特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『サラリーマン根性の恐怖(笑)?!』と読書『日本会議の研究』、それに『0722再稼働反対!首相官邸前抗議』

しっかし、今日から始まった沖縄の高江のヘリパッドの工事にはあきれ返りました。

                                                
警察が反対する人を殴ったり、車で轢いたのもネットで流れていましたし、何より、話し合いもせずにいきなり工事を強行するというのは酷いと思います。選挙の結果なんか全く気にしない、国は勝手にやるぞ、ということを日本国政府は沖縄の人に示しているわけです。そんな政府に従う義務なんかあるわけない。こんなことを続けていると、それこそ末代まで人の心に残ります。沖縄の人がこの件で本土を恨む気持ちは100年単位で残るでしょう。その傷を癒すのはその倍はかかります。どっちが得なのか、少し考えれば誰でも判ることだと思うんですけどね。本土の人間がその程度の事すら判らないのなら、積極的に沖縄独立を応援するしかないんじゃないでしょうか。

                            
さて、この前の参院選もそうでしたが、今回の都知事選の報道もかなり酷い、と思います。報道の分量も少ないし、特に何故か小池氏に関するマイナスの記事が全然でない。そればかりか木曜の朝刊、文春と新潮の両方の広告に鳥越氏だけを対象にしたネガティヴ記事が載っていたのを見て、よほど鳥越氏が知事になるのが都合が悪いんだろう、と思いました。普通は複数の候補者を取り上げるものですからね。
文春から鳥越氏に関する女性関係の記事が出るということは既に先週から言われていました。

ボクはそんな記事、読んでもいませんが、話自体は14年前から出回っている話だそうです。       
彼が聖人君子かどうかは知らないし(笑)、真偽も判りませんけど、それでも野党が鳥越氏を担いだのは記事はガセか、問題ないレベルと判断した、と思っていました。特定の候補に対する推測記事が選挙期間中に出てくるのはあまり記憶にありません。対抗陣営はそれを揶揄するプラカードまで用意していたという話もあります。突然降ってわいたような14年前の、当事者でもない第三者の伝聞と憶測だけの記事に対して、鳥越氏側は当然 刑事告訴の準備を進めているそうですけど、こんなことが選挙の結果に影響したら取り返しがつきません。それだけ誰かさんは必死なんでしょうけど、なんともやりきれないです。

                       
それより、もっとはっきりしている小池百合子の『在特会での講演』や『幸福の科学との関係』、『核ミサイルを東京に配備』(笑)はどうなってるんでしょうか。これらは事実のようですし、証拠も残っています。
●小池と在特会。当人は『知らない』と嘘をつきましたが、立派な証拠が残ってます(2枚目)。

(2ページ目)小池百合子氏が表情こわばらせた “在特会との蜜月”問う声|日刊ゲンダイDIGITAL

●小池と幸福実現党の候補者との共同街頭演説
小池百合子(自民党)・泉としひこ(幸福実現党) 共同演説会 - 動画 Dailymotion

●核ミサイルを東京に配備しろ:座談会の同席者の発言ですが、小池百合子も全く否定していません(Voice2003年3月号の座談会):
https://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/column2003/column030320.shtml

極右の差別団体や狂信的な宗教団体と関係があるって、日常生活でそういう人が居たら頭脳・人格を疑いますよね。『核ミサイルを東京に配備』も一つの意見かもしれませんけど(笑)、普通はそういう人は相手にされないですよね。危ないもん(笑)。小池の場合はそれで尚且つ、金融を優遇する新自由主義的な政策を公約しています。日本が今更金融で勝負できるわけないだろって(笑)。極右+新自由主義の最悪の組み合わせです。アベノミクスで痛い目にあっても、トリクルダウンなんか幻想だってことが判らない連中が未だに居るのも信じがたい。自分だけは特別、と思ってる人がそんなに多いんでしょうか(笑)。

                                             
今朝の朝日新聞民進党都知事候補にも擬された元鳥取県知事の片山善博氏(ボクは彼がベストの候補者だと思います)が『なぜ自分は立候補を断ったか』を説明していましたhttp://www.asahi.com/articles/ASJ7P4JJNJ7PUTIL02B.html。彼は『都政の問題点を考える事前の準備期間が必要。準備期間が半年あったなら立候補したかもしれない。』と答えています。これはボク自身の拙い体験から考えても1000%同意します。何か新しい仕事をやるためには事前の準備期間が必要です。資料を調べ、その上で自分の眼で現場を見て感じた上で問題点と課題を見つけなければ、まともな政治なんかできるわけがありません。自分なりの都政に対する問題意識(テーマ)がないから、カネで引っかかったり(石原・猪瀬・舛添)、週に数日しか都庁に来なかったり(石原・猪瀬)、都政に関係ない尖閣買収を言い出して他国と緊張関係を高めたり(石原)、新銀行東京で約1400億の大損害を発生(石原) 石原慎太郎元都知事 都民血税1400億円を捨てた「人気取り政策」 - ライブドアニュースさせたりするんです(こうやって振り返ると石原って舛添や猪瀬どころじゃない、最低最悪ですね)。石原も猪瀬も舛添だけでなく、今立候補している候補者全ても、準備期間を持たないままです。彼らの問題というだけでなく、政党も悪いし、選挙の仕組みも悪い。
                                     
それでも選挙は一番マシな人を選ぶ作業です。極右の小池か赤字製造機の増田か準備不足の人の良いオッチャン、鳥越氏か。鶴見俊輔先生は確か『判断に迷ったら、正しくなくてもいいから、間違わない方向で判断するのが大事なんだ』って仰っていました。今回の都知事選も前回の参院選三宅洋平の件もボク自身は全く迷いませんが(笑)、複雑な現実に立ち向かうには非常に勇気づけられる言葉です。

巷で言われているマスコミの陰謀論とかはボクは信じていませんが、報道の傾向を見ていると疑問は感じます。週刊文春の編集長、新谷学は安倍晋三の『美しい国へ』(笑)の担当編集者だったそうですし(2ページ目)「文春」記者がライバル「新潮」で記事を書いてクビに! 明らかになった沖縄バッシング記事のずさんな作り方|LITERA/リテラ(ただし甘利の疑惑を取り上げたのも文春でもあります。でも甘利の疑惑はあまりにも有名で、ボクですら1年前には聞いていました。遅かれ早かれの問題だったでしょう)。表立って官邸の圧力がマスコミにかかっているとは思いませんが(そこまでバカじゃないでしょ)、マスコミ関係者が上司や権力の意を自ら忖度する、セコいサラリーマン根性が問題なのかな。


                              

さて、今週 仕事でこんなことがありました。若い子がボクのところへ書類を持ってきて、こんなことを言うんです。『外国の新規取引先からの契約書の案に、納入した品物が軍事にも使われることもある、と書いてあるんですけど、いいでしょうか?』
自分の中でプツン、という音がして(笑)、こう返答しました。
いいわけねーだろ!
ふざけるなっていうの。
バカ、クズ、マヌケ、カス! チンパン』とこのブログで書いているような調子でひとしきり罵ったあと(笑)、『軍事なんて文言が入っている契約書なんか一切不可。会社のレピュテーション・リスク(世間の評判のこと)をどう考えてるんだ。』ともっともらしい説教をして(笑)、案を廃棄させました。もちろん担当者は疑問に思ったからボクのところへ来たわけで、その子は罪はないどころか(笑)、なかなか優秀です。ボクは、契約書に軍事に転用とか書いてあっても何も考えない、どこかのバカに向かって罵ったわけです(笑)。『軍事』に関わるかもしれないような仕事なんかやっちゃいけない、上司から怒られるものなんだ、ということが若い彼から口コミで社内に広まることを期待して、です(笑)。
                                                  
恐ろしいのは黙ってたら、そういうことがまかり通ってしまう、ということです。こういうことっていろんな企業でも、それこそマスコミでも町内会でも(笑)、日常生活でも起きているんじゃないでしょうか。男女差別の問題にしたって、派遣社員の問題にしたって、理不尽なことは日常生活で幾らでも見かけます。女性だけにお茶を入れさせたり、派遣社員に正社員と同じ内容・責任の仕事をやらせたり、悪気はなくてもそういうことをやらせているバカはいくらでもいます。悪気がないから、たちが悪い。上司の意向を『忖度』して自己規制するマスコミの報道はその典型で、そのような『何も考えないことの積み重ね』が世の中を悪くしているんじゃないでしょうか。
ボクの体験では、日常生活で起きていることに対しておかしい、と言って止める人って本当に少ない。いわゆる『空気』を変えることってリスクを伴います。周りに嫌われるかもしれないし、決断の責任をとらなければいけないからです。正直 黙ってる方が楽、それがサラリーマン根性ってやつです。

もちろん、ボクだってへっぽこサラリーマンですから出来ることと出来ないことはあるし、言い方だってTPOに合わせて工夫します。けど、やっぱり、頭に来ることは闘うし、少なくとも抵抗はします。じゃないと、それこそ自分が生きてる価値がないと思うんですよね。自分では判断しない、責任は取らない、言われたことだけやる。そんな人間だったらさっさとAIに代替させたほうが遥かにマシ、だと思うんです。もちろん犬でもパンダでも可(笑)。いずれにしてもそんなバカ、いらねーよ!(笑)。だからボクは共産党とかと話が合わないんです(笑)。


さて、話題の本(売れてるみたいですね)の簡単な感想『日本会議の研究

日本会議の研究 (扶桑社新書)

日本会議の研究 (扶桑社新書)

国会議員が300人近くも所属する政治団体日本会議』について資料を掘り起こしてまとめたもの。日本会議は男女選択的別姓阻止、憲法改正などを掲げる右翼団体です。神社本庁霊友会などの宗教団体の構成員を中心に、強固な組織力を誇り、安倍内閣の構成員の殆ど、また小池百合子なども役職を占めています。その団体は70年代学生運動の中から生まれ、新興宗教生長の家』の構成員が主体となっていることでも知られています。

個人的には知っていることばかりでした。今になって日本会議のことを騒いでいる向きがありますけど、ボクは元号法制化の時に『いまどき こんなキチガイが居るんだ〜』と思ってましたから、目新しいことはそれほどありませんでした。変な陰謀論に捉われるより、彼らが地道な草の根運動を積み重ねてきたことに注目するべきじゃないでしょうか。

ボクがこの本を読んでみた理由は、田舎の無知なジジイばかり?とは言え、何故それなりに多くの人がそういう団体に参加するのか不思議だったからです。その疑問はこの本では解けませんでした。政治家にしてみれば動員力もあるし、地方議会での請願など大義名分を揃えてくれ、尚且つ 安倍など自民党の幹部の覚えが目出たい政治団体に頼りたくなる気持ちは判ります。オールド左翼の旧態依然とした独りよがりな運動の事を考えれば、こちらの方が影響力を持つのは当然かもしれません。いわゆるマスコミ陰謀論もそうですが、敵は自らの心の中にもある、と言いたくなります。
たまたま、ボクはこの著者が別名義で書いた前著『保守の本文』も読んでいて、その時も最初は面白かったんだけど途中でつまらなくて放り捨てたことを思い出しました。この本は判りやすいので全然知識がない人が読むなら良いかもしれませんが、同じテーマなら遅れて出た青木理氏の本の方が面白いかもしれない、です。




ということで、今週も官邸前抗議へ。本当は同日の『相対性理論』の武道館公演の券も持っていてそっちへ行くつもりだったんですが、座席が最悪だったので行く気力をなくしました。こういうところに自分の肉体的・精神的衰えも感じます(笑)。そういうわけで、いつものように官邸前抗議へ行った次第。文字通り生活に密着した政治活動です(笑)。
●抗議風景



今日の参加者は700人。いつもはスピーチなんか、あまり聞いちゃいないんですが(自らマイクを取るような人の話は、バカらしくて耐えきれないものの方が多いです)、今回は二つ感銘を受けたスピーチがありました。
一つは共産党の藤野衆院議員。自衛隊がどうのこうの、余計なことを言って議席を減らしたA級戦犯です。こいつの失言がなかったら改憲派の3分の2は阻止できたかもしれない(怒)。それはともかく(笑)、彼はこう言ってました。『安倍晋三の選挙戦略は問題点を隠すことだ。しかし福島、沖縄、それにTPPの影響が大きい東北に長野に新潟、全て野党が勝った。問題点が隠し切れないところでは野党が勝っている。問題点を明らかにすることこそ与党が最も嫌がることだ。官邸前抗議は問題点を可視化続けている。だから大事なんです。
なるほど。そのロジックには感心しました。こいつは頭の回転がいいから余計なことも言うんでしょう。その調子で10年くらい雑巾がけに専念して罪を償え(笑)。
                            
もう一つは鹿児島の反原連の松本氏。彼は三田園氏の立候補を受けて出馬を辞退した反原発候補、平良氏反原発メンバーが立候補を辞退…鹿児島県知事選 - 産経WESTの選対副本部長だったそうです。平良氏が立候補を諦め三田園氏に一本化する顛末を語ってくれました。毎日 夜中の2時3時まで議論して、やっと一本化が決まったそうです。論理的には一本化なんて当然ですけど、気持ちとしてはさぞ、苦渋の決断だったでしょう。選挙では平良氏陣営は積極的に協力して、その結果 自民支持者の4割、公明支持者の3割が三田園氏に投票して8万票もの大差がついたそうです。彼に言わせれば『命の問題なんだから、自民も公明もない』そうです。
それでも三田園氏が当選が決まった時 平良氏の陣営では『裏切るなよ、見てるぞ』というプラカードを祝勝会で掲げようという意見もあったそうです。松本氏はそれを必死に止めたそうです。目的は川内原発を止めること、そのためには誰とでもいっしょにやらなければならない。その結果 皆で『一緒にやろう!』という横断幕を掲げたそうです。素晴らしい。保守層も民主の支持層も全部取り込まなければ、原発なんかやめられませんよね。
●国会前



                                                                                
木曜の朝日朝刊で馳文科大臣が『もんじゅは動かすことが前提』と言っていて、びっくりしたのですがhttp://www.asahi.com/articles/DA3S12470576.html、その翌日、また、もんじゅの点検漏れのニュースが報じられましたhttp://www.asahi.com/articles/ASJ7Q41FFJ7QULBJ009.html。これで何度目だよ(笑)。
ナトリウム冷却装置の一部の点検を2か月 放置しただけでなく、点検期限切れの警報も2か月放置していたそうです。ナトリウムを冷やす装置って、もんじゅの生命線です。
 
                                
良く日本の技術は素晴らしいとか言う向きがありますけど、日本の技術なんか、案外この程度なんじゃないでしょうか(笑)。技術という物はオペレーションする人間と一体のものです。燃費を誤魔化してた三菱自工しかり、死人がでているのに何年も不良の原因がつかめなかったタカタ(エアバッグ)しかり、全然凍らない凍土壁しかりお探しのページは見つかりませんでした | 福島民報(笑)、日本製だからと言って安心してしまうのはもはや違うんじゃないかな、と思います。今や多くの日本企業は海外生産の方が多いはずだし、国内生産の工場だって、現場では派遣の人や請負の人が圧倒的に多いはずです。程度の差こそあれ、先進国の企業はどこも同じです。日本は特別じゃない。ついでに、その安価なコストで出来た製品を消費者も享受しているわけです。
                                       
もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構なんて、さっさと職員一同 リストラした方が良いと思います。今までの結果ではっきりしているのは、経営側が無能であるだけでなく現場も腐ってるってことでしょう。別の組織作ったって、関わる人間が変わらなければ同じことになります。何十年間 1回も発電できなくても、事故を起こしても、会社が潰れない状態が続けば、そりゃあ 人間は腐ってしまいます。東電もそうだし、役人も一緒、かっての国鉄の組合とかもそうだったのかもしれません。責任取らないんだもん。それがサラリーマン根性ってやつです(笑)。うん、うまく落ちた(笑)。