特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『京都の旅(祇園編)』と『0816再稼働反対!首相官邸前抗議』

 愉しいお盆休みでしたが、早くも終わりが見えてきました、ああ(泣)。

 西日本の台風は大変なようですね。最近の度重なる極端な大雨にしろ、台風にしろ、日本にも地球温暖化の影響が目に見えて出てきている、と思います。
 温暖化ガスの排出は基本的にはアメリカと中国が悪いんですけど、近年EUでは対策が進んだ結果 省エネ大国と威張っていた日本の排出量は西側の先進国ではアメリカに次いで2位、無視できる量ではありません。こういうことが殆ど議論すらなされないのが、日本人は井の中の蛙たる所以なんでしょう。


 で(笑)、話は変わりますが、れいわの難病議員、舩後って全然ダメじゃん(笑)。この人の資質は選挙期間中も疑問視されてましたが、今回のこの発言はアウト。記事をクリックすると荻上チキ氏のラジオ番組での発言の全文書き起こしが読めます。

 舩後が安倍晋三と親交があるだけならALS舩後さん、首相と十数年前の絆「優しい人だった」:朝日新聞デジタル、それほど気にしませんでしたが、やっぱりこういう人間なんだな、と。

 ましてや、舩後は日本会議の役員、廣池幹堂役員名簿 « 日本会議が代表を務めるモラロジー研究所道徳教育を推進する公益財団法人モラロジー研究所公式ホームページ新興宗教みたいなものです)で講演をやってるんですよね。自分にモラルがない奴ほど、モラルとか道徳とか言い出すのは古今東西の真理です。
f:id:SPYBOY:20190815231046j:plain


 前々から言っているように山本太郎のようなポピュリストはいつでも立場を変えます。極右に豹変しても全く不思議じゃない。山本は議員当時も、地球温暖化防止のためのパリ協定の批准や反ヘイト法にも賛成しなかった実績(棄権)があります。そんなことより、大衆の注目を集めることが彼の主眼だと思う。
 311当時 おしどりマコとつるんで原発デマで商売をしていた似非ジャーナリスト上杉隆が幹事長に就任(笑)したN国党もそうですが、こういう連中が台頭してくるのもボクには新たな戦前の兆しのように見えます。


 毎年この時期に放送されるNHKスペシャル、『言論の自由が失われていった話(日本新聞)』にしろ、『2・26事件』にしろ、NHKの取材力は凄いなあと思いましたが、それでも今回はガダルカナル226事件の解釈の仕方はかなり疑問があったし、個人的にはあまり目新しいものはありませんでした。民放には作れないような質の高い番組ではありましたけど。
www6.nhk.or.jp
www6.nhk.or.jp

 でも番組を見て、改めてはっきりしたことがあります。ファシズムへ向かう歴史を振り返ると、
 第1段階ではまず、視野が狭い狂信者、ポピュリストが台頭し運動を始める。当初は田舎のローカル極右新聞だった『日本新聞』や515事件や226事件のテロリスト軍人たちがそうでしょう。
 第2段階ではポピュリズムを利用する政治家や官僚、マスコミが出てくる。彼らは大衆のポピュリズムを冷ややかに見つつも自分たちの組織や権力、売上のことだけを考えています。NHKスペシャルで描かれていた大本営などの軍人官僚や近衛文麿のような政治家がその典型です。226事件の反乱軍を鎮圧した軍部は今度はそれを言論の自由に対する圧力として利用した。自分たちの権益拡大の道具にした。
 第3段階ではナショナリズムファシズムの火は国民の間に燃え広がる。国民の間に感情論が広まると、総理大臣や天皇ですら止められない。その結果は『焼け野原』です。

 今の日本はどうでしょうか。安倍晋三が自分の権力維持のために利用する、マスコミが視聴率稼ぎに煽り立てる『嫌韓』などを見ていると、既に第2段階を通り越しつつあるようにも見えるんです。

 今回は『焼け野原』と言っても前回とは違う形にはなるでしょう。普通に考えると将来の日本を待つのは『緩慢な衰退、もしくは死』

 少子高齢化と日本の貧困化は確実にやってくる。今のまま行くと更に、視野が狭くて貧乏な、役に立たない戯言と不満ばかり言っている脳無しのネトウヨ老人が大勢を占める国になるわけです。
靖国神社もここまで行けば正真正銘の気違い。こんなカルト神社に参拝する政治家が大勢いるわけです。


 『バブル処理の失敗』、『小泉内閣新自由主義的な改革』、安倍晋三の『アベノミクス』を筆頭に、『安保法や特定秘密保護法』、『国家の記録の捏造や偽証』など、50年後に、あの時 人々が気が付いていれば、と思うような瞬間を我々は既に幾つも通り過ぎたように思います。

 しかし、往々にして悲観論は状況への座視、現状肯定に陥ってしまいます。少しでもマシな未来を、そして、少しでもバカの巻き添えにならないようにするにはどうするか、それが今の時代を生き抜くための課題です。
●毎年8月15日に思うことはこれ、ですよ。それ以外にないでしょ。


 さて お盆はまた京都に旅行へ行ってきました。恒例の家庭内ご接待旅行です😁。
 ボク自身は観光とか興味ないし、お盆の時期に出かけるのもあまり気が進みません。でも休めるのはこの時期しかないし、京都だったら古い建物など東京では味わえないシチュエーションで美味しいものが食べられるので、なんとなく出かけています。

 着いた初日は河原町の『松葉』で冷やしにしんそばを食べて、

 下鴨神社鴨長明の庵を見て、

 東山の景色を望みながら、

 祇園に夜ご飯を食べに行きました。


 
 ファースト・フードならいざ知らず、ボクはちゃんとしたお店で料理の写真を撮るのは『行儀が悪い』と思っていて、個室でもなかなか撮る勇気はありません。スマホの普及で料理の写真を撮るのが白眼視されないようになったのはごく最近じゃないですか。

 話を聞くと、近頃はうるさい料理人でも自分がスマホ仕入れとかやらざるを得なくなっているから抵抗がなくなってきているようです(笑)。今まではファックスや電話でしか連絡できなかったヨーロッパの仕入先でも、スマホなら食材の写真を簡単にやりとりできるので頑固な彼らも『こりゃあ、良い』と気が付いたらしい(笑)。

 この日も若い仲居さんに一言断ってから、お皿が来るたびに写真を撮っていました。その時、彼女はうまいことを言った。

『写真を撮るって、思い出のお替りができますもんね』

 これには参った。すごく説得力がある答えだと思いません?レストランで写真を撮ることに対する長年の心理的葛藤(笑)への模範回答をもらったような気がしました(笑)。
●もう夏も終わり、お盆ですので松茸が出ました。今年最初で最後(笑)。

 後半 板前さんが座敷で2種類の鮎を炭で焼いてくれましたが、部屋は釘を使わない『数寄屋造り』なので炭の熱が上に登っていくと天井がキュッキュッ鳴るんです。釘を使わない建築というのはそういうことなのか、というのが初めて分かりました。 

 ●左が岐阜、右が琵琶湖のもの。脂がのったものと若々しいものを食べ比べる趣向。

 鮎を焼いた後 炭を片付けてくれた若い男の子に『どうもありがとう』と言ったら、彼は『そう言っていただけると嬉しいです』と返してきました。そういう率直な、自分の言葉での反応には少し驚いた。形だけの受け答えではないんですね。
●お茶菓子のドライ・トマトの最中。仲居さんに中身を当てた人は初めて、と言われました。エッヘン(笑)。
f:id:SPYBOY:20190816215904j:plain f:id:SPYBOY:20190816220011j:plain

 この店は仲居さんも板前も比較的若い人が多いんです。普通 和食屋、特に老舗なんか客も店の人も年配の人ばかりです。ボクなんか若手です(笑)。その店も京都では新参とは言え、もうすぐ創業150年。だけどちょっと変わっていて、若い人を積極的に受け入れ、教育を熱心に行う経営方針だそうです。
例えば板前さんも仲居さんも教育の一環として年に1回 自分の誕生日には客として玄関から入って料理を味わうという体験を積まさせる、また部屋の季節ごとのしつらえも従業員全員でやって、習わしや決まり事を覚える、と言ってました。

 食べ物の話だけではありません。日本の社会の将来に希望があるとしたら、そういう機会を作って自分の頭で考えられる若い人を少しでも増やしていくことしかない。全員ではないかもしれませんが、機会があれば多くの人間は自ら成長することが出来る。

 自分が、これからの人たちにそういう機会を少しでも作っていけるような人間になれるだろうか、満腹のお腹でも、思わず自問自答してしまいました。
 


 そのあとは夜間拝観をやっているお寺まで腹ごなしの散歩。料理屋でお寺に行くといったら、店のサイン入りの名刺をくれました。お寺で名刺を出したら、窓口の行列をスルーして無料拝観させてもらえる、という仕組みです。そういうところは流石、京都、寺も料理屋もつながっているんでしょう。

 祇園の夜景。人混みがあふれていて昼はとても歩けませんが、夜はぜーんぜん人がいない。

 この日は円山公園のなかにある古い洋館に泊りました。



ということで、今週も官邸前へ #金曜官邸前抗議
今日の東京もまだまだ暑い、湿っぽい。でも台風開けの強い風が心地よいです。午後6時の気温は30度。お盆休みの今日の参加者は100人ちょっとくらい?200はいないと思う😁。

●抗議風景



今週、朝日、日経と二誌に、原発安全対策費が膨れ上がっているというニュースが載りました。
f:id:SPYBOY:20190816144808j:plain
www.asahi.com

 地震津波などの新たな知見が増えたり、テロ対策費用の高まりで、原発の安全対策費は年々膨れ上がり、今や電力11社の合計でなんと5兆円を超えるそうです。13年当時と比べ4兆円も増えた。これだけ考えても原発が最も安い、という政府の強弁は破綻してます。

●毎年のように安全対策費が膨れ上がる原因が発生しています。
f:id:SPYBOY:20190816145450j:plain
www.nikkei.com

 そりゃあ、電力会社だって本音では原発を続けたくない人間は多いと思います。毎年のように新たな知見が出てくるのですから、安全対策費はどこまで膨れ上がるかわからない。経営上のリスクは大変なものです。

 それでも関電や九電など原発依存度が大きい会社は特に、太平洋戦争の日本軍部のように原発にしがみついているのでしょうけど、どこかで破綻が来ることは間違いない。
 その破綻が経済的なものか、事故なのかは判りませんが、これも将来の日本を待つ『焼け野原』かもしれません。