特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『下がり続ける賃金』と『駐留米軍の経費負担』、それに『戦争法案に反対する国会前抗議行動』

まず、初めに毎月恒例の賃金のお話です。
今週6月30日に5月の毎月勤労統計調査が発表されました。結論から言うと『23か月連続 実質賃金は前年割れ』でした。5月実質賃金は前年比-0.1%、25カ月連続マイナス=毎月勤労統計 | ロイター

先月発表された4月の速報数字も確報でプラスからマイナスに変更になりました。そのため5月も含めて『23ヵ月連続前年割れ』ということになりました。この話は何故か マスコミの扱いは小さかった(笑)。今 ググっても朝日とかTBSとか限られたメディアしか出てこないです。
アベノミクスが始まってからの名目賃金、実質賃金の前年比推移。

名目賃金は4月確報が前年比0.7%アップ、5月速報が0.6%アップだが、物価高を換算した実質賃金では4月が前年比−0.1%、5月も前年比−0.1%。
消費税上げの影響が消えた4月分速報が発表された際は『4月の実質賃金0.1%増、2年ぶり上昇 賃上げが寄与 』と大々的に報じられていたが4月の実質賃金0.1%増、2年ぶり上昇 賃上げが寄与 :日本経済新聞、あっさり数字は訂正された(笑)。ボクも4月くらいは実質賃金は上がるかと思っていたが甘かった。そして5月も相変わらず前年比マイナス。結論として、依然 物価高に賃金が追い付いていない。アベノミクスが始まって半年後から、国民の暮らしはずっと悪化し続けている。
いくらマスコミの印象操作があるにしろ約2年間賃金が下がり続けても政権の経済政策に対する批判がそれほど出てこないのだから、日本人ってどこまでお人よしなのか、それ以上に民主党政権運営が酷かったということなんだろうか。まあ、それも頷けないではないけど、当時の経済成長率は今と殆ど変らないし、何よりも実質賃金が2年間も下がり続けたなんてことはなかったんだけどな。
厚労省調査:生活の実感『苦しい』が昭和61年以降で最悪に

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150702/k10010136191000.html


                                                                            
さて、話題をもう一つ。日米地位協定の内容で、ボクが知りたいと思っていたことの一つを今週 宋文州氏が指摘していました。
それは、米軍が駐留している他国と日本とでは、経費面でどれくらい違うのか、ということです。データが存在することが判ったので探してみました。そしたら赤旗が調べていました(笑)。こういうことは連中は大したものです(笑)。
●駐留米兵一人当たり経費負担の比較

一人あたりの経費では日本は1293万円と第2位のイタリアの3倍以上を負担している。一万歩譲って欧州とは条件が違うのかもしれないが、日本が、北朝鮮に直接対峙している韓国の約5倍の負担というのはボクには全く理解できません。
●米軍駐留経費に占める同盟国の負担割合

駐留経費に占める分担割合も74.5%とダントツで世界NO1。
●米国の同盟国が占める駐留負担経費

全世界の米軍駐留経費の半分以上の5382億円を日本が負担している。
世界一の気前よさ/米軍駐留経費負担/他の米同盟国26カ国分より多い

                                                       
これらは2006年発表のちょっと古いデータだけど、当時5382億円だった日本の駐留米軍の経費負担は、2014年度には駐留米軍の経費は5783億、在日米軍関係経費全体では6739億に達している
在日米軍関係経費の総額と内訳(2014年度)

在日米軍関係経費 日本負担6739億円/14年度 米兵・家族1人あたり1240万円/日本国民には負担増

                                
例の311の『トモダチ作戦』には正直 ボクも少し感動しましたが、この莫大な経費を考えたら、それくらい当たり前だと思いました。もっと働けって(笑)。この『世界最高の気前の良さ』からすれば、米軍にとって日本は同盟国じゃない最高の上得意様だ(笑)安倍晋三が『日米同盟は片務的』と言ってたが、どこが『片務的』なんでしょうか?(笑)

                            
恐らく地位協定は経費だけじゃなく犯罪などの裁判権なども、日本は他国と条件が全然違うはずです。日本の政治家や官僚は世界で最も交渉力がないのだろうか?(笑) このことは安保賛成だろうと反対だろうと、親米だろうと反米だろうと、右だろうと左だろうと関係ないだろう。どうして日本ではこういうことが議論の俎上に登らないのでしょうか。
                                                       
辺野古の件でも空軍や海軍ならともかく、海兵隊がなんで沖縄にいなくちゃならないのかボクにはさっぱり理解できないんですが、要するに『アメリ海兵隊にとって沖縄はリゾート兼訓練基地、しかも経費負担付き』、という疑いをボクはどうしても拭い去ることができないんです。若いころ沖縄で仕事のついでにしょっちゅうスキンダイビングしてたんだけど、どこへ行っても海兵隊の連中が嬉しそうに泳いでいたもの(笑)。




と、いうことで、今日の東京は一日中 断続的な激しい雨。今週の官邸前抗議は『大雨洪水注意報』で中止になりました。その代わりに前々から聞きたかった『永続敗戦論』の白井聡氏の講演『その後の永続敗戦論『夕学五十講』講師紹介ページへ。初めて話を聞く白井氏はボクも驚くような毒舌で(笑)面白かったし、とても勉強になりました(内容は後日)。

だが、今週も学生(SEALDs)の諸君が安保法制反対の抗議をやっている。これなら講演会が終わっても間に合う。当然、応援に行く(笑)。8時半過ぎに国会前へたどり着くと抗議の長い列ができている。舗道でドネーションの袋を持っているSEALDsの女の子に千円札を押しつけ、『ありがとうございます。』、『こちらこそありがとう』というやりとりをして抗議の列に入る。

●抗議風景




●記念写真を撮る親子




●お父さんの背中で寝ている子供↓



写真を見ていただくとお分かりになると思いますが、参加者がどんどん多様化してきている。子供連れも多いし、中学生だか高校生も平気で歩いているし、何よりも若い人の比重が増えている。嬉しいなあ。今日の参加者は3000人。ほぼ土砂降り状態の中で、だ。でも若者たちと一緒に『勝手に決めんな』とコールしてると、雨なんか全く気にならなかった。
●女の子のスピーチ

●抗議風景2





衆院で戦争法案を16日に強行可決、とか訳の分からないニュースも流れてきているが、国民の半数以上が反対であるばかりか、内容が理解できない(笑)としているなかで、実にふざけた話だ。これも前回の選挙で自民公明に投票した阿呆と棄権したバカのせいだ来たるべき戦争ではまず、そいつらに前線に立ってもらいたいもんだ。

今日は民主党共産党の議員もマイクを取った。大学生の子が『学校で、平和のためにお話したいと創価学会の奴に言われたことがあるけど、平和がどうこう言うんなら国会前へ来いよ!』とスピーチしていたが、それを見ながら『あの子は反学会なのかしら』とひそひそ話しているおばはんたちが居た(笑)。学会の奴も来てるのか。偉い。君たちは存在の罪を許す(笑)。あとは上層部のところへ抗議したらもっと偉い(笑)。古賀茂明も毎週来ているそうだ。先々週 1回スピーチはしたけれど、あとはただ抗議をしているだけらしい。先週の渋谷の抗議にはいとうせいこうがスピーチもせず参加したらしいけど、そういう人は大勢いるようだ。この意味判りますか(笑)?

                             
とにかく、やれることをやる、人任せにしない。ボクは傍観者にはなりたくない。こうやって子供たちが立ち上がってるのに、こっちだって、いい歳こいて恥ずかしいことなんかできないよ。

●当日の動画と写真特集(毎日、偉い!)
毎日動画
http://mainichi.jp/graph/2015/07/04/20150704k0000m040111000c/001.html