特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

クズ新聞の朝日(笑)と読書『分断社会を終わらせる』、それに『0812再稼働反対!首相官邸前抗議』

夏休みです
1年で一番いい季節。東京の街は人も車も少なくて静かで、大変良い環境です。ずっとこのままだといいのに!
TVも新聞も朝から晩までオリンピックで、全く興味なし。日本もブラジルも財政危機のくせに税金使ってくだらないことやってんじゃねえよ。TVを消して、音楽をかけながら、のんびりしています。ずっとこのままだといいのに!
自由ヶ丘でも『盆踊り』をやってましたが、完全無視(笑)。全く興味なし。

         
                                                            
ですが、沖縄の高江では工事を強行しようとする当局と警察が、反対派・住民の人とのにらみ合いが続いていますし、今朝は四国電力伊方原発が再稼働されました。

高江にしろ、伊方にしろ、国はこういう時期を狙っているんでしょうか。なかなか、あんまり呑気でもいられないようです。でもマスコミの報道は低調です。高校野球やオリンピックと、高江や伊方とどっちが大事なんだ。マスコミもクズだけど、国民もバカ。
●ヘリパッド建設反対のオンライン署名
キャンペーン · 沖縄・高江における米軍ヘリパッド建設中止を! · Change.org

鳥越俊太郎氏が『日本のペンの力なんて全然ダメじゃん』とハフィントン・ポストのインタビューに答えたのに対して、朝日の記者たちがツイッターで文句をつけてるのが話題になってます。 *朝日は記者が社名を名乗ってツイートをするのを公認しているんです。
鳥越俊太郎氏インタビュー「ペンの力、今ダメじゃん」に怒った朝日新聞記者たちに叱咤激励が殺到してる模様 - NAVER まとめ
【悲報】鳥越俊太郎氏「ペンの力ってダメじゃん」→朝日新聞記者「あなたのペンがダメだっただけ」→炎上 - Togetter
                    
鳥越氏のインタビューは大変興味深くて、彼が全然 選対をマネジメントできてなかったことも判って面白かったのです。ちょっと情けなかったけど、基本は一匹狼の新聞記者ですからマネジメント能力を期待するのは間違っているかもしれません。でも、そういう問題は周りがカバーできますからね。安倍晋三をカバーして官僚を使いこなす菅官房長官のように、です(笑)。問題は民主党/民進党社民党などリベラル側の人たち殆どがマネジメント能力が皆無、というところです。共産党はよく判りませんけど、あれはマネジメントじゃなくて独裁、でしょうから(笑)。
インタビューでの鳥越氏の指摘、役に立たないマスコミにしろ、政治に関心がない国民にしろ、能力不足の野党にしろ、大筋はその通りだと思います。彼が『憲法を変えるかどうかが国民にとって本当の論点になる』としているところはどうかなと思いますけど。
●鳥越氏のインタビュー(前後編)。ボクは本音を語っていて良いと思います。共産党市民運動に恨み言を並べ立てる宇都宮より1億倍はマシ。
「ペンの力って今、ダメじゃん。だから選挙で訴えた」鳥越俊太郎氏、惨敗の都知事選を振り返る【独占インタビュー】 | HuffPost Japan
「戦後社会は落ちるところまで落ちた」鳥越俊太郎氏、惨敗の都知事選を振り返る【独占インタビュー】 | HuffPost Japan
                                                          
それに対して朝日の記者たちが、まるで自分たちがきちんと務めを果たしているかのように(笑)、偉そうに文句を垂れているのが面白い。ネットでは『朝日も寿司をご馳走になっている癖に』、『オリンピックしか興味ないくせに』と非難されていますが、朝日がまともな紙面を作っていると思っている人が日本にどれだけいるでしょうか(笑)。ボクに言わせれば、たまに例外はあるにしろ、朝日で価値あるのは小熊英二氏が書いている月1回の論壇時評とテレビ欄だけでしょ。今朝の朝日新聞なんか半分近くがオリンピックと高校野球ですよ。いい加減にしろ、カス。
鳥越氏が言うように、ネットもクズだと思いますが(笑)、朝日はあまりにも酷い。読売のように政権の代弁者、産経のように社是が『商業右翼』と自認している連中より、朝日は正義を気取ってるだけ始末が悪い。記者全員がダメだとは言いませんが、この新聞に期待するのはかなり望み薄だと思いました。

                                          

さて安倍内閣ができたときにブログで書いたかもしれませんが、自民党で勉強会の講師を務めている人によると、第2次安倍内閣ができたとき、安倍晋三は総裁任期をギリギリまで活用する6年計画を立てていたそうです。最初の2年は秘密保護法、次の2年は安保関連法案、最後の2年は改憲。そのための支持率を確保するために、金融緩和も財政出動も何でもやる。安倍当人は経済のことなど判らないし、興味もない。改憲さえできれば、あとはどうなっても構わない、そうです。
あれから4年がたって、世の中がその方向に進んでいるのが恐ろしい。勿論 これは安倍晋三だけの問題じゃなくて、自民党内の問題、野党のバカさ、国民の関心の無さ、一部市民運動の無能さ、など様々な要素の相乗効果の賜物なんで、そう簡単な問題ではないのでしょう。特に原発や安保に反対する人たちの多くは、長年の間に反対することが目的に転化してしまって、現実的な立場に立っていなかった、要するに今までのツケが一気に可視化されてきている、ということなんだと思います。

高江に三宅洋平が『対話』とか言って、安倍の奥さんを連れて行ったそうです。くだらないのでコメントしようと思わなかったんですが、ひとことだけ(笑)。

もちろん『対話』自体は間違っていません。しかし、つい先月まで島尻の応援演説までやってた安倍の奥さんを連れてくる段取りは間違ってる(笑)。だから三宅のような バカはダメ なんです。当然 ネットで暴露されているように双方の会話なんか成り立たなかった。そもそも『地震兵器』だの『安倍は朝鮮渡来』とか言ってる陰謀論のデパート、三宅洋平にはまともな判断能力はありません。前回の知事選では喜納昌吉を支持して、翁長氏を『売れないセールスマン』と揶揄していたような奴です↓

                                  
頭パープリンの三宅洋平なんかどうでもいいんですけど、市民の側には三宅にしろ、上杉隆にしろ、堤未果にしろ、バカや嘘つきに惑わされないような最低限の一般常識が必要だと思います(笑)。原発や安保やTPPに反対する人たちが嘘や陰謀論に堕ち込んでしまえば、大多数を占める無党派の人たちは安倍晋三が正しいのか、と思いでしょ(笑)。そういうのが安倍晋三をのさばらしている原因の一つでしょう。結局は、我々一人一人が賢くなるしか、ない、と思うのです。


さてさて、夏休みに最初に読んだこの本、『分断社会を終わらせる』は中々面白かったです。中心になっているのは井出英策慶大教授。

分断社会を終わらせる:「だれもが受益者」という財政戦略 (筑摩選書)

分断社会を終わらせる:「だれもが受益者」という財政戦略 (筑摩選書)

世の中の格差はどんどん広がっているが、人々の意識はむしろ格差解消を図るより、自己責任という意識が広がっている。それはなぜか、そしてどうしたら良いか、ということを論じた本です。
著者によると、OECD各国を見渡すと『低所得層への給付は再分配政策への支持を弱める』傾向にあるそうです。スウェ―デンやデンマークなど福祉が充実している国でさえ、再分配政策への支持はそれほど高くないそうです。特定の人を受益者にしてしまえば、それ以外の層は反対する、これは人間社会の真理なんでしょうか。
じゃあ、なんで高福祉の国で再分配政策が成り立っているか。それは『貧困層も含めて広く負担を課して、中高所得層も含めた広い給付を行っている』からだそうです。例えば大学まで教育費無料、だったら低所得層から高所得層まで得をします。つまり、貧困層も中間層にも得になるような制度を設計しなくてはならない、というのですね。確かにこれなら公平です。納得度が高い。
教育だけでなく、貧困、子育て、介護など人々には様々なニーズがあります。様々ですけど、どれも人間としては基本的なニーズでもあります。国は予算ではなく、人々のニーズを満たしていくことを基本方針にするべき、とこの本は説いています。ニーズを満たすのは必ずしも現金である必要はありません。現物給付にしていけば国内の雇用も生まれます。しかもそういう雇用は海外移転しません。TPPも関係ない(笑)。余談ですがデンマークから帰ってきた人に聞いたら、あちらでは(国産ではない)自動車には高い税金を課して、(国産の)自転車利用を国が推奨しています。エコロジーの観点ばかりではありません。輸入品である自動車より、国の中で経済を回すことを徹底しているんですね。
人間の基本的なニーズをどうやって決めるのか、などロジックは荒削りの部分もありますけど、この本は大変ユニークな観点を提示しています。『広く負担を課して、広く給付する』というのは今後世の中を良くしていくためにはポイントかもしれません。
ボクが再分配の強化に賛成するのは、そのほうが消費が増えて社会全体にとって得だから、です。少子高齢化の日本ではもう、経済が自然成長する時代は終わりました。L・サマーズが言うように先進国全体がそうかもしれない。これからは皆が得をする、そういう観点が必要なんです。約30年間、所得税も金融取引税も富裕層には減税してきたんですから、これからは資産課税や累進課税など富裕層への課税強化は当然です。しかし、負担を皆で負担する。例えば日本では所得税を払っていない人が極端に多いことを考えれば(人口の半分くらいが所得税を払ってない)税額控除の見直しや、世代間公平や徴税コストの低さを考えたら消費税を更に値上げすることもアリかもしれません。まともに税金を払っていれば、もっと多くの人が政治に関心を持つんじゃないですか(笑)。
井出氏は神野直彦先生の指導を受けたそうで、その議論を更に進めたと思います。彼はもっと読みやすいブックレットも出しています。この本も図書館などでもいいから読む価値はあると思います。
分断社会・日本――なぜ私たちは引き裂かれるのか (岩波ブックレット)

分断社会・日本――なぜ私たちは引き裂かれるのか (岩波ブックレット)

                              
ということで、今週も官邸前へ。今日は日差しもきつくなく、比較的過ごしやすい1日でした。今日の参加者は先週の1.5倍、1200人。今朝 伊方原発の3号機が再稼働したんですから当然ですね。
●抗議風景





反原連のミサオ・レッドウルフ氏が壇上から『(再稼働には)怒ってますけど、怒りすぎて消耗してはいけないと思います。長い戦いなんですから。』と言っていました。ボクもそう思います。怒りはエネルギーですけど、その反面 頭がお留守になりますからね(笑)。たぶん ボクが生きている間には日本から原発は無くなりません。だからと言って放っておいて良いという話でもない。朝日のバカ記者共のように実態の伴わないプライドで頭を腐らせるより、微力でも今月見た映画『トランボ』や『ダン・ラザー』(ニュースの真相)の爪の垢でも煎じて飲みたいと思うわけですよ(笑)。
伊方だって5年以上止めたんです。それは人々の反対があったからです。次は10年止めてやりましょう(笑)。その間に、四国電力なんて弱小クソ電力会社、潰れないかなあ、マジで(笑)。
伊方町民の55%が再稼働に反対町民反対55% 伊方原発再稼働 | 愛媛新聞ONLINE