一部の世代の沖縄の人の気持ちを代弁した本であることは間違いありません。
 物事には歴史的な背景というものがあります。今 日本の政府がやっているように歴史的背景を無視するのは実に愚かなことです。連中はやたらと『伝統』という言葉を口にするくせに(笑)、沖縄にしろ、朝鮮半島の問題にしろ、即位の礼にしろ、歴史的背景を全く無視している。
●クリックして写真を見たら、このバカ、本当に敷居を踏んでやんの。びっくり。


 だからこの本は、今こそ、読んでみる価値があるとは思いました。50年前の本の割には読みやすかったですし、面白かったし、発見がありました。



ということで、今週も官邸前へ #金曜官邸前抗議
 今日は午前中を中心に、またしても大雨でした。多摩川周辺など首都圏の一部ではまたまた洪水の注意報が出ましたし、千葉駅は冠水したんでしょ。

 これが毎年続いていくんですから、やはり地球温暖化対策は我々にとっても愁眉の急です。即効性のある対策はないかもしれないけれど、それでも、もっと酷いことが起きる前に議論をしなければいけないと思います。

夕方になって、何とか雨も引っ込み官邸前へ出かけました。午後6時の気温は15度。レインコートを着てるんで、ちょうど良いです。参加者は200人欠けてるかな。この天気だからなぁ😁。
●抗議風景


 25日の朝刊に『日本原子力研究開発機構ポーランドと次世代の原子炉『高温ガス炉』の共同研究を始める』というニュースが載っていました。

www.nikkei.com

 次世代の原子炉の一つだった『高速増殖炉』は国産の『もんじゅ』が莫大な費用をかけて失敗したあと、フランスと共同研究しようとするも、これまた失敗しました(笑)。
 性懲りもなく今度はポーランドです。ポーランドがどの程度本気かわからないし、『高温ガス炉』のことはちゃんとは調べてませんけど、記事ではフクイチのような『水素爆発は起こさない』と言っています。しかし、他の爆発はあるんじゃないの(笑)?この記事を読む限りではそのリスクはぬぐえません。

 記事にはコスト面の課題も触れられていますが、ただでさえ原発は再生エネにコスト面では敵わないことが明確になってきています。ただでさえ金がない国なのに、余計なコストがかかるものにどうして手を出すのでしょうか。
 税金にしろ、政治家の汚職にしろ、原発にしろ、国民の無関心こそが問題を生み出している、強いては我々の首を絞めているんですよね。