じめじめじめじめ、湿度が高い日が続いていますね。
今週は湿度90%台の日とか普通にありました。とにかく、汗をかく1週間でした(笑)。
TVや新聞では全然報道されませんが、日経の専門誌に面白いニュースがありました。
日本政府が来年から各省庁のコンピュータを全てアメリカのアマゾン(AWS)のコンピュータ(クラウド)に移していく、と言うのです。
●イメージ:各省庁の情報システムは今後、アマゾンが提供するコンピュータ(右図の政府共通PF=プラットフォーム)に移っていくことになります。
*今年2月に発表された政府資料 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/cio/kettei/20190225kettei3-1.pdf
今までは自分で持っていた日本の政府のコンピュータ&データを全てアマゾンに移す、それも外資のコンピュータ屋(アクセンチュアの日本法人)を使って移していく、というのですから、考えようによっては物凄い話です。
国家の安全やセキュリティに敏感なEUや中国だったらありえないと思う。少なくとも全く議論もなしにこんなことが決まるなんて信じられません。
アマゾンが日本に法人税などの税金を殆ど払ってないことは置いておくにしても(笑)、アマゾンが本気になれば盗聴もできるし、情報システムを破壊して日本の政府機能を壊滅させることだってできる(もちろん契約で縛ってはいますけど、仮に戦争になったら関係ないでしょう)。
TPP反対で騒いでいた、何でもかんでもアメリカの陰謀にしたがる左巻きのおバカちゃんたちが騒がないかなーと思ってるんですが(笑)。日本の行政機能を丸ごと移転するのと同義なのですから、TPPの1億倍は大変な話だと思いますよ(笑)。それに、何でもかんでも中韓のせいにする自称愛国者のネトウヨどもは何をやってるんでしょう(笑)。安倍晋三も自称愛国者だったはずだよね(笑)。
でも、この方向自体は正しいんです(笑)。バカな日本政府が自分でコンピュータを買うより、アマゾンのコンピュータを借りて使った方が安いし、技術的にも遥かに優れています。コストは半額だし、大地震などの災害対策、国民へのサービスという面でもメリットは大きい。忖度による改ざんだってやりにくくなるかも(笑)。
ただアマゾンの技術を使えばAIによる顔認証などもボタン一つで出来ますから怖い面もあるし、今後 日本はアメリカと一切 戦争はできませんけど(笑)、所詮は属国、今だってそうですからね。
これだけ経済がグローバル化してしまったら、国がどうこうとかバカバカしい。特に日本なんか外国とオープンにやっていかなければ、それこそ庶民は生きて行けません。外国の人が居なければコンビニも使えなければ家も立たない、介護されて死ぬことすらできない(笑)。そもそも外国の知らないものや食べ物に触れるのは楽しいですしね(笑)。
政府だけじゃなく三菱UFJなどの銀行も情報システムをアマゾンに移しているし、ユニクロやトヨタ、日通など一般企業は数知れません。トランプが新聞、ワシントン・ポストを持っているアマゾンの創業者ジェフ・ベソスを目の敵にしてますけど、そのアメリカ政府だってCIAやFBIは情報システムをアマゾンに移しています。今 アメリカでは国防省の情報システムをアマゾンに移すか、マイクロソフトに移すかが大きな話題になっているところです。
問題は、アマゾンを始めとしたGAFAと呼ばれる巨大IT企業は既に国家を超えた力を持っている、ということ。金額的には既に中小の国家を超えていますが、コンピュータなど特定の分野では実力の面でも日本どころかアメリカ政府をも凌駕している。
国家をベースにしてきた資本主義の形がはっきりと変わりつつあります。これらの巨大IT企業をどうやって飼いならしていくか、我々市民にとっても大きな課題です。
今まで国家と国民を対象にしてきた民主主義という形態も、これからは変わっていかなければいけないのかもしれません。
さて、そろそろ選挙が迫ってきました。それに絡んだ読書の感想です。三春充希氏の『武器としての世論調査』。
東大の理学系の院を出たという著者はこの何年か選挙のたびに各社の世論調査をまとめたり分析をしていて、ネットでは『はる』というハンドルネームでなかなかの有名人です。手間が省けるので、この人の報道各社の世論調査のまとめはボクも参考にしています。
- 作者: 三春充希
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2019/06/06
- メディア: 新書
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ちょうど今週17日、朝日朝刊の『耕論』にも、この人が取り上げられたところです。
本日(7月17日)朝日新聞朝刊「耕論」にて、『「野党」論』の吉田徹さんと、『武器としての世論調査』の三春充希さんのインタビューが掲載されています。なぜ若者は投票に行かないのか? ぜひ書籍と合わせてお読みください。https://t.co/Uk9QEohCVb … pic.twitter.com/rkwvrGeJbC
— ちくま新書 (@ChikumaShinsho) 2019年7月17日
本の概略はこんな感じです。
1.マスコミ各社の世論調査の方法
世論調査はかっては固定電話でしか調査してないから信用できないと言われていたが、近年は携帯も対象になっている。また各社 世論調査のやり方や質問が違うので(時事のように面談するところもある)、各社の世論調査を比較すれば、ある程度のことは判るはずだ。政府の圧力と言っても11社もあるので、それ全部に圧力をかけるのは不可能。
2.地域別・政党別・年代別などの分析
自民党は西日本で圧倒的、東日本だけならむしろ野党の方が強い。また、それは地域別の宗教への信仰の強さなど古来からの社会の成り立ちにも影響を受けている。また大分の社民党、北海道の一部の新党大地、大阪の維新など特定の地域でだけ強い政党もある。
●与党が強い地域(与党列島)と野党が強い地域(野党列島)。与党は西日本がベースです。面積的には野党が強い地域の方が広いですよね。東日本と西日本と分離して別の国にしたらどうでしょうか(笑)
www.webchikuma.jp
3.世論調査の読み方
報道は具体的にどの候補が優位か個人名で出すことはできないが、各社、色々工夫して表現している。各社はこのように表現しているので、それを基に複数の記事を読み解いていけばよい。
結論として、与党が圧倒的に強い現状を変えるには『1社でなく複数の世論調査を比べながら、自分の票が最も有効になる『戦略的投票』が必要』と述べています。
個人的な感想としては、あまり目新しいものはなかったですが、『世論調査を含めた報道は複数比較・時系列で考えていくのが大事』、『世論調査を基に判断した当落線上の野党候補に集中的に投票する戦略的投票をして『死に票』を減らし、より民主的な世の中を作って行こう』には全く異議がありません。
小選挙区制度では好き嫌いで投票するなんて全く馬鹿げてます。「嫌いな候補」と「好きでも嫌いでもない候補」が接戦の場合、「好きでも嫌いでもない候補」に票を集めることで「嫌いな候補」を落選させる。つまり当落選上のよりマシな候補に戦略的に投票をして、少しでも自分の一票を生かすことが民主主義でもあるんです。
前回の衆院選の得票率と議席占有率を比較した、この表を見てください。
問題は小選挙区です。選挙調整が出来ている与党は得票率は約5割弱しかないのに議席は8割を占めています。逆に野党は約4割の得票率があるのに議席は1割程度しかありません。比例区の方は得票率と議席数はそんなに差がありません。
この表は小選挙区制がいかに『死に票』を作ってしまうか、民意が反映されないかを示しています。こんなくだらない制度は止めるのが一番ですが、制度が変わらないとしたら、野党は共闘すべきだし、有権者は勝てそうな野党候補に投票を集中する『戦略的投票』をするしかありません。
この本はタイムリーな出版で新聞各紙の書評でも取り上げられ、実際売れているようですが、一般常識としてより多く読まれると良い、と思いました。
●民主党枝野のこの本の書評
www.webchikuma.jp
では、今回の選挙はどうでしょうか。
今回も『はる』氏がtwitterで各社の記事を要約してくれています。連休明けに朝日の調査が、そして木曜に東京新聞の調査が出そろいました。
note.mu
あと木曜の夕方に産経の激戦区の調査が出ましたが、東京新聞とあまり変わらなかったので、無視してお話を進めます。
www.sankei.com
●東京の状況
参院選終盤情勢 東京都(6人区)
— 三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 (@miraisyakai) 2019年7月18日
【大接戦】
上位3候補に続き、武見氏(自民)が最頻4位で各社とも当落線の上。続く最頻5位の塩村氏(立憲)、最頻6位の山岸氏(立憲)、最頻7位の音喜多氏(維新)が各社で食い違う情勢です。 pic.twitter.com/viWKrPgAUY
1日前の朝日の調査では、東京の最後の1議席を維新の音喜多と立憲の塩村が争っています。しかも塩村がやや劣勢。最新の東京新聞の調査では最後の1議席を立憲の山岸と音喜多が争っています。気持としては共産党の吉良ちゃんだし、特に立場が不鮮明な立憲の塩村には出来れば投票したくないんですが、もっとも大事なことは安倍別動隊の維新の音喜多を落とすこと。
一方 1日前の読売&日経では立憲の山岸と音喜多が最後の議席を争っています。各社の結果が食い違うのは大接戦ということです。ぎりぎりまで状況を見なければいけないけど、朝日が正しそうなら、ボクは鼻をつまんで涙を流しながら(笑)立憲の塩村に、東京新聞が正しそうなら立憲の山岸に投票します。
●まともな脳味噌を持っていれば、当然こういう判断になる(笑)。
●大阪の状況
参院選終盤情勢 大阪府(4人区)
— 三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 (@miraisyakai) 2019年7月18日
【接戦】
上位4候補が当選する大阪では、2~4位の杉久氏(公明)、最頻4位の梅村氏(維新)、最頻5位の辰巳氏(共産)、最頻6位の亀石氏(立憲)が当落線付近を争います。とても微妙な情勢です。 pic.twitter.com/2xeZFy1UZU
朝日の調査では、大阪の最後の1議席を優位な順に公明、共産、立憲で争っています。当初は最後の1議席争いをしていた維新が何で抜け出してるんだよ。東京新聞では維新、共産、立憲の順で最後の1議席を争っている。連休中に発表された読売&日経でも共産と立憲で最後の議席を争っていますが、こちらは立憲が僅かに優勢。
大阪も各社の調査が食い違う大接戦です。共産の辰巳も立憲の亀石も期待できる候補だから、これは判断に迷います。まあ、王道では辰巳、共産党がどうしても嫌だったり、共産&立憲が維新を叩き落とすことに期待するなら立憲の亀石に投票でしょうか。
●激戦区で『戦略的投票』をする人がどれくらい居るか、に日本全体の運命が掛かっています。
www.nikkan-gendai.com
*おまけ:他の選挙区(クリックするとまとめ画像が開きます)
〇宮城:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 宮城県(1人区)
【大接戦】
各社の終盤情勢が互いに食い違う猛烈な接戦です。… "
〇福島:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 福島県(1人区)
福島県の情勢報道は、各社とも優劣が整合しています。… "
〇千葉:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 千葉県(3人区)
【接戦】
名前順で3番手にいる豊田氏(自民)と、4番目手にいる浅野氏(共産)が、当落線上で接戦とされています。名前順は各社とも整合しています。… "
〇神奈川:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 神奈川県(4人区)
【大接戦】
上位3候補の順位が各社とも整合し、続く最頻4位の松沢氏(維新)と最頻5位の浅賀氏(共産)が当落線上で接戦などとされています。各社で食い違う情勢です。… "
前川喜平氏
— 未来のための公共 (@public4f) 2019年7月19日
「#戦略的投票 を考えなきゃいけない。この中には共産党支持じゃない人もいる。でも、安倍さんを倒せる人に賭けるしかない。それは維新の候補じゃない。 どの党を支持してる人も、あさかさんに一票入れていただきたい」#参院選2019 神奈川選挙区最後の議席を争う #あさか由香 の応援演説 pic.twitter.com/qFaxQoN2ml
〇新潟:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 新潟県(1人区)
【接戦】
新潟は4社で接戦相当とされています。リストに掲載した各社は全て打越氏(無所属)の名前が先順でが、新潟日報は塚田氏(自民)を先順としており、情勢は熾烈とみられます。… "
〇兵庫:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 兵庫県(3人区)
【大接戦】
上位3候補が当選する兵庫では、最頻2位の清水氏(維新)、最頻3位の高橋氏(公明)、最頻4位の安田氏(立憲)が当落線上を競り合います。各社で順位が食い違う接戦です。… "
〇京都:三春充希(はる)⭐2019参院選情勢情報部 on Twitter: "参院選終盤情勢 京都府(2人区)
【大接戦】
京都府は上位2候補が当選する選挙区です。当落線付近にいるのは最頻2位の倉林氏(共産)と最頻3位の増原氏(立憲)です。各社で食い違いのある情勢です。… "
一方 比例の方はある程度 好みで行けますね。政党名より候補者名を書けば自分の意思を反映しやすいですし。
立憲のLGBT候補の石川大河元区議に国会議員になってもらいたいという気持ちはあるんですが、立憲の票を増やすと原発デマ芸人のおしどりマコに回る可能性もあるのでそれはなし。比例は立憲には絶対入れません。政策が非現実的かつ反ヘイト法に反対した山本太郎は問題外。
今回は比例5議席の維持が難しいという説もある共産党の誰かにボクは投票します。ネットでは戦略的投票先として、反ヘイト法成立のために活動した共産党の5議席目の候補、仁比そうへい氏の名前が挙がっているけど、これはもうちょっと確認してから。
現時点でのボクの『読み』はこんな感じです。
多くは望みません。勝敗ラインは改憲戦力に議席の3分の2を渡すかどうか。
実質賃金は下がるは、公的文書は改竄するは、お友達の口利きはあるは、外交は滅茶苦茶になるは、これだけ無茶苦茶な政治をやられて、実際に生活も厳しくなって、それでも与党が過半を維持するなんて全く信じられないんですけどね。
これも国民がバカなのに加えて、野党がだらしないからです。
まず政策が各党ともに酷過ぎる。程度の差こそあれ、財源など裏付けとなる具体的な根拠、数字が全くない。確かに立憲ですら酷いと思う。普段はリベラルな東洋経済の記者が呆れるほどです↓。山本太郎のところも綺麗ごとが並んでますが、財源は国債と言う割には、どれくらい国債を発行してそれで本当に大丈夫かという根拠すらない。まさに子供の戯言で、政策と言うレベルではありません。
toyokeizai.net
それに野党にはもう少し国民の方を、顔色を見てもらいたいものです。この点、国民の顔色を見ることだけは山本太郎はうまかった。単に耳触りが良いだけの戯言を並べ立てているから、かもしれませんが。
政権当時の総括もそうですが、自分たちに何が足りないのか 野党は事実を直視して猛省してもらいたい。でなければ、説得力が感じられない。要するに国民へのマーケティングが全然できてないんですよ!
それでも情勢を見ていると、改憲勢力が3分の2と報じられた選挙戦当初よりは好転しています。いずれにしても前回の選挙より、接戦だと思います。少しでも与党と維新の議席が減りますように!
ということで、今週も原発再稼働反対の官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
今日は朝は雨、昼間はカンカン照り。午後6時の気温は30度、いやー蒸し暑い〜。時折 霧雨がぱらつく中での抗議となりました。
参加者は少なめかな、200人くらいでしょうか。同じ時間 色々なところで野党共闘候補の街宣をやってるから、応援に行っている人も多い筈。
それはともかく、この時期 段々と暮れていく空を眺めながらの抗議は嫌いじゃありません。普段はこんなに空をゆっくりと眺めることなんかないですからね😁。
●抗議風景:『原発推進議員は落選させろ!』