爽やかなお天気になってきました。
先週末 共産党の志位委員長と山本太郎が野党連合政府を目指す、と言う合意に達したのは良かった、と思っていたんです。
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合意内容は以下の通り。
1.野党連合政権をつくるために協力
2.安倍晋三の9条改憲に反対
3.消費税10%に最後まで反対し、将来の廃止を目標とすると同時に、財源・道筋については協議する
4.消費税問題での野党共闘発展のために努力
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以前は『即時 原発廃止』(笑)を唱えていた山本は、今年になって『消費税全廃』を唱えていました。
しかし立憲民主は勿論、共産ですらも(笑)、さすがにそこまで非現実的なことは言いません(笑)。となると、山本は共闘に加わらないのか?元々 山本は野党共闘に距離を置いていたから心配でした。
なんとか共産党の仲立ちで山本が共闘に加わる道筋が出来たのか、と思ったんです。野党共闘で協力、というのは自民党政権を退ける可能性がある唯一の道ですから。
しかし、その5日後の17日、山本太郎はこんなことを言いだしました。
他の野党との間で「消費税率5%」が共通政策とならなかった場合は、次期衆院選を、れいわ単独で戦う意向をあらためて表明。その場合は100人規模を擁立する計画で、可能性については「フィフティーフィフティーだ」
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全然 話がちがうやんけ。約束違反、いや、嘘つきです。嘘つきは安倍晋三の始まり’(笑)。
5%が共通政策にならないのであれば100人規模の候補者を擁立する、つまり、れいわは野党の議席を減らして安倍晋三の援護射撃をする、ということです。
所詮、山本太郎なんて三宅洋平と同類のアホなポピュリスト、言うことがコロコロ変わる所以ですが、ここまで酷いとは思わなかった。以前 山本太郎は極右と組むことだってあり得る、と書きましたけど、5日前の公党間の約束すら守れないんです、国民と何か約束したって守る筈がありません。
やっと国民民主が立憲と統一会派を組んだかと思ったら、
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また新たなアホな野党の足の引っ張り合い。さぞ、安倍晋三は喜んでいるでしょう。
さて、今週火曜日、17日放送のNHKクローズアップ現代+『是枝裕和×ケン・ローチ』はやっぱり面白かったです。
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(番組内容全文書き起こしだそうです。素晴らしい)
番組の内容は新作の『真実』が公開間近の是枝裕和監督がイギリスのケン・ローチ監督と対談したものです。
ケン・ローチ監督のことはこのブログでも度々言及していますが、カンヌ、ベルリン、ベネチアと3大映画祭すべてで最高賞を取ったイギリスの巨匠です。産経から高松宮記念文化賞を受賞した際、受賞記念パーティで中曾根から握手を求められ『お前のような戦争屋とは握手しない』と握手を拒否(パチパチ)、おまけに賞金をそのまま、国鉄民営化で職を失った労働争議団に寄付したことでも有名です。
彼の作品は一貫して失業や民営化などの社会的テーマを取り扱っています。作風は超リアル、姿勢がド左翼で息苦しく感じることもあったのですが、この10年くらいユーモアの度合いが増しバランスが取れてきて大好きになりました。シングルマザーの親子を老失業者が助けようとする近作『わたしは、ダニエル・ブレイク』はぶっちぎりでボクの2017年間ベストでした。
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是枝監督の『万引き家族』は『わたしは、ダニエル・ブレイク』に似てますし
声なき人々の物語:映画『万引き家族』と『フロリダ・プロジェクト』 - 特別な1日
、そもそもドキュメンタリー風の作風はどちらも共通していますけど、ボクがあんまり好きではない『家族もの』が多い是枝監督がケン・ローチ監督を『我が師』と仰ぐくらい敬愛しているとは思わなかった。
『万引き家族』がカンヌでグランプリを取った時、万引きや生活保護をテーマに扱ったことでネットの一部から『日本の恥』、『反日』などと信じられないような声が上がりましたが(そういう救いようがないバカは相手にしない方がいいとは思いますが)、
なんと、ケン・ローチ監督もイギリスで度々同じような声に晒されるそうです。そんなバカで幼稚なことを言うのは日本人くらいだろうと思っていたので、これは驚きでした。
それに対して二人は明確に反論します。
要は、そういう頭の悪い連中は要は、政治家やマスコミに騙されている、と。
ただし、全てを誰かのせいにしてしまうことも出来ません。政治家やマスコミだけでなく、それを許してしまう社会の仕組みが問題だし、また政治家やマスコミに踊らされる側の問題、騙される責任もあるからです。ボクには、ネトウヨや山本太郎の熱狂的な支持者などの多くは、政治家やマスコミに踊らされるというより、踊らされたがっている、ように見えます。
良くも悪くも、彼らは一方的な被害者ではありません。加害者でもある。複雑に絡み合った世の中で、それでも一人一人の人間が無力ではないとしたら、彼ら、そして我々は被害者でもあるし、加害者でもあるはずです。
だからこそ、ケン・ローチ監督は『私たちには、人々に力を与える物語を伝えていく使命があると思います。』と言うのでしょう。
『もし、自分たちに力があると信じられれば、社会を変えるかもしれないのです。』
ここいら辺の観点は、正直、今までの是枝氏の作品からはボクはあまり感じません。そういう思いが前面に出過ぎる時があるケン・ローチ監督と内面に秘め過ぎている是枝監督の中間ぐらいが良い、のではないでしょうか(笑)。
いずれにしろ、映画も、音楽も、小説も、絵画も、人々に何らかの物語を伝える義務がある、とボクは思う。それこそが芸術の存在価値です。
なぜなら、『物語』には人の心を動かす力があるからです。理屈で動く人、利害で動く人、忖度で動く人、感情で動く人、世の中には色々いるけれど、理屈と感情が結びついた存在である人間が人間である以上、良くできた『物語』には人の心を動かす力がある。
トランプの言っている『Make America Great Again』だって、安倍晋三の『美しい国』だって意味は判らないけれど、一応は物語です。ネトウヨの『何でもかんでも韓国が悪い』、山本太郎の『消費税を廃止すれば、世の中はうまく行く』もそう。理屈や事実は1割くらいのゴミみたいな話だけど、物語にはなっている。
今の野党には、人の心を動かす『物語』が最も欠けているのではないでしょうか。
『もし、自分たちに力があると信じられれば、社会を変えるかもしれないのです。』
こういう発言が堂々と放送されるんです。NHK、頑張っているじゃないですか(笑)。夜7時や9時のニュースは壊滅ですが、他は『いだてん』然り、当り外れはあるにしろ『ETV特集』や『NHKスペシャル』然り、志ある仕事をしている人たちはまだまだ大勢いる、と思いました。
ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
爽やかな陽気の今日、午後6時の気温は24度。参加者は200人くらい?
●抗議風景
19日の東電の3バカ幹部への無罪判決、ある程度予想されていたとはいえ、がっかりしました。
判決の当日朝 安倍晋三が最高裁長官を呼びつけたのも何かあるのでしょうか。
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法律論で言えば、こういう意見↓は判らなくもありません。有限責任である株式会社という組織が犯してきた犯罪を個人に問うことの難しさは判る。
民事裁判では東電は連戦連敗、事故の責任が認められています。ですが、刑事裁判は『疑わしきは罰せず』、ハードルが高くなるのはやむをえません。
それに元東京高検の郷原氏が言っているように、人間ではない法人(会社)に対する刑事罰というものは法的にはやりにくい。そのことはリーマンショックでも露呈しましたが、郷原氏だけでなく、クリントン政権の労働長官ロバート・ライシュ先生や一橋の岩井克人先生などは『刑事罰を伴うような犯罪を企業が起こした際は、株主も牢屋に入れるよう法律を整備するべきだ』と仰ってます。この無責任構造は資本主義の根本的な欠陥だからです。
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でも刑事罰で有罪にするのは難しくとも、永渕健一裁判官の理屈は酷い。
判決理由の1つ目、『事故の予見可能性』について『国の指針は絶対的安全性の確保までは前提としてなかった』と言ってます。そんなこと、誰が決めたんだよ。総理大臣当時の安倍晋三は2006年の国会で『電源喪失なんかない』と答弁していたじゃないですか安倍首相が原発事故前に「全電源喪失はありえない」と地震対策を拒否していた|LITERA/リテラ。それでなくとも国も東電も『絶対安全』と言っていたはずです。バカも休み休み言え!
また判決理由の2つ目、『結果回避可能性』については『運転停止の命令を受けておらず事故も発生していない状況で、手続き的にも技術的にも相当な負担と困難を伴う』と言っています。
じゃ、住民の生命の危険を晒すことについてはどうなんだ。幾ら原発を止めるのに手続きが煩雑でも金がかかっても、人を殺したら刑事罰に決まってると法律で決まってるじゃないですか(笑)。
●裁判の中身はNHKが力作したアーカイブを参考にしました。各新聞の記事は情報の網羅性や客観性の点で信用できなかったので。
www3.nhk.or.jp
いずれにしても、今回の判決で『原発に絶対安全はありえない』と裁判所も認めたわけんです。
の
ただ、日本のお家芸でしょうが『上層部は責任をとらない』というのは大きい。太平洋戦争では300万人自国民を殺しても責任を取らなかったのですから(そのうち6割は餓死や病死など敵に殺されたものではない)、原発事故で数十万人が避難してもモノの数ではないのかもしれませんが。我々の国はそういう国なのです。
そういう国の前途は間違いなく、暗い。お気の毒さま(笑)。