特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

読書『国体論 菊と星条旗』と『0511再稼働反対!首相官邸前抗議』&『全国一斉自民党前抗議 #0511FCKLDP』

仕事が始まり、せわしい毎日が戻ってきました(泣)。楽しかったゴールデンウィークは遠い昔のことのようです(笑)。7月の3連休まで何とか耐え忍ぶしかない。


ゴールデン・ウィークは新宿で女子大生とデートをしてきました。と、言っても姪っ子ちゃん(笑)。シングルマザーのボクの妹の娘の姪っ子ちゃんとは時々ご飯を食べながら話を聞いているんです。
この子たちの世代は将来 日本でまともに働き続けられるのだろうか、とボクは本気で心配しているし、当人にも『外国で就職して、日本から逃げることも真面目に考えた方がいい』と言っているのですが、当人はそんなことは??と言う感じです。嬉しそうに300gのでかい肉にかぶりつく女子大生の姿は微笑ましいんですが、しかし、マジで大丈夫か!?


●窓の外、奥のドーナッツ状の建物はだいぶ出来上がってきた国立競技場。将来 日本の墓銘碑にならなければ良いのですが。


昨日は安倍の元秘書官の柳瀬の参考人招致がありました。面会の事実は流石に認めざるを得なかったし、複数回の面会を秘書官が安倍晋三に報告しないのも、メモも取ってないというのもあり得ないです。もし、そうだとしたら柳瀬は社会人失格だし、安倍晋三は基本的なマネジメントが全然できてないということです。
そんなあたり前のことを突っ込めないマスコミも相変らず、どうかしている。野党も、このような答弁になることは最初から予想できたのだから、証人喚問を要求するのはともかく、やはり審議拒否は愚かでした。自分たちの言い分が2週間近くマスコミに流れにくくなる事態を作ってしまったのですから。与党も野党も民間の企業では当たり前の、マネジメントとか、成果を出すにはどうするかといった、基礎的なことが出来ていない。麻生太郎なんか論外でしょ。マスコミもなんでバカの言うことをただ、垂れ流してるんだよ。


もう一つ。朝鮮半島は当面は戦争が避けられそうな空気になってきて、非常に良かったです。ただ政府もマスコミも拉致被害者とか相変らず調子はずれのことばかり言っている。普通に考えれば、北朝鮮が核を簡単に放棄するわけはないし、日本への本当の脅威である中距離弾道ミサイルを放棄するわけないでしょう。トランプは中間選挙に向けて一つでも成果を作りたいだけですから、ICBMを放棄させてちゃんちゃん、というだけじゃないですか。日本人の拉致被害者なんか興味ないでしょ(笑)。
これからの日本は北朝鮮の核と弾道ミサイルと共存していくんですよ。そのためにはどうするかの議論なんかこれっぽっちもない。無策だと、山ほど金をせびり取られるだけでしょう。これは安倍晋三だけが悪いんじゃないですが、安倍政権になって以降 政府もマスコミも国民も現実からどんどん目を背けていると思います。
●まだJアラートなんてやるの???文字通り、頭おかしい(笑)。原発同様、日本人は一度始めたことを止める、ルールを変えるのが本当に不得意な国民です。



今回は 話題の本の感想です。白井聡の『国体論 菊と星条旗

国体論 菊と星条旗 (集英社新書)

国体論 菊と星条旗 (集英社新書)

アエラの書評:書評『国体論 菊と星条旗』白井 聡著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)
第二次大戦の敗戦で戦前の体制は終息を迎えたかに見えるが、圧倒的な力を持つアメリカに隷従し続けることで戦前の体制(*構造)は今も生き残っている、というのが著者の2013年のベストセラー『永続敗戦論』でした。


今作はそれを受けて、

明治〜第二次大戦の敗戦、敗戦〜現在の歴史は似ている。どちらも『国体』の形成→安定→崩壊という形態で理解できる。戦前の国体は天皇を中心とした政治体制戦後の国体は安保体制(天皇の替りにピラミッドの頂点にアメリカを鎮座させた)。戦前の国体が崩壊したように、パックス・アメリカーナの終焉で戦後の国体も崩壊しつつあるのではないか。


ということを述べています。もうちょっと詳しく言うと、


戦前の国体の中心的命題「国民は天皇陛下の赤子」は戦後「アメリカから愛される日本」という命題に改変されて生き残っている。戦前の『国民は赤子なんだから支配じゃない(だから時には天皇のために死ななければならない)』は、『日本はアメリカからの愛を受けているのだから、支配されているんじゃない』という意識と通底する。戦後 ダレス国務長官などアメリカ・日本の為政者は日本人の『コンプレックス』(欧米並みになりたいという意識)レイシズム』(日本はアメリカの1の子分というアジア諸国への差別意識をうまく利用して、支配構造を見えなくさせていた。


といった内容です。


『永続敗戦論』は斬新な発想で非常に面白かったんですが、今回は以下のような感想を持ちました。
まず 上に述べたような概要は、これも一つの考え方、というレベルでは文句ないです。ただ事物の性質上 明確な証拠を示せる訳ではありませんから、強い説得力があるかというと疑問です。これも、一つの考え方以上でも以下でもなく、ありがたがるような話ではない。
まず、この本の問題点を3つ述べたいと思います。



第一に『国体』を著者自身が明確に定義できていないです。
当人も国体の定義は論者によって一致しない、と言ってますが、当人も『天皇を中心とする政治秩序』くらいしか言えないのは議論としては弱すぎる。そこは結論で『だから、どうなんだ、どうすればいいんだ』という肝心なことを述べきれていないところに繋がっています。


第二に戦後体制が終わる、とか崩壊する、と言い切っているのは言い過ぎです。
この本では直接的な証拠を何も示してないです。確かに今の戦後の体制が踊り場に来ている、限界に来ているかも、というのはボクも含めて多くの人の一致する見解だと思います。だからと言って、もう資本主義が終わるとか、戦後体制が終わるとか言い切ってしまうのは論理的じゃない。70年代に成長の限界を迎えたアメリカが金融にフロンティアを求めて、今も自国の資本主義を延命させつつあるのが良い例で、限界を迎えても別に戦後体制が終わるかどうかは判らないですよ(笑)。水野和夫先生みたいに、資本主義は今後50年か100年くらいかけて終わっていく、くらいの表現ならわかりますけど。こういう独りよがりな決定論イデオロギーに染まった左翼の悪い癖です。


第三に経済について述べているところは全然ダメ(笑)。
日米構造協議の始まった時期など事実関係の間違いも散見されるし、功罪両面ある技術の進歩やグローバル化のことも全然判ってない。技術の進歩は職業の存否や産業構造自体を変えつつあると同時に格差を拡大させていますが、それに対する白井の目配りはゼロ。そもそもネットがなければ今時 デモなんかできません(笑)。またグローバル化はマイナスもありますが、メリットも、特に低所得層に物価の低下(デフレ)による実質賃金アップをもたらしています。あとプラザ合意円高を経済敗戦としてるのも3流週刊誌並みに頭悪すぎ。経済がまるでダメなところも左翼の特徴でしょうか。


ただ、以下のようなことは考えさせられました。
国民国家にはその存在に正統性をもたらす統合原理(物語)が必要と言われています。白井はそれを国家のアイデンティティとも呼んでいます。以前は王だったり、天皇だったり、共和制だったら、革命だったり(フランス、イギリス、ソ連など)、王や独裁者の追放(戦後のイタリア、ドイツなど)、独立戦争アメリカなど)だったりします。統合原理なしで存在できている国家はあまり思いつきません。日本国憲法もある程度 物語の役割を果たしていたんでしょう。アホがそこまで考えているか判りませんが、安倍晋三改憲固執するのも新たな物語を作ろうとしているのかもしれない。


白井の言うところの『国体』も『国民は天皇(戦後はアメリカ)の赤子』という統合原理です。ところが今はその統合原理が揺らいでいる。戦前は『天皇のための日本』、戦後の『マッカーサー天皇の会談』などの『神話』で彩られた『アメリカに愛される日本』も、今は『日本のアメリカの弾除けになりつつある』であったり、トランプの『アメリカ・ファースト』で化けの皮がはがれてきている。


白井はこう言っています。
戦後の永続敗戦レジームを強化・延命させようとする安倍政権を成り立たせているのは、危うくなってきたアイデンティティの替りを誰も提示できていないことにある
その泥沼のような無気力に比べれば、安倍政権の存否など些細なことに過ぎない』、
憲法9条も日米安保体制の下にある以上、憲法9条を守れと声高に唱える気にはならない。我々は実質的に平和国家ではない。』、
これは納得できます。
『だからこそ 国民国家という存在を一義的な批判の対象としなければならない』と白井は指摘していますが、国民国家に代わるものは全く提示できていない(笑)。漠然と『民衆が立ち上がれ』みたいなことを言っていますが、それだけではお話にならない。


一方 国民国家でいくとするなら、何らかの統合原理が必要になってきます。ところが白井自身も『アイデンティティの替りを提示できていない』(笑)。
アメリカに愛される日本という幻想の化けの皮が剥がれつつある今、『隷従という永続敗戦レジームにすがりつく(安倍政権)』天皇の名を借りた専制ネトウヨ国家(バカ右翼)』日本国憲法墨守(既存左翼)』、どれも今後の環境変化には対応できそうもないし、説得力も感じません。
白井は『日本の国体を成り立たせているのは、日本人が自ら隷従しようとする『奴隷根性』』としています。それはそうかもしれないが、それを超えられるような統合原理・物語をどうやって作り出すか、が問題だと思います。例えば光州事件、また昨年の100万人もの人が集まって朴大統領を退陣させたのは韓国の民主主義にとって物語の一つでしょう。もちろん流血の惨事はお断りですが。
日本でも原発再稼働や安保法制への反対で国会前に集まった群衆は可能性がありますが、統合原理、物語になるには旧来のオールド左翼の市民団体や組合ではない、普通の人たちがもう二けたくらい多く人が集まらなければ力不足です。


この本は そのまま鵜呑みにするような話でもないし(笑)、『永続敗戦論』から議論がそれほど進んだわけでもない。文章も左翼のアジ文書(笑)みたいで論理的じゃないところも多いです。ただ『これからの日本の統合原理をどうするのかという本質的な問題を浮き彫りにした』のはこの本の価値だと思います。議論のきっかけとしては良いんじゃないでしょうか(笑)。
余談ですが、『日本はアメリカの51番目の州に成ればよい』は白井が解決策を出せなかった統合原理や奴隷根性の問題も解決する、我ながら素晴らしい案(笑)と、改めて思いました。また白井はこの本で、かってノーベル賞候補にも挙がっていたという故森嶋通夫ロンドン大教授の99年の著作『なぜ日本は没落するか』に言及していて、以前スルーしていたこの本を改めて読んでみようと思いました。

なぜ日本は没落するか (岩波現代文庫)

なぜ日本は没落するか (岩波現代文庫)



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
昨日までは季節外れの寒さでしたが、今日は一転、爽やかなお天気です。抗議日和(笑)。午後6時の気温は19度、参加者は650人。同時間に後述の抗議があったんです🤭
●抗議風景





今週 大飯4号機が再稼働したばかりですが(早速トラブった)、今朝の朝日朝刊に、東電が再生エネを模索し始めたという記事が載りました。



(けいざい+)東電、手探りの再エネ推進 原発への逆風、「変化」促す:朝日新聞デジタル
東電の中でも「2050年を見据えれば、再生エネが原発に勝つのは避けられない」と言われているそうです。今のペースだと再生エネの普及はもっと早いと思いますが、原発が敗者になることはもう、バカでも判る。判ってないのは経産省と目先のことしか考えない原発ムラ、それに再稼働にたかろうとする原発立地だけ。まして、大間や上関、東通など原発を今から作ろうとするなんて(笑)。金をドブに捨てるような実に愚かな行為です。やっぱり、電気代という他人の金で連中が好き放題出来る総括原価制度を見直さなきゃだめだ。



今日はもう一つ、『全国一斉自民党前抗議』#0511FCKLDP #自民党本部前抗議(笑)。
今の政府の体たらくはもちろん自民党に責任があります。ということで罵声、スタンディング、さまざまな形で怒りを可視化させようという催し?です。先週からTwitterで呼びかけられ、今日は全国32都道府県33か所で行われたはずです。東京は自民党本部前。官邸前から徒歩10分くらいのところ。罵声中心で行くそうです。ウッヒヒ(笑)


全国一斉自民党前抗議 #0511FCKLDP


自民党本部前に近づくと、「総辞職!」コールが地鳴りのように響いているじゃありませんか。マジです。ワクワクしちゃいました😄
「外交音痴の安倍を下ろせ」「おまえが国難 安倍を下ろせ」「改ざん政権 安倍を下ろせ」「セクハラ庇う麻生を下ろせ」「麻生太郎はヘラヘラするな」「安倍を庇う自民は今すぐ潰れろ」「安倍を庇う自民は看板下ろせ」「自由と民主の看板下ろせ」「蚊帳の外の安倍を下ろせ」
まあ、こんな感じです。こういうの好き♥
コールの合間には全国からTwitterで募集した「じみんとうにおくることば」。わざわざ、麻生でもわかるように平仮名で、と断っての朗読(笑)。主旨はコールと同じ😄


参加者は若い人、中年層を中心に高齢層まで幅広い。主催者発表1000人。確かにそれくらいは居ました。言葉は悪口雑言、汚いですが、参加者は怒ってはいるけど、むしろ笑いながらコールしてる。やっぱり楽しい、活気ある企画だったら、こういう参加者層になるんだと思いました。地方の自民党支部前で数人で抗議したところから(リスペクト!)、東京の1000人まで。これが100倍になったら、国家の物語になりますよ(笑)。
●抗議風景2