特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『京都の旅(京都迎賓館)と自滅する日本と生き残る日本人』と『0823再稼働反対!首相官邸前抗議』

 今日は処暑、ですか。
 まだまだ蒸し暑いですが、文字通り、猛暑も過ぎたようです。今日の夕方は雨上がりの空が綺麗でした。今年の夏もそろそろ終わりです。

 
 昨日の韓国の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄には、ムン・ジェイン安倍晋三なみに頭が悪いとは思いました。そんなことをして韓国の利益になるのでしょうか。

 それでも向こうは世論調査アメリカの反応も調べた結果 破棄したのに対して、日本政府は全く予想もしてなかったんでしょ。バカ丸出しです。

 今回の件ではっきりしたのは、日本も韓国も政治家がまともに機能していない、役立たず、ということです。

 だって国民のために両国の安全保障や通商関係をスムーズにすることが政治家の仕事なのに、安倍晋三ムン・ジェインナショナリズムを煽って自分の支持率をアップすることばかり考えている
 どちらも国益なんか考えてない。それに騙される民衆にも困ったものです。昔もこうやって戦争への道が避けられないものになっていった。

 けれど、軍事協定破棄自体は考えようによっては良かったんじゃないですか。これで朝鮮半島で何か起きても介入しない言い訳ができた

 ついでに北朝鮮も放っておけばいいんです。こっちから拉致被害者がどうとか言うから、たかられるんです。2兆円とか3兆円よこせ、とか言うんでしょ。冗談じゃありませんよ。
www.sankei.com

 相手を刺激しないようニコニコしながら対話はする、けれど無駄な金は出さない。頭は下げながら実利を取る(笑)。吉田茂みたいな腹芸が今の日本の政治家にできればいいんですけど。そして、日本の国民がそれを理解できればいいんですけど。無理だろうな~(嘆息)。
同性婚をした議員が代理出産した子供を、親が演説中 代わりにあやすニュージーランドの国会議長。世界には日本より遥かに良い国がいっぱいあるなーと思えます。
www.huffingtonpost.jp


 さて、お盆の京都旅行、最後の日は保津川を眺めながら抹茶を飲んで、

 渡月橋を横目に、川を下り、

 観光客は殆ど見当たらない裏町の和食屋でお昼を食べました。地味だけど本当の京料理、という話を聞いて行ってみたのですが、初日に行った料亭とは対照的な、爺さんが趣味?でやっているような個人経営の店でした(笑)

 店に入った途端 カウンターの中にいる爺さん(主人)が『どんな客だ』とばかりに睨んでくる。で、こちらもニコッと笑いつつ、『うまいもん食わせろ』という気合を込めて睨み返す(笑)。その結果?出てきたものは、とても美味しかった。しかも安い。

 写真1枚目がぐじの昆布締め、2枚目が自家製のサバずし。生のぐじは初めてでしたし、どちらも手作りのレアな締め具合には感動しました。

 お椀は上品な昆布に、塩と水、そのものの味がする、まるで澄んだ清水のような出汁でした。具がシンプルなのが、出汁に自信を持っている証拠でしょう。
 京都って色が薄いだけで味は濃い店が多いと思いますが、他の店との違いにはびっくりしました。1日目に行った組織力と教育で勝負する料亭と3日目の職人技で勝負する個人の店、その違いは面白かった。どっちの路線が良いのか、考えさせられます。


 そのあとはもう、クーラーがあるところしか行きたくない(笑)。京都迎賓館へ行きました。

 館内ツアーでガイドさんに案内してもらったのですが、お金かかってるなーと思いました。建物だけでなく調度品まで、話を聞くといちいち手がかかっている。でも話を聞かないとボクは全く判りません(笑)。
 これは、入口付近の供待ちの場所。人間国宝だか現代の名工の調度品が飾ってあります。

 多目的の会議部屋

 洋食用の宴会部屋。舞台やスポットライトが目に見えないようにセットされてありました。

 和食用の宴会部屋。でかい料亭みたいです。広いばっかりで、あまり品はよろしくない。広い部屋って『和』には合わないのかも。汚いオヤジが酒飲んで暴れる旅館の宴会場を思い起こさせます。もちろん、一個一個微妙に違うオーダーメイドの椅子など細かく見ると豪華なんですが。

 丸々太った鯉が泳ぐ池では舟遊びも。遊び初めはブータンの国王夫妻だそうです。

 2005年に開館、2016年から一般公開が始まった、この迎賓館の総工費は200億だそうです。まあ、庭や細工など伝統技術の伝承などの側面もあるので、それくらいの経費は良いとは思いますけど、歴史が新しいだけあって京都御所桂離宮など『すげー』とか『美しい』と感じるものはあまりなかったですね(笑)。


 お盆の時期の京都は日本人が増えるので、『どうして京都に、こんなに多く日本人が居るんだ?と外国人客に言われた』と宿の人が言ってました(笑)。
 それでも やっぱり外国の人は多かったです。欧米人や中国、韓国の人だけでなく、ブルカを被ったイスラム系の人(インドネシアかマレーシア?)も多くて、本当にインターナショナルな光景でした。 

 それに対して、店や宿、観光地の案内などは旧態依然だなーと感じる点も多かった。日本語で『川下りが中止になった』とか『竹林に入るな』とか表記したって、判るわけない(笑)。上海ではホームレスでもやっているQRコード決済なんて夢の世界(笑)。そうすると外国の人、日本の人、双方に不満が溜まる

 それ以前に、相手の眼を見てまともな対応ができる店は多くない。おもてなしとかいう割に日本のサービスの多くは質も低いです。ボクの感覚で言わせてもらうと、コトバが通じない日本人が山ほどいる。ネトウヨ安倍晋三と一緒ですね(笑)。
 確率的には外国の人の方が言葉は通じると思いますね。コトバはともかく、彼らは大抵、相手の眼を見てコミュニケーションをしようとする
●外人だらけの嵐山

 京都の某有名料亭は今や客の半分が外国人だそうです。単に味だけでなく、外国人でも判り易い、誰でも喜ぶような料理になっている。
●例えばこれ。焼いた牛肉に杉板の香りをつけたもの。美味しいけど、面白くない料理です。食べる前から味が想像できちゃうもん。

 3日目に行った個人経営の店の地味な料理とは対照的です。ボクは判る人にしか判らない後者の方が好きですが、これは技術と経験、センスが要るから誰にでも出来るものではない。
 そうなると、和食の伝統や店の個性を守りつつ外国人でも来てもらえる店作りという戦略は当然ありえる。日本人の数が減り、しかも貧乏になっているのですから、生き残りたければ、外国の人に来てもらえるようにするのは当然です。

 食べ物屋や観光地だけの話だけではありません。外国の人に来てもらったり、商売しなければ生きて行けない傾向はこれからもますます強まる
 でも最近の排外的な傾向に見られるように、日本人の内向きの意識が日本の立場を悪くしていると、今回の旅行で改めて思いました。こっちが相手のことを判ろうとする、コミュニケーションをしようとしなければ、日本は孤立するばかりです。
●ボクと同じことを韓国の新聞が言っている。どうして日本のマスコミはこの程度の事も言えないのか。


 日本の敵は中国とか北朝鮮、まして韓国じゃありません(笑)。日本の最大の敵は日本人、それも名古屋市長の河村、それに安倍晋三を始めとする日本会議に代表される低能とそれに乗せられるバカ連中です。
●映画&TVドラマ''サイタマノラッパー''の入江悠監督の昨日のtweet。さすがです。


 さて、遊びほうけているうちに気が付いたら、米中貿易戦争、香港のデモ、ブレクジット、日韓対立、ホルムズ海峡、それに世界的な株安、と世の中はかなり酷い状態になっています。これが昔だったらどこかで戦争が起きていたような状態かもしれません。で、日本はこれから消費税、ですよね(笑)。

 今週発表されたスーパー・百貨店の7月売上は大幅に落ち込んでいます。
gendai.ismedia.jp
 特にスーパーは『前年同月比7.1%減で、消費増税の駆け込み需要の反動減があった2015年3月以来、約4年ぶりの低水準。マイナスは4カ月連続
www.nikkei.com

 今の日本は対外的にも国内的にもかなり厳しい状態の筈。でも政治家からもマスコミからも、国民からも危機感は伝わってきません

 今週 中国の深せんから来た人に中国の話を聞いたんです。深せんは香港の隣、30年くらい前まではタダの寒村でしたが、経済特区になったおかげで今は人口1300万人の大都市に変貌、今や日本を遥かにしのぐハイテク都市になっています。

 彼に最近の国際特許出願数を聞いて、びっくりしました。まず企業の特許出願ランキング。

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japan.cnet.com

 深せんに本社があるファーウェイが世界1位。同じくZTEが6位。10位までは米中が圧倒的でそれに韓国のサムスンとLGが入ります。日本は三菱電機だけ。


次に大学のランキング。

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 ベスト10はアメリカ5、中国4、韓国1、日本の大学は11位に大阪大学が入っているだけだそうです。

 ちなみに研究活動の基盤となる日本の国立大学運営費交付金は、この13年間で12%(1445億円)削られ、任期付き雇用(非正規ってこと)の比率は07年の39%から17年に64%に上昇しているそうです。金は減らすは、非正規の研究者ばかりにするは、じゃ、日本の学問は衰退するに決まってます。当たり前です。
ironna.jp

 ちなみにノーベル賞を取った青色LEDの中村修二教授は日本国籍を捨てアメリカ人になりましたが、今は深せんの大学でも仕事をしているそうです。研究予算を削る日本とは真逆に、中国は政府が高給を出してノ―ベル賞級の学者を招聘している。中村氏は深せんでは『ブルーレイの父』と呼ばれて尊敬されているそうですよ。

 特許の順位だけ見ても、かってハイテク立国と威張っていた日本はアメリカ、中国は勿論、下手すれば韓国にも後れを取っていることがわかります。アメリカ、中国にはもう、追いつけないくらいの差がついている(笑)。


 これが今の日本の実力です。おまけに韓国への半導体材料輸出の妨害など政府や役人がバカなことばかりやってるんですから、この差はもっと開いていく。まさに自滅する日本です。

 ボクはハイテク業界に居るわけじゃありませんが、それでもこういう世の中でどうやって生き残って行くか、真剣に考えなくてはなりません日本は人件費の安さでは勝てないし、技術でももう、勝てない。じゃあ、どうしたらいいの(笑)?

 今回の旅行でもヒントがありました。
 2日目に泊った嵐山の宿で会計の際『また、8回目のお越しをお待ちしています』と受付の女の子に笑顔で言われたんです
 確かに何度も来ているところですが、自分ではもう何回目の訪問か忘れていました。けど、向こうは判っていた。彼女は別に覚えていたわけでなく(笑)顧客データベースを見て話しているのですが、こちらは『うっ、やられた~』と、ちょっと感激した(笑)。

 こういう顧客データベースを始めたのは日本ではたぶん大阪のリッツ・カールトンが最初です。でも外資のマニュアル通り動く彼らはデータベースを見ながら、決まった通り動くだけ。
 一方 嵐山の宿ではデータベースを見るだけでなく、こちらの顔も見ながら、若い担当者が臨機応変に創意工夫をする。これなら勝てる!
 ちなみにこの宿の子たちはたいてい英語も中国語も話せます。やる気があって能力もある若い子たちとさっきの和食屋の爺さんのような職人技が組み合わさったら、もう 最強ですよ(笑)。

 そういう『テクノロジー+ヒューマン・タッチ』というのも日本人が生き残っていく戦略の一つでしょう。Perfumeだってそうですよね(笑)。

Perfume The Best

Perfume The Best "P Cubed"(通常盤)

 これから日本という国が潰れていくのは自業自得ですが、その中でどう工夫して、生き残っていくか。我々、いや、日本人にとって21世紀最大の課題じゃないでしょうか。



 ということで、今週も官邸前へ  #金曜官邸前抗議
  昼間は何度か雨が降って暑さも和らぎました。午後6時の気温は28度。抗議の列にはポツポツと新しい顔も見かけます。今日の参加者は200人くらいかな。お盆休みも終わり、再スタートと言ったところでしょうか😁
●抗議風景