特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『京都の旅と日本の将来』と読書『未来の年表2』、それに『0824再稼働反対!首相官邸前』

西日本は台風で大変だったみたいですが、関東は台風明けの湿った強い風が吹いています。
少しずつ陽が落ちるのも早くなってきたし、処暑も過ぎて、いよいよ秋の気配が漂ってきました。


もう少し お盆の旅行のことを書きたいと思います。
1日目の金沢から、2日目の京都へは2時間足らずでした。こちらへ来ると、暑さは桁が違うという感じです(笑)。ホームに降りた瞬間から外国の人がやたらと目につきます。国際都市かっ(笑)。街中もアメリカ人、フランス人、中国人、インド人、韓国人、インドネシア人、タイ人、本当に外国人だらけです。でも真夏の京都でヒジャブを被るのは辛いと思うなあ(笑)。外国の人にしてみれば、デフレ+円安の日本の物価は割安なんでしょう。
●こちらは平家物語に載っているという積翠園という庭。平重盛の屋敷の庭だそうです。


●積翠園で飲んだお抹茶


夜は東山のほうへご飯を食べに出かけました。祇園から坂を登った山の中腹はさすがに人が少なくなります。ボクの前に店に入っていった人が中国系の人だったので、女将に聞いたら、『お客さんは外国の人が4割くらい』と言っていました。目抜き通りを一歩外れたところでもそうなんですね。


●鮎ごはん。鮎につきものの蓼酢ではなく、蓼の粉がかかっています。アイデアです。


昨年の夏、八坂神社の和食屋で『遊んでみました』と言われて出された抹茶には氷山のように割られた氷が入っていて、涼しげで感心しました。

今回の店では、食後の抹茶はなんと宇治金時でした(笑)。確かに濃いめに抹茶が掛かってますからお茶代わり、と言われたらその通りです。
●抹茶代わりの宇治金時。美味しかったです。


食後は高台寺のライトアップを見に、辺りを散策しました。夜になると涼しくなって、歩いていても苦痛ではない。高台寺のライトアップもきれいだったのですが、山の中腹には明かりがポツリポツリと光っています。東山の中腹にあるお墓に提灯が灯されているんです。料理屋の女将に聞いたら、お盆の季節だけお墓に提灯を灯して、地元の人は夜 お墓参りをするそうです。全てが観光客向けのように思える京都で、そうではない、地元の人々の生活を感じさせる光景は風情がありました。
●夜の高台寺。建物や庭、石庭にプロジェクション・マッピングをしていました。子供だましではありますけど、人はそれほど多くなくて楽しかったです。







●山の中腹の墓地にいくつも灯された提灯。暗くて写真はあまりうまく撮れませんでしたが、生で見る光景は感動しました。


今回初めて泊まったホテルは外資系ということもあってか、お客は9割がたが外国人でした。変わり者のボクは日本人社会の中にいても自分はよそ者だと思っているので、むしろ外人だらけの方が居心地良いんですが、これだけ多いとさすがにびっくり。街中の比ではありません。
欧米系だけでなく、アジア・アフリカ系の人もずいぶんいます。従業員も半分くらいが外国の人。案内してくれた女の子はインドネシアから来たと言っていたし(曰く『京都はインドネシアより暑い』、そうです)(笑)、フロントの人も半分くらいが外国人(欧米+中国系)。レストランの給仕の人も外国の人が半分くらい。一方 クソ暑い中 駐車場係や庭の手入れをする人は全員日本人(笑)。もちろん日本庭園の世話なんか日本人しかできないからでしょうけど。
●ホテルのロビー

●洗面所のミラーにまでTVがついてました。バカみたい(笑)。アメ公の発想でしょう


つまり、このホテルはこんな構造です。
 お客さん:9割くらい外国人
 ホテルのマネージャークラス(黒服):大体が外国人
 ホテルの従業員;半分くらい外国人
 屋外でやる仕事:日本人


アベノミクスとか昭和回帰の時代遅れの経済政策みたいなくだらないことばかりやっていると、日本の将来は外国、特に新興国の下請け、とは度々このブログでも書いてきました。そういう光景は既にもう、現実のものになっていた(笑)。
日本の衰退自体はアホな日本人の自業自得、ボク自身はそんなことは気にしないですが、現実に目の当たりにすると、さすがに考えさせられました。
●朝、ゴリラのようにでかい外人がひたすらマンゴーだけを食べていました(笑)。

修学院離宮。案内してくれた宮内庁職員が、今秋予定されている『桂離宮の見学有料化』について『(政府は)皇室財産の意味を全く分かってない』と批判していました(笑)。





●鱧そうめん。上のトマトは大文字焼きを模しています。


旅行自体は楽しかったですが、今の日本の現実、そして将来の日本の姿を目の当たりにしたような気がします。今だって家電、パソコン、半導体太陽電池、デジカメ、携帯、日本の産業はどんどん競争から脱落しつつあります。EVが増えていけば自動車だって先は判らない。
日本がこのまま行けばバカで排外的な老人だらけの貧乏国になるだけでなく、数少ない若い人は一部を除いて、外国のおこぼれでやっと食っていくようになるんじゃないでしょうか。自分だって偉そうなことは言えませんが、さすがに日本人はもうちょっと危機意識を持たないとやばいと思います。未来を徒に不安視する必要はないけれど、今の日本はあまりにも内向きになっている、現実から目を背けているんじゃないでしょうか。
●東京だってこうです。渋谷のドンキホ―テ。壁面いっぱいを使って中国の高級酒が免税になっているのを宣伝しています。昔 日本人が外国で免税酒を買いあさっていたのと同じ光景です。



それと関連して、軽い読書の感想です。『未来の年表2

これはアマゾンに載っていた目次です。内容はこのまんま(笑)。
第1部 人口減少カタログ
 序 国民の5人に1人が、古希を超えている
 ◎伴侶に先立たれると、自宅が凶器と化す
 ◎亡くなる人が増えると、スズメバチに襲われる
 ◎東京や大阪の繁華街に、「幽霊屋敷」が出現する
 ◎高級タワマンが、「天空の老人ホーム」に変わる
 ◎80代が街を闊歩し、窓口・売り場は大混乱する
 ◎老後資金が貯まらず、「貧乏定年」が増大
 ◎オフィスが高年齢化し、若手の労働意欲が下がる
 ◎親が亡くなると、地方銀行がなくなる
 ◎若者が減ると、民主主義が崩壊する
 ◎ネット通販が普及し、商品が届かなくなる
 オールド・ボーイズ・ネットワークが、定年女子を「再就職難民」にする ほか


確かにこれから高齢化が進むと、老人が店や公共機関の窓口や売り場に増えたら混乱は起きるし、一部のタワマンがゴーストビル化する可能性もあるでしょう。高齢化の進展と資金の都会への流出で地方銀行はかなりの数が淘汰されるし、老後資金に不安を持つ人は増える。そういうことは想像できる。
一方 ネット通販が配送できなくなるんじゃないかとか、バリアフリーじゃない家が凶器になるとか、おそらく企業や個人の努力で改善できるであろうことまで、決めつけて書いてあるのは頂けません。
総じて内容は薄っぺらだし、一方的で、まともな大人が真に受けるような話ではありません。立ち読みで充分。が、窓口の話などは可能性としてはありえる、という意味では面白かった。例えば最近 銀行は人員減だけでなく、支店を次々と閉鎖、統合を進めていますが、支店の存在価値は老人対策、それだけだそうです。支店長ポストが減って大変らしいですよ(笑)。
いずれにしても、我々は将来に対する想像力が必要なんだと思います。変化の兆しは我々の目の前に確かに表れてきている。気づいてないのはバカな政治家、ボケたジジイ連中だけです。
●その典型


ということで、今週も官邸前へ #金曜官邸前抗議
今日の午後6時の気温は30度。風が強くて気持ちいいんですが、湿度が凄い。参加者は550人
●抗議風景





●今週 立て続けに原発関連の事故が起きました。(1)高浜原発4号機の放射性物質漏れ、(2)同4号機の油漏れ、(3)浄化した筈の福島の汚染水に放射性物質の除去漏れ、(4)東海村では作業員が被爆。こんな事だけ取っても、この国には原発を動かす資格なんかないでしょう。

高浜原発4号機:微量の放射性物質を含む蒸気漏れ 検査中 - 毎日新聞

https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20180820/3050000092.html


基準値超の放射性物質検出、福島 トリチウム以外、長寿命も - 共同通信 | This kiji is

原子力機構施設、作業員にプルトニウム付着 健康影響なし :日本経済新聞


22日に東電、中電、日立、東芝原発事業で提携するというニュースが大きく報じられました。

「原発もう1社じゃできない」 東電など4社提携 :日本経済新聞


メーカーと電力会社が垂直統合することで効率が良くなる、と言われていますが、実態は記事の見出しにあるとおり『1社では原発をやっていけない』のは誰にでも判ります。垂直統合で効率を良くするのではなく、複数社で組んで、少しでも自社の損失を減らそうというのが狙いです(笑)。もう逃げ腰、なわけです(笑)。
実際 日立のイギリス原発の建設は経営上 大きな問題が出てきています。最大2700億という英子会社の損害リスクを恐れて、日立の株価がダダ下がりなのです。


(アングル)日立株低迷、英原発が影 資産規模2700億円 市場は減損意識 :日本経済新聞


ムリを通そうとすれば、市場がストップをかける、これは資本主義の良いところです(笑)。バカで自分の運命に無関心な日本国民が如何に政治家や役所に盲従しても、外国人や市場はそうはいきません
アベノミクスにしろ、オリンピックにしろ、原発にしろ、昭和の夢を追いかけているんです。国が号令して税金をつぎ込めば、国民をだまして自分たちの権力維持が出来る。しかし、外国との交流&競争が進んだ今の時代、政治家や役人が号令をかけても必ずしもうまく行くわけじゃありません。ウッヒヒ(笑)。