特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

判らないことは判らない:0313 再稼働反対!首相官邸前抗議!

最近は朝の光景が美しく感じられる。陽光の温かみだけでなく、力強さも感じられるからだ。暗い冬が過ぎた後、朝 目が覚めたときに外が明るくなっていると言うのは嬉しいもんです。

                                           
最近は集団的自衛権にしろ、TPPにしろ、きな臭い動きが急ピッチで進んでいるように見える(笑)。『ように見える』というのはボクには理解できないことが多すぎるからだ。
例えば集団的自衛権ボクには政府が言っていること、推進する側の論理が理解できない集団的自衛権の15類型というのはどれも非現実的なものとしかボクには思えないし、集団的自衛権に賛成する元自衛艦隊司令官ですら同じように非現実的だ、と言っている(週刊東洋経済3月14日号)。まして緊急時に自衛隊が中東へ押し掛けて邦人救出なんかできるはずがない。
かと言って、反対する側の言ってることは『ただ反対』というだけで、あまり現実を考えていないようにも思える。以前イラク革命で日本人が大勢現地に取り残されたとき、法的に日本の飛行機が使えないためトルコの旅客機を出してもらったことがあった。そういう場合は自衛隊の輸送機を出すようなことはアリ、と思えなくもない(13年の日揮へのテロの件で法改正されて今はできるらしい)。
伊勢崎賢治氏は週刊東洋経済の同じ号で、テロ対策のために集団的自衛権の行使自体は必要、だと言っている。その上で日本は武力を行使しない人心掌握業務に専念すべきだ、としている。集団的自衛権がテロ対策のためになぜ必要か、具体的な理由はボクには判らないが、確かに国内に原発をこんなに抱えちゃっている以上、テロ対策というのは考えざるを得ない。そういう意味でも、狭い日本に原発なんか置いちゃいけないってことなんだろうけど。
週刊東洋経済の安全保障特集。比較的 公平に書いてあると思いました。

                                               
「日本の平和と安全に重要な影響」がある場合の後方支援を定めた周辺事態法改正はもっとやばそうに見える。政府の原案だと、自衛隊の活動範囲の地理的制約をなくしてしまうからだ。安倍晋三はホルムズ海峡の掃海とか言ってるが、掃海に限定と言っても相手があることだし、それだけで済むかどうかわからないではないか。掃海作業中に対艦ミサイルが飛んできたら?ホルムズ海峡以外でタンカーが襲われたら?素人が考えても政府が言ってる安全保障法制の話はどうも非現実的に思える。
だが反対している側も具体的な論点が欠けているような気がしてならない。ただ『平和を守れ』と言って反対だけしているのはシンプルで良いのかもしれないが(笑)、それだけでは多くの人は説得できないし、ボクだって全く納得できない
                                  
ちょっと前に読んだ『ナショナリズムの現在』という本で小林よしのり(笑)が『9条の護憲派改憲派憲法さえ守れば(変えれば)どうにかなると思っているという点で良く似ている』と指摘していた。右翼も左翼も憲法を魔法の呪文と思っている、と言うのだ。
●基本的なトーンは良くも悪くも宇野常寛の本です。その中で『現実的には民衆の監視の下で、ある種のエリート層がイニシアチブをとるしかないのではないか』とする萱野稔人氏の発言が考えさせられました。

今週電車の中で読んだ『日本に絶望している人のための政治入門』という本の中でも『日本の戦後史は保守と左翼、お互いが自分が弱者であると言い募ってきた』という指摘があった。左翼の側は民衆のため、を強調して自分が正義であることを言い募る(だけ)。保守の側は今までは左翼に支配されてきたとか、日本人は不当に貶められてきたとかを言い募る(だけ)、右翼も左翼もお互い弱者であるがゆえのルサンチマンを強調したままで思考停止しているというのだ。
●タイトルに惹かれて、立ち読みで内容も確認せずアマゾンで買ってしまった。上述の指摘は成程と思ったが、全体的な内容は、言ってることの根拠が殆ど示されず、あんまり論理的じゃない。著者はTVにも出ている東大大学院卒の政治学者/研究員だそうだが、東大ってこんなにレベル低いんだろうか。

                                          
全部が全部、そうだとは思わないけれど、今の日本の議論は右も左も思考停止、現実無視の傾向が強いように思える。日本の具体的メリットやリスクは何か、つまり本当に大事なことが議論されない。それでも与野党ともに政治家が議論できないのなら、それを追及するのがマスコミの役目のはずだが、マスコミは全然役目を果たしていない。
                                                     
だからマスコミの凋落が止まらない。以前も読売新聞の部数減のことを書いたけど、その勢いは止まらないようだ。部数が凋落しているのは朝日以上に読売なのだ。
2月10日に発表された新聞のABC部数調査(2014年6〜12月)が業界を震撼させている。全国紙5紙すべての平均販売部数が前年同期比で減少していたこともさることながら、一番の驚きは読売新聞のダウン幅である。なんと60万4530部減(6.13%減)。これは朝日新聞の44万2107部減(5.87%減)を大幅に上回る。ちなみに毎日新聞は5万1587部減(1.54%減)、日経新聞2万5585部減(0.92%減)、産経新聞は2316部減(0.14%減)だ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150310-00000011-pseven-bus_all

政府の言ってることを垂れ流すだけの新聞(読売)や、憎悪を煽ったりアパルトヘイトを称賛するようなコラムを載せる新聞(産経)、それに独善的で感情論を煽り立てるようなことばかりしている新聞(朝日)は次第に世の中での役割がなくなっていくだろう。
                      
ボクは、判らないことは判らない、と言いたい。物事には良い点と悪い点があって、それは原発だって、安全保障だって、TPPだってそうだ。良い点、悪い点を具体的に挙げてから、考える。じゃなきゃ、物事は理解できない。わかったようなふりをして賛成したり、反対するのはどこかの誰かに利用されているのと同義だと思う。
かといって、今のように国民がわからないことを為政者が勝手に進めるのはおかしい。それは民主主義じゃない。ボクは安易な賛成や反対で思考停止に陥りたくない。常に疑いつづけ、自分で物事を考えるようにしていたい。そうしていれば、認知症予防になるかなあ(笑)。


ということで、今週も官邸前
今日の昼間は暖かだったが、夜もそうだった。そろそろ、春の宵だ。気温は12度。今日の参加者は官邸前600人くらい、国会前500人くらい、併せて1000人くらいだろうか(主催者発表 延べ1300人)。ボクが原発反対派にもケチをつけながら(笑)デモへ出かけるのは、現場に出ることで見えてくるものもあるだろうと思うからだ。もちろん現場だけだとアホになることも間違いないから、大事なのはバランスなんだけど。
●抗議風景





                                              
いつも来ている人にはあまりいないが、今日は近くで金切声を上げる女性の人がいたので、直ぐ場所を移動した。やっぱり、そういうのはちょっと耐え難い。煩ければ自分が動けばいいから、あんまりとやかく言う気はないけど、そういう人は第3者が見たらどう思うか、とかは考えないんだろうな。

播磨屋トラック3連発。抗議している人たちもトラックの文言を見て笑っている。やっぱり『笑い』って大事だよ。



今週は愛媛新聞に載った伊方原発に関する世論調査の記事が目に留まった。『愛媛新聞が2〜3月に行った四国電力伊方原発愛媛県伊方町)に関する世論調査で、県民の69.3%が再稼働に否定的だった』そうだ
県民世論調査 伊方再稼働に69%が反対 | 愛媛新聞ONLINE

色んな原発があるけど伊方原発の立地だけは信じがたいと思っている。官邸前に来ていた若い子たちに教えてもらったのだが、半島の半ばにある伊方原発で事故が起きたら、周辺住民は逃げられないし、瀬戸内海は大被害になるだろう。あんな場所に原発を作ったこと自体 頭がおかしいとしかボクには思えない伊方で事故があったら、明石の鯛もアナゴもタコも鱧も、岡山のままかりも、広島の牡蠣も、関サバも関アジも大分の城下鰈もフグも全部パーじゃん。たぶん 内海に面したところにある既存の原発って伊方だけだろう。少しは頭使えって。いい加減に、いい加減にしろって。
再稼働万歳の敦賀市民や川内市民の乞食根性丸出しの欲ボケと違い、こういう世論調査が出るってことは愛媛県民には良識があるってことらしい。せっかく市民がこういう意識を抱いているんだから、野党はそれを生かすための受け皿を作っていかなければ日本はいつまでたっても北朝鮮並みの一党独裁体制のまんまだよ。
●抗議風景2





                             
今日は衆議院で予算案が可決されたそうだが、7時になったら国会から沢山の黒塗りの車が出てきた。数台とかじゃない、何十台という数だ。確かに国会議員は黒塗りの車に乗ってるのかもしれないが、初めて見る何十台もの偉そうな車の列に思わずムッとしてしまった。これ、国民のカネだからな。
ボクは国会議員の定数を削減するのが良いとは必ずしも思わない。だけど議員の歳費を減らすのはアリ、だと思う。例えば歳費を半分にして、議員の数を倍に増やすのはどうだろう。議員どもに費やすカネは変わらない。だけど一般の人が立候補しやすくなって、もしかしたら2世3世議員や組織&宗教候補の占める割合は減るのではないか。
●初めて見る光景にムッとした。