特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

Perfume 5th Toue 2014 ぐるんぐるん@代々木体育館+★0919 再稼働反対!首相官邸前抗議!

スコットランドの独立の件は残念だった。だが現実的なレベルで独立運動が起きたことの意義は非常に大きかった。中央政府への大規模な異議申し立てがおきたことで、スコットランド自治権の拡充を手にするようだし、運動の成果はあった。これはスコットランドだけの話ではない。
偏狭なナショナリズムにしろ、生活に根付いたパトリオティズム(愛郷主義)にしろ、グローバリゼーションが進めば、自分たちの差異・特徴を守ろうとする動きは今後も益々高まる。前者は只のバカだが、後者ならグローバリゼーションを生き抜くための適切な差別化戦略だ。
これを機会に、人々と中央政府との関係を見直してみるという発想がもっと盛んになっていけばよいと思う。沖縄は勿論、TPPを受け入れると産業が致命的な打撃を受ける北海道だって、福島だって、独立運動のような発想が盛んになれば世の中はもっと良くなる。東京電力にしろ、政府にしろ、共産党にしろ独占は組織を腐敗させる。それは歴史的な真理ではないか。ボクたちは政府だって複数の選択肢が必要なのだ。
                               

                                            
                                                      
さて、この前 経済評論家の人と議論する機会があった。時折TVに出たり、自民や民主の議員勉強会で講師をしている人だ。ボクは宴会、夜の会合は大嫌いだが、そういう人と話すのは自分の無知を補ったり考えを検証できるのでそういうのはしょうがないかな、と(笑)。彼の現状分析はこうだ。
アベノミクスの金融緩和は効果なかった、個人消費は低調、金融資産を持たない層が全体の3割に上昇するなど格差は広がっている。自民はなりふり構わず株価上昇を狙うだろう。そのために年金資金で株を買わせることを目的に塩崎が厚労大臣で入閣した
それ自体は異論はない。ボクはかねがね疑問に思ってたことを聞いてみた。要するに、ボクがブログでブツブツ言っているようなことだ(笑)。
金融緩和は殆ど効果が出ておらず、円安は輸出は増えないし物価が上がる、財政政策は長く続けられない、だったら再分配を進めて個人消費を活発化させるしかないのではないか?
彼の回答はこうだった。
その通りだと思うが、そういうことを言う政治家は今の自民党内ではポストがなくなる
なるほど(笑)。非常に納得できる話だ。
今の自民には塩崎のような新自由主義者安倍晋三のような統制経済主義者(つまりファシストってこと)、それに時代遅れの公共事業ばらまき政治家が混在しているように見える。特に安倍政権になってからは経済の元来の目的である経世済民、国民の暮らしを良くしようという議論は聞いたことがない
社民党共産党は再分配を唱えてはいるが、経済のことは他に何もない(笑)大企業を悪玉に見立てるだけで議論が完結してしまう頭の単純さはまるで昔のTV番組『水戸黄門』のようだ(笑)。民主は市場原理主義なのか、社会民主主義なのか方針すらわからない。たぶん自分たちも判ってないんじゃないか(笑)。他は言うに及ばず、だ。
今に始まったことではないが、やっぱり政策で政党が再編されないと、国民が政策で政治を選ぶことができない。民主、社民、共産、維新は一刻も早く解散してもらって政治の選択肢を作ってもらいたいなあ。だけど、無理かな。社民も民主も共産も所詮は自分のミクロな組織の方が大事みたいだし。それなら党員が老衰でどんどん減少していく(笑)自民党を乗っ取るのをマジで考えた方がいい、と思うんだよなあ。


 
                                                                           
さてさて、代々木公園のNO NUKESDAYの集会はデング熱騒ぎで中止になったが、隣の会場で行われる、こちらはそれどころではない。
Perfume 5th Tour 2014 ぐるんぐるん』@代々木体育館

以下はただのファン日記です(笑)。
相変わらず、客層は子供連れからボクのようなおっさんまで幅広い。女性の比率が増えて男女比は5:5くらいだった。6時30分開演ということで後ろの席の人が、有休使ってきた、とか話している。世の中はそんなもんか、コンサートがあれば平気で職場を脱走するインチキ・サラリーマンのボクは今更ながら感心した。
この日の内容は、あ〜ちゃんからネタばれがないように、と注意を受けているので(笑)、慎重に感想を。今回はアリーナのセンターステージの真ん前、結構良い席だったのだ。
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<セットリスト>
1.Cling Cling
2.Handy Man
3.Clockwork
4.レーザービーム
 MC
あ〜ちゃんが『今日は有休や早退してきてくれた人もいるでしょう。私たちのために貴重な時間を使ってもらって、ありがとう〜』といきなり涙ぐむ。ボクの常識はあ〜ちゃん以下だったことが判る(泣)。かしゆかちゃんがリクエストに応えて赤面しながらやった『JKかしゆか』、何年ぶりだろうか。可愛い〜。

5.いじわるなハロー
6.I still love U
7.恋は前傾姿勢
ここからボクの目の前のセンターステージへ移動。あ〜ちゃんとバッチリ視線が合った!生きててよかった!*そう思ってる奴が一杯いるだろう(笑)
8.エレクトロ・ワールド
大好きなエレクトロ・ワールドがこんなに近くで見られるなんて。感涙(笑)。
9.Display
10.SEVENTH HEAVEN

 P.T.A.のコーナー(MC)

11.Party Maker
キレのいいダンス、重い重低音。ここから怒涛の展開。
12.GLITTER
とにかく名曲。目の前ののっちがスタイルが良いのに驚く。
13.セラミックガール
14.ジェニーはご機嫌ななめ
15.チョコレイト・ディスコ
16.Hold Your Hand
この1年くらいで最も良い曲。サビ直前でヒューマン・リーグの『レバノン』みたいに音を捻じ曲げるように転調するところがたまらん。
<アンコール>
17.Baby crusing Love
ラベルの『ボレロ』のように徐々に盛り上がっていくこの曲は、ボクはPerfumeの中で屈指の名曲だと思う。だけど滅多にやらないんだよな。また感涙(笑)。
 MC
18.Perfume
声のエフェクトが消え、肉声に変わる。それとともに彼女たちが日常に帰ってくる。デビュー当時からのこの曲はそんな錯覚を覚えさせる。
 MC
全て曲が終わると、あ〜ちゃんが会場で広島の土砂災害への寄付を受けつけていること(被災地は彼女の実家近くだそうだ)、これから始まるアメリカツアーのことをまた、涙交じりに話し出した。帰れないよ!(笑)
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前半はシングルB面の比較的レアな曲が半分近く占めるなど、地味な選曲。前半のステージのセットもシングルCling ClingのPVのセットを再現しただけで(最近話題の、『思い出のマーニー』の美術監督、種田洋平が制作したそうだ)、いつものように動いたり、光ったりするような動きは少ない。敢えてそういうシンプル&地味な選択をすることで、新たなチャレンジをしているような印象を受けた。
それでいて退屈しなかったのは、3人娘が生身で勝負している観がいつもにも増して強かったからだと思う。広い会場を万遍なく回って、自分たちの歌とダンスを見せつけていく。デジタル音にエフェクトをかけた歌声だが、提示しているものはあくまで生身の肉体だ。近くで見ていると、踊っている彼女たちの身体は指の先、足のつま先までつんと伸びているアメリカ人の音楽の褒め言葉で『マシンのように演奏する』という表現があるが、踊っているときの彼女たちはまさにそうだ。アリーナから見上げる彼女たちはオーラをまとっているか、のようにさえ見えた。
                                                                   
前にも書いたがアベノミクス批判をしている数少ない経済学者、元財務省で慶応ビジネススクール准教授の小幡績は『Perfumeは愛情が起こした窯変だ』と評している。『本人たちもスタッフもファンも、最初は誰もこんなすごい存在になるとは思ってなかった。ただ本人たちもスタッフもファンもPerfumeに対する深い愛情を持っていてそれが陶器の窯変のようにイノベーションを惹き起こした。』と言うのだ。*小幡は同じ日に会場にいたらしい。小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記:Perfumeの素晴らしさ
Perfumeの成長の軌跡を見ていると確かにそれは正しい。本人たちの努力もさることながら、垢抜けないアイドルが本格的なテクノをやってる姿を見て驚いたミュージシャンやスタッフ、それにファンたちの支持が次第に広がっていくことで、Perfumeの音楽・パフォーマンスも幾何級数のように高まっていった。この秋にはとうとうアメリカ進出だ。
世界の他の誰もがやっていないことをやっているPerfumeの存在は『身体性+テクノロジー+性格の良さ』の結合がもたらしたイノベーション、とボクは思っているが(シュンペーターの新結合だ!)、だからこそ早く海外進出すればよいと思っていた。彼女たちは、日本でもイノベーションを起こすことができるという立派な証明だ。今後 現在の延長線上に立てば、日本は人口減少でどう転んでも経済も地方も衰退していくことになる。ボクなんかはさっさと諦めて低成長志向で行けばいいと思っているが(笑)、それによって日本の社会に意識・無意識のある種の閉塞感が起きるのは困ったものでもある。だが人口が減少してもイノベーションを起こせれば衰退は克服できる閉塞感は打ち破れる。そういう意味でもPerfumeが意味しているものは本当に大きいんだよ。彼女たちは日本に残された数少ない希望なのだ。
あ〜ちゃんが言ってたが、9月21日でPerfumeは結成15年、デビュー10年だそうだ。代々木体育館4日間が瞬く間に売り切れというPerfumeはちょっと存在が大きくなりすぎていると思うし、正直 楽曲のネタ切れも心配だ。それでもボクは今の彼女たちを支持するし、愛してもいる(笑)。それはこの娘たちが40や50になってどのように成長していくか今から楽しみ、だからでもある。*70歳過ぎてタイトミニを着てダンスシーンをやってるジュディ・デンチのことを考えれば大した話ではない。

●会場にはこれから行われるアメリカツアーのポスターが。


                                                                                  
と、言うことで、今週も官邸前へ。
先週に引き続き、今週も金曜の夜に電車が止まった。乗り換えに手間取って官邸前へ着くまでに疲れ切ってしまった。しかしなあ(嘆息)。
今日は118回目の官邸前抗議だそうだ。ボクは110回目くらいだろうか。ったく何回同じことを言わせるんだ(笑)。参加者は官邸前1200人くらい、国会前他で500人くらい、併せて1700人くらいか(主催者発表2100人)。
●抗議風景





最近になって原発ムラの連中は再稼働だけでなく、電力会社が廃炉の費用のサポートしろだの、倒産寸前の日本原子力発電を国で面倒見ろだの、図々しいことを言いだした。その動きは全部フォローできないほどで、奴らはそれが商売だけあって、色々くだらないことを思いつくわ。こっちも勉強しなくちゃしょうがない。
そんな中で段々迫ってきた福島の知事選の情勢は少しがっかりする。現在の知事の後継の相乗り候補に、旧宮古市長と旧双葉町の井戸川氏が脱原発を唱えて立候補するらしい。宮古市長と旧双葉町長の二人が知事に立候補して、しかも分裂して立候補していったい何がしたいのだろうか?自民党はあくまでも独自候補を出そうとして県連と中央が大ゲンカしたが、仕方なく相乗り候補で妥協したと言う。とにかく選挙で負けたくないからだ。今 自民党は立候補のためにもう仕事(確か日銀)を辞めてしまった候補者の職探しをやってるらしいぞ(笑)。
ここで脱原発の候補が分裂して立候補しても、自民党に選挙に勝ったというお墨付きを進呈するだけではないか。それを民意として、原発の再稼働を進めていくだけだろう。逆にこの二人が立候補しなければ、自民党に『勝った』という名目を与えないで済むばかりか、後継候補の陣営で少しでも影響力を持つこともできるかもしれない。どうして日本の左翼、反体制の連中は自分たちの組織の事が一番大事、そして合理的な精神を欠いた旧日本軍の劣化コピーみたいなのが多いんだろうな。

●国会前。一枚目は家族連れでドイツからやってきた編集者



                                          
だけど、そんなことでがっかりしてもいられない。スコットランド独立運動だって、最初は『バカか』(笑)と言われたはずだ。それがあそこまでの影響力を持つ運動になった。映画で見たばかりの、チリのピノチェトに対するNO!運動だってそうだった。それと比べれば全くなんてことない。
まだまだ、学ばなければならないことが沢山ある。所詮 他人は他人、他人のことは変えられない。バカは死ななきゃ治らないという格言?だってある(笑)。そんなことをぶつくさ言ってるより、自分のやるべきことをやるだけだ。
                   
●久しぶりに播磨屋トラックも登場(笑)。こっちのほうが笑えるだけ、日本の左翼よりマシかも(笑)。