特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

NNNドキュメント’18『南京事件2』と『1〜3月のGDP』、それに『0518再稼働反対!首相官邸前抗議』+『#0518高プロ反対国会前緊急抗議行動』

先週末 広島へ行ったとき 夜 ホテルの部屋でワインを飲みながら、ぼけーっとTVを見ていたんです。
NHKも民放も相変らず、呆れかえるようなくだらない番組ばかりだったので、CNNとCCTV(中国の国営放送)をザッピングしてました。CCTVは『一帯一路』の特集で、シルクロード周辺各国のことをやっていましたが、インドのところでこんなことを言ってました。
『インドの鉄道の平均速度は数十キロ程度だが、中国が高速鉄道技術を導入すれば広いインドに多大な貢献をする事ができる』

正論です。なんたる視野の広さか、と思いました。
いくら宣伝用の美辞麗句でも、日本のTV、マスコミ、それに政治家でこんな発言は滅多に見かけません。名目って大事です。外交にしろ、商売にしろ、相手に貢献して、自分も得をする、というのは考え方の基本でしょう。嫌中だか何だか知りませんが、日本は逆のことばかりやっている。政治家だって安倍晋三はインドと組んで中国を包囲するとか寝ぼけたことを言ってますが、インドだってメリットがある国と組みますよ。一帯一路って想像以上に戦略的な構想みたいです。


昨年 中国へ行ったとき、NHKはトップニュースで相撲取りの暴行を延々やっていたのに対して、CCTVのニュースのトップは北朝鮮やアフリカの外交問題だったのを見て、日本はだめだと思いましたが、改めて、政治家もマスコミも日本と中国では全然レベルが違うと思いました。くだらないアメフトの反則(単に傷害なんだからさっさと牢屋にぶち込めばいい。要するに連中は旧日本軍と同じ。)西城秀樹もニュースのトップにやるような話じゃない。こういうことが何十年も続くと、国民のレベルもどんどん差が開いていくでしょう。


ちなみに何年か前、中国の高速鉄道は死傷事故を起こした車両をそのまま田んぼ?に埋めて失笑を買ってましたが、現地駐在の人に聞くと今の中国の高速鉄道は早いし安全、乗り心地も新幹線より静か、かも、って話でしたよ。変化のスピードが違うんです。

Perfumeを見た翌日は、朝いちで宮島へ行ってきました。静かな宮島は余計に厳かな雰囲気がありました。




●宮島の『うえの』の穴子弁当をお土産に。穴子だけでなく、穴子の骨の出汁で炊いたご飯が超美味しいんです。


厳島神社で健康祈願のお守りをもらってきました



さて、続けてTVの話題です。5月13日の日曜深夜に放送されたNNNドキュメント'18南京事件』は素晴らしい作品でした。


南京事件Ⅱ|NNNドキュメント|日本テレビ


2015年10月に放送された前作「南京事件」は見逃してしまったのですが、陸軍の日誌!や当事者の元日本兵の方の証言など一次資料を基に積み上げた内容はギャラクシー賞優秀賞、「放送人グランプリ」2016準グランプリ、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞などを受賞するなど高い評価を受けた反面、南京事件は無かったとするバカウヨから抗議も出たそうです。
●番組は文庫になっています(注文したので到着待ち)


今回の放送はその抗議に対する回答です。
ボクは南京事件は無かったとか言ってる連中は頭がおかしいと思ってるので、言い分には全く触れたことがありません。30万人という中国側の犠牲者発表は正確じゃないかもしれませんが、虐殺があったことは否めないだろうし、そもそも他国に軍隊がおしかけて市民を殺したんだから、どんな言い訳をしようと日本軍の極悪非道の犯罪行為に決まってます。細かいことを挙げつろって、本質をごまかそうする連中の言い分なんか聞くほど、ボクはヒマじゃない。右も左もバカは相手にしないのがボクの座右の銘(笑)。


今回の放送は、前回の放送に対して寄せられた異論に対して、1次資料を基に反証を加えています。
まず市ヶ谷の陸軍省跡地から96年にみつかった終戦時の焼かれた書類の残り、例えば大勢の老人や子供など機関銃や日本刀で殺したことを記した兵士たちの日記やまだ生きている元兵士の証言、それに新聞社に残っている発禁の写真で、南京大虐殺の存在を改めて明らかにします。また『市民ではなく武器を持った便衣兵を殺しただけだ』という大虐殺否定論に対しては日本兵たちの『全員 武装解除した』という証言を紹介しています。便衣兵がいたとしても武装解除した時点で捕虜であることは明白で、捕虜を裁判なしに殺すのはもちろん国際法違反です。


番組によると南京大虐殺否定論の中には、『捕虜が暴動を起こしたため、日本軍は自衛のために発砲した』というものが数多くあるそうです。その源流は、1962年に発行された福島民友新聞に載った南京派遣軍の連隊長インタビュー。番組は当時の複数の兵士の日記と証言から『その連隊長のメモは戦後、書かれたものであること』、『虐殺当日 連隊長は現地にいなかったこと』、『連隊長は戦犯になるのを恐れて部隊内で虐殺のかん口令を敷いていた』を明らかにします。更にダメ押しで、そのインタビュー記事を書いた当時の新聞記者を尋ねあて、『連隊長の話に基づいても南京大虐殺はあった』という証言を取っています。



稲田朋美防衛大臣辞任直後 『南京大虐殺は無かった』という会合に出席しています。いくら頭がおかしいにしても現職の国会議員がそんな会合に出てしまうくらい、日本の現状は歪んでいる。そんな現状を作った原因はネトウヨのような落ちこぼれが想像以上に多いということだけでなく、終戦時、役所が都合の悪い資料を焼却してしまったからです。この番組はたまたま旧陸軍省の跡地から焼け残りの資料が見つかった、それに僅かに残っていた生存者や証言のテープがあったことで、1次資料を集めることができましたが、いずれ生存者もいなくなり、それもできなくなります。
問題は南京大虐殺の問題だけではありません。役所が都合の悪い資料を隠すのは今とそっくりです。わざわざ白井聡の『永続敗戦論』や『国体論』を読まなくても(笑)、日本の体質の問題点が戦前から続いている例は枚挙にいとまがありません。


往々にしてフェイクニュースを流す側、転送する側、信じる側は良心か知能、もしくは両方が欠けています。労力を考えると資源がもったいないとは思いますが、この番組はそれに対して正面から向き合っています。バカを相手にするのは時間の無駄ではあるんですけど、溢れかえるフェイクやデマを潰していくには我々一人一人がリテラシーを持っておかしいと思うことに向き合うしかありません。ちなみに加藤紘一自民党幹事長は昔は今のようにネトウヨがいなかった理由として、『そういうバカなことを言い出す奴は、村や町などの共同体に大勢いた元兵士や戦争体験者が叱りつけていたからだ』と言っています。

ダメダメの日本のTVでもわずかに良心的な、公平な視点の番組が残っています。5月20日(日)早朝と夜に再放送があるので、今日はこのことを取り上げました。

●ボクはこういう、勇気をくれるニュースを見たい。

Cannes, l'attrice libanese sul red carpet: "Stop attacchi a Gaza" - YouTube



さて、今週16日に1〜3月のGDPが発表されました。なんと名目、実質ともにマイナス!


1~3月実質GDP、9期ぶり減 消費・住宅投資低迷 :日本経済新聞
実質成長率の推移グラフ↑をみると昨年1〜3月からずっと成長率は低下し続けています。その間 景気対策で何か手を打ったなんて話は聞きませんよね。評論家にはマイナスは一時的なもので成長率は回復すると言っている人もいますが、今年は原油は上がっているし、輸出も円高やトランプの経済制裁の影響でそう簡単にはいかないでしょう。未だに与党からも野党からも心配している声なんか全然聞こえてこないじゃないですか。


日銀は物価目標を諦めましたし、アベノミクスなんて言葉はすっかり死語になりました(笑)。我々の生活防衛も必要ですが、やはり国がアホに支配されているマイナスはなかなか補えません。安倍が居座れば居座るだけ、国民の暮らしはおかしくなります。代わりなんかいくらでもいますよ。



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
やや蒸し暑いお天気ですが、夜風は爽やかで気持ちで気持ち良かったです。今日の参加者は600人。

●抗議風景






今週も、抗議のダブルヘッダーです。 #0518高プロ反対国会前緊急抗議。来週に強行採決が噂されている、高度プロフェッショナル制度への抗議です。

エキタスのコーラーの人が個人でTwitterで呼びかけたのは確か昨晩です。それでも国会前に300人も集まりました。もっと居たと思うけどなー
●抗議風景2






コールはこんな感じです。
高プロ法案絶対反対』、『過労死許すな』、『金払え、金払え!』、『経団連から国民守れ』、『経団連より国民を見ろ』、『経団連の犬、安倍はやめろ』、『高プロやめて、安倍もやめろ、今すぐやめろ!』
まあ、安倍を『犬』ってコールするのは抵抗がありました。犬に失礼です(怒)。







 





来週 強行採決されるかも、と言われている高度プロフェッショナル制度労働基準法の労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金についての規定を適用しません。
一応 対象は年収1075万以上という要件が法案にありますが残業代込ですから、滅茶苦茶な労働時間を要する仕事であれば、実質的に今の年収が700万でも600万でも対象になる可能性はあります。また経団連は対象を年収400万以上と主張しており、いずれ下げられる恐れがあります。
これは、ごく一部の人たちの話じゃない。下手すれば、世の中の半分くらいの労働者にとって将来のリスクはある。少なくとも悪用するブラック企業は出てくるでしょう。「異次元の危険性」がある高度プロフェッショナル制度を法案から削除し、働き方改革の真摯な議論を(上西充子) - 個人 - Yahoo!ニュース


キャンペーン · #高度プロフェッショナル制度 は現代の奴隷制!今すぐ廃案に! · Change.org



一方 高度プロフェッショナル制度にメリットはあるかというと、特に思いつきません。経営側にとっての人件費の削減、くらいでしょう。
要するに、高プロは経営側のつけ回しを労働者に強いる制度、です。無能な経営者がサボるための制度です。なによりも腹立たしいのは、時間に囚われない働き方とか言ってるくせに、時間にこだわっているのは経団連と政府だってことです。
今だって成果に基づく働き方は可能です。20年くらい前 富士通だの、NECだのが成果主義の人事制度を導入して、多くが失敗したじゃないですか(笑)。多くの企業がジョブ・ディスクリプション(仕事/職務の定義)が出来てない日本で、成果主義なんて無理なんです。逆にジョブ・ディスクリプションがないから柔軟な人員配置を出来るというのが日本企業の強みです。自らの強みを放棄しかねない制度なんて、文字通り 頭おかしいとしか言いようがない。
高プロ=過労死促進法案 と言われるのは荒唐無稽ではないかも。ボク自身は逃げ切れる可能性が高いから関係ないけど、こんなバカな制度を若い人に残しちゃいけないと思います。
●ピッタリのダンマクが掲げられました。