特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『0922 反原発★首相官邸前・国会前大抗議』と『9/23さようなら原発 さようなら戦争 全国集会』

若干 気になっていることがあります。安保法案での野党対応に対する世論の支持が案外低いことです。例えば朝日の調査では野党対応を評価しないという人が49%(支持が34%)、無党派層では評価しない人が43%(支持が32%)にもなっています。

http://www.huffingtonpost.jp/2015/09/20/anpo-hoan_n_8167810.html
これは朝日の記者のtweetです。

                                               
自分たちは何もしなかったくせに、役立たずの朝日新聞風情が良く言うよ、ボケ!』(笑)とは思いますが、こう感じている普通の人は案外多いんじゃないでしょうか。世の中では『戦争法案に反対だけど野党は支持しない』という人が一番多いでしょう。ボク自身は映画『スミス都へ行く』を彷彿とさせる民主党フィリバスターを見て本当に感動しました。でも自ら調べたり関心を持ってニュースを見ている人は別にして、関心がそれほど高くない大多数の人は与党と野党が揉めている国会の画像だけを見たら、尚更 野党を応援しようとは思わないのではないでしょうか。
だから、与党の勢いはそれほど削がれないんじゃないかという観測も出てきます。ボクがこの前 話を聞いた政策秘書氏などもこの政治学者と同じように↓思っているそうです。

                                              
共産党が言ってる『戦争法案を潰す野党連合』というアイデアは良いと思います。ですが、特に経済政策は国民の側も野党も現実的な案を練っておかなければなりません。ただ『消費税やめろ』だけじゃ、全くお話にならない(笑)。まして自民党の一部に出ている『所得再分配』の意見を安倍が採用したら、攻め手がなくなるではありませんか。安保法案の賛否の立場に関わらず、安易なデマ記事や煽り記事を見るとボクは頭に来るんですが(笑)、それはボクらはもっと事実を見て、もっと頭を使わなくてはならないからです。政府を徒に非難しているだけで現実を直視しない、内向きの自己憐憫に付き合ってるヒマはないのです。そうしなければ、権力と組織力を持った与党には勝てません。
                      
●ネットで見つけた民主党福山議員のフィリバスターと同じ時間の国会前の動きをシンクロさせた動画。感動しました。これをクリック→ 鏑木 基規 - 二元で見てて、あまりの一体感に、作ってしまった。...


さて、連休中はいいお天気でした。大勢の人が国会前に押し寄せた先週がもっと天気が良ければ、とつくづく思います。さわやかな天気の中、2つの集会・抗議へ行ってきました。政治家は戦争法案を忘れさせようと思ってるでしょうけど、そうはいきません(笑)。身体を動かすことは他に対して意見を可視化させるだけでなく、自分に対して体験を刻むことでもあります。
一つは国会前で反原連主催の『0922 反原発首相官邸前・国会前大抗議』。昼間は野音で集会もやったそうです。上野千鶴子の話は聞きたかったけど、あとのスピーカーは金子勝とか鎌仲ひとみとか香山リカで、彼らの話しをぼ〜っと聞かされるのは耐え難いので(笑)、国会前の抗議だけ参加しました。延べ参加人数は併せて主催者発表で1万3000人だそうです。

★KEEP CALM AND NO NUKES! 0922 反原発★首相官邸前・国会前大抗議 | 首都圏反原発連合
●抗議風景




共産党の二人、大河原(元議員)、菅直人、維新の初鹿、みんなのリクエストで各政党が皆の前で無理やり?握手をさせられました。





                                                
現職、元現職の政治家がいっぱい来て話をしましたけど、あんまり、ためになるような話はありませんでした。『地産地消自然エネルギーを進めることは戦争の原因を減らすことにもなる』と言ってた菅直人は良かったですけど。面白かったのはやはり上野千鶴子氏で、あくまでも自分に立脚した、こんな話をしていました。
私は311以前 反原発運動に加わろうと思いませんでした。運動の主体が男ばかりだったし、たまに女性がいても『子供のために』としか言わなかったからです。女は子供を引き合いに出さなくてはいけないのか、どうして『私』と言わないのか、と思ったから参加したくなかった。でも、今はそれを後悔している。』
福島第一原発事故の前と後で、日本が同じであっていいはずがない。真っ当なことを真っ当に発言する若者たちが街頭に出てきている。そして、二度とデモには出ないと思っていた私も、私達の世代も街に出ている。民主主義は国会の中ではなく外にある。続けていきましょう
●ただ、上野氏の服のセンスは問題あると思います(笑)。

 
●見回りもやって下さっているロックンローラーの弁護士氏。ありがとうございます。彼は原発メーカーへの訴訟も携わっています。

                               
良い話をして集会を締めたのは長崎の被爆3世だと言うSEALDsの男の子でした。
川内原発の現地へ行ったら、人々の日々の生活に密着した形で賛成・反対があることが分かった。このことは東京からは見えないけれど、そういうことを無視しては原発なんかなくせないと思いました』、
この4年半で僕らは主権在民との自覚が生まれましたそして、この運動はずっと続いていきます。なぜなら、これが当たり前のことだからです。』

なんと説得力があるコトバでしょうか!
●リンク先にこのSEALDsの林田君のスピーチ動画もあります。
http://mainichi.jp/graph/2015/09/23/20150923k0000m040030000c/001.html

                             
                                                     
翌日は『9/23さようなら原発 さようなら戦争 全国集会』。大江健三郎など『さよなら原発 1000万人署名 市民の会』と『総がかり行動実行委員会』など昔からの市民運動の人(オールド左翼?)たちが主催です。参加人数は主催者発表で2万5000人以上だそうです。こちらは組合の動員が多いし、前日と客層がちょっと違います。おまけに中核派のバカどもがデモの梯団の一つで、堂々とコールまでやっていてびっくりしました。最近は彼らもドラムを叩いているんですね。でも驚くくらい下手だし、何よりも彼らの目つきはまるで死んだ魚の眼のようです。勿論 中核とは名乗らず別団体名ですが言ってることもまともじゃないし、普通じゃないのはすぐわかります。極端に貧乏くさくて、目つきのおかしい連中が意味不明の怪しいコールをしている光景を見て沿道の人はどう思うか、いい加減 主催者は良く考えてもらいたいです。全部が全部そうではないでしょうけど、総がかりの人たちのように旧来から運動をやっていた人たちは頭を使う習慣が足りない とさえ思います。とにかく内向きで外部の人に訴えようとか工夫しようとか考えているように思えない。ただ惰性でやっているとしか思えないことも多いです。

                                                 
大江健三郎などがしゃべる、こちらのスピーチはもっと酷いだろうと思ったので集会は無視、デモの開始時間に合わせて代々木公園へ行きました。ボクが着いたときは丁度 SEALDsの奥田君と津田大介氏が登壇したところ、ラッキーでした。
津田大介氏が奥田君に質問する形でこんな話をしてました。彼の『大学で友達をデモに誘ったことは一度もない。けれど、やってるうちに友達が来るようになった。』『ボクも誰かに集会行けとか言われたら絶対行かない』という発言を動員で来ている人たちはどういう気持ちで聞いてたんでしょう(笑)。最後に津田大介氏に『普段から、さっさとこんなこと辞めたいと言ってるけど、言わない方がいい』と誘導される形で、苦笑しながら奥田君は皆の前で『参議院選まで頑張るぞ〜』と言わされていました(笑)。大学も始まったそうで、彼らには申し訳ないとも思いました。マスコミや大衆は無責任に人そのものを商品として消費しますせっかく芽が出てきた民主主義の芽が使い捨てにならないよう守り育てていかないと、と強く思います。
                     
●奥田君と津田大介氏(金髪)。二枚目は司会の木内みどり


                                            
彼らのスピーチが終わってデモの出発待ちをしましたがいつまでたっても動かないので(2時間待ちだったそうです)、列を抜けて先に進んでいるデモへ入り込み、少し一緒に歩いてから帰りました。
                                      
●抗議風景






                                                
連休明けはユーウツですが(笑)、また日常が始まります。日常の中に生活も政治もあります。
ただ野党連合が出来ても、それだけでは勝つことは難しいかもしれません。皆の最大公約数として『賛成議員を落選させよう』という運動はとても良いと思います。更にそれに肉付けをしていかなくてはなりません。皆で声を出して(圧力をかけて)民主党をまともにしていくことはその第一歩でしょう。