特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『安倍晋三の外遊』と『映画アンブロークンの上映』。それに『1023 再稼働反対!首相官邸前抗議』

今週木曜日の朝 NHKのTVニュースをつけたら、安倍晋三が外遊に出ると言うニュースが出ていました。http://www.yomiuri.co.jp/politics/20151022-OYT1T50046.html?from=ytop_top 安倍晋三はTPPの内容を説明する為に国会を開くより、モンゴルと中央アジア5か国を訪問する方が大事みたいです(笑)。この前のジャマイカ、その前のバングラディシュ、中東、こいつは相変わらず、文句を言われない、日本の小銭がモノを言いそうな国ばかり行っている。ミジメ〜
TVでは次に、習近平のイギリス訪問のニュースが流れました。実に対照的なきらびやかな光景でした。議会での演説やらエリザベス女王の晩餐会やら、大厚遇であることは一目でわかります。両国で7兆円もの貿易投資協定が決まるそうですし、数年後にはロンドンで人民元建ての国債発行が行われるそうです。また中国がイギリスの原発事業に対して数十億ドル規模で出資し、中国製原発が採用されるそうですhttp://www.yomiuri.co.jp/world/20151021-OYT1T50099.html?from=yartcl_popin。イギリスにしてみれば人民元の取り扱いでロンドンの金融センターとしての地位は盤石になるし、採算が悪化している原発事業のカネまで出してもらえる。中国だって技術が導入できるし、世界的な影響力は一層大きくなる。両国の関係が緊密化するのは日本も含めて地域の安全保障上も悪いことではない。すごく戦略的な話で感心しました。

習近平が大歓迎されるのは当然です。国の勢いの違いもありますけど、安倍ちゃんの新興国に小銭をばらまくだけのセコイ外交とは全然違う。カネで敵わなければ理念や構想で勝負する外交もあるんでしょうけど、安倍ちゃんは理念自体が国際的にやばいですからね(笑)。中国共産党が良いとは全く思いませんけど、競争に揉まれてきた中国の政治家と日本の政治家とでは能力の差はあまりにも大きい(嘆息)と思いました。日本はこれから、相対的にどんどん貧乏になっていくのですから、尚更です。


その、日本の7〜9月のGDPは下方修正必至日本の7-9月期GDP予想は年率0.55%に下方修正、... - 2015年10月19日|野村雅道のID為替研究所 (Day)|外為どっとコムのFXのブログと言われていますけど、来年は景気が一層悪くなる可能性がある とボクは思っています。個人消費はダメ、中国向け輸出は暗雲立ち込め、公共投資も弾切れ、やばいなあ。アベノミクスもいよいよオシマイみたいです。
『10月ロイター企業調査によると、アベノミクスの勢いに関して7割超の企業が「後退している」ないし「消失している」とみている』ロイター企業調査:アベノミクス評価が失速、「後退・消失」7割超 | ロイター
でも、こうなるのは最初から判っていました。2年前から書いていた通りです。予想が当たって、ある意味ホッとしてます(笑)。経済のグローバル化が進んでいるのに、いくら金融緩和したって国内の物価上昇につながる保障なんかない。円安で輸入が多い食料品だけは上がりましたが、他のものは殆ど上昇していません。国民の実質賃金は2年以上下がりっぱなし。そもそも経済目標が物価上昇というのが間違っています。物価目標に賃金の伸びが追いつくはずがないのも各種シンクタンクが予想していました。そもそも経済の目標が経世済民じゃないこと自体がおかしい(笑)。
●毎度お馴染み日本人ジョーク

繰り返しますけど、こうなることは最初から判っているわけですから、どうして野党が再分配を趣旨とした対案を出せないのか。そんなに難しい話ではありません。野党だって安倍晋三と同じくらい酷い。               
与党が圧倒的に議席を握る状況は与党支持者にとっても良くないんです。多くの識者が指摘する様に与党自体が党内の自浄作用を失っているようですから。現実的に日本の政治を良くするには、与野党が伯仲する競争環境を作り出して政治家同士を競わせるしかないと思います。田舎の役場やオールド左翼の市民運動が良い例で、競争がないと人間の頭は腐る、そういうものなんでしょう(笑)。個人的には競争なんか大嫌い、呑気に昼寝でもしていた方がマシと思ってますけど、社会に競争がなくなってしまうと利権天国、世襲天国になってしまいかねません

ちなみに19日のカナダの総選挙で中道の自由党が大勝して第1党になったそうですけど、BBCによると選挙公約はこうです。カナダ総選挙で自由党が大勝 約10年ぶり政権交代へ - BBCニュース
・中間層の所得税減税と富裕層の増税
・インフラ投資を増やすため3年間の財政赤字を許容
・石油パイプライン、キーストーン事業の環境への影響について対応策をさらに拡充
・シリア難民の受け入れ増、過激派勢力「イスラム国」に対する空爆を止め、イラク軍の訓練を強化
マリファナの合法化

次期首相の公約がマリファナ解禁ですからね。中道政党、イケてるじゃないですか(笑)。日本の野党がこういう政策を出せば、投票率も上がるし、多くの人が投票するんじゃないでしょうか(笑)。


                                          
さて、今年初頭 アンジェリーナ・ジョリーの監督第2作、映画『アンブロークン』を産経やネトウヨ反日映画だと騒いで上映中止になったということがありました。太平洋戦争中 日本軍に捕虜になり、虐待されたマラソンランナーが恩讐を超えて長野オリンピック聖火ランナーを務める、と言う感動の実話です。原作に日本軍が捕虜の人肉食をした記載があったのと原作・映画とも日本軍が捕虜を虐待したことが描かれていたため『反日』のレッテルが貼られたそうです。小笠原で日本軍が宴会の余興で捕虜を殺して食べたのも(映画にはそういうシーンはない)、そこいら中で捕虜を虐待したのも 事実だし、恩讐を乗り越えるストーリーがどこが反日だか、ボクにはさっぱり判りません(笑)。脚本は監督としても著名なコーエン兄弟が担当し、アメリカでは公開初日に興収1位になるような映画でしたがhttp://www.47news.jp/news/2014/12/post_20141227120850.html、連中は映画を見てもいないのに反日と騒ぎ立てて(笑)、配給会社がビビッてしまったのです。
http://www.asahi.com/articles/ASH376H1WH37UTIL01D.html


                                                
木曜日、その映画が来年 青山の映画館イメージ・フォーラムで公開されるニュースが報じられました。さすがイメージ・フォーラムです(東京の映画館で客層が一番良いと思います)。
●バカ見出しがついた産経の記事を敢えてリンクします(笑)。
アンジェリーナ・ジョリー監督『アンブロークン』来年2月日本公開へ! - シネマトゥデイ
「反日」と批判のアンジー監督作「アンブロークン」、来年2月に日本公開 - 産経ニュース
●日本の人種差別主義者(レイシスト)が表現の自由を圧殺したことは国際的にも報じられました(英ガーディアン紙)。

Angelina Jolie's Unbroken to be shown in Japan after racism protests | Film | The Guardian

ボクはボスニア紛争での女性への性暴力を描いたアンジェリーナ・ジョリーの監督第1作『最愛の大地』を見て2013-09-09 - 特別な1日(Una Giornata Particolare)、監督としての才能はあまりないと思いました(完成度はあるけれど、生真面目すぎる)。でも映画を観てもいない連中の圧力で表現が封殺されるなんて馬鹿げています。

                                  
今に始まったことではありませんが、ネットにバカがウジのように湧いているのには驚くばかりです。そういうバカは物事を理解できないし、しようともしない。挙句の果てには自分が映画を見てもいないのに言論や表現を封殺しようとします。

今週はネットで、SEALDsのホームページを博報堂電通が作っている、とか騒いでいるバカ(自称元大学教員)が居ました。あんな立派なホームページは大手代理店しか作れない、だからSEALDsは体制の手先だ、と言いたいらしい。未だに何にも知らない人はいるものです。あれくらいのホームページ、ちょっと気の利いた学生なら簡単に作れます美大の子が居れば尚更。下手に電通博報堂にホームページなんか頼んだら、もっとボロくなるのを知らないのか(笑)。また自称人権派弁護士だという朝鮮総連の顧問弁護士、高島章という奴が、山ほど来るネトウヨの中傷やセクハラに対してSEALDsがTwitterのブロックリストを使っていることについて、SEALDsは民主的じゃない、と糾弾運動をやっていました(笑)。中傷やセクハラをブロックして何が悪いんでしょうか(笑)。さすが地上最悪の独裁国家の代表、朝鮮総連の顧問弁護士です(笑)。朝鮮総連って、さぞ民主的なんでしょうね(笑)。そういう連中から金をもらって人権派弁護士と称しているだけのことはあります(笑)。電通がどうのとか言ってるバカも朝鮮総連のアホ弁護士もくだらないのでリンクしません。                                        
少し前 ネトウヨ自民党の代議士はSEALDsのことを『共産党の別動隊』や『極左過激派』と言ってました。中核派は『保守反動』と言っています。頭のおかしい左翼は『体制側のトロイの木馬』と言っています。朝鮮総連の顧問弁護士は『非民主的』と言ってます(笑)。いったい、どれなんだよ(笑)。どれも屁理屈はあっても、客観性と実証性に欠ける典型的な反知性主義です。そういう連中は昔は家に引き籠って世間様に大きな迷惑をかけなかったと思うのですが、ネットがあるとそういうバカが可視化されてしまう(笑)。

映画アンブロークンでも同じことが起きました。頭の悪い奴がデマを流し、無責任に拡散する輩がいる。で、それが巨大に膨れ上がっていくこれは今の反知性主義の負の構図そのものです。もちろん世の中はアホばかりじゃないから、バカな言説は淘汰されることもありますが、今回のようなこともある。ゲッベルスが言うとおり、嘘も100回言えば本当になることもある。

こういう反知性主義は、現代が抱える普遍的な問題のように思えてなりません。そういうアホを野放しにしていると映画すら、まともに見られなくなります。我々のクビがどんどん絞まっていくことになります。アホがどうなろうと興味ありませんが、ボクは連中の巻き添えはごめんです。



と、いうことで、今週も官邸前抗議へ★1116再稼働反対!首相官邸前抗議 | 首都圏反原発連合
天気もいいし、寒くもない。午後6時の気温は19度。スーツを着ていても暑くない。丁度いいデモ日和です。安保法案の抗議が終わってから、参加者の数が少し少な目な感じです。でも、今来ている人は自分の意志で来ている個人ばかりです。今日の参加者は1200人。
●抗議風景




●毎度お馴染み、ユーモアあふれるプラカードのおっちゃんは毎週湘南から通っています。凄いですよ。

                                                              
川内の2号機も再稼働されてしまいましたが、良いニュースもあります。中国の原発がイギリスで採用されることが決まって、今頃 日本の原発メーカーは真っ青になっているはずです。これからは本格的に中国メーカーが競争相手になります。日本が中国に入札で敗れたインドネシア高速鉄道が良い例で、購入資金までサポートしちゃう中国と勝負していかなければならないわけです。仮に日本メーカーが注文を取れたとしてもコスト面でかなり無理をしなくてはいけませんから、ただでさえお荷物になっている原発事業の採算はますます悪化することは1000%間違いありません日本の原発事業は死にかかっている、と言ったら早計でしょうか。中国国営企業、ありがとう(笑)。
●ボクのプラカード


     
●国会前。1枚目は共産党の国会議員。2枚目の人は御年80歳。川内原発の近くの抗議テントで8か月暮らしているそうです!


今日初めて知ったんですが官邸前抗議とは別に、毎日九電前で18日間連続で抗議している人も居ます。もちろん現地で、そして全国各地で抗議している人も居ます。 
と、いうことで、酷い世の中ではありますが、明るい兆しがないわけじゃありません。笑いを忘れずに抵抗し続けようと思います(笑)。

●今日の写真とツイート