特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『選挙よりも心配なこと』と読書『西洋の終わり』、それに『0929再稼働反対!首相官邸前抗議』

あっと言う間に、9月も終盤です。クリスマスケーキだの、おせちの宣伝が送られてくるようになりました。あの年末のせわしさ、それに1月や2月の寒さは思いだすだけでもウンザリします(泣)。と言っても来るものは来るので、その分 体調を整えて楽しい秋を過ごしたいと思います。
●雨上がりの今朝。葉っぱが朝陽を浴びて、文字通り輝いていました。


さて 民進党の実質的解党、希望への合流というのは流石に驚きました。が、前原だったらあり得る。外務大臣当時も尖閣の問題で散々強硬論を煽っておいて、いざとなったら逃げてしまった(笑)。あいつは進歩しなかったということです(笑)。


ただ両院議員総会の時 リベラル派の議員たちはどうだったのか。特に野党共闘で当選した議員たちはどうだったのか。ネットでは、何でリベラル派が新党を立ち上げないのかと怒っている左巻きの奴を見かけますけど、今はまだ民進党に残るべきかもしれません。政治資金を全て小池百合子に献上してしまうことになりますから。でも両院議員総会は満場一致だったと元総理のバカ野田が言ってました。それがホントだとしたら納得しがたいです。例えばバーニー・サンダースだったら、そういう時 どうするでしょうか。


小池百合子は新党の記者会見を安倍の記者会見にぶつけてくるなど相当前から計画を練っていたようで、そういう機を見るに敏なところは大したものだと思います。が 都知事としての実績がゼロなのが示しているように、男社会で権力者にすり寄ることで政界を渡り歩いてきた女性です。骨董品ですな(笑)。自民党内でも徹底的に嫌われていた人間ですから、現実に政策を実行する力があるとは思えません。銀座で小池百合子が服を買っているのに出くわしたという知人が居るんですが、売り場中に響き渡る声で店員にキーキー喚き散らしていたそうですよ。そういう人でしょ(笑)。


小池の言ってることは『しがらみがない』、『改革』という言葉だけで意味がさっぱり判りません。それで『脱原発』(笑)。要するに受けるためなら何でもやる。受けなければあっさり撤回する。安倍晋三以上のポピュリストかもしれません。


コラムニストの小田嶋隆氏曰く 今回の選挙は『卑怯者とうそつきと火事場泥棒のうちの誰に投票すれば良いのか国難は解散したあとに来る (5ページ目):日経ビジネスオンライン
現時点では政治の状況は混迷、かもしれません。でも、ボクはあんまり混迷と思ってないんです。今は少しでもリベラルな議員を増やさなければいけないことだけははっきりしている。それが大原則。比例は共産党(嫌だけど、自民や希望よりマシ)。小選挙区は北海道のように野党共闘の候補がいればよし、

そうでなければ勝ち目がある中で、まだマシな議員
(笑)。勝ち目がありそうな候補が自民と希望だったら希望、嫌だけど、脱原発であるだけマシ。


好き嫌いでなく、原則に則って考えればシンプルなもんです(笑)。極右2大政党の間で共産党がキャスティング・ヴォ―トを握れれば、まだマシじゃないですか。毒には毒、左翼ファシストでも使い道はあります。



この前 定期的に話を聞いている元大臣の元政策秘書氏から話を聞きました。年に何回かはTBS『報道特集にも出ている人です。この2,3日でずいぶん状況は動いていますが、大筋は合っていると思います。内容をご紹介します。
1.小池と自民は密約がある:自民は東京、神奈川は放棄しても良いと思ってるだろう。その代り 小池は改憲に賛成する
2.ただし、そうなると小池の政党は地方政党化するため、維新のように埋没する可能性もある。
3.今 解散する理由は、自民の勝機の問題、それに年末にかけて北朝鮮の問題が深刻化することが予想されているから。
4.安倍晋三は教育無償化など全く興味はないが、選挙のためには民進の政策を丸呑みして争点を無くせばよいと考えている。
5.世論調査によると民進は今回の選挙で崩壊(*前原も調査結果を見たから合流するということなんでしょう)


問題は北朝鮮のリスクです。確かに10月は中国の共産党大会、11月はトランプの訪日だけでなく、米中首脳会談があります米中会談の結果次第では、アメリカ側がアクションを起こす可能性はある。さらに現在の経済制裁の効果が表れてくるのも年末にかけて、だそうです。そうなると北朝鮮が暴発するリスクもあり得る。アメリカは極力 北朝鮮に最初に手を出させるようにするでしょう。もちろん引っかかる方が悪いのですが。
実際 アメリカは9/1に北朝鮮への旅行を制限しましたが米国が北朝鮮渡航禁止に踏み切った真の目的 | ロイターより | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 これはきわめてまれなことだそうです。10月には空母ももう一隻増えます。


もちろんアメリカにも武力行使回避の意志はあるそうですが、少なくとも安倍晋三のようにバカで私利私欲しか考えないような連中でさえ本気でやばいと思う程度に、年末にかけて北朝鮮の危機は高まる可能性が高い
日本がやるべきことは一つだけです(笑)。アメリカと刈り上げデブの会話をあっせんすること。強硬論を煽り立てても何のメリットもありません。平和解決の道を探る意思と能力がある政権を選ぶことは大事だと思います。そういう政権が存在しないとしても(笑)、そういう世論は作っていかなければならない


どうせ戦争になっても、刈り上げデブのミサイルが当るかどうかは別にして(笑)、日本は撃たれるがままです(笑)。何もできない。その時 日本はどうするのか。アメリカと一緒になって攻めに行くのか、後方支援をするのか、何もしないのか。難民にどう対処するのか。その時になってじたばたしないよう、我々はよーく考えておかなければいけないと思いますね。戦争のことをあらかじめ考えてないと、政府は突然『戦争だ』自衛戦争と言うでしょう)と言い出しますから右往左往するばかりです。選挙は大事です。だけど政治ショーにうつつを抜かしている場合ではないかもしれませんよ。



さて、軽い読書の感想文です。『西洋の終わり

「西洋」の終わり 世界の繁栄を取り戻すために

「西洋」の終わり 世界の繁栄を取り戻すために

著者はエコノミスト誌の元日本支局長から同誌の編集長になり、いち早く日本のバブル崩壊を予言した人です。知日派のジャーナリストとして著名ですが、経歴から判る通り新自由主義的なところもあって、必ずしもボクとは考えは一致しません。だから、読むんです(笑)。自分と同じ意見の本ばかり読んでも、つまんないですから。


この本の内容を要約すると『日本を含む西洋社会は自由と平等、それに言論の自由によって、開放的な社会を作ることで発展してきた。ところが近年 格差の拡大などでポピュリズムが横行し、それらの価値が危ぶまれるようになってきた。西洋社会が生き残るためには格差を減らし、開放的な社会を維持していかなければならない。


ここまでは文句はありません。こんな奴ですら格差解消を唱えるようになった。ただし、この人の『自由』とは企業の自由であったり、金持ち優遇税制であったり、従業員解雇の自由であったりもしますから、そこは全く同意できません(笑)。ムカつきを我慢しながら読んでたんですが、印象に残ったことがありました。


それは『組合や農協など利益保護団体などのしがらみが自由主義社会を停滞させてきた。』ということが強調されている点です。今 小池百合子も、維新の松井のバカも『しがらみからの脱却』ということをしきりに口にしています。確かに原発を守ろうとする連合や販路・仕入を独占して価格を釣り上げる農協には、ボクもムカつきます。既得権益に対する反発はそれを享受してない人間には誰にでもある(笑)。先進各国が停滞する中で、そういうことを感じている人は多いはずです
かと言って、しがらみを脱却して良いことがあるかというと、必ずしもそういうわけでもない。小泉改革が良い例で、確かに規制緩和を進めて既得権益を破壊した部分はあるけど、新たな既得権者を作り出しただけです。例えば郵貯の保養施設などを売り払ったのは良いけど、それを安値で買ったのは経営者が規制改革の政府審議会に加わっていた企業ですからね。
『しがらみ』とか『既得権』といった言葉には停滞した世の中で人々の心を動かす力があるようです。ポピュリズムを動員する言葉、と言っても良い。


『しがらみ』や『既得権』という言葉にはよくよく気を付けないといけないと思います。大体 世の中、一括りで、キャッチフレーズで括れる事象なんか少ないです。どんなことにも良い点、悪い点があるそれを冷静に見極めないと、ポピュリズムを利用しようとする独裁政治家にしてやられることになります。

この本は普段はあまり触れることがない、スイスなど海外の経済事情なども書いてあるから読んでいて、面白い部分もあります。ムカつく部分や退屈な部分も多いけど、世の中のエスタブリッシュメントがどんなことを考えているかを知ることは有益だとボクは思います。図書館で読むにはいいんじゃないですか(笑)
●左翼の側もちっとも有効策を打ち出せないわけです。アメリカ追従も憲法守れも思考停止と言う点では一緒。



ということで、今週も官邸前抗議へ #金曜官邸前抗議
先週の大雨は嘘のよう。午後6時の気温は22度。爽やかなお天気です。久しぶりにジャケットを着て出かけました。今日の参加者は主催者発表で700人。
●抗議風景







今朝 東芝のメモリー事業が日米韓連合に2兆円で売却というニュースが新聞各紙の1面で報じられました。


売却後の議決権比率は東芝が40・2%、HOYAが9・9%の計50・1%を保有して日本勢が議決権の過半を握り、残る49・9%はベイン(アメリカのファンド)だそうです。また韓国のメモリー企業ハイニックスは将来15%まで議決権を持てるとのこと。裏には色々密約があるはずですが、それはどこも報じていません。
近年 エルピーダジャパンディスプレイ経産省が音頭を取って合併させたIT企業は潰れたり、倒産寸前に追い込まれてばかりですが(笑)、経産省は今度も日本勢が過半の議決権を取ることをこだわったそうです。懲りない(笑)。日本勢による資金拠出額は3775億円と全体の18.8%なのに議決権は過半、というのは、裏に何か密約があるに決まっています(笑)。それに筆頭株主のべインは3〜5年で売り逃げるはずですから、その際 ハイニックスでも、今回立候補していたホンハイにでも、高く買ってくれる企業に売りつけると考えるのが普通です。例えばハイニックスがべインの持ち分を買えば15%+49.9%=64.9%と過半数を握ることは容易です。経産省はそんなことは判っていて、要は目先のメンツだけ守れればいいんでしょう。相変らず 実にばかばかしいことを続けているわけです。


東芝の方も売却にあたっての独禁法審査が来年3月までにできるかどうか、それに売却が出来ても今後残る事業で食っていけるかどうか(メモリーが利益の9割だそうです)、まあ、10中8、9は東芝はゲームセット、とボクは考えます。粉飾決算が発覚する前の東芝の従業員は約16万人、家族を含めれば約50万人。取引先や事業所周辺の商店まで考えれば軽く100万人くらいは今回の東芝の件で影響を受けているでしょう。
原発は国策といいますけど、国策が如何に人々の生活を歪めるか、太平洋戦争を思い出します原発で食っている原発立地の人々の数と比べても、国富としては今回のロスの方が遥かに大きいはずです。


あと もう一つ。福島第一での東電の水位計の設定ミス。水位計の設計ミスで汚染水が8回も漏れ出た可能性があるそうです。『アンダーコントロール』なんでしょ(笑)。こんなケアレスミスを繰り返す企業に柏崎原発を再稼働させる資格があるのでしょうか?

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170929-00000153-jnn-soci