特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

『軍事マニアVSネトウヨ』と『原発の安全対策コスト』&川内原発再稼働やめろ! 0830再稼働反対★国会前大集会


あんなに暑かった先週とは打って変わって、今週は気温だけは良い感じになった。夜 ぐっすり眠れるのはありがたいや。今週 TVニュースでは広島を始め各地の豪雨の爪痕、特に被害に逢った人たちは文字通り痛々しいばかりだった。自分も含めて日本列島に住んでいる限り、思いがけない自然災害からは逃れられないんだろう。そういうことを前提にしたら、未だに原発を稼働させたいという発想自体信じられない。


                                                                              


今週 石破と安倍の対立とやらが話題になっていた。結局 中途半端に安倍に逆らった石破が無条件降伏したみたいだが(笑)、ボク自身は興味ないし両者の違いも良くわからない。さすがにどっちがマシとかそういうレベルの話じゃないからだ。
それについて、ちょっと面白い評論があった。石破と安倍の安全保障観の違いは『軍事マニア』と『ネトウヨ』の違いのようだ、というのだ。『親米の石破VS自称親米の安倍』、『グレーゾーンなど防衛実務重視の石破VS 集団的安全保障という名目重視の安倍』、『空気を読まない理屈重視の石破 VS 立場が一貫しない政局重視の安倍』、『柳澤協二氏のような異論も受け入れる石破 VS 外務省など自分と同意見しか受け付けない安倍』という違いがあるという。
石破幹事長VS安倍首相―真逆の安全保障観―(上) – アゴラ
石破幹事長VS安倍首相―真逆の安全保障観―(下) – アゴラ

ボクはこれらの真偽を検証する知識もヒマもないが、『軍事マニア』と『ネトウヨ』という比較は両者の違いをよくあらわしているように思える。軍事マニアネトウヨのことを役立たずと考えているし、ネトウヨ軍事マニアを卑屈な従米派と考えており、どちらも相容れないという。
更に言えば、この記事が言っている『安倍が集団的安全保障さえ認めればあとはどうでもいいと考えているのは、一部の護憲派が九条さえ守れば他のことはどうでもいい、自動的に平和を守れると考えているのに似ている』もその通りだと思う。
                                                                         
                               
こんな政治家の選択肢しかない現状は実に嘆かわしいだが、そこにチャンスがあるまともな政治家が安倍や石破と違うポジショニングをとれば、右も左も関係なく多くの人が支持してみようと思うのではないか。
それは『現実を直視しつつ、異論も取り入れる、そしてアメリカでなく日本の国民の利益を中心に考える』という立ち位置だ。*補足すると、利益というのは補助金とか他人任せのせこい話じゃなく、広い目でみた長期的な利益ね。
民主党の総理大臣3人、鳩山は現実を直視しなかったし、菅は小沢などの異論を取り入れなかった。野田は論外(笑)。社民は現実を直視しないし、共産は現実も視なければ異論も取り入れない。その他有象無象は無所属も含めて何を言っているかわからない(笑)。それにどの政党も日本の国民の利益を真面目に考えているようには思えない自民党も含めて、自分たちの政策が国民の利益にどれだけ資するなんて話は聞いたことがないもの。現実を見るのも、利益を考えるにも知的・政治的力量が必要で、志さえあればいいというわけではない。
今 キーとなるのは、『現実を見ながら、日本の国民の利益を重視する』というスタンスではないか。考えてみれば当たり前なんだけど(笑)、今の日本では当たり前のことが当たり前ではないのだ。。


  

                                                                                                                                                     
                                    
さて、ネットで見た西日本新聞の記事、電力会社へのアンケートが面白かった。現在追加で行っている原発の安全対策の費用と回収見込みを質問しているのだ。
原発安全対策に2・2兆円 40年運転では回収困難 電力9社アンケート:ニュース:九州経済:qBiz 西日本新聞経済電子版 | 九州の経済情報サイト
勿論 各社とも安全対策費用を回収できない、なんてことは回答してない。だが、どう考えても回収はできなさそうだ。
原発コスト、国民につけ 廃炉費を電気代計上も 電力9社アンケート:ニュース:九州経済:qBiz 西日本新聞経済電子版 | 九州の経済情報サイト
合計で見ると各社が持っている原発の資産価値は2兆8000億、それに対して安全対策を2兆2千億かけて実施するという。個別にみると東電は5400億の原発に6100億の安全対策、中部は1700億の原発に3000億の安全対策、関西は3200億の原発に対して3000億の安全対策、中国は750億の原発に2000億の安全対策、九州は2000億の原発に対して3000億の安全対策。四国は1000億の原発に対して1200億の安全対策となっている。
これはどう考えてもまともじゃない。例えば我々が280万円の自家用車を買って、更に220万の保険料を払うようなものだ(笑)。勿論 まともにいったら回収なんかできっこないのは目に見えている。
                               
これでは経営上 原発がペイするわけない。電力会社にとっても原発という存在は破たんしているのではないか。だから電力会社は安全対策をケチるわけだし、経産省廃炉後も処理費用を電気代に載せられるというルールを作るわけだ。廃炉費用も核ゴミの処理もごまかすか、先延ばしにしようってわけだ
だが、これでは日本人や日本の企業はこの先も延々高い電気代を払い続けることになる安倍晋三は『企業にとってもっとも活動しやすい国を目指す』とか言ってなかったか?(笑)

原発の資産価値が2.8兆に、核燃料の資産価値が2兆ちょっと。併せて5兆あれば原発を止められる。消費税2%分の税収の約1年分だ。事故のリスクに怯えながら何十年も高い電気代(利子込み)を払い続けるのと、消費税2%分の税収を1年だけ使ってさっさと処理して電気代を下げるのと、どっちが日本人の利益になるだろうか。
答えは明快だと思うのだが。


                                             
銀座で本当に素晴らしい映画『NO!』『プロミスド・ランド』を見た後、官邸前でなく、国会前の川内原発再稼働やめろ! 0830再稼働反対★国会前大集会へ。

                                      
5時ちょっと前に会場に着く。暑くもなく涼しくもなく、いい感じだ。ボクが居る時に集まっていた人はだいたい3000人くらいかなあ。3時間の集会で人の入れ替わりはずいぶんあったので延べだともっと多いだろう。主催者発表の参加者は7000人。前回6月1日の集会は日曜日だったが、その時は主催者発表10000人だった。それよりは少し少ないが、人混み大嫌いなボクにとってはこれくらいの方が居心地が良かった(笑)。

●始まる前。くつろぐ共産党志位和夫と笠井晃

●反原連の開催スピーチ

                                
●抗議風景。3枚目に写るのはドラム隊の子供(右側)


福島原発告訴団の佐藤福島県議:検察が東電の連中を告訴してほしいと訴える。弁護士による強制起訴と検察による起訴ではずいぶん告訴体制の充実度が異なるそうだ。知らなかった〜。

脱原発世界会議の吉岡氏:日本の再稼働がウラン燃料の取引などを含めて核の被害を世界に拡散させるという。話は旨いけど、ボクには意味が良くわからなかった。

                 
●司会に『トリオ・ザ・共産党』と紹介されて苦笑してた共産党の3人

●横断歩道を小走りで駆け付けた社民党福島瑞穂


                        
●東京の地域政党生活者ネットワークの小松都議。ボクは都民だがこの政党のこと、良く知らない。後ろには原爆の模型。

                                                                            
今日も含め度々、集会が行われてきた国会前は10月から2年間、工事が行われるそうだ。どう考えても嫌がらせとしか思えない。誰かがスピーチで『きっと2年後は安倍政権も倒れて、こんな抗議はしなくて済むようになるでしょう』と言ってたが、そうなればいいな。そういえば国連で日本のヘイトスピーチ対策への批判を受けたそうだが、自民党はどさくさまぎれに官邸前抗議を規制したいようだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014082802000256.html
普通に抗議の声を挙げるのとヘイトスピーチのような下等なものと一緒にされるのは実に腹立たしいが、自民党はこの官邸前抗議が本当に嫌なんだろう。人数は一時期より一ケタ減っているとは言え、毎週1000人単位で抗議が行われて海外へも発信される。あれだけの大事故をなかったことにしようとしている連中にとっては、原発に反対する声があること自体が困るのだろう。
                                                                                     
安倍晋三だけでなく共産党だってそうだが、民主的でない連中の特徴は異論を認めないことだ。仮に共産党が政権を取ったら官邸前抗議なんか真っ先に弾圧されるだろう(笑)。だが、その点はボクは楽観的だ。異論を認めたくないような連中は往々にして判断を誤る。短期的には思想統制した1枚岩の連中のほうが強そうに見えるが、所詮 そういう連中は長続きしない。
                                            
いつも書いているようにボクは自分の声を挙げる官邸前抗議と比べると、誰かの話や下手くそな演奏を聞いているだけの『集会』はいまいちつまらないんだけど(笑)、まあ、たまには我慢、我慢(笑)。
自民党にそれだけ嫌がられるってことはこういう抗議の価値を再認識した。奴らに嫌がられると嬉しい(笑)。まだまだ続けなきゃと思っちゃうなあ(笑)
●抗議風景2