特別な1日  

-Una Giornata Particolare,Parte2-

そんなことはわかっているさ:追悼 クラレンス・クレモンズ氏

この1,2週間くらい、東京でもずいぶん(有感)地震が増えた気がする。福島原発の4号機は大きな余震が来たら原子炉が壊れて放射能が拡散する怖れがある、という話もあるし、不気味な感じがしないでもない。

一部で、特に経営者の間で、話題になっていた話だが、SBI証券北尾吉孝社長は3・11が起きる前、今年の年頭に『今年は地震に気をつけるように』と訓示をしていたそうだ。『年頭所感』 | 北尾吉孝日記
漢籍に詳しい北尾氏は今年の干支は地震などの大変動が起こりやすい、と判断したとのこと。
この人がどういう人なのかは詳しく知らないが、そう公言していたのは大したもんだ。どんなに古典が好きでも普通 白川静まで読んでないよなあ。


結局 リーダーの価値なんて、論理を超えたそういう判断ができるかどうか、また判断が当たろうが外れようが、その責任を引き受けることができるかどうか、なんだと思う。
今の日本の政治家や東電の経営者みたいな輩とはまったく程遠い存在であることは確かだ。勿論 ボクとも違うけどね(笑)。
結局 人間は傲慢になっちゃいけない、身の丈にあったことしかやっちゃいけない、ってことなんだとボクは思う。原発のことを持ち出すまでもなく、人間にできることには限りがあるのだ。



ブルース・スプリングスティーンのバックバンド、E・ストリートバンドのサックス奏者、クラレンス・クレモンズ氏が亡くなった。享年69歳、脳卒中だそうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/obituaries/CK2011062002000104.html
近年は体調が悪かったのは知っていたが、昨年発売されたDVD''ザ・プロミス''では元気な姿でぶりぶりサックスを吹いていたので、安心していたところだった。

名作『明日なき暴走』のジャケットになった、この写真に見られる巨漢の黒人とひ弱そうな白人の兄ちゃんというのは良くも悪くもポップ・アイコンとして実にサマになっていて、見た当時はかっこいいなあ、と思ったものだった。ステージ上でスプリングスティーンクラレンス氏のところへ全力疾走してきて、唇に本当にキスする掛け合いはもう、見られない。
以前にE・ストリートバンドのオルガン奏者のダニー・フェデリチ氏が亡くなったときもショックだったが、今回もなあ。

例え、どんなに大切に思っていたものでも、いつかは変わっていってしまう。人もそうだ。E・ストリートバンドの音楽が体現している、一種の信念だって、愛情だって、永遠に続くものは何もない。そんなことは判っているさ。判っているけれども。
Thank you,Big man.So long.