まだまだ湿気が多いですが、このところ気温が下がり始めて、多少身体が楽になりました。この前は自由ヶ丘駅前でもお神輿が出てました。もうそんな季節です。
各地でお神輿の担ぎ手が減って、大抵プロの担ぎ屋さん?が担ぎに来ているんでしょ。好きな人は担げばいいと思うし、地域にもよると思いますが、『地元』というコミュニティ意識は形骸化しつつありますよね。自由ヶ丘はどうなんだろ。
そういう地元意識ってイベントや街の美化活動など良い点もあるでしょうけど、ボクは何か気持ち悪い。『地元』でも『企業』でも、何かしらの『市民団体』でも、いったんその輪の中に入ってしまえば心地良いものはある、と思う。でもボクは子供の時から現在に至るまで、そのようなコミュニティには何かしら排他的な、異論を許さない窮屈さを感じるんです。キモいオヤジが威張ってることも多いし。
団体行動って気持ち悪ーい(笑)。そう思うのはボクが、世の中から孤立した変わり者だからでしょうか(笑)。
●この夏の美味しい思い出(笑)。1枚目は岩牡蠣のサラダ。2枚目は穴子とからすみのパスタ
さて、経済は失敗、外交も失敗、と失政続きの安倍晋三が唯一成功しているかもしれないのが嫌韓です。いや、こんな無能な外交で成功していると言えるのでしょうか❓
北朝鮮にはファックス
— ヨージュ (@gb8Czj2VVsHqzVj) 2019年9月4日
韓国にはパブコメ
日本外務省は話し合うってことができないの?
日本政府が韓国政府のパブコメに投稿 輸出優遇国外しでhttps://t.co/H9nHDeJXyB
それを援護する、このところのマスコミの韓国へのヘイト報道は流石に目に余るものがあると感じます。ひどい。
times.abema.tv
連日連夜のTV番組、ニュースにワイドショーにバラエティ、それに週刊ポストと目を覆いたくなるようなものばかり並んでいます。TVなんか殆ど見ないボクですら、こう思うんです。TV局はこんなゴミを放送して、視聴者はこんなくだらないものを視聴して、恥ずかしくないのか。
ワイドショーの韓国特番、1日までの14日間で20時間37分だそうです。前に読みましたが、参院選は17日間で36時間8分。こっちはワイドショーだけでなく、ニュース含めた全体で、です。「参院選超え」は確実のようです。https://t.co/uZid1si0Pb #日韓関係・GSOMIA破棄
— 山岸一生 りっけん 立憲民主党 (@isseiyamagishi) September 6, 2019
韓国の高官候補の疑惑は面白おかしくワイドショーにまで報道されるのに、自国の上野政務官の賄賂口利きはニュースですら殆ど報道されない。観ている側はおかしいと思わないのでしょうか?放送する側も番組を見ている奴も恥を知れ!
日本人がここまでバカになってしまったのには、さすがに憤りに耐えません。日中戦争や太平洋戦争も、国民の間にこうやって空気が醸成されて始まったのでしょう。あ、そうか、もともとバカだったのか(笑)。
●これが日本人の本質でしょう
さて、読書の感想です。今夏に出た小熊英二慶大教授の新著です。
「日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学」
日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学 (講談社現代新書)
- 作者: 小熊英二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/07/17
- メディア: 新書
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本屋では平積みになってたし、結構売れているんじゃないでしょうか。新書にもかかわらず、小熊教授らしい600ページ近くの大冊ですが、中々重要なことを言っている本だと思いました。少し前に読み終わって、長くなるので感想を書こうか迷っていたのですが、内容は充実しているのでご紹介します。
この本では以下のようなことが資料の論証とともに述べられています。
1.現代の日本社会は、終身雇用で右肩上がりに給与が上昇する『大企業型』26%、農業や自営など地域ネットワークの中で生きる『地元型』36%、それ以外の非正規社員や中小企業などに勤務する『残余型』38%で構成されている。
大企業型は収入は比較的高いがローンで家を買うなど支出も多い。『地元型』は投票率も高く政治力も強い。したがって行政や地域のサポートを受けやすく支出が少ない、など一長一短である。かっての日本は農業など地元型が過半を占めていたが、特に90年代以降 地元型が大きく減少し『残余型』に移動した。一方 大企業型の人数は殆ど変わっていない。
2.従って長期雇用や厚生年金などを受けられる層はもともと人口の3分の1程度しかいなかった。例えば地元型は支出も少ないし公的サポートも手厚く、定年もないため国民年金でやっていけたが、地元型が残余型に移動するにつれて年金など従来からの日本社会の仕組みのゆがみが目立つようになった。
3.新卒一括採用、定期人事異動、定年制、年功序列などの日本的雇用の原型は明治期の官庁、軍隊がベースである。日本は官庁の近代化が突出していたため、強い影響力を持った。それでも戦前は幹部職員だけが対象だったが、戦後の民主化、労働運動でそのような制度が現場まで含んだ大企業の現場作業員にまで対象が広がり、『大企業型』が成立すると同時に、その恩恵に浴さなかった『地元型』、『残余型』と分化するようになった。
4.日本には学歴以外の社会的な能力評価基準がなく、大学院卒などが多い欧米と比べて社員の低学歴化や企業秩序の固定化が進んだ。欧米型の職務給を目指す動きも一部にはあったが、むしろ労組の側が生活給を反映した、年功序列や人物で評価する職能制を望んだ。
アメリカは同一労働同一賃金などの『職務の平等』を志向し、日本は長期雇用や昇進のチャンスの現場への拡大など『社員の平等』を志向した。このような日本社会の『しくみ』は労働者の合意を得て成立したものと言える。一方 高学歴女性が不利になったり、地元型や残余型との格差拡大などのマイナス面もあった。
5.しかし90年代以降、このような日本社会の『しくみ』は不利に働くようになる。コンピュータや生産機械の高性能化で熟練労働は価値が相対的に下がり、非正規労働者や途上国の低賃金労働に置き換えられるようになった。女性の大学進学率も高まった現在、従来の日本社会のしくみはマイナス面をしのぐだけのメリットがあるのか疑われるようになっている。
6.この本は政策提言書でないので対策は深堀しないが、少なくとも日本は公開性、透明性の向上は必要ではないか。採用や昇進の基準を公開、透明化するだけでも男女差別も減るし、外国人材の活用、横断的労働市場に繋がる筈である。
いつもどおり小熊は莫大な資料を読み込んで論理的に考証を進めています。彼の専門分野ではないし、特に労働問題などはこれが全ての議論とは思わないけれど、納得できるだけのロジックにはなっています。
それに『大企業型』、『地元型』、『残余型』の3類型、日本的雇用が戦前からの連なりで労働運動も一躍買っていた点、何よりも日本が落ち目になりつつある原因を鮮やかなロジックで読み解いているなどの点はとても面白いです。
過去の自民党政治は最も人数が多い『地元型』中心でした。政治家だって殆ど『地元型』の出身でした。
しかしテクノロジーの発達とグローバリゼーションで地元型は衰退、日本の社会は90年代以降 構造が変化しつつあります。
『大企業型』の人数はほぼ変わらず、『地元型』の人数が減って、もともと政策的にもあまり目が向けられていなかった非正規など『残余型』の人数が増えるにつれて、社会のゆがみが拡大しつつある、それが現在の我々の社会です。
現在の自民の政策は『地元型+大企業型』にシフトしましたが、それは『大企業型(労組)+地元型』の旧民主と重なります。だから対立軸がはっきりしないんです。
野党は大企業型(労組、公務員)からシフトして、残余型=非正規や中小企業に勤める人たちの観点から政策を組み立て直してみる、という視点が必要です。もちろん残余型だけでは全体の3分の1、しかも彼らは投票率が低い。それでは選挙に勝てません。『残余型+大企業型や地元型の中のリベラルな人たちの同盟』というのが現実的でしょう。
『日本社会のしくみ』を読み解くこの本はそれだけでなく、こうやって視座を広げていく材料にもなります。長いけど記述は平易だし、読む価値があります。
最後に著者はこんな問答を挙げています。
スーパーで10年間働くシングルマザーの女性と昨日入った女子高生、同じ仕事を担当している二人に給与の差をつけるべきか?。
それに対して3つの答えがあります。
1つ目の考え方は『シングルマザーの年齢、環境を考慮して給与に差をつけるべき』=年齢給や家族手当など従来の日本的雇用慣行です。
2つ目の考え方は『同じ仕事なのだからシングルマザーも女子高生も同じ給与にすべき』=同一労働同一賃金です。ある意味 新自由主義的でもある。
3つ目の考え方は『賃金は同一労働同一賃金にすべきだが、社会的観点からシングルマザーに公的なサポートを行うべき。』=ただし税や保険料の負担は高まります。
つまり、すべてが良いという解決策はありません。どれかを選択するしかない。こういう社会的な議論と選択が行われないまま、日本では、政治家や役人のスキャンダル探しや揚げ足取り、最近では他国へのヘイトや生活保護などの弱い者虐めに血道をあげているわけです。
『日本社会のしくみ』は偶然や過去の慣習などが束になったものであり、それほど長い時間が経ったものではない。だから変えることが出来る。そのために、著者は『社会の一員である読者一人一人が議論を深めていってほしい』と書いて筆をおいています。
ボランティアを奴隷同然に働かせて、アスリートをうんこの中で泳がせて、新国立競技場は灼熱の暑さの中で冷房も無く、挙げ句の果てに旭日旗を振り回して応援ヨロ。狂ってる。全てがハラスメント。オリハラ。
— きづのぶお (@jucnag) 2019年9月4日
『五輪、旭日旗の持ち込み禁止せず 韓国側の決議に組織委が方針』 https://t.co/9n0nPngy2d
ということで、今週も官邸前へ #金曜官邸前抗議
今日の東京は真夏のような陽気、久しぶりの日差しが肌に痛い(笑)。午後6時の気温も30度。参加者は200人くらい?
今日のオンライン版週刊ダイヤモンドに面白い記事がありました。膨れ上がる一方の廃炉費用を捻出するために東電が小売部門を売却する話がでている=東電解体、と言うのです。
diamond.jp
東電の経営計画では『19年から柏崎刈羽の再稼働を見込んでいた』が、今のところ、再稼働の見込みはありません。
一方 『廃炉に8兆円、賠償に8兆円、除染・中間貯蔵に6兆円の計22兆円が必要』としていますが、『廃炉が8兆円で済むはずがない』そうです。
そこで電力自由化以降 売上が下がり続けている東電の小売部門(東電エナジーパートナーズ)を2000億円で売却という話がでているそうです。売却先として名が挙がっているのは石油元売り最大手のJXTG、それに関西電力や大阪ガス、東京ガスなど。
実現すればいい話じゃないですか(笑)。東電が今以上に柏崎刈羽の再稼働にやっきになるリスクはありますが、電力村最大の東電が解体された、という実績ができる。
既に日立も東芝も重工もメーカーはもう、原発はやばい、と判っている(笑)。あとは地域独占に守られた電力会社、それに経産省だけです。現実には、脱原発はもう少しなんです(笑)。東電が解体すれば、原発がない未来に向けて大きな一歩になるでしょう。