特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

読書『戦争の大問題』と『1020再稼働反対!首相官邸前抗議』

今週はめっきり寒くなりました。真冬のようなお天気、しかも ずっと雨ですから、まだプレスの折り目がついている冬服も出したくないし、寒さと長雨に震えながらの1週間でした。まだ10月なんですけどね。
●雨の切れ目の水曜日。道端の片隅でもいいから、赤い色が恋しくなる季節になってきました。


選挙の世論調査では、相変らず自公が優勢と出てますけど、それでも立憲民主党の伸びで自公の3分の2を防げる可能性も出てきました。あとは立憲の勢いをどこまで伸ばし、共産の落ち込みを防げるか。



木曜日 珍しくNHK9時のニュースをみたら、相変らず自民と希望の対決で番組が構成されていました。新宿でも秋葉原でも地方でも街角やネットではあれだけ立憲民主が盛り上がっているのに、そんなことは殆どおくびにも出さない。良心はあるけど左巻きのジジババばかりの社民党日本のこころ?(クズ)と同列に扱われている。街角の現場やネットとはあまりにも違い過ぎます。ちょっと酷いと思いました。


立憲民主の枝野の演説は正直 ちょっと感動するくらいのレベルになってきました。
人生は自己責任だけど、事故や災害、病気などがあるのだから人間は自己責任だけでは生きていけない。そういうときにサポートするのが政治の役目』、
日本を防衛するのは個別自衛権。危機が迫っているときに集団的自衛権自衛隊ペルシャ湾に出してどうするのか』、
民主主義と多数決はイコールではない。話し合ってどうしてもだめなら多数決だけど、まともに話し合いをしないのは民主主義ではない
など、涙が出てくるくらい良いことを言っている。どれもごく当たり前のことなんですが、今の日本の社会では当たり前が当たり前になっていない自分が言いたかったことを代弁してくれている、と思う人も多いんじゃないですか。
●木曜日、秋葉原の街宣。雨の中 3000人も集まりました。ボクも夕飯を作りながら、初めてネット中継というものを見てしまった。枝野氏のスピーチは正直 感動しました。



同じ木曜日 自由が丘(東京5区)で立憲民主党から立候補している手塚よしおの応援に福山哲郎が来ているのに出くわしました。
●無所属で立候補している野田よしひこまで応援に来ていたのはご愛嬌です。リベラル色が強い手塚よしおは自宅が近い蓮舫と仲良しで彼女を政界に引き込んだと言われています。その蓮舫は野田を師と仰いでいる。そういう繋がりがあるのでしょう。個人的には野田は許せないと思ってますが、出来る限り多くの人を取り込まない限り政権は取れません。勿論 極右やレイシスト(性や民族で差別する連中)のような人間のクズは別です。


福山哲郎は2年前の国会前のことから話を始めました。
今日と同じような雨が降っていた2年前、私は国会前で市民の皆さんに民主主義はここから始まると演説しました。その私が安保法制を容認する希望の党に行けるわけないじゃないですか(笑)


新宿でも同じことを言っていました。国会前で彼が涙ながらにスピーチしていたのはボクも非常に印象に残っているんですが、あの体験は彼を確かに変えたんだと思います2年前の安保法制反対運動に参加した市民たちは福山哲郎や枝野も、もしかしたら共産党も、変えたのかもしれない。
共産党の区議会議員のツイート。東京の小選挙区立憲民主党候補への投票指示が街宣車の中にも貼ってあるそうです。連中の中央集権のきつさが良いかどうかは別ですが😅


そうだとしたら、あの時 多くの人たちが国会前に押しかけたのは想像以上に大きな意味があったのかもしれません。福山氏が言うように、そこから市民が参加する、本当の民主主義が芽吹いてきているわけですから


●雨の中 大勢の人が集まっていました。

●ご参考。福山哲郎が演説した翌日(今日)、#国難 こと😜安倍晋三が同じ自由ヶ丘に来たそうです。街宣車はロータリーの真ん中で誰も近づけない(笑)。対照的です(笑)。


さて、本の感想です。『丹羽宇一郎 戦争の大問題

著者は元伊藤忠の社長、会長を歴任した、民主党政権当時の中国大使。読書家としても有名で、中国大使当時も東京都の尖閣購入に反対する等、なかなか識見がある人です。中国大使当時は尖閣問題や反日デモが発生して、日本政府と中国政府の間で板挟みになっていました。なんで伊藤忠の社長や会長を歴任した人が日本のバカ官僚や政治家ごときに説教されなければならないのか、頭の悪いネトウヨに悪口を言われなければいけないのか、自分で受けた仕事とは言え、気の毒だなーと思っていました。ボクだったら絶対受けませんよ😇。金も名誉も知恵もある彼がなんで中国大使を引き受けたのか、そして今の状況をどう考えているのかを知りたいと思って読んでみました。


内容は丹羽氏が現在も生き残っている旧日本兵の人に話を聞きながら、『1.戦争の実態』、『2.日本の安全保障』、『3.日本の進むべき道』について述べたものです。


まず『戦争の実態』です。
78歳の丹羽氏は嫌中感情が広まっている今、『再び戦争を起こさないためには、残り少なくなってきた戦争体験者の話を残しておかなくてはならない』という強い危機感があるそうです。実際 今の政治家は危なっかしい奴ばかりですよね。雷撃機パイロットとして2度も日本軍に撃墜された経験のあるブッシュ(親)が戦争に慎重だったのに対して、バカなイラク戦争を始めたブッシュ(ドラ息子)が兵役逃れをしていたのが良い例で、洋の東西を問わず無謀な強硬論に走るのは戦争をしたことがない奴に決まってます😈。


丹羽氏が話を聞いた、元兵士は年齢的に戦争末期に戦場へ行った人が多かったそうです。もう、その年代しか生存していない。元兵士の多くは殆ど敵を撃ったことがないそうです。何故か?戦争末期の日本兵は敵を撃つどころか、ただ敵から逃げ惑っていただけだから、だそうです。逃げると言っても生易しいもんじゃありません。ジャングルの中で食べ物もない中、米軍や現地の人から逃げ惑うのです。略奪や仲間同士の人肉食もあった。戦死者の大半が戦争末期(マリアナ海戦以降)に集中しているのも、それを物語っています。日本兵はなんとみじめな死に方をさせられたのか。改めて実感しました。


兵士の話を聞くだけなら、もっと詳しい本があります。この本が優れているのは実際に大組織を動かしたことがある人の眼で見ているところです。
例えば無謀な事業を推進した優秀な役員に丹羽氏が責任を取らせたエピソードなどが乗せられています。信賞必罰でなければ組織は成り立たない。彼は『リーダーは自ら責任をとる覚悟が必要』と力説します。上に立つ者ほどそういう覚悟が必要だというのです。太平洋戦争、東芝安倍晋三を見るまでもなく、まさに日本に欠けていることでしょう。
そう考えてみると 如何に日本軍が無責任で無能な組織だったかが、良くわかります。大勢の日本兵は国のために犠牲になったなんて、とんでもない事実誤認です。何百万人もの日本兵は無責任で無能な軍事官僚に無駄死にさせられました兵士たちが亡くなった主な原因は敵に殺されたのではなく、味方に殺された方が多かった。病死・餓死・自殺が全体の6割ということがそれを証明しています。兵士たちは日本政府に殺されたんですよ!


元中国大使から見た『日本の安全保障』はどうでしょうか
仮に中国が尖閣を狙っても、それを守るためにアメリカが戦うわけはない、と丹羽氏は断言します。安保条約ではアメリカが参戦するには議会の承認が必要であり、無人の小島を守るために議会が承認するわけありません。そりゃあそうですよね。
自衛隊は練度の面では優れているかもしれませんが、例えば尖閣周辺に回せる新型戦闘機の数を比べても中国は約200機なのに対して、自衛隊はせいぜい40機。それでは戦争になりません。おまけに中国には日本本土に届く弾道ミサイルが山ほどあります。
戦争になれば アメリカ軍はいったん中国のミサイルの射程外のグアムまで撤退し、それから戦う計画だそうです。このことも多くの人が指摘していますが、アメリカが自国民の命や高価な兵器をミサイルの射程内にただでおいておくわけがありません。となると、戦争になればアメリカが参戦したとしても日本列島は大きな被害を受けることは間違いない。



では『日本の進むべき道』はどうなのでしょうか。丹羽氏は『国力は国民の数×質の掛け算だ』と喝破します。領土なんかどうでもいいし、資源がなければ買ってくればいい。日本が目指すべきは世界から尊敬される国であって、力では勝負できないし、すべきでもない。戦争はしてはいけない。戦争から得られるものは何もない。世の中がきな臭くなっている今 戦争の体験を学び、戦争を直視することが重要だし、それが戦争を防ぐだけでもなく世界に貢献できる手がかりとなるというのです。元来 日本には『三方よし』に代表されるような調和を保つ文化、素養がある、というのですね。


さらっと読めるだけでなく、リアリズムに裏打ちされた話です。平和を守れとお題目を唱えるだけでなく、戦争になったら実際にどうなるかを考えなくては説得力はありません。この本は本屋で平積みにされるなどそれなりに売れているようですけど、記述も平易だし内容も深い。とても良い本だと思います。



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
午後6時の気温は16度。朝方の激しい雨☔は昼は止んでいましたが、抗議が始まるとまた雨☂が降って来ました。3週続けて雨なんて多分 初めてです。ま、そういう時もあります😸。今日の参加者は550人。
●抗議風景








先日 原子力規制委員会が認可した柏崎刈羽原発の再稼働に関するパブリックコメントの募集が始まっています。このブログをお読みの方々、1行でも構いませんからお願いします。11月3日が締め切りですので、選挙が終わっても間に合います(笑)。柏崎狩羽原発は東京から200キロ圏内、事故が起きれば東京も危険にさらされます。ここで黙っていたら、我々の税金に寄生する御用学者や電力会社、天下りを狙う官僚など原子力ムラの連中のいいようにやられてしまいます。パブコメに効果があるのか、と思う人もいるかもしれませんが、黙っていたらもっと悪くなる。そのことだけは間違いありません😜
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パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ
●ご参考:原子力情報資料室(故高木仁三郎氏が設立)のパブコメに関する解説
柏崎刈羽原発の審査書案のパブコメに異議の意見を集中しよう | 原子力資料情報室(CNIC)