特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

あなたは何大臣になりますか?(笑):『坂口恭平 新政府展』と『★0208 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議』

7日の朝日新聞朝刊が東京電力が国会の事故調査委員会に虚偽説明をしていたのをスクープしたのは、珍しく日本の新聞が存在価値を示した(笑)という感じがした。3.11の地震で復水器が壊れたかどうかは原発の安全性に関わる根本的な問題だ。かねてから1号機の復水器は問題になっていたところだ。東電が虚偽説明をしてまで立ち入りを拒んだのは、よほど隠したい情報があるのだろう(笑)。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013020702000256.html
先週 原子力規制庁名雪哲夫が原電に情報を漏洩したことといい、相変わらず叩けばいくらでもホコリが出てくる奴らだ(笑)。
                      
だが、それだけではない。今週は社民党も党本部の耐震診断に被災地の復興予算を流用したというニュースもあったhttp://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/TKY201302010506.html 。結局 復興予算と同額をフクシマに寄付することにしたそうだが、何やってんだか、と言う気になる。
                                

原発ムラもごめんだけど、反原発の側だって訳のわからない人も多いし、なかには宗教みたいな人だって居る(笑)。でも 皆で力を合わせなければならないから、それも一概には否定しない。結局 原発に賛成する側(特に政治家)も含めて、まともな人たちが手を携えて、根気強く、論理的に話し合って行く作業が世の中を変えるためには必要なのだと思う。所詮 世界は善と悪との二項対立で片付けられるほど簡単なものじゃない。いわゆる問答無用の絶対悪なんて、せいぜい石原慎太郎イスラエルくらいじゃないか(笑)。
                                                                                                                                                                 

今週は青山のワタリウム美術館へ行ってきた。『坂口恭平 新政府展』。watari-um - exhibition -坂口恭平 新政府展 kyohei sakaguchi practice revolution

TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)

TOKYO 0円ハウス 0円生活 (河出文庫)

坂口と言う人は『モバイルハウス』、『ゼロ円ハウス』という建築基準法に引っかからない移動可能な家を提唱する建築家、ドローイングの画家として、今話題になっている人だ。3.11を期に日本から独立して自分が主催する『新政府』の樹立を宣言し、熊本に福島からの避難民を無料で受け入れるフリーハウスを作り、なるべく貨幣を使わない生活を提唱している。ちなみにこの展覧会は入場料1000円(笑)


●本人とモバイルハウス(ワタリウムのホームページより

●美術館前に置かれたモバイルハウス。家の下部に取り付けられた台車がポイント(笑)

展示のほうは彼のモバイルハウスとドローイング、実在のホームレスの人たちの家や暮らしを記載した落書き(笑)などが3フロアに渡って並んでいる。強度の躁うつ病で時折自殺願望に襲われるという彼の、ユーモラスな誇張と病的な繊細さが共存するドローイングは好きになれないが、彼が提示する『極力 貨幣に頼らない生活を』というパラダイムは面白い。フリーハウスに集まってきた人は自分の得意技に応じて大臣に任命されるそうだ。家の修繕をするひとは建設大臣、料理をする人は食料大臣といった具合に(笑)。それだけでなく銀行がビルのワンフロアを無料で貸し出したり、青山でも地主を説得してフリーハウスをやったり、彼には色々な人を巻き込む力があるようだ。
自分から人を巻き込んで、なんてことはボクは性格的に出来ないけど、他人に期待するより自分で何かやっちゃおう、という考え方には賛同する。自分が納得するまでは動きたくないけれど、それでも自分でやってみると見えてくるものがあるからだ。
●あなたは何大臣ですか?=あなたは何をやりますか?

                                            

ということで今週も官邸前へ ★0329 大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議 | 首都圏反原発連合

最近は5時くらいまで明るいから、陽が長くなってきた気がする。だけど、寒い〜。夜空が群青色に晴れている。今夕の官邸前の気温は5度。たいしたことないという人も居るだろうが、ボクは寒いぞ(笑)。ずっとプラカードを持ってると文字通り手がかじかむ。すぐ失くしてしまうからボクは手袋なんて持ってないんだけど、来年は買わなくちゃ。来年のデモに備えてってことです(笑)。

今日は官邸前は2000人くらい、国会前は1000人くらい、やっぱり寒いからか、ちょっと少ない(主催者発表3,000人)。でも人が少ないと前へ行ける(笑)。抗議が始まってしばらくすると反原連の人がカウンターを持って人数を数えていたのに気がついた。主催者発表とボクが見た人数が結構一致しているのは不思議だと思っていたのだが、マジで数えているわけね。

●6時頃の光景。まだ人もまばら

●それが7時過ぎになるとこのとおり

今日も福島みずほがスピーチに立っていた。昨日からパブコメの募集が始まった原発の『新安全基準』について『フィルター付きベンドや免震重要棟について、設置の猶予期間が設けられているのはおかしい』と述べていた。確かにそうなんだけど、彼女が言うといまいち説得力に欠ける(笑)。だが言っていることは正しいので、自分でもちょっと考えてみることにする。原発ムラの連中が我が物顔に闊歩するようになってしまったのは、皆が放っておいたせい、でもあるのだから。
パブコメ:「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」に対するご意見募集について(募集期間2/7〜2/28)
http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130206.html
●抗議風景



                                  
●自転車抗議の人たち

                    
●プラカード3題(ハート型のプラカード、いいなあ)



                            
●『福島原発事故に関し、厳正な捜査と起訴を求める署名』への協力を訴えていた杉並区議。ボクは署名済み(笑)
福島原発告訴団

                             
●国会前

                                               
今日 ビラを配りながら警官に『こんばんは』と穏やかに話しかける中年の女性がいた。意外だったんだろうか、警官も思わず『こんばんは』と答えていた。甘いといわれるかもしれないが、いいなあ、と思った。もちろん東電や経産省文科省みたいな腐りきった連中を非難するのは当然だ。だけど自民党の政治家だって、警官だって、それこそ東電だって、聴く耳がある人は全員(笑)、ボクらの側に引き込まなければ脱原発なんてことは出来っこない。

坂口恭平氏の近著『独立国家の作り方』のアマゾンの解説にはこう書いてある。

独立国家のつくりかた (講談社現代新書)

独立国家のつくりかた (講談社現代新書)


『現政府に文句があるなら、勝手に独立国家をつくっちゃえばいい。匿名化したシステムとは戦わない。何も破壊しない。ただ、歩きかたを変えること。視点を変えること。そして、思考しつづけること。』

このテーゼ?(笑)は正しいと思う。他人のことをガタガタ言っている暇があったら自分でやれることをやったほうがマシだ。他人を変えるより、(例えば他人を許せない)自分を変えるほうが簡単だからだ。