特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『競艇とリバランシング・ソサエティ』(笑)と『11月の賃金』、それに0108 再稼働反対!首相官邸前抗議

北朝鮮の核実験の話は異様な大騒ぎでした。国会では安倍晋三がはしゃいでいたように見えたのが印象的でした。もちろん『キチガイに刃物』を絵に描いたような話ですが、安全保障だったら他にもっと、心配しなければならないことがあるんじゃないでしょうか。
原発ですよ!
北朝鮮のボロミサイルがまぐれでも当たったら、核物質の量からして水爆どころの騒ぎではない。それがこの狭い日本に約50基もあるんです。ホント、日本人っておめでたいですよ。
今回の水爆騒ぎでボクが感じたことは2つあります。一つは『昔の日本も、世界からは北朝鮮みたいに思われていたんだろうなあ』ということです。ニュースで向こうの女子アナ(笑)の放送や街頭TVを見る群衆が映ってましたけど、昔の日本の大本営発表も南京陥落の提灯行列も映像でみたらこんな感じなんでしょう。つまり、別次元のキチガイみたいに見える北朝鮮は決して他人事ではない、ってことです。現代の日本でも、腑抜けのデブや目つきのおかしい奴ばかりの在特会や過激派の認知症ジジイなんて、おそらく北朝鮮といい勝負ですよね(笑)北朝鮮が酷いって、あんまり笑ってる気にはなれません。
もう一つは、北朝鮮の水爆?より、北朝鮮の崩壊のほうがおっかないってことです。アメリカや日本だけでなく、メンツをつぶされた中国は完全に激オコ・プンプン丸(失礼)(笑)でしょう。ボクは外国のことなんかわかりませんけど、今回の核実験で北朝鮮のとっちゃん坊やの体制がぶっ潰れる/ぶっ潰される可能性だってかなり高くなったのではないでしょうか。徐々に潰れるならいいけど、混乱のうちに崩壊する可能性だって結構高い。そうなったら大量発生する難民をどうするのか。そっちのほうが遥かに大変な話になると思います。




さて、1月6日朝日朝刊のオピニオン欄で平川克美大田弘子蛭子能収の3氏の意見を並べた『自由とは何か』という論説が面白かったです。http://www.asahi.com/articles/DA3S12145909.html

正確には、相変わらず論理的に物事を説明できない新自由主義者の太田弘子とか(こんなに頭が悪くてどうして大臣や学者が務まるのか不思議でなりません)内田樹そっくりのソリューションなしの空論を述べる平川克美はどうでも良くて、面白かったのは蛯子さんです。エッセンスはこうです。
・好きなことをするためにはお金が必要だから、カネの為に嫌な仕事でも割り切ってやる、
・他人の自由は尊重する。他人の恨みを買って喧嘩にでもなって、その挙句殺されでもしたらかなわない。
・どんな理由でも戦争は絶対ダメ。卑怯と言われても、戦争が始まったらボクは隠れる。
・自由とは競艇を楽しむことである。
                                             
要するに蛯子さんのいつもの話なんですが(笑)、戦争絶対反対を唱えたあと、競艇の話を始めるところがサイコーです。イデオロギーとかでなく、ボートレースをやりたいから彼は戦争反対なんですね。誰にでもわかりやすい話であるばかりか、論理的にもちゃんとつじつまが合っているし、本音の言葉は力強い。良く考えてみると、蛭子さんの言ってることは先日のミンツバーグ先生のRebalancing Society理論読書『私たちはどこまで資本主義に従うのか』(ヘンリー・ミンツバーグ) - 特別な1日(Una Giornata Particolare)に見事に当てはまるんです。
●リバランシング・ソサエティと蛭子さん


蛯子さんがミンツバーグを意識しているとは思いませんが(笑)、自分が本当は何をしたいかを自分の頭で考えたらこういうバランスのとれた、そしてラディカルな発想になることは頷けます。誰かが言ってることを真に受けたりコピペしたりせず、ボートレースをやりたいという自己の欲望を真剣かつ現実的に考えたらこうなった、んでしょう。国会前のデモについて『デモより投票しろ』と賢しらに冷笑してた連中や『国会に突っ込め』とか『警察と闘え』とか無責任なことを言ってた認知症の過激派や辺見庸みたいな白痴作家がいかに浮世離れしているかってことが蛯子さんの発言でも浮き彫りになります。目的は『社会を変えること』ですから、選挙も経済活動も市民運動も全て必要なんですね。
                                                 
原発反対も安保反対も、自分の頭で真剣かつ現実的に考えていかなければ多くの人が納得できるような言葉は紡がれてこないと思います。例えば『戦争反対』や『憲法守れ』で思考停止するのではなく、『平和を守るためにはこうしたほうが確率が高い』というロジックを自分なりに組み立てていかない限り、何か起きたときに危ういと思います。それこそ北朝鮮なり、中国なり、テロが起きる度に右往左往することになるのではないでしょうか。
                       
しかし蛭子さんがここまで力説するボートレースって面白いんでしょうか?(笑)。ギャンブルってやったことないから、良くわかんないんだよなあ(笑)。
●蛯子さんの記事(1/6,朝日朝刊)


                                       
さて、今日7日、11月の賃金が発表されました。名目賃金」は前年同月比0%、「実質賃金」は前年同月比0.4%減となりマイナスに転じたそうです。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco&k=2016010800269

いつも書いている話ですが、安倍晋三が賃上げとか騒いでも名目賃金は殆ど横ばい、物価は円安で上がってますから実質賃金は下がりっぱなし、というのがアベノミクスの3年間の実態です。昨年は予想外の原油安で物価上昇が収まって実質賃金は改善方向に向かいましたが、大勢は変えられない、ということでしょう。
アベノミクスが始まってからの名目・実質賃金と消費者物価指数の前年同月比推移

消費者物価指数(品種別)の前年同月比推移:アベノミクスで食料品の価格は上がりましたが、2015年に入ってエネルギー価格が下がって庶民は救われました。

                                     
2015年になって、原油価格が下がったのと消費税上げから1年過ぎたことから実質賃金も改善傾向を見せるようになりましたが、緩やかなインフレを目指すというアベノミクスの目標は遠のいたままです。要するに『物価上昇率が下がれば国民の生活は良くなるが、アベノミクスは失敗する』という構造です(笑)。今更ながら安倍晋三が『アベノミクスの果実の恩恵がいかない、かつ消費性向が高い人たちにしっかり政策を打っていく』と国会答弁してたけどhttp://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2016010800057、そうなるのは最初から判り切ってる話です。浜田宏一のボケジジイなんかは、アベノミクス低所得者から高所得者への所得移転って言ってたんだから。つまり、 国民の生活を良くするという経済本来の目的から考えれば(経世済民)、アベノミクスなんて最初から間違ってるの!(笑)。
                                
●エピソード20:『クロダの覚醒』もよろしく!(笑)

                                                                                                                                         
金融緩和も財政政策も限度が見えてきた中、やれることは99%の側へお金を回して消費を活性化させる。そのための方策は『富裕層への課税強化』と『同一労働同一賃金』などの公平な賃金体系でしょう。本気で『1億総活躍』とか言うのなら、賃金だってそれに見合ったものにしなければいけません。例えば金融所得課税。株式や配当などへの税率は20%ですが、所得税で見ると695万以下の所得の人の税率に相当します。
●平成27年の所得税率表。お金持ちほど金融所得課税(20%)の割合が高いですから、普通の給与所得者より優遇されているわけです。ちなみに最高税率は74年まで75%、89年まで50%。最高税率を下げるに連れて経済成長率も下がっているわけです(笑)。

国税庁ホームページリニューアルのお知らせ|国税庁
                                                   
一般的にお金持ちほど株式などの金融所得が多いわけですが、その税率が695万以下の所得の人と一緒なんて、いくらなんでもおかしいに決まってるじゃありませんか!(怒)。資産3兆円の超大金持ち、ジョージ・ソロスが公開書簡を出して『俺の税金が一般人より低いのはおかしい』と訴えたのと同じ構造は日本にもあるわけです。現実にはどこが累進課税だよって話です。これは1例に過ぎません。お金持ちに有利で手間ばかりかかる軽減税率なんかより、やるべきこと/やれることは沢山あります

選挙までもう、あまり時間がありません。野党共闘の旗印は『99%のための社会を!』でいいじゃないですか。誰にでもいい顔をしようとするから、ダメなんです野党は誰にでもわかる、だけど現実的な旗(対立軸)を掲げて共闘するべきだと思います。それしか、改憲を防ぐ術はありません

                              
と、いうことで、今週も官邸前抗議★1116再稼働反対!首相官邸前抗議 | 首都圏反原発連合

年明け初めての抗議です。見知った顔の人たちが互いに『おめでとうございます』とあいさつしています。今日の参加者は主催者発表で1200人でした。今日の午後6時の気温は10度。この時期はプラカードを素手でずっと持ってるのはちょっときついので、今年はバーゲンでタッチパネル対応のツイード手袋を買ったんです。でも今日は登場の機会はありませんでした。
●反原連のツイートより


●抗議風景







                                                    
九電が川内原発の免震重要棟の建設を放棄したそうです。|ニュース詳細|報道ステーション|テレビ朝日
これを聞いたときはさすがに呆れました。経営上の理由でどうしても原発を動かしたいというのなら、議論の余地はないわけではありません。出来うる限りの安全・避難対策をやった上で、せめて30キロ圏内の人が同意すれば判らなくもない。だけど、安全対策はいい加減だわ、30キロ圏内の人の同意も取らないわ、じゃ、はっきり言って滅茶苦茶です。ボクは鹿児島県民に身内はいないし、川内で事故があったって東京には影響はないだろうから、個人的にはどうでもいいけど(笑)、鹿児島県民は本当にこれでいいんですかね。
                                                 
今 ボクにできることは、原発反対の声を絶やさないこと、それに、4月から原発を使ってる電気会社の契約は速攻で廃棄することと、思ってます。社会に害悪と放射性物質をばらまく悪徳企業はいつか潰してやる(怒)。

●今日の写真:ネコちゃんだって怒ってるはずです。(オーガストちゃんへ)